【感想・ネタバレ】絶滅の人類史 なぜ「私たち」が生き延びたのかのレビュー

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Posted by ブクログ

700万年前にチンパンジーとの共通の祖先から枝分かれした人類。人類の系統において最初に進化した特徴は、直立二足歩行と犬歯の縮小とのこと。

30万年前のホモサピエンスの登場まで、多くの人類が登場し、そして絶滅していったが、ホモサピエンス登場後は加速的な感じを受ける。

ホモサピエンスとほぼ同じ頃に登場し、いち早くヨーロッパに移ったネアンデルタール人は、後にアフリカを出たホモサピエンスとの交雑を経て4万年前に絶滅した。同じ頃デニソワも絶滅。
ホモフロレシエンスは、インドネシアのフローレス島に95万年暮らしてきたが、5万年前ホモサピエンスが上陸してまもなく絶滅。
ホモサピエンスがオーストラリア大陸に進出したのが65,000年前で45,000年前には、多くの動物が絶滅しているらしい。

意図的ではないとは思うけど、考えさせる生き物だ。

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2023年11月14日

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現在地球上にいる人類はホモサピエンスのみ。ただ地球の歴史からすると約20種類の人類がいたらしい。なぜ霊長類から人類は生まれたのか。そしてなぜホモサピエンスのみ生き残り、今現在も増加している種なのか。とても知的好奇心をくすぐる内容でかつ平易な文章で書かれてあって読みやすかったです。

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2023年10月19日

Posted by ブクログ

手軽に読みやすい新書なので、初めて人類史を読む人にもオススメできます。
内容は、サピエンス全史や「Nスペ 人類誕生」(テレビ番組)で追求していないところも多々あり、意見の相違も多々あるので、視点が広がりました。

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2022年04月20日

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ホモ・サピエンスのルーツを、時期毎に存在していた其々の人類の’滅び’に着目して辿ることにより、「何故ホモ・サピエンスが人類最後の1種になれたのか」を考える一冊。

何はともあれ鍵は’脳の発達’、そして天敵に食べられて減少する数以上に’子をたくさん産めること’、更には’どんな環境でも生きていけること’

ホモ・サピエンスが発展して数を増していく一方で、その影響に圧し出される形で直接的にしろ間接的にしろ他の何かの種が絶滅の危機に瀕している。

図らずも、そんなとりとめの無い事を思索するきっかけにもなった一冊。

本としてのコスパも良い。


4刷
2021.8.8

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2021年08月08日

Posted by ブクログ

いや新しい人類史を学んでみるものだと。ちょっとかじったところではついネアンデルタールはサピエンスに滅ぼされたのだというような少し前のもっともらしい説を信じ切っているところもあり、そんな簡単なもんじゃないよというのが本書でよくわかる。変なファンタジーを廃しつつ、実は今いる1種類の人類、すなわち我々ホモサピエンス以外にも共存していた時代があるのだということが説得力を持って語られる。なぜ彼らが絶滅しなくてはいけなかったのか、も興味深い。ただ遺伝子的にいま見られているネアンデルタールとの交雑については最新研究までフォローされていないのでできれば続編か増補改訂版を出して欲しい。人類学がまだまだこれからわくわくできる学問であることがよくわかる。

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2021年04月25日

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700万年前に登場した人類は、進化の道を歩み、現在に至る。が、その道は真っ直ぐな一本道ではない。途中でアウストラロピテクスやネアンデルタール人に進化したものは絶滅し、我々=ホモ・サピエンスだけが生き残った。

本書はホモ・サピエンスの「進化史」ではなく、それ以外の人類の「絶滅史」を推測し、我々が生き残った理由を探る。

よく言われるのは脳が巨大化したことが人類の繁栄につながったということ。確かに、人類は他の動物より大きな脳を持っていた。が、絶滅したネアンデルタール人の方がホモ・サピエンスより脳は大きかったらしい。

著者いわく、脳は大きければ良いというものではない。大きな脳を維持するためには大量のエネルギーが必要なため、食事に多くの時間が取られてしまう。しかも、巨大な脳も使い道がなければ、宝の持ち腐れだ。ネアンデルタール人は巨大脳を活用することができず、その高カロリー体質で滅んでしまったと、著者は推測する。

そして現代の我々も脳は縮小する方向に進化している。言葉や文字、コンピューター、AIなど、脳の機能を補助するモノに囲まれ、脳にはかつてほどの機能を必要としなくなった。今の人類は大きくなりすぎた脳を小さくすることで、進化しているらしい。

