カリン・スローターのレビュー一覧

  • 彼女のかけら 上

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    同じ作者の作品で、この作品に登場した人物が出てくる『忘れられた少女』という作品もあるが、こちらの方が先に書かれている。

    上記の『忘れられた少女』は、この作品のその後という感じなのかもしれないが、雰囲気はだいぶ異なる。

    こちらの作品は、1960年代1970年代の出来事が現代の多大なる影響を与えているという事が、物語が進むにつれて明らかになって行く話で、主人公も比較的能動的に活動しているという印象だが、『忘れられた少女』は、あまり主人公が能動的に動いているという印象を受けず、正直、読み進めにくかった記憶がある。その意味では、この作品にはあまり期待していなかったが、良い意味で期待が裏切られた。物

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    2023年12月14日
  • 血のペナルティ

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    最初の章からグイグイ惹きつけられる緊迫感。そして今作はアマンダの出番が、かなり多め。ウィルがアマンダと組んで行動する場面が多くというかほとんどで、アマンダの下に敷かれているのが印象的で、被害者のイブリンを含め、強い女性が印象的な本作でした。サスペンス色が強めで、分厚い本の割には、最後まで飽きずに読むことができました。ただ、ギャングたちの名前がいっぱい登場し、誰が誰だかわからなくなりましたが。

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    2023年09月18日
  • 罪人のカルマ

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    ウィル・トレント・シリーズ、6作目。

    ウィル・トレントは、ジョージア州捜査局の特別捜査官。
    今回は、彼の出生に関わる重い秘密が明かされる回でもあるのだが。
    ウィルの上司のアマンダと、その同僚だったイヴリンの若き日の話がかなりの比重を占めます。
    女性警官二人の物語というのは珍しいので、こちらがポイントかと。

    ウィルは長身で金髪、穏やかで大人しい性格。頭はいいのだが識字障碍を抱え、それをごまかしながら何とかやってきた。
    施設で育ち、里親を転々とし、どこか影があるので、潜入捜査を得意としていたこともある。
    凶悪な殺人事件が発生したが、なぜかウィルは捜査から外される。
    それは、ウィルの実父が出所し

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    2023年08月21日
  • 血のペナルティ

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    ウィル・トレント・シリーズ5作目。
    アメリカはジョージア州の捜査官です。

    元刑事のイヴリンが誘拐された。
    ウィルの相棒フェイスの母親で、フェイスは現場にいて犯人と応戦したのだが。
    ウィルは以前の事件との関連を疑う‥
    警察内で汚職事件があり、イブリンの部下をウィルが逮捕。イブリンも疑われたが証明されないまま、退職したのだった。

    フェイスはその件でウィルと最初は気まずかったのだが、今はバディとしてうまくやっていこうとしています。
    フェイスは本来、普通に仕事が出来て有能な捜査官のようです。が、なぜか男の好みに難があり、未婚の母。しかも、二度目だったりする混乱が。
    体調が良くないのも描写に影響して

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    2023年08月23日
  • サイレント 下

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    終盤は完全にサスペンス。ミステリー要素は、ほとんど感じられませんでした。登場人物が多く、過去の関係性が重要なのに、やはりまだ前の作品が邦訳されていないのが残念。もうそろそろジェフリーネタはいいかなと、正直思いました。終盤の展開は、まさかこいつが犯人とは。出番少なかったのに。ちょっと追いつきませんでした。今後もレナは登場するのでしょうか?

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    2023年06月25日
  • サイレント 上

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    この巻の舞台はグラント郡。レナなど、お馴染みの登場人物は出るのに、ジェフリーがいないのが、本当に寂しい。そして因縁のウィルとレナが対峙。でもその前に、やっぱりジェフリーがなぜ死んだのか知りたいと、この巻でも思いました。事件の真犯人は誰か。レナや臨時署長のフランクはどうなるのか。見どころ満載の下巻が楽しみ!

