更科功のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ダーウィンの進化論のことが分かる本。進化論について、この本しか読んでいないので是非はわかりませんが、一般で言われる意味での進化が、突発的な圧倒的革命によって起きているわけではないということがよくわかりました。
でも、人生何事もそうですよね。一気にひっくり返るのは非常に大変で失うものもたくさんあります。また、こういったことを思考する際は、無意識のうちに、現代のような人類になるに向けて、人類がどう進化してきたか?と考えてしまいますが、それは誤りです。そのときそのときで最善の進化を繰り返した結果、今があるわけなので、なぜそのときその変化をしたのかを真っ直ぐ考えたいところです。
非常に面白い本でした。 -
Posted by ブクログ
本書で示される、「進化の道筋は一直線ではない」という指摘について、それだけでも驚きに値する。
これはヒトが進化の頂点にいる、というある考え方とは全く異なる。
例えば、我々人類が賢さの象徴としてあげる「手」(及びその機能)だけで見れば、チンパンジーの方がヒトより進化している。
これは結構衝撃だった。
決して、ヒトは生物の中で最も優秀だ、などとおごった考えを持っていたつもりはないが、
どこかでこんなに細かな動きができるのは賢いからだという思い上がりを持っていたのだろう。
そんな気持ちを戒められた。
質の高い眠りが知性を作る、という第4章の話は非常に興味深い。
だとしたら妊娠中の母体がぐうぐう眠り -
Posted by ブクログ
【自由研究】人はなぜ老いるのか?③
死なない生物がいるのに人類はなぜ、老いと死を選んできたのか?そして今、それを拒むことは何を意味するのでしょうか?
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『4つの仮説』を乱暴にまとめてひとことで言うなら〈絶滅しないため〉と言えそうです。
絶滅しないために死を選んだのであれば、それを拒むことは〈絶滅〉を意味するのでしょうか。
地球上の生物は絶滅と繁栄を繰り返しています。何億年も繁栄した恐竜でさえ絶滅しています。
著者はAIが絶滅の限界を超えるかもしれるないと言います。人類も絶滅するかもしれませんがAIにより新たな人類=〈超人類※〉が誕生するのかもしれません。※lem造語
それはAI -
Posted by ブクログ
後半の例がくどい
前半まではわりといいと思った。接続表現の使ひ方や、わかりやすい書き方、パラグラフ・ライティングのルールは役に立つ。また、出題した問題も適切で、理解の一助になってゐる。
しかし、5章の科学ライティング以降は、例がくどくなり、読みづらくなる。たとへば、アブダクションと演繹と仮説の関係性がわかりづらい。その説明に費やす例が、創造論者だったり、スナメリだったり、カラスだったり、超能力だったりして、てんでんばらばらなのも原因のひとつ。
ほかにも気になったのは、著者の文学趣味である。書きぶりを見ると、どうやら文学を高尚なものだと思って憧れてゐるらしい。
大江健三郎の文章が、わ