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2020年02月23日

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人類の祖先について、知識がない人でもわかるように丁寧に解説した良書。
数万年以上前の人類の生活に思いを馳せ、とてもロマンを感じた。

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2019年12月18日

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ヒトの祖先とチンパンジー類の祖先が分岐してから約700万年。現生人類である我々にいたるまで、どのようなヒトの種が現れ、どのように生活し、別の種と交わり、どのように絶滅していったのか。著者は化石や住居跡、道具、DNAなどの証拠や他の類人猿との比較などから人類史を構築し、大きな一つの「ストーリー」として提示する。我々がなぜ今のような形で生きているのか、この「ストーリー」から考えると、必然的な部分もあるが、かなりの部分で偶然の要素も大きかったと思わずにいられない。
人類史に関する本は以前も読んだし、NHKスペシャルでも見ていたので大体の事は知ってるつもりだったが、この本では人類史の「ストーリー」を語るための細かな部分の説明に説得力があり、納得感と、700万年間の全体としての繋がりやスケール間がわかりやすい。(それについてはTV番組なのでしょうがないがNHKスペシャルはかなり曖昧だったと思う。)
それでいて新書として読みやすい文章で説明がされていて、難しい部分が無い。この分野に興味がある誰でもにオススメできる本だと思う。

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2019年09月23日

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人理類や進化論などの書籍を読み進めているが、最新のネタを扱っているということと、日本人が書いているということと、著者自身の解説力が高いということで、非常にわかりやすく人類史を知る上ではこの1冊読んでおけばまあいいんじゃないかという印象です。

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2019年07月26日

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私たちはホモ・サピエンスだが、遺伝子的に1番近しい生物はチンパンジーやボノボだと言う。
けど、そのチンパンジーと私たちの間にはかつて絶滅した人類がいた。
それがネアンデルタール人やアウストラロピテクスなど。
最古の人類は今はサヘラントロプス・チャデンシス。

チンパンジーと、人類はどのように枝分かれしたのか、そこからホモサピエンスへ行き着くまでに何があったのか。
後半少し疲れた所もあったが興味深く読んだ。
私たちが増え続けるには他の生物を犠牲にしなければいけない。それが現実だそうだ。

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2018年10月27日

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人類進化の歴史が丁寧にまとめられている。ネアンデルタール人やホモ・フローレシエンシスが絶滅した年代も更新されている。

最初に進化した人類の特徴は、直立二足歩行と犬歯の縮小の2つ。オスが子育てに協力して一夫一婦制かそれに近い社会を作るようになり、メスや子に食物を手で持って運ぶために直立二足歩行をした。同種内で争うことがほとんどなくなったので、犬歯が小さくなったというシナリオが考えられる。

初期人類は足の親指を大きく広げられ、樹上生活もしていたが、アウストラロピテクスでは足の親指は他の指と並行になり、かなりすぐれた直立二足歩行をしていた。主に草原の食物を食べていたが、草食動物も食べていた。石器も使っていたかもしれない。

ホモ・エレクトゥスは走ることができるようになり、汗をかいて体温を下げるために体毛を失った可能性がある。ホモ・エレクトゥスは、アシュール石器を用い、火も使った可能性がある。

ホモ・エレクトゥスでは前頭葉にブローカ野ができ、ホモ・ハイデルベルゲンシスでは舌骨の形が変わり、ネアンデルタール人では脊椎骨の穴が広がって、FOXP2遺伝子が変化したことから、言葉は段階的に発展したと考えられる。

ネアンデルタール人との交雑によって、ホモ・サピエンスは寒い環境に適応する体色や体毛に関する遺伝子を受け継いだ。

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2023年04月11日

Posted by ブクログ

ざっくりとした人類史の概要が分かりやすくまとめられていると思う。サピエンスやネアンデルタール以前の人類史はあまり触れてこなかったから新鮮で興味深かった。「サピエンスはネアンデルタール人よりも優れていたから生き残った」訳ではないということは、進化生物学や他の歴史学について考える上で忘れてはならないことだと思った。

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2022年10月22日

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非常に知的好奇心をくすぐられた一冊。
隣人のネアンデルタール人。
自分たちがネアンデルタール人なんて呼ばれ方をしているともしらないだろう。

