あらすじ
別れは終わりではなく、始まりである。二十歳の時、十六歳の弟を喪くした。三十五歳の時、愛する妻を喪くした。理不尽な別れに神を呪ったこともある。酒に溺れ、無気力な日々を過ごした。だが、いまならわかる。出逢えば別れは必ずやってくる。それでも出逢ったことが生きてきた証しであるならば別れることも生きた証しなのだろう、と。――伊集院静――シリーズ累計140万部の国民的ベストセラー第三弾「別れ篇」。
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伊集院節、やっぱり気持ち良いです。 氏のお母様と愛犬ノボ、素敵ですね。このお二方が出てこられるお話が特に好きです。 自分も大人の男になりたい、と思いつつ。。。 程遠いです。
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「別れる」という意味を早合点していた。様々な「別れ」があって、それぞれに意味があり、大人の男としての対処があるということなのだ。すっかり離婚のことだと勘違いをしていた。悩めるオイラはこの本で頼りになる伊集院の兄貴から教えを乞うことができると張り切っていた。が、浮気というものが理解できないとあり、離婚などというものが肯定的に語られる訳がない。さすがである。
この人をつくった父親、母親は素晴らしい。父親は父親らしく、母親は母親らしい。実にシンプル。正しいのかどうかはわからない。でも、確かに迷いがなくて言い切る力強さがある。なにが正義かなんて立場によって変わってくるものだから、せめて自分自身にとって何が正しいのかくらいは胸を張って言えるようでありたい。
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本としてはかなり毒を吐いている部類です。
若者蔑視とか取られそうだけれども
一部だけですね。
というか、そういう人たちは行動がまずいのでは?
と思ってはいますが
2点ほどすっきりとしたのは
スマホに関する批判。
あれは正直同年代だろうが見ていて
気持ちいいものではないですよ。
目の前で事故起こしかけていた人もいますし。
それと成金に関して。
すべてがすべてでないでしょうが
得てして物を言わせる人間が多いこと。
まあ、某海外逃亡詐欺師がそうですね。
日本に帰ったら殺されますしね(笑)
評価は二分するはず。
ウッ、とは思ったけど気にするほどじゃなかったよ?
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伊集院静氏の大人気シリーズ第3弾。
今回のテーマは、「別れ」。
「出会ったことが生きてきた証しなら、別れることも生きた証し。」
「日本には四季があり、風情があり、人には人情がある。」
「仕事の根本は、誠実と丁寧。このふたつを成立させるのは、品格と姿勢だ。」
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2012年初版。著者が亡くなったことをきっかけに、読んでいます。一つのテーマが5ページくらい、読みやすい。酒・ギャンブルに浸り、想像するに数々の女性とも浮き名を流してきただろう著者。独善的な文章が歯切れが良い。思っていることを忖度して嫌われることを恐れて、戦々恐々としている私からすると羨ましい限りです。「会うが別れの初め、さよならだけが人生さ」知っている言葉ですが、身に沁みます。
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冒頭部分が切ない。
『第一章 別れて始まる人生がある』の冒頭『愛する人が残してくれたもの』というエッセイは「人と人は出逢いではじまる。」という書き出しで始まる。
その後、「私は三十五歳で若い妻を癌で亡くした。」という名前こそ出てこないが、夏目雅子さんの話へと続く。
次の『生きることの隣に哀切がある』というエッセイでは、伊集院さんが20歳の時に16歳の弟さんを海の遭難事故で亡くした話。台風の中、友人たちと手をつないで海に入り弟さんを探したそうだ。
別れについてだけを書かれているわけではないが、本人が経験した数々の別れを記す。
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言い切る文章が気持ち良く、この夏、大人の流儀3冊目。
「たとえ人が、バカなことをと笑ってもかまうことではない。正しいことというのは半分以上が人の目に見えないことだ。」
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今回は副題とおり、別れに関する流儀がメインの話し。ここ最近の時事と共に著者の考えがよくわかる。耳が痛い内容もちらほら。おっさんも、若者もいるんな意味でボケちゃってると思う。
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再読。
あれから、世の中はますます窮屈になったのか。海外で暮らすと、日本の几帳面さが長所にも短所にも見える。コロナの世の中、伊集院さんはいま何を感じていらっしゃるだろう。
(2018/03/16)
なんだかこう、息苦しくて生きにくい世の中になったなぁ、と嘆きたくなる気持ちを持つ中高年にとって、最後の無頼派、伊集院さんの昭和の香り鋭いエッセイは痛快ですね。これは2012年と震災後の作品で、当時の世間の雰囲気を思い出しながら読みました。生き方は違えど、自分らしく自由に生きたいものです。
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人との別れについて。
伊集院さんの文章には独特の雰囲気があります。
いい加減なようで筋が通ってる。
どうなるとこういう考え方ができるのかな、とその発言に魅力を感じます。
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けっこうですね、「おいおい、そこまで言っちゃう?」という偏った切り口もあるのだけど、伊集院先生だから許されちゃうのでしょうね。
そのまま読み進めて行くと、ハッとする一文に出会える。
だから読書は止められないし、伊集院静さんのファンもやめられない。
「ひとかどのことを成して、長くきちんと生きてきて、初めて座ることができる場所が世の中にはあるのだ」
北海道恵庭市のallpoolさんというカフェの本を読ませていただきました。
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久しぶりの伊集院さんのエッセイ(?)
