伊集院静のレビュー一覧
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鳥井信治郎のただならぬ商人(あきんど)精神を感じました!
芸者さんやカフェ(今で言うキャバクラ)に自社製品の良さを伝えるため足繁く通い営業。
新聞に広告を載せてアピール(恐らく本書を読む限り新聞広告はサントリーが初)
関東大震災が起ころうが戦争が起ころうが、身内に不幸があろうが、常に攻めの姿勢で商いを続けます。
それと同時に新商品の開発も進め、無謀だと言われようがジャパニーズウイスキー作りに奔走します。
また、彼は従業員に自分を社長ではなく大将と呼べと言っている所が印象的でした。
従業員は皆家族であると言う考えは現在のサントリーにおいて、福利厚生の充実と離職率が極めて低いことに繋がっているそう -
Posted by ブクログ
サントリー創業者 鳥井信治郎の小説後編です。
小西商会から独立を遂げた信治郎が、国産ウイスキーを目指し奮闘する様子を中心に描かれています。上巻では人に騙されて被害を被る場面もありましたが、下巻では周りの人(特に家族)に支えられる描写が多かったです。信念と周りの支えがあってこそ大事業を成し遂げることが出来たと感じました。
一方、関東大震災(1923年)、盧溝橋事件(1937年)から太平洋戦争そして終戦と目まぐるしく変わる時代の中での困難等の描写はなく、密度が薄くそこに物足りなさを感じました。
44歳にして山崎の蒸留所開設を決意し、世界一のウイスキーまでの道を築いたチャレンジ精神に最も感銘を -
Posted by ブクログ
ネタバレ大変失礼ながら本の内容以上に、このおっさん何者なんだ?ってのが、率直な感想です。
飲んだくれて、博打に明け暮れる。
そんな著者が日本を代表する美人女優、夏目雅子を射止め、その著書は数々の賞を受賞する。
本シリーズも累計140万部超えの大ベストセラー。
読み進め、自分の中の?を紐解いていきたい。
説明
内容紹介
苦難に立ち向かわなければならないとき。人に優しくありたいと思ったとき。どうしようもない力に押し潰されたとき。自分のふがいなさが嫌になったとき。大切な人を失ってしまったとき。とてつもない悲しみに包まれたとき。こんなとき、大人ならどう考え、どう振る舞うのだろう。二十歳で弟、三十五 -
Posted by ブクログ
時には真摯に、時にはジョークで、読者の悩みに解答する週刊誌連載の文庫化。
傲岸不遜に見える解答姿勢も、著者のキャラゆえ。
楽しく読み進められ、きらりと光る箴言も。
「苦労も過ぎてしまえば笑い話」
「一冊の良書にめぐり逢うことは、人生において一人の友人に出逢うことと同じ価値がある」
「女という存在が、この世になかったら殺伐として、とてもじゃないが生きてられん」
「自分のことさえわかっていないのに、相手のことがましてや胸の中で何を思っているか、考えているかなんてわかるはずないじゃないか」
「背骨(憲法)が歪めば、その国家は消滅します」
「世間で振りかざす”正義”なんてものは、怪しいものがほとんど」 -
購入済み
新入社員になるにあたって
新入社員へのおすすめ図書とどこかで見て読んだ。
こういう考え方もあるのだと気づく場面がいくつかあった。
何年か後にまた読みなおしてみたいと思った。 -
Posted by ブクログ
このほんには、何かがある~
61歳の僕にとって心に染み渡る~
今をどの様に生きるべきかを自分に問うための一冊である。
【本文】
ただ私は一冊の一行の言葉が人間に何かを与え、時のよってはその人を救済することがあると信じている。
音楽の中にある力にも、舞踊にも絵画にも彫刻にも戯作にも、一見世の中に直接的に必要とは思えない分野にも、人間にとって欠かせないものが存在するから、こうして長く人類はそれらを手放さないと思っている。
人は人によってしか、その運命を授からないのだろう。
読者の皆さんにとっての帰る場所と時間をこの作品(なぎさホテル)を読んだあとで、思い浮かべてもらうと幸いである