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2022年05月18日

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人類の進化の歴史について書かれている。読みやすくて一気読みした。人類の成り立ちについて整理出来た。
初期の人類の祖先は弱くて捕食されるものとして生きていたのだろうが、直立歩行をして、石器を作り、走るのが早くなり、脳が大きくなり、ある時に世界に広がる力を持った。ホモエレクトゥスの時にその特異点がきたようだ。その後にネアンデルタール人とホモサピエンスという兄弟種が出来、一方は絶滅し、一方は生き残った。しかし交雑してネアンデルタール人の遺伝子は現代に受け継がれている。その辺の人類の黎明期の物語は非常に興味深い。人類が自我を獲得し、世界を発見し、世界に広がり、ネアンデルタール人という兄弟と出会った時に何を考えたのだろうか。その時の記憶は神話などに残っていたりするのだろうか。想像するとタイムスリップしたような気持ちになる。
しかし、人類の拡大と共に、多くの動物を絶滅させていることも書かれており、人類の罪についても考えてしまった。

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2022年02月20日

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なぜホモサピエンスが生き残ったのか?しかも近い人類がいない理由についても書かれていて、面白かった。その他にもホモ・サピエンスの脳は大きくなっているものだとばかり思っていたけれど、実はむしろ小さくなっているのだということも新しい発見だった。

進化論で考えられている通り、環境の変化にたまたま適応できたから生き残っているだけでそういう意味では、何のために生きて何を目標にいきるのかを考えること自体よくわらなくなって来た。
最近well-beingと言われるとおり、そのままいてるだけでいいんだろうなぁと思った。

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2021年12月01日

Posted by ブクログ

人類は、私達ホモ・サピエンスの他に、ネアンデルタール人など、色々な種類がいたみたいです。
ネアンデルタール人は、ホモ・サピエンスより体も大きく、脳も大きかったみたいです。
なのに、、、ホモ・サピエンスが勝ち残った!!

とても興味深い内容でした。
ぜひぜひ読んでみてください

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2021年08月13日

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ユヴァル・ノア・ハラリ氏のサピエンス全史などを読む前にと手に取りました。

古生物学の分野には疎いのですが、純粋なる興味に基づいて読み始めると、学術名が乱立しているのと、イラストや表が少ないため素人目には見にくさを感じました。

しかしながら、筆者が一般人が考慮する定説や固定観念に対して丁寧な反論(根拠やデータに基づく)を多数展開しており、面白さがあります。
私たちが発展している理由を、脳が大きく進化したから、賢い知能があるからと短絡的な判断をするのではなく、具体的な根拠やアナロジーに基づく考え方をしています。
また、古生物学の様に、すべての知見を得られない状況での推測においては筋が通るだけではいけない、、、これはビジネスの場でも通ずるのかもしれないと感じさせられました。

更に人類史への知識がついた後に読み直し、筆者と同じ目線で内容を読み解けるようになりたい本ですね。 

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2021年01月22日

Posted by ブクログ

科学的知見に基づいた的確な仮設が読んでいて心地良い。『サピエンス全史』の前に読んだが、この本によって、前提を押さえられたので『サピエンス全史』がより深く理解できた。

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2021年01月21日

Posted by ブクログ

なぜ私たちが生き残ったのか。
はっきり言って、たまたまだ。
かつて、ヒトには多くの種類がいた。
少し前までは、我々、ホモ・サピエンスは他の人類たちより優れていたから生き残ったのだと考えられてきた。
しかし、近年はその考え方に変化が訪れている。
私はこの話を聞いた時、時代は変化しているのだなと強く感じた。
人類の歴史を見てみると、誰が優れている、誰が劣っている(人種、性別、年代その他全て!)とひたすら想い続け、信じ続け、自分こそが選ばれたのだと思おうとしてきた。
でも、そうではないことに気づき始めた。
それは人類が、人類として、「知性」を活かし始めてきた証という気がする。
互いを尊重し、平等と思える日が、いつかくる(その前に滅んでしまう可能性も捨て切れないが)。

さて、以前NHKスペシャルで知っていた話をこうして文章として復習してみると、その奇跡に驚かされる。
完全に滅んだと思われるネアンデルタール人やデニソワ人の遺伝子が我々の中に生きているそうだ。
以前は場所も限られていただろうが、他人の行き来が激しい昨今では、私や、あるいは隣人が、もしかしたらネアンデルタール人の遺伝子を持っているかもしれない。
なんだか、SF的だ!
こうして多様性を高めたことで人は増えた。
やはり、多様性は強い。

