カリン・スローターのレビュー一覧
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ウィル・トレント・シリーズは、「三連の殺意」「砕かれた少女」「ハンティング」「サイレント」「血のペナルティ」「罪人のカルマ」と6作続き、7作目の今作「ブラック&ホワイト」となります。
ただし、電子書籍が間に2作あるようです。
(2016年からオークラ出版で発行の初期2作品は読んでおりません。)
警官夫婦が、何者かに襲撃された。
女性刑事レナ・アダムズと白バイ警官のジャレド・ロングが暮らす家。ジャレドは撃たれ、レナは反撃。
現場に真っ先に登場したのが、ウィル・トレント。ジョージア州捜査局の特別捜査官で、この時は別件の潜入捜査中だった。
レナは、ウィルの恋人サラ・リントンの因縁の相手。医師で検視 -
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ネタバレカリンスローターはこれで4作目
文章にも独特なストーリーテリングにもほぼ順応出来たはず。
かなり面白い、これを最初に読めばよかった。
主人公サラと元夫のジェフリー、殺された被害者の妹で警察官でもあるレナの3人から事件を見ていくいつものスタイル。
これがデビュー作ってすごい、いくつか読んで、カリンスローターは最初からテーマは一貫してるってわかった。
レイプするやつが必ず出てくるし、その被害の重さを現実的に徹底して描くところ、主要登場人物ですら過去に性犯罪にあっていることが多い。
主人公に肩入れして読んでて、性被害にあっていたと告白するシーンですごい精神的ダメージを食らうので、新しいの読む時めち -
Posted by ブクログ
ネタバレ先に「忘れられた少女」を読んでしまってたからなぁ…本来の順番で読んだ方が楽しめたんだと思うんだけど、仕方ない。
とはいえ、あのアンドレアとおかんの微妙な距離感というか緊張感の源となる事件がはっきりと分かってよかったというか、すっきりした。
それにしても、人たらしのカリスマって怖いなぁ。フェロモン的な謎の魅力に翻弄されて、どこまでも言いなりになる。自衛本能が麻痺して命の危険、尊厳の破壊、人格否定までされても…いやされるからこそ、その人をさらに盲信し、暴走し、とんでもない事件を起こす。
カルトの教祖なんてのは、こういう類なんだろう。またここまでじゃなくても、軽いカルト教祖みたいなんっておるん -
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今まででいちばん面白かったかも。(って何度も思ってるんだけど)
これまでは連続猟奇殺人ばかりだったが今回はテロ。ダッシュはなんとなく俳優のラミ・マレックさんを想像してた。後半はところどころ雑なところがあるものの前半はなかなかスリリングだった。サラが犯人のDNAを集めようとするのは自らの死をリアルに覚悟しているからだと知ったとき、サラが死ぬわけないと思いながらも心配でたまらなくなった。ふと読むのを中断したとき、いまじぶんがどこにいて昼なのか夜なのか何時なのかわからなくなったほど熱中して読んでた。ウィルに関する極秘資料とても好き。
は〜、グウェンはもちろんだけどミシェルも好きになれなかった。やっぱ -
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いつもの猟奇的な単独犯ではなく、犯罪組織が相手主人公ウィルの恋人サラが連れ去られてしまう。(組織への潜入捜査とかもあったけど、それよりも武装していて爆破テロを実行するタイプ)
犯罪者と行動を共にするサラパート
前半ほぼ落ち込みまくってるウィルパート
操作で協力することになったFBIにイライラしまくるフェイス(ウィルのバディ)パートに分かれて進行
松田青子さんの「女が死ぬ」という掌編にあった物語のために女が死ぬことについて「話の進行のためだけに登場人物が死ぬ軽さ」を気にしていたのだが、この作者は被害を受けた後についても描いているという話が解説にもあり、確かに容赦なく、重たい。
過去のシリーズ -
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ウィル・トレントシリーズ8作目
クラブ建設中の敷地内で、元警官の死体が発見される。現場には大量の血が流れていた。調べると血は死んでいた警官のものではなく、主人公ウィルの妻アンジーのものだとわかり…
ウィルのシリーズと名乗っておきながら最初の数作以降は、ウィルは傍に居て
事件を捜査するのがメインで、女達の苦悩や闘いに重点が置かれる。(ウィルも壮絶な過去を抱えているけれど)
鋼鉄の鬼上司アマンダ、タフ・ママのフェイス、などの強い女性達がウジャウジャと出てきたのですが、毎回出番は少ないものの圧倒的な存在感を放っていたアンジーに関する回です。
売春の潜入捜査を行う警察官であり、誰とでも寝る女、 -
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ネタバレこのシリーズで一番面白かった。そろそろ読むのやめようかと思ってたけど、本書がすごかったし、最後のアンジーにゾクっとしたので、次も買わないと。
アンジー好きだわ。悪い女。
1970年代の2人の女性刑事の友情と活躍が最高に楽しかった。だからこそ、現代のあっけないラストに肩透かしだったけれど、その後のアンジー。凄いよアンジー。
キティがウィルがまともに育ったとか言っていたのが皮肉でいい。特に前作で本物の母親に育てられなかったことスネ倒した奴が犯人だったから、本当の親とは離れたことで今のウィルになったことのアンビバレント。
そして、ウィルを見守ってきた上司、ケアマネージャー、女性判事たち、みんな -
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「彼女達が闘った時代」と
「主人公の生い立ち」の話
ウィル・トレントシリーズ6作目
現在で起こった女性の失踪事件と
過去1975年に起きた失踪事件の二つの時間軸で進む。
現在では、捜査に加われず鬼上司アマンダの圧力、謎の行動に戸惑うウィル
そして過去では、警察官として下っ端で気弱なアマンダ(おっ!)と現在のウィルの相棒フェイスの母親イヴリン(破天荒)がバディを組んで捜査にあたる。
警察内での人種差別、性差別が強く、行く先々で「女は引っ込んでろ」と罵られる。またアマンダの父は同じく警察官であり娘の行動を束縛、仕事でも人種差別的な言動で恨みを買う人物が多く、娘というだけで二重に苦しむことにな