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    2023年06月11日
  • 忘れられた少女 下

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    「これっ!」という感じで事件の解決に向かっているわけではないのですが、いつの間にか、現代の時間軸が38年前の事件の時間軸に絡んでいきます。

    元々の連邦保安局の任務に犯罪捜査は含まれていないという背景を理解していないと、この手の話は理解が進まないかもしれませんね。っていうか、アメリカの警察制度は複雑ですよね。まぁ、それが、アメリカのミステリー作品の深みを加えているという側面もあるんですけどね。

    なかなか面白いと思いました。

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    2023年04月21日
  • 忘れられた少女 上

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    38年前に殺害された少女と、その少女殺害事件を追う新米保安官補を描いた作品。

    これって、この作者の『彼女のかけら』という作品の関連作品らしいです。そちらの作品は未読で、こっちを先に読んでしまいました。

    主人公は、38年前の未解決事件を追っているわけですが、それは表立っての任務ではなく、隠れた任務であるため、なかなか捜査が進まないように思えますが・・・。

    主人公のパートと殺害された少女のパートがあるという形式で描かれています。

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    2023年04月21日
  • 凍てついた痣

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    最後まで分からない犯人とその動機。シリーズも3巻目ですが、登場人物の関係性も明確になってきて、安定感が出てきた気がします。そして最初はあまり好きでなかったジェフリーが、少し好きになってきた気がします。この巻は、序盤からまさかの展開。そして次々に発生する事件と、終始楽しめました。ただ、620ページにも及び、ちょっと長かったかな。悪人イーサンとの関係を断ち切れないレナにイラっとしつつも、今後の展開が楽しみです。

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    2023年04月09日
  • 忘れられた少女 下

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    38年前に殺害された少女の事件を連邦保安局の新人保安官補のアンドレアが捜査をする。この事件を捜査することの裏にある目的と、女性が被害に遭う事件の理不尽さが描かれている。事件の奥深くにある人間の欲や裏切り、憎しみが後半にいくほどに増していく。『彼女のかけら』の続編にあたるけれど今作から読んでも大丈夫な内容。シリーズ化になって続いてくれると嬉しい。

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    2023年01月31日
  • 忘れられた少女 上

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    カリン・スローター『忘れられた少女 上』ハーパーBOOKS。

    『彼女のかけら』の続編。

    上巻を読んだだけでは、まだ何も見えて来ない。38年前と現在とが交互に描かれ、新人保安官補となったアンドレア・オリヴァーが脅迫を受けた判事の身辺警護と38年前の殺人事件の捜査を行うというストーリーである。

    物語は38年前の1982年から始まる。思いがけない妊娠で家族に見放され、高校を追い出された学園一の優等生エミリー・ヴォーン。エミリーはゴミ置場で全裸の他殺体となって見付かる。

    現在。過酷な訓練を受けて連邦保安局の保安官補となったアンドレア・オリヴァーは、最初の任務として、殺害を予告する脅迫状を受け取

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    2023年01月24日
  • スクリーム

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    ネタバレ

    読みごたえありだった。途中、現在の事件がどっちか混乱したけど。あれ?刑務所の中で殺されたジーザスは誰にやられたん?トミの証言まで犯人分からんかったけど、たぶん出てきてる人だろーなと思った。が…

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    2022年09月01日
  • 彼女のかけら 下

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    ネタバレ

    カリン・スローター2作品目を読み終えました。

    初読みとなった「ハンティング」でも感じたのと同じような読後感です。

    まだまだ自分の読書力不足。

    面白くなる要素はすごく感じますし、構成やプロットも申し分ないはず。

    ただ自分の力が及ばない…

    脳内にシーンとして想像し、世界観に浸れるところはありますが、全体として登場人物が頭に入ってこない。

    だから、楽しめていない自分がいます。

    単なる謎解きミステリーではなく、心の闇を描いた作品。

    カリン・スローター作品を楽しめる力をつける為にもこれからも追いかけていきます!

