伊集院静のレビュー一覧

  • いねむり先生 1

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    原作未読。原作者のことも知りませんでしたが妻を失った青年と阿佐田哲也との交流が丁寧に描かれています。異色のギャンブル漫画といえないこともないかも。

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    2013年10月09日
  • いねむり先生

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    身近な人の死による喪失感から立ち直るには、人との出会いが必要なんだということを教えてくれる小説です。読後に、いねむり先生のモデルとなった色川武大の映像をユーチューブなどでみて、確かに存在感のある人だと感じた。色川のエッセイを読んでみようとネットで注文してみた。

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    2013年09月10日
  • いねむり先生

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    著者の代表作である。私小説である。いねむり先生の魅力が切々と描かれている。この先生に会うと、誰もがチャーミングと感じ、好きになる。実際に会ってみないと分からないかもしれない。著者も当時精神的な病にかかっており、先生も同様な病を抱えており、お互い引合うものがあったのだろう。いねむり先生の苦悩を描くとともに、著者自身の苦悩を描く。本書を執筆した時には、当然病を克服した後であり、その時になって初めて書けた小説なのであろう。苦しい日々であったろうが、反面先生と旅した昔を懐かしむような筆致である。

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    2013年09月08日
  • 続・大人の流儀

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    ネタバレ

    ちょうど震災をまたぐ。震災以降の吠えがすさまじい。人格は震災前のままに、等身大のリアルな頑固じじいが、思うままに綴っている。巻末の少し背筋を伸ばし、震災についてのくだりよりも、本文がむしろ胸を突く。

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    2013年06月13日
  • 続・大人の流儀

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    ネタバレ

    チェック項目4箇所。若い者に暇を与えると碌なことにならない、昔、私の実家のある瀬戸内海沿いの港町に、盆、暮れになると休みを与えられた船員が陸に揚がり、その連中がよくひと悶着起こし、警察の世話になっていた。”~手紙は思い立った時に書くのがいいと誰かに聞いた気がするので、君に今……”さすがと思ったが、純粋と達人のどちらなのかは、私にはわからない。人間の死の迎え方はさまざまであるが、尊ばれるべき立場にあるのは、その家族、近親者である、彼等に対する礼儀を外すことはやはり人間として許されるべきことではない、悔やみの言葉も態度もどんなに慎重に選んでも、近しい人を失くした人にはおそらく足りないのが気遣いであ

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    2013年04月03日
  • 続・大人の流儀

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    こういう大人、周りにいないなぁ…
    見習ってはいけないところもあるだろうけど、そういうのひっくるめて、こういう大人は必要な存在なんだろな。上司だったらどうだろう、とは思うけど。笑

    東日本大震災被災の瞬間の様子や、その後の様子を痛切に批判する文言は、遠い愛知に住む私に改めて衝撃を与える内容でした。最後の「星」はうるうる来てしまった。

    --

    他人が困っているときに優しくできるか。
    幸福のすぐ隣に哀しみがあると知れ。
    大人になるとは、そういうことだ。

    35万部ベストセラーの第二弾。
    「最後の無頼派」が教える、大人として生きるための流儀。

    目次より
    ・鮨屋に子供を連れていくな
    ・若い修業の身が

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    2013年03月20日
  • いねむり先生 1

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    伊集院静の自伝的小説をマンガ化したものです。いねむり先生は、学校の先生ではなく、色川武大(阿佐田哲也)のことでした。

    最愛の妻である、夏目雅子を失い、アルコール依存症になり絶望の淵に立っていた主人公のサブローが色川武大と出会うことで生きる力を少しずつ取り戻すさまが描かれています。

    たとえば、色川武大が、

     > 猫というのは人間に添おうとしない分だけ形がいいねぇ

    といい、サブローはそれはどういう意味か考えるというシーンがあります。サブローの考えた答えは書かれていません。でも、サブローがその言葉によって一つ心が軽くなったのであろうと思います。

    そんな、シーンが連続するマンガ

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    2013年02月21日
  • 続・大人の流儀

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    大人の男にだけ許される場所と時間というものがある。それを理解しているのと、理解していないのは大きな違いがあるだろう。もっと一人の時間を楽しまなければいけない。世の中には、不条理なことが多いけど、そういう経験をするからこそ、人間は成長できるというもの。そういう人に会えるのは大切だし、自分もそういう人にならないといけない。

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    2013年02月10日
  • 続・大人の流儀

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    前作に引き続き、成人の日を前にしたこの時期に急いで読み終えました。反発を感じる部分もときにあるけど、こういうオヤジがいないとなぁと感じる部分も。若輩が「大人」から受ける理不尽は多いけど、そういうところからこそ学ぶべきものが多いのかもしれない。巻末の「星~被災地から見たこの国」は徐々に記憶が薄れゆくけども、日本人皆が風化させてはいけないできごとだと感じさせてくれる。また本シリーズ3冊目を年末に読みたい。

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    2013年01月14日
  • 続・大人の流儀

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    伊集院静の作品、2つ目です。
    最初の作品は「いねむり先生」。
    まったく、さっぱりわからなかった。
    ギャンブル、という世界に身を置く人によりそうことができないのです。

