あらすじ
別の世界である『異郷』からやってきた少女・一妃。床辻の土地神としての権能を引継ぎ、東の地柱となった少年・蒼汰。そして『血汐事件』の影響により、首だけになって生きる蒼汰の妹・花乃。奇妙な関係でありながらも、三人は家族として新しい生活を歩み出していた。
そんなある日、床辻の怪異を管轄する『監徒』の手引きで、蒼汰の転校が決定。そこには北の地柱・墨染雨が待っていた。土地神の先輩である彼女から忠言を受けながらも、床辻の守り手として蒼汰は着実に成長していく。
だが、異郷からの浸食現象【白線】が日に日に勢いを増す中、『血汐事件』で消えたはずの少女が現れ――。
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Posted by ブクログ
最高の読後感、序盤の何でもない掛け合いや世界観説明的なシーンが最後一気に回収されるの読んでて凄く気持ちよかった。 1巻が蒼汰と床辻の物語としたら、2巻は一妃と異郷の物語って感じ。 最後の花乃の選択は一切想定してなかったけど言われてみりゃそう考えるかって感じで、気丈に応援して送り出す蒼汰と駄々こねて泣きじゃくる一妃と希望をもって旅立った花乃のシーンは見てて本当に家族だったんだなってじーんと来て良かった。 一妃の人外バレが終盤だった1巻と違って、最初から分かってる+強い人?は把握出来ることで、一妃の人とは違う在り方と人間の愛し方、長い人生をかけて培った人間との接し方や、それに対する家族としてのスタンスなどが読み進めていくほどに深堀されてドンドン好きになっていくんだよね3人家族が。 加えて今回登場した地柱の墨染さん本当好き。この子がヒロインの王道異能バトル見たいくらいにはシンプルにキャラ造形が好み。 加月くんも若干染まってるし、1巻と比べて主人公周り以外も魅力的になってて読みやすくなった。