    説明
    内容紹介
    隠されていた逃走用の車、
    大量の札束、偽の運転免許証。

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    2022年08月07日
  • ざわめく傷痕

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    シリーズ2作目だけあって、だいぶ個々の人物に深みが増してきた感じがして、その点は良かったです。一方で、ストーリー的には、悪人どものいやらしさにけっこうムカつく展開。そして最後までその心理は理解不能ですし、イヤになります。そして最後まで読んでも決してスッキリしない作品でした。もう少し救いのある終わり方が良かったです。

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    2022年07月24日
  • ハンティング 上

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    ネタバレ

    気になっていたカリン•スローター作品を初読みです。

    拷問、誘拐、連続殺人...つかみはOK♪

    ジョージア州捜査局特別捜査官のウィル•トレントとその相棒フェイス•ミッチェルが活躍するクライムノベル作品。

    上巻の後半で出て来た事件と繋がりのありそうな『11』という数字。

    『11』が持つ意味が解明された時にきっと本事件は解決へと向かうのだろう。

    下巻にはどんな展開が待っているのやら。

    楽しみに読み進めていきたいと思います。

    説明
    内容紹介
    地中深くに掘られた拷問部屋――
    無数の血痕が物語る、連続殺人犯の悪魔のような手口。

    極上のクライム・ノベル
    ――マイクル・コナリー

    田舎道にふら

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    2022年07月12日
  • スクリーム

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    毎回「凄惨な事件とその捜査」と「ウィルとサラの恋愛の行方」パートのバランスを気にして、気持ちが乗らない時にはどちらのパートも合わずにスルスルと読んでしまう。それでも、イライラしてる傷ついた登場人物ばかりでも魅力があって読ませる力に引っ張られ毎回「最高傑作」を更新していく「ウィル・トレントシリーズ」

    前作でサラとウィルは落ち着いたかと思ったけど、今回も揉めてる…
    著者の「グラント郡シリーズ」の一作目「開かれた瞳孔」よりも前に起きた未解決事件。その事件の容疑者とされた男から、当時の警察の捜査隠蔽の告発があり
    ウィル達は捜査を始める。
    当時のグラント郡の警察署長とは、サラの元夫のジェフリー・トリバ

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    2022年07月10日
  • サイレント 下

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    The「警察小説」って感じかな。

    『サイレント』は、ハーバーBOOKS文庫(ミステリー)ではコンスタントにヒット作を生み出している、カリン・スローターのウィル・トレント特別捜査官シリーズの一つ。

    このシリーズは「過激な描写が特徴」と言われているので、少し躊躇していた。
    「サイレント」はシリーズの中でも比較的「穏やか」と言われているものの、なかなか手に取りづらかった。
    実際に読んでみると、地方警察の腐敗と警察官の疲弊、過去の因縁、小さな社会内での排他的感情、そのなかで主人公の捜査官が悪戦苦闘して真実を探り寄せる……。
    まさに、王道の「警察小説」ミステリーがスピード感たっぷりに展開されている。

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    2022年07月06日
  • 凍てついた痣

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    カリン・スローターの初期作品、グラント郡シリーズ。
    「開かれた瞳孔」「ざわめく傷痕」に続く3作目。

    サラ・リントンは故郷で小児科医となっていて、検死官も兼ねています。
    元夫のジェフリー・トリヴァーは、警察署長。
    ある日、妊娠中の妹テッサと一緒にいたサラは事件の報を受けて、現場へ向かった。
    グラント工科大学の学生の遺体が発見されたのだが、飛び降り自殺のようだった。
    ところが、近くにいたテッサが何者かに刺されてしまう。
    自殺ではなく犯人がそこに潜んでいたのか…?

    サラと両親のショックと苦悩が切なく痛々しい。
    サラと復縁しようとしているジェフリーも、サラの家族が好きなので苦しむが。
    優しい感受性

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    2022年06月18日
  • 凍てついた痣

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    読み終わったけど・・・
    続くでしょ、コレって
    みんなしんどいよねえ
    読んでてもしんどい
    どこに救いを・・・

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    2022年06月09日
  • プリティ・ガールズ 上

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    今後どういう展開になっていくのか気になって、夢中で読まされました。殺された夫は、実は悪人だったのか。夫の死後、偶然見つけたある事実から、次々と新たな事実が見つかって、亡くなった夫に関する疑惑は深まるばかり。そして、怪しげな捜査官。一方で、だいぶ前に行方不明になった姉との関連なども絡まり、今後どうなるのかすっごく楽しみ。翻訳も読みやすくて、すごく面白い上巻でした。更なる驚きがありそうな下巻へ!

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    2022年05月21日