伊集院静のレビュー一覧
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ネタバレチェック項目4箇所。若い者に暇を与えると碌なことにならない、昔、私の実家のある瀬戸内海沿いの港町に、盆、暮れになると休みを与えられた船員が陸に揚がり、その連中がよくひと悶着起こし、警察の世話になっていた。”~手紙は思い立った時に書くのがいいと誰かに聞いた気がするので、君に今……”さすがと思ったが、純粋と達人のどちらなのかは、私にはわからない。人間の死の迎え方はさまざまであるが、尊ばれるべき立場にあるのは、その家族、近親者である、彼等に対する礼儀を外すことはやはり人間として許されるべきことではない、悔やみの言葉も態度もどんなに慎重に選んでも、近しい人を失くした人にはおそらく足りないのが気遣いであ
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こういう大人、周りにいないなぁ…
見習ってはいけないところもあるだろうけど、そういうのひっくるめて、こういう大人は必要な存在なんだろな。上司だったらどうだろう、とは思うけど。笑
東日本大震災被災の瞬間の様子や、その後の様子を痛切に批判する文言は、遠い愛知に住む私に改めて衝撃を与える内容でした。最後の「星」はうるうる来てしまった。
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他人が困っているときに優しくできるか。
幸福のすぐ隣に哀しみがあると知れ。
大人になるとは、そういうことだ。
35万部ベストセラーの第二弾。
「最後の無頼派」が教える、大人として生きるための流儀。
目次より
・鮨屋に子供を連れていくな
・若い修業の身が -
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伊集院静の自伝的小説をマンガ化したものです。いねむり先生は、学校の先生ではなく、色川武大(阿佐田哲也)のことでした。
最愛の妻である、夏目雅子を失い、アルコール依存症になり絶望の淵に立っていた主人公のサブローが色川武大と出会うことで生きる力を少しずつ取り戻すさまが描かれています。
たとえば、色川武大が、
> 猫というのは人間に添おうとしない分だけ形がいいねぇ
といい、サブローはそれはどういう意味か考えるというシーンがあります。サブローの考えた答えは書かれていません。でも、サブローがその言葉によって一つ心が軽くなったのであろうと思います。
そんな、シーンが連続するマンガ -
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小学生のとき、両親に買ってもらった「世界名作文学50冊」の中に入っていた。あの名作文学は1冊に数作が収められており、やたらと重かったという印象がある。手に持って読むのは小さな小学生には結構な重労働で、いつも寝そべって読んでいた。あの当時は「小公女」や「秘密の花園」などのいかにも少女好みの作品に傾倒し、この手の冒険物はさほど心が惹かれなかったのを覚えている。それなのに、今になって読み返すと冒険物が断然おもしろい。伊集院静のリメイクだから、ことさらに面白いのかもしれない。それでもページを繰るたびに脳裏に浮かんでくるのはトム・ハンクス主演のCast Awayの映像だった。
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伊集院静は、「大人」の流儀を教えてくれる。
いまどき、こんな親切に大人の流儀を教えてくれる人はいない。
それも押し付けがましくない。
自慢話もしない。
佇まいに男の色気がある。
飲み屋のママさんが放っておくはずがない。
こんな人と飲みに行きたいと思う。
だが、ママやチーママは、伊集院さんにゾッコンであることは覚悟しなくてはならない。
それでも良い。
この人の立ち居振る舞いを見てみたいと思った。
本書を読んで、今度は一人で伊集院流「大人の流儀」を実践して見るのだ。
プチ「伊集院」でも良いではないか。
プチ「伊集院」が一人でも増えれば、飲み屋は居心地の良い空間になることだろう。