ミトコンドリア・イブの話も面白い。
何十万年後に、私が、ミトコンドリア・イブかもしれない。
うわあ、ロマンがある!
これは母からしか受け継がれないもの。
だから男しか生まれないと、そのミトコンドリアはそこで終わりだ。
ミトコンドリアは完全に女系。
たった300ページ足らずの本に広がるロマン。
その間だけ、遥かなる夢を見よう。

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2019年11月24日

Posted by ブクログ

ホモ属にはサピエンスしかいないのは、本当に不思議です。多様性がないなか、サピエンスはどのように進化せずに止まってしまうのではないかと思いました。
もしくは他の種族を絶滅させていったように、自分たちを絶滅させてしまうのかな?

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2019年10月19日

Posted by ブクログ

人類(ホモ・サピエンス)がなぜ他の類人猿と異なり生きながらえることができたかを丹念に検証した一冊。

人類についてここ最近の研究でわかってきたことが網羅されており、とても勉強になった。

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2019年10月11日

Posted by ブクログ

もし、絶滅した人類が生きていたら…

現生人類とは異なる点で、より優れた知性を持っていたかもしれない、というのは新鮮な視点だった。
我々が生き残ったのも賢かったからとは限らないと書かれていて、なるほどと思った。裏を返せば、滅んだ人類が、わたしたちよりも賢者であった可能性は十分ある。もしかしたら彼らは、大地も海も汚さずに、優れた文明を開けたもしれない。

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2019年09月07日

Posted by ブクログ

歴史の本はどの分野でもどの地域のものでも読むのは好きですが、人類誕生から古代史につながるまでの人類がどのような経緯を辿って今があるのか、それを解説してくれた本に初めて出合った気がします。

人類は他の哺乳類、大きな体をもつ爬虫類、空を飛ぶ能力のある鳥類と比べて、小さかったし弱かったと思います。それでも最後に生き延びて、今では動物の頂点に君臨しています。何がそれを可能にさせたのか、それに思いを巡らせることのできる、私にとっては新しい体験をさせてくれた本でした。

以下は気になったポイントです。


・人類はチンパンジー類とやく700万年前に別々の進化の道を歩み始めた、脳が大きくなり始めたのは250万年前のこと。最初に進化した特徴は、1)直立二足歩行、2)犬歯の縮小である(p24)

・直立二足歩行の最大の欠点は、短距離走が苦手な事、つまり走るのが遅い。遅いといわれるライオンやカバでも人間最速以上で走れる(p33)

・ラテン語では、形容詞が名詞の後にくるので、ホモ(人間)サピエンス(賢い)となる。種名が、ホモ・サピエンスである(p43)

・直立二足歩行を進化させたのは、おそらく食料を手で運んで子を育てるためである。身の守り方として、1)体を大きくする、2)早く走る、3)大きな犬歯、4)集団を作る、があるが、人間は集団を作る方法を選んだ(p101)

・ヒトは、他の個体に子育てを手伝ってもらうことで、他の類人猿よりも子供をたくさん作れる(p107)

・進化において「優れたものが勝ち残る」と思ってしまうが、実際はそうではなくて、進化では「子供を多く残した方が生き残る」である。優れたものが勝ち残るケースはただ1つだけ、「優れていたせいで「子供を多く残せた」ケースだけ(p114)

・脳は燃費の悪い器官、これだけ燃費の悪い器官を維持するには、どんどんカロリーの高い食物を食べなくてはならない。それは肉で、肉をしょっちゅう食べることになったので、脳が大きくなることができた。肉を食べるには石器が必要、石器をつくるようになったので頻繁に肉を食べられるようになりさらに脳が大きくなった、人間は少しずつ脳を大きくしていった(p126,128)

・大きな脳というものは、たくさんダウンロードしてしまった有料アプリのようなもの、大きな脳があるだけで、どんどんエネルギーが消費され、どんどんお腹が空く。脳の大きさがいろいろなライオンの群れがいた場合、餌が捕まえられなかったら、脳が大きいライオンから死んでいく(p127)

・肌が黒くなった時期は、体毛がなくなった時期に一致する、紫外線を含んだ日差しを守るためにメラニン色素が増えて肌が黒くなる。高緯度地域に住んでいると肌のメラニン色素が減って色が白くなりたくさん紫外線を吸収できるようになる(p137,179)

