古宮九時のレビュー一覧
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今をときめく作家による、15ページずつの短編集。斜線堂有紀の作品で本文最後に「仕掛けが分かった?」と聞かれ、うむむわからん、一番気になりました。わかったことといえば前半の世界狭いうちは使う文字に制限かけてあること、だから、「私」はなくて、「I」。「難しいかもよ」じゃなくて、「むずいかもだよ」。彼の名前は「 」。これは10文字、または空白入れて9文字なのかなぁとかなり考えたけど、思いつかなかった。「しゅうとう」「ねんどう」「ごとう」「うとう」/「しゅうじ」「しゅうと」「しゅんご」「しゅうご」とか?でも適当な名前じゃ意味はないしなぁ…。
されど世界の終わり 三秋 -
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今回はティナーシャだけが生きていて、オスカーのいない世界。前半と後半で世界が変わります。
前半はオスカーがいない、つまりアカーシアのない場面で人を絶望させながら殺すことを喜んでしまうような意思を持つ呪具を壊さないといけないこと。その際に用意したこちらの手駒がなんともゴージャス。
後半はどうやらオスカーの転生者らしき人物が出てくるものの、その国自体がなかなかに謎めいていて、ティナーシャは表紙の通りなぜか囚われの籠の鳥状態ですごしている。
残りの呪具もわずか。さあ、このお話の結末まで2人は一緒にいられるのか、どういう最後になるのか、とても楽しみです。 -
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今回も壊すべき呪具を探して大陸を彷徨う2人。そこで、ロツィとファラースという2人の孤児の面倒を見始めます。そのふたりと家族同然に暮らしていた遺跡探索を生業にしていて行方不明になった父と、父を探しに行って行方不明になった姉の行方がキーとなっていきます。
精神操作の呪具(国)に対するオスカー・ティナーシャ組の反応が、こちらの望む答えをストレートに言い表してくれます。2人のぶれない正義感が読んでいて気持ちいいです。あと、めちゃめちゃ強くて戦いになると安心して読める。
今回は呪具を作った世界の人とティナーシャの会話があり、今後の生まれ変わりに一つの方向性が示された後の転生人生(後半)。えー、どうなるの -
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声楽家を目指して音大に通っていた椿はコンクールでの失敗から歌えなくなり、音大を辞めて普通の大学に入学し直す。巻き込まれる形でオペラサークルに伴奏者として参加することになり、イケメン指揮者黒田と出会う。自由に音楽を楽しんでいるメンバーや、全員の能力を引き上げて素人集団をちゃんとオペラに形作っていく黒田を身近に見ながら自分も歌いたくなるのにやっぱり声が出ない。
アンネームドメモリーの作者の本だ、読んでみようかなと手に取った本だったけど、良い意味で期待を裏切られた。まず、完全現実社会の話だったこと。そして、それがとても良かったです。才能がある人だけが知る、自分は一流になれないことを知る壁…。すべてを -
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この4巻で、Babelは最終巻。
謎の題名のない本の謎と、雫が何故この世界に喚ばれてしまったのか、そして、何故言葉が通じるのか、その謎が解き明かされます。
しかし、いきなり第7番目の魔女が出てきたり、傭兵の皆さんが再登場したり、ちょっと展開が雑だなあと思いつつも、「言語」というものにここまで着目してストーリーを展開するのは、なかなか凄いなあ、と。
文庫版は2巻までだったということで、なるほど、ここまで来ないと何で「Babel」なのかはわかりませんね。言葉の話なのかな、くらいで。
ここで「unnamed memory」のお二人も再登場ですが、話の展開上致し方がないとはいえ、もうちょっと