古宮九時のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
異世界へ来るにあたって腹を括った主人公が、作品世界への強い愛と記憶力を武器に逞しく行動しテンポよく進む1巻完結物語。内容濃く伏線回収の満足度が高い!
一見よくある異世界令嬢&時間逆行物ですがテンプレ感を出さず、次の場面展開への読者誘導が巧みという点でレベルの高さを感じました。ストーリーが勢い任せに進むことなく、説得力ある描写を織り交ぜてくれるのが良かったです。終始一筋縄でいかず最後はそう来る!?と唸る面白さも含めて、流石『Unnamed Memory』の古宮先生や…といったところ。角川文庫の矜持も感じます。
ひとつだけ難を挙げるとすると、物語の核の部分がややこしいけれど角川文庫なので図解な -
ネタバレ 購入済み
表紙の水着何かと思ったら誕プレかーい!という日常編。
そうね、ティナーシャは修行→腹掻っ捌き事件→塔に引き篭もりで、オスカーの曾祖父さんくらいしか男女のお付き合い系ないよね。(ラナクてめーはダメだ)
トゥルダールの継承者付き精霊センが高位魔族で、さらに男女のお付き合いできるほど受肉してるのかとか、色々設定気になる。
イトの聖地に眠らされた外界の存在イリティルディアとか、人の体内魔力増幅して食い散らかすのが戦史の引き金だとして、なんでそんなもんが現世に降臨してるかという不審。さらにそこに時空回帰昔話がセットであったりとか、なるほど。
漫画単行本だと解説入って流れ読みやすいのありがたい。 -
ネタバレ 購入済み
VSラナク編、クライマックスの魔法湖再構成大魔法陣合戦。
ラナクはさ、魔法師が徒に殺されない世界とか夢見ちゃう割に、自分より強くなった女を許せず贄にしちゃう傲慢さ。割と職場とかであるあるなマウント取り軋轢。
眠りから醒めて寝惚けてるというか精神崩壊で欠落してる男と違って、四百年の孤独を恨み骨髄で燃え尽きて灰から立ち上がって情熱の男に愛されて生きることを思い出したティナーシャとは相容れないわね。
総合的にオスカーの押し切り勝ちやな、という一大決戦からのルクレツィア指輪探しという日常編との落差がいい。
この先の布石でエピソードが配置されてるのわかるとだいぶ味わい深いなこれ。 -
Posted by ブクログ
この285ページできれいにまとまった(続きなし)転生ループ話。いやー、これはむしろ普段ラノベ読まない人にオススメの上質な恋愛ファンタジーでした。さすが、古宮九時。骨組みが違う…。このボリュームでまとまっているのが秀逸すぎ。
八瀬咲良(26)は休みに本を読むくらいが趣味のインドア派。とてもはまった『妖精姫物語』15巻が特に好きで、作家の販売会に朝一で並んで握手しにいく位。そして、頭が良い。自分語りなので、記憶力が良いとしか文中では評価しないけど、神経衰弱ならほぼ狙って引分けにできるし、読んだ本の内容は忘れない(羨ましい…)。実は妖精姫物語は作者が体験した話で、次の転生者を一年期限で探していると、 -
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ネタバレゴリゴリのループもので、ローズィアとして繰り返すループの過酷さに苦しいけれど強く惹かれて読むのをやめられない......そんな魅力のあるお話でした。
絶望して、また新たに迎える朝の気が狂いそうなほどの気持ちを抑えてまた最初から、それを何度も、この世界に幸せが訪れるまで永遠に続ける。。。気が遠くなるようなループで、やっと救いが見え光が生まれたと思って今度こそと信じて待ち受けた先の絶望は筆舌に尽くし難いものがあり、まさに真砂の物語を読み物として読んでいた頃の咲良の気持ちが分かるような気がしました。
特に、衝撃の展開からの169pで迎えた結末はあまりの悲しみと絶望に意味もわからない涙が溢れて止まりま -
Posted by ブクログ
とても面白かったです!
入間人間さんと時雨沢恵一さんを目当てに読み始めましたが、他の筆者皆さんも大変におもしろい話を書いてくださいました。
※私は、安達としまむら、アリソンシリーズ のファンです。笑
どのお話も面白かったので、いろいろ語りたいことだらけですが、ネタバレ回避のため、抽象的にまとめさせていただきます。
皆さんは本作を読んで何を感じるでしょうか。
私は、「可能性」「未来」「ナカイマ」「命」
だと思いました。これまで長く、そうするべきだと云われてきたことや、伝統には、もちろん尊ぶだけの、それが続いてきたなりの理由はあります。一方、そうでない物は許されないと云うはずないのですから、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最高の読後感、序盤の何でもない掛け合いや世界観説明的なシーンが最後一気に回収されるの読んでて凄く気持ちよかった。 1巻が蒼汰と床辻の物語としたら、2巻は一妃と異郷の物語って感じ。 最後の花乃の選択は一切想定してなかったけど言われてみりゃそう考えるかって感じで、気丈に応援して送り出す蒼汰と駄々こねて泣きじゃくる一妃と希望をもって旅立った花乃のシーンは見てて本当に家族だったんだなってじーんと来て良かった。 一妃の人外バレが終盤だった1巻と違って、最初から分かってる+強い人?は把握出来ることで、一妃の人とは違う在り方と人間の愛し方、長い人生をかけて培った人間との接し方や、それに対する家族としてのスタ
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Posted by ブクログ
ネタバレ都市伝説とかの現代和風な怪異物なんでエグイ展開が結構有るのに、主人公の蒼汰が物凄く図太くて精神的に強い上に偏見が無いというかフラットなんで安心して読めて自分好みでした。 これ主人公が蒼汰じゃなかったら物理的にエグイ展開、精神的にエグイ展開でもっとドロドロしてたと思う。事実上2回くらい裏切られてるし、いや一名は裏切りというか種族差によるスレ違いなんだけどね。
ヒロインの一妃、序盤でも好きなタイプの絶妙にミステリアスなヒロインなんだけど終盤に明かされた真実が本当刺さって刺さって、良いよね根本的に種族が違うから価値観がズレてるけど心の底から愛してるし善意で行動してるやつ。 あとストーリーの徐々に謎が -
ネタバレ 購入済み
ファルサス王国のオスカー王太子と袂を分かった魔女ティナーシャがテロリスト側で暗躍しまくるコミック版単行本第7巻。
クスクル勢の侵攻の裏にある魔法士たちが抱える負の連鎖が垣間見える。戦う理由はどちらにも起因してるんやなって。
ついにラナクの大陸全土構成魔法陣計画が発動しちゃう、というところで以下次巻。
アニメで先見れてしまったのであれだけども、昔のラナクとアイティがなぁ、仲良し時期あったとこがなんか切ない。
ていうか第二期同じくらいの画力の下請けに当たってもらえるんだろうか?と心配で夜しか眠れない…