基本的に8割ぐらいが伊集院さんの偏見です。でも、時々ハッとさせられる事がある。
大人の意見も時には大切です。
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人生に別れは必然であり、別れこそが人生だと、淡々と語っているようで、あとからじわじわ。。
出会ったことが生きてきた証であるならば、別れることも生きた証なのだろう、と。なるほど。。
人はなぜ死ななければならないのか、別れなければならないのか、ずっと考えている答えは見つからない事は分かっているけど、噛み締めながら踏ん張ること、それが生きるということなのかな…
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ガンコ親父の、別れをテーマにした「説教」、いや失敬「教訓」本。
この年代の人達ってホントに大変な時代を生きているだけに、今の表面上の平和に余計違和感感じるのかな。
個人的には、ビートたけしに通じるキレ味があるような気がします。
この手のお本は、すごく複雑な気分になります。
やっぱり次世代の人間として、「この人頭硬いな」って思ってしまう反面、「こういう人がいる世代が終わってほしくない」と思ってしまいます。
今の世代より、よっぽど筋が通ってて、自分の生き方を貫き通すかっこよさんを持ってる。でも、それを今の時代があまり許さないのか。。
少し話しが横にそれましたが、自信が経験した別れを通じて、別れから来る力、そして別れそのものは何なのかという持論を展開しています。
出会うからには、別れを覚悟していなければならないという意見には、全くもって賛同します。それを受け入れた上で、どのように出会いと別れを積み重ね、それらをいかに人生の糧にするかというのは、生きていく上で非常に重要なことだと思うのです。
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伊集院静が「週刊現代」に連絡しているエッセイを、「大人の流儀」という書名で単行本化したもの。本書がその3冊目であり、2011年12月から2012年11月にかけてのものを、抜粋、修正したもの。私は1冊目も2冊目も読んでいる。
時々、「うんっ?」と思うような部分がないではないが、基本的には真っ当なことを真っ当に書いていると思う。
最近、この人が、阿佐田哲也、あるいは、色川武大について書いた「いねむり先生」を読んで非常に面白かったので、手にとってみたもの。
例えば、通勤の電車の中で、あまり頭を使わずに読む本(内容がないということではなく、文章がとても読みやすく、すっと頭に入ってくる)を探している方にはお薦め、という感覚の本。
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「たとえ人が、バカなことをと笑ってもかまうことではない。正しいことというのは半分以上が人の目に見えないことだ。」
「人というものはつき合ってみないとわからないことが意外に多いものだ。」
伊集院さん、ブレがない。特に嫌いなこと。
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離婚の話では無くて、人やペットととの死別の話。前半だけで、後半はあまり関係ない。雑誌の連載の単行本化ただからこんなもんか。ひとかどのものという表現を久しぶりに見た。寿司はつまむもの。自分もいい大人になりたいものだ。。
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あはは。面白い。真っ当な事を言ってるかとおもったら、ハチャメチャになったり。。
こういうのアリだと思う。
著者からすれば、お前に言われたくないわな。。と言われるでしょうが(笑)
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様々な形の別れ。
それぞれの別れ方をユーモアを含めながら書いています。
大好きな恩師との別れ、家族との別れを経験し、それを糧にして生きていく。
別れは辛いし、それを受け入れなければならないけれど、大事なものは心にしまって、今日を生きる。今日も明日も明後日も、あっという間にやってくるので。
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弟の死は、私にふたつのことを教えた。ひとつは自分が人生を決め、そこに向かって歩き続けること。もうひとつは命を大事にすること 別れることが前提で過ごすのが、私たちの生なのかも知れない。出逢えば別れは必ずやってくる 明治期にはまだ、たとえ若者であれ、己の生に覚悟があった
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「別れは終わりではなく、始まりである」と定義。著者の豊富な経験から、そのことに説得力がある一冊に仕上がっています。別れることは決して誰かを何かを不幸にさせるだけのものではない。「日本人に関わりのない戦争、という発想を持つ人は、そのまま私には関わりのないことだからと平然と罪を犯している大人の男たちとまったく同じ視点である」(P168)は、示唆に富んだ一節だと思う。
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著者の独断と偏見は感じるが、色々な経験を積んだ方の言葉として素直に読むと、納得できる部分も多い。
身近な大人(両親や上司などなど…)が、アドバイスや説教をする時と感じは似てる⁈から、拒絶するほどの内容ではない。
目上の人が経験に基づいて話すことは、素直に聞いておく(それを自分の中に取り入れるか否かは別として)べきだと思うから。
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”時間はクスリ“という言葉がある。最愛の人を亡くして絶望の淵にいても、時間はいつかその気持ちをやわらげ、新しい光さえ見せてくれる。
楽して得られるものなんてない。
私は時々、彼に言う。野球だけが人生じゃない。人生を好打できる方が百倍もイイ。
「生きて帰ってこられたんです。それだけで十分ですよ」
「いろんな環境で伊集院、頑張ってます」
落ち着いて、落ち着いて……。年が越せるか、と大晦日まで心配した年もあったが、年が明けて、元旦の青空を見ると、ああなんとか越せたな。と思うのが常だった。以来、”過ぎてしまえば……“が、私の年末の心構えとなった。
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大人の男のエッセイですね。
特にテーマはなく、読み流せた。
うんうん、とか、いやそれは、とか
頑固親父が絶滅しかかってる現代、面白かったです。
≪ 別れ経て 心の隅に 今日生きる ≫
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大人の流儀シリーズ。東日本大震災を経験したからか、ご本人が年を取ったからか、出逢いよりも別れが多くなったことを体現する題名に、内容的にも別れの話が続く。別れに力が必要というよりは耐性の問題かと思うけど、言いたいことは分からないでもない。ただ全般的に感傷的になっていて、初期のころの舌鋒鋭い感じが失われているところは従来のファンからしたら寂しいでしょうね。