藤井一至のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ当たり前にある「土」。家庭菜園もろくにしていない私にとっては、そこは体験的にも知的にも未知の世界だった。
土壌の生態系について本書で学ぶにつれ、生化学というか化学をしっかり学びたくなる。土に関する啓蒙書だが、ブルーバックスだけあって、高いレベルが維持されている。
<メモ>
・粘土が鉱物だったとは!
・粘土はマイナスイオンのため帯電しており、だからこそ水と混ぜるとネバネバするのか!
・粘土があると、アミノ酸はタンパク質に発展しやすい!
・粘土鉱物は、遺伝子と同じように複写能力がある!
・シアノバクテリアは植物ではなく、細菌!
・有機物を酸素を使って分解するのではなく、微生物によって嫌気的(酸 -
Posted by ブクログ
土と切り離されて人間は生きていけないんだよなぁということは漠然と感じていたが、その奥深さに読みながらのめり込んでいく。
我が家のささやかな生ごみ堆肥ですら、虫がわくだの、ニオイが気になるなど嫌悪される昨今。どんだけ土離れが進んでいるのか危惧される。土に還るという言葉があるが、人は土から生まれているんだということを、改めて考えた。そして、土が育んだ米や野菜その他諸々を糧としている以上、土を蔑ろにできない現実がある。水に困らない土に困らない暮らしを実感するには、現代の生活は程遠い。食い潰すだけではダメ。生態系サービスを享受するには、それなりの教養が必要だと痛感。
後日追記。
土壌の危機を感じたの -
Posted by ブクログ
ネタバレ地球人工100億人を養う肥沃な土壌を探す旅仕立ての語り口調が面白い。様々な土壌の成り立ちや用途を面白おかしく解説してくれる。
地球の土壌は12種類に分けられ、死んだ動植物が腐葉土よりも分解された腐食が土壌の栄養素の源である。腐食と粘土は様々な栄養素や水分を保持する力が強い。粘土と腐食が多い土壌が肥沃な土である。
日本の土壌は高温多湿で微生物の働きが強いため、最も稠密な人口を養える黒ぼく土が多い。肥沃な土と世界で名高いチェルノーゼムは降雨量の少ない土地に多く、土と水が必要な作物栽培では一歩劣る。
二酸化炭素や有機酸が水に溶け込むことにより酸性土壌となるため、アルカリの石灰肥料で中和する必要がある -
Posted by ブクログ
最近よく聴くポッドキャストで紹介されていた本。こんどお会いすることになっている学者センセイの頭の中の深いところを探るのに役立つかと思って読んだ。
やはり興味深く読んだのは、このところどっぷり浸かっている鳥類関係のはなし。川上先生は軽妙な語り口で、キャッチーな論文を紹介してくれた。恐竜学者の小林先生の項では、鳥類の祖先が恐竜だったことが学会の主流になったのは
1998年の論文発表からだった、と知った。1985年生まれの私は、子どもの頃から始祖鳥の存在は知っていたが、それが鳥と恐竜とを繋ぐ存在だという認識は薄く、あくまで鳥の祖先だ、という理解だったのだが、それが当時はふつうの解釈だったようだと再 -