【感想・ネタバレ】彼女のかけら 上のレビュー

あらすじ

銃乱射事件の犯人を躊躇なく殺したのは、ごく平凡なわたしの母親だった。MWA賞受賞作家の最新作!

スローター史上最高傑作。サイコ・スリラーの新たな基準を築いた。――ジェフリー・ディーヴァー
人物造形の巧みさは天からの賜り物。彼女を傑出した作家たらしめている。――『ワシントンポスト』紙
スローターの世界にひとたび足を踏み入れると、もう後戻りできない。――リサ・ガードナー

ショッピングモールで少年による銃乱射事件が発生。偶然居合わせた警察署通信係のアンディは、警官だと勘違いされ、銃口を突きつけられる。震える彼女の前に立ちはだかったのは母のローラ。ごく平凡に生きてきたはずの母親は、犯人のナイフを素手で受け止め、喉を掻き切った――顔色ひとつ変えずに。呆然とするアンディをよそに、事件の動画は全米に拡散。母は瞬く間に時の人となるが……。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

カリン・スローター『彼女のかけら 上』ハーパーBOOKS。

ノンシリーズ。上巻から何がどうなって、この先どうなるのか全く予想が出来ないハラハラドキドキの目まぐるしい疾風怒濤の展開が続く。これまでのカリン・スローターの作品の中では群を抜いて面白い。

母親のローラと共にショッピングモールを訪れた警察署通信係のアンディは、突然発生した少年による銃乱射事件に遭遇し、警官と間違えられたアンディは少年に銃口を向けられる。恐怖に震えるアンディの前に立ちはだかったローラは少年のナイフを素手で受け止めると顔色ひとつ変えずに犯人の喉を掻き切る……平凡な主婦であったはずのローラの過去とは……

2018年の現在と1986年、二人のローラ、二つの時代を繋ぐ謎は……タイトルの『彼女のかけら』とはローラの過去の断片という意味なのか、はたまた……

0
2019年01月08日

Posted by ブクログ

同じ作者の作品で、この作品に登場した人物が出てくる『忘れられた少女』という作品もあるが、こちらの方が先に書かれている。

上記の『忘れられた少女』は、この作品のその後という感じなのかもしれないが、雰囲気はだいぶ異なる。

こちらの作品は、1960年代1970年代の出来事が現代の多大なる影響を与えているという事が、物語が進むにつれて明らかになって行く話で、主人公も比較的能動的に活動しているという印象だが、『忘れられた少女』は、あまり主人公が能動的に動いているという印象を受けず、正直、読み進めにくかった記憶がある。その意味では、この作品にはあまり期待していなかったが、良い意味で期待が裏切られた。物語が進むにつれ、“え?どういう事?”という感じで、次に物語を読み進めずにはいられなかった。

0
2023年12月14日

Posted by ブクログ

彼女の各作品はどうしてこんなに面白いんだろう?
もちろん翻訳者の筆力もあるだろうけどそもそものプロットが面白くなければつまらない作品になるのは間違いないのだし
さて物語は2018年8月、31歳にもなったしょうもない娘が平凡な主婦の母親とショッピングモールでのランチの席で独立を促されるところから始まる 突然少年の銃乱射事件に巻き込まれるが、平凡な主婦だった母が顔色も変えずに素手で犯人のナイフを受け止め喉を掻き切る。。。
それだけでもう気持ちを持って行かれるのだが、話しは2018年と1986年を行ったり来たりしつつ少しずつ全容を見せ始める

0
2019年03月06日

Posted by ブクログ

序盤でとても印象的なシーンあり、ローラの真の姿は○○○ではないか、とこれまでの映画体験をもとに予測したけど、どうやらそんな単純なものではなさそう。下巻に期待。

0
2019年03月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

現在と過去を行き来する娘と母の物語。

感想は下巻にまとめようかな。

説明
内容紹介
銃乱射事件の犯人を
躊躇なく殺したのは、
ごく平凡なわたしの母親だった。
MWA賞受賞作家の最新作!

スローター史上最高傑作。サイコ・スリラーの新たな基準を築いた。
――ジェフリー・ディーヴァー
人物造形の巧みさは天からの賜り物。彼女を傑出した作家たらしめている。
――『ワシントンポスト』紙
スローターの世界にひとたび足を踏み入れると、もう後戻りできない。
――リサ・ガードナー

ショッピングモールで少年による銃乱射事件が発生。
偶然居合わせた警察署通信係のアンディは、警官だと勘違いされ、銃口を突きつけられる。
震える彼女の前に立ちはだかったのは母のローラ。
ごく平凡に生きてきたはずの母親は、犯人のナイフを素手で受け止め、喉を掻き切った――顔色ひとつ変えずに。
呆然とするアンディをよそに、事件の動画は全米に拡散。
母は瞬く間に時の人となるが……。

内容(「BOOK」データベースより)
ショッピングモールで少年による銃乱射事件が発生。偶然居合わせた警察署通信係のアンディは、警官だと勘違いされ、銃口を突きつけられる。震える彼女の前に立ちはだかったのは母のローラ。ごく平凡に生きてきたはずの母親は、犯人のナイフを素手で受け止め、喉を掻き切った―顔色ひとつ変えずに。呆然とするアンディをよそに、事件の動画は全米に拡散。母は瞬く間に時の人となるが…。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
スローター,カリン
エドガー賞にノミネートされた『警官の街』をはじめ、“ウィル・トレント”シリーズや“グラント郡”シリーズで知られるベストセラー作家。これまで18作以上の作品を発表し、120カ国以上で刊行され、累計発行部数は全世界3500万部を超える

鈴木/美朋
大分県出身。早稲田大学第一文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

0
2022年08月07日

Posted by ブクログ

 シリーズ作品だけでもチェイスが大変なのに、独立作品をいつ読むのか? 今でしょ! 入院は積ん読