    しかし、本作はおもしろい!
    2つ目はなぜか「続」から読みましたが、
    特に問題はありません。
    ほろりと、にやり、ひやり。
    いろいろなエピソードが詰まっていて、
    前作ではまったく感じなかった著者の人柄がぐっと身近に感じられました。

    そして、あの大震災のときに、自宅の仙台にいた著者は、
    「そのとき」を書き残す。
    恐怖、怒り、憤り。
    今も実際に「被災地」にいる人の声だ。

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    2012年10月15日
  • 続・大人の流儀

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    ネタバレ

    【風】【花】【雪】【月】
    そして【星】の章からなっているエッセイ。

    【星】は震災後の記録。

    普段、口にしているアタシの言葉も。
    本当は使えないなぁ。

    と、感じた。

     ~「一度、言葉を噛んでから口にするものだ」~

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    2012年10月12日
  • 続・大人の流儀

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    作者は仙台在住で、昨年の東日本大震災のとき被災した様子の随筆が多い。
    いろいろと感じたことはあったが、被災者のメディアに対する思いが「ニュースは、原発報道と菅直人下ろしを繰り返していた。震災を忘れたのか。」の箇所からも伺える。

    酒についてのエッセイも前作に引き続き多い。
    特に、「人類が地上にあらわれ、社会という、人生という、不条理をともなうものを生きはじめ、酒というものを祖先が発見したのを、私は必然だと考える。」の箇所に納得した。

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    2012年10月08日
  • 続・大人の流儀

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    世の中というものは不幸の底にある者と幸福の絶頂にある者が隣り合わせて路上に立つことが日常起こるものだ。だから大人はハシャグナというのだ。

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    2013年06月29日
  • ロビンソン・クルーソー

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    小学生のとき、両親に買ってもらった「世界名作文学50冊」の中に入っていた。あの名作文学は1冊に数作が収められており、やたらと重かったという印象がある。手に持って読むのは小さな小学生には結構な重労働で、いつも寝そべって読んでいた。あの当時は「小公女」や「秘密の花園」などのいかにも少女好みの作品に傾倒し、この手の冒険物はさほど心が惹かれなかったのを覚えている。それなのに、今になって読み返すと冒険物が断然おもしろい。伊集院静のリメイクだから、ことさらに面白いのかもしれない。それでもページを繰るたびに脳裏に浮かんでくるのはトム・ハンクス主演のCast Awayの映像だった。

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    2011年03月08日
  • 旅だから出逢えた言葉 3

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    伊集院氏のこのシリーズを読み続けているので。旅だけでなく、人と心を通わせる交流が素敵だなと感じる。最近亡くなった長嶋茂雄氏とのエピソードが特に印象的だった。

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    2025年10月13日
  • 旅だから出逢えた言葉2

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    伊集院氏の旅にまつわるストーリーが好きなので。旅をテーマとしたエッセイが多い筆者だが、そこには「作家は頭ではなく、体で文章を書け」という哲学が通底しているように思う。旅の中で人と出逢い交流する心模様から、筆者が旅で得た学びを感じる。

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    2025年10月13日
  • 大人の流儀

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    伊集院静は、「大人」の流儀を教えてくれる。
    いまどき、こんな親切に大人の流儀を教えてくれる人はいない。
    それも押し付けがましくない。
    自慢話もしない。
    佇まいに男の色気がある。
    飲み屋のママさんが放っておくはずがない。
    こんな人と飲みに行きたいと思う。
    だが、ママやチーママは、伊集院さんにゾッコンであることは覚悟しなくてはならない。
    それでも良い。
    この人の立ち居振る舞いを見てみたいと思った。

    本書を読んで、今度は一人で伊集院流「大人の流儀」を実践して見るのだ。
    プチ「伊集院」でも良いではないか。
    プチ「伊集院」が一人でも増えれば、飲み屋は居心地の良い空間になることだろう。

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    2025年07月15日
  • ミチクサ先生(下)

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    難しかったしあまり盛り上がらずおわった…
    夏目漱石の人生、絶対面白いはずだし退屈なはずないけどわたしには(´・_・`)………

    とにかく歴史背景も難しいし、色んな人が出てきすぎて読み方もわからないし集中しないとすぐ頭から話が抜けるから
    適当に読めない

    ノボさんも読もうと思ってたけどわたしには無理かもしれない…
    正岡子規と夏目漱石が仲仔なのはわかった。
    あと鰻が食べたくなった。

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    2025年06月03日
  • 許す力 大人の流儀4

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    許せないことを許そうとするから摩擦が起きる
    許せないままでもいい、と自分を許す。

    許せないことをいちいち持ち出して、
    それに時間を注いで考え込むことは必要ない。

    個人的に上記が印象に残りました。
    参考にして、許せる懐の広さを手に入れていければいいなと思います。

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    2025年05月31日
  • 大人の流儀

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    タイトルにひかれて手に取りましたが、著者が「昭和のワルイおやじ」ですから、内容は推して知るべしというところでしょうか。

    個人的には昭和感漂うオジサマのお小言は嫌いではありませんが、令和の昨今のご時世には合わない部分も多々ありそうです。
    といっても、「不適切だ」と批判されたとしても著者は歯牙にもかけないでしょうが…

    そういった事情も含めて眺めている分には、エッセイとして面白い部分もありますし、こういった考え方の人もいるのだ、とその存在を認めることも今流行りの「多様性」ではないかと思います。

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    2025年05月20日