あらすじ
私は二十代と三十代に別離を経験した。一人は弟であり、もう一人は前妻であった。なぜ彼、彼女がこんな目にと思った。その動揺は、なぜ自分だけが?という感情になった。ところがそういうものと向き合っていると、やがて別離を経験した人にしか見えないものが見えて来る。それは彼等が生きていた時間への慈しみであり、生き抜くしかないという自分への叱咤かもしれない。
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Posted by ブクログ
伊集院さんの作品はこちらが初めてです。
故 夏目雅子さんとの別れ
愛犬との別れなどは、
涙を流しながら
読み進めました。
自分にも近い将来必ず悲しい別れが訪れます。
普段、その事を考えるだけで
涙が溢れて来ます。
別れはどの人にとっても辛く悲しいもの。
悲しむ時間の長さは人それぞれだけれど、
時が経てば悲しみは癒される。
別れた人はいなくなってしまったのではなく
ずっと自分の中で生き続け
いつも優しく見守っていてくれる
その事が生きる力となり
また前を向いて歩いていける。
伊集院さんの経験から生まれた言葉が
強く優しく、背中を押してくれるように感じました。
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メディアなし リクエスト
なぜ彼、彼女がこんな目にと思った。
その動揺は、なぜ自分だけが? という感情になった。
ところがそういうものと向き合っていると、
やがて別離を経験した人にしか見えないものが見えて来る。
それは彼等が生きていた時間へのいつくしみであり、
生き抜くしかないという自分への叱咤かもしれない。
前書きどおり。
悲しむだけでなく、悲しさから見えてくるものがある。納得のいく文章でした。
身近な人を失った経験があるので、そのときに読めたら、あんなに苦しまず、荷物をおろせたかもしれないと感じた。この文章は、その経験をした人ならではだと感じ、嬉しかった。
いい本です。読み終えて、すぐもう一度、二回目を読んだ。
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物静かな近寄りがたい人という印象。弟を事故で亡くし奥様も亡くされている。共感できる言葉がたくさんありました。
※別れが私たちに与える哀しみをやわらげるのは時間。それでも時に一気に哀しみの淵に引き戻されることがある。
※嬉しそうに過ごしている家族連れがいる。しかしすぐそばで悲しい時間を過ごしている家族もいるということを忘れてはいけない
※いつまでも不運、不幸と思うことはその人の人生を否定することになる。短かったけれど輝いた人生だったと考えなければならない。
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2017年初版。最近、馴染みのある有名人の方々・先輩・同級生・後輩を見送りました。「さよなら」と言う言葉の重みを感じるこの頃です。生きていくことが大事な人を見送ることだと理屈ではわかっているつもりですが、こればかりは心の準備が難しいことだと実感しています。弟との別れ・前妻との別れ。青年期や中年で、そのことに折り合いをつけることは辛い経験だったろうなあと思います。ただ、悲しむばかりではなく亡くした方の輝かしい時や美しい時を思うことが、心を癒すことなのかなあと思いました。
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シリーズ7冊目を読みました。今回は特に、伊集院さんの愛犬に対する想いが綴られており、この夏、愛犬が急逝した私は心に沁みました。
「苦しみ、哀しみを体験した人達の身体の中には、別離した人々が、いつまでも生きていて、その人の生の力になっています。だからこそ懸命に生きねばならないのです。私は今、さよならが与えてくれた力を信じています。」
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やっぱり、伊集院さん、好きだなぁ。
大人の男性そのもの。
60過ぎても90過ぎた母親の前ではただの息子。
身近の人の別れというと、十代のときの父親だが、あのときは離れて暮らしてることもあって、実感するには時間が必要だったし、悲しむ時間もなかった。
配偶者と弟、という最も身近な人との別れは想像すらできない。
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伊集院静も少し丸くなってきたのか、いいころ合いと読んだのか、やたらと、亡き妻夏目雅子と海難事故で亡くした弟の話が多い。逆に、やっと書けるところまで来れたということか。なかなか、興味深い。
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大人の流儀シリーズ7集。本当の別れをしたことがない自分にとってそのときがきたらもう一度読みたい本になるだろう。悲しんだり不憫に思ったりすることは当然だがその先はある。成人に向けた言葉も息子に読ませたい言葉だ。
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伊集院静さんの大人の流儀シリーズを読むのは初めて
なぜか、このシリーズだけは読んでみたくなった
ああ、そうだなぁ、そうなのかと納得しながらも
ひとつの考え方、生き方として読み終えた
Posted by ブクログ
一部分、これをツイッターでやったら
大炎上騒ぎになるような
文章が見受けられるのでご注意を。
(ある件に関してだけどあれは親が悪いよね。
ダメ親でも敬えなんてバカ語れ)
やはり伴侶動物を飼うと
どうしても、別れは付きまといます。
うちも若い愛する猫を亡くしたので
痛いほど気持ちはわかります。
でも、もう返ってこないですからね。
癒してくれるのはときなんですよ。
でも、うちの身内はまだ癒されていませんね。
(身内の猫といっても過言ではなかったから)
だけれども、新成人へのメッセージは
確かに、と思うことなのよね。
楽することが美点と思われるけど
本当に成長しないのよ。
それじゃね。
Posted by ブクログ
単に歳を重ねるだけでは、こうは書けないなぁ。これが作家の力か。ただ、どんな人でもそんな悲しいさよならを繰り返していまをなんとか生きている。そんな大事なことに伊集院節で気づかせてくれる。
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愛犬ノボとアイス、そして「家人」と書く奥様。伊集院家の温かさをあらためて確認しました。
「さよならに力があるとすれば、誰かへのいつくしみがあるからではないか。」
「人生は、その人だけのものに見えて、実はその人だけのものではない。
どんな結果であったかより、どう生きたかが人生の肝心であり、人生そのものと私は考えている。」
Posted by ブクログ
「大人の流儀」シリーズの最新刊。
今回は別れ、離別・死別などの話題が多い。
大切な人との別れば突然でもわかっていても辛いもの。
残された者は、そこからまだ人生が続くので、何を考え、思い
その後の人生を過ごすかは人それぞれ考えないといけない
Posted by ブクログ
大人の流儀の第7弾。相変わらずこの人の小説は読んだことがなく、このシリーズだけを読んでいる。しかも、このシリーズも取り立てて好きというわけではないものの、全部読んでいる。今回は別れをテーマにしているようだが、相変わらず夏目雅子と弟との別れの話が多く、既視感は否めない。唯一更新されたのは、飼い犬の死だ。毎回説教くさいし、似たようなことが書いてあるのに、なぜか読んでしまう。しかし、夏目雅子との別れも、桃井かおりとの三角関係の話を聞くと、どこまで美談なのかよくわからなくなる。まぁ、でもたまにいいことが書いてあるので、それ探し目的か。