・ヒトの細胞の中でDNAがある場所は2か所、核とミトコンドリア、ミトコンドリアにあるDNAは核と比べればほんの僅か、20万分の1だが、母系遺伝をする。核DNAは父母両方から伝わる、従って私たちのミトコンドリアDNAは、母方の祖母からだけ受け継いでいる(p186,187)

・ネアンデルタール人は、寒冷な環境と、ホモサピエンスの進出という2つの出来事が原因となって絶滅した(p217)

・孤立した島では、しばしば大きな動物が小型化したり、小さな動物が大型化する、このような現象を「島嶼化」という。食料が少ないとき、大型動物は大きな個体が不利、小型動物はもともと食べる量が少ないので、大きな個体でも不利にはならない(p328)

・人類において仲間への攻撃が増えるのは、農耕が始まってから、狩猟生活のときは仲間を殺しても得るものは少ないが、農耕が始まれば食料や財産をたくさん持った仲間が現れる(p241)

・人間はびっくりするほど何も持っていない、牙もなく、早くも走れない、それでも「みんなで力を合わせた」から生き延びてこられた(p247)

2019年8月11日作成

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2019年08月11日

Posted by ブクログ

 2018年の本で、今はさらに人類史は発達していようが、成程というところが多々あった。
 ホモ・サピエンスがなぜ生き延びたか、体格も脳の容量(1550cc)も大きいネアンデルタール人を結果的に絶滅に至らしめたのは、ホモ・サピエンスの人口の増加、集団的社会力、他種からのDNAを受け継いだ適応力などなど、勿論言い切れないことがあろうが、そういったことが複雑に絡みあっているのは確実なのであろう。
 人類の起源を探索するというのは、個人的でなく多くの人が興味をそそられるテーマであり、時たまこういった本を読み返してみたくなる。

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2022年08月13日

Posted by ブクログ

なぜ「私たち」が生き延びたのか?非常に難しい問いかけにもかかわらず、わかりやすく尚且面白い例えで説明してくれています。なるほど〜とうなりながら読み進めることができました。

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2022年02月24日

Posted by ブクログ

著者の次作『残酷な進化論』が面白かったので、遡って読んでみた。

第11章のミトコンドリア・イブに関する論理的な考察はシンプルだけどエキサイティングだ。
(サブタイトル: ミトコンドリア・イブはヒトの起源ではない。ミトコンドリア・イブはいつの時代にもいる。)

ネアンデルタール人は、脳が大き過ぎて燃費が悪いが故に、ホモ・サピエンスに競り負けた、というのは、逆説的でおもしろい。ホモ・サピエンスより大きい脳を使って、より上手に出来たであろうことが何か、という点は気になる。著者は、(文字がない時代においては俄然役に立つ)「記憶力」ではないかと推測している。現に文字が発明されて外部記憶に頼れるようになって以降、ホモ・サピエンスの脳は更に小容量化しているのだそう。

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2021年03月31日

Posted by ブクログ

内容は知ってることばかりで知識欲は満たされなかったけど説明の文章はとってもいいな
私もこういう風に説明できるようになりたい

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2020年03月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第3部ホモ・サピエンスはどこに行くのか、が読みたくて購読。ミトコンドリア・イブの考え方やネアンデルタール人との比較が分かり易かった。ただ、はっきりしない事ばかりなので「〜らしい」「〜のようだ」という推定が多い。そんな見解もあるのか、というスタンスで読むのが良いと思う。

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2019年09月10日

Posted by ブクログ

知ってるようで、あまり理解していなかった、ホモ・サピエンス。もう少し年表や地図があればもっとよく理解できると思う。読んで何となくイメージしたつもりだが、理解できていないところも多々あるだろうなぁ。

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2019年08月16日

Posted by ブクログ

内容は面白いんだけど、素人の一般ピープルにわかりやすくもっと興味をもつように編集できないだろうか。やはりこういう種類のものは映像のドキュメンタリー作品が向いていると思った。

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2019年07月22日

匿名

思い込みと説明不足

一夫一婦制度の導入がアウストラロピテクスが草原で生き残り、サピエンスが他の人類より生き残った魔法の理由らしいが、いつから導入されたのか、全く推論でしかない。アウストラロピテクスが多産が故に生き残ったんなら、その後の人類も同じ形質のはずで、サピエンスが生き残った理由にならない。
根幹部分で説得力がない、良くある科学的に見せかけた未熟な推論

#笑える

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2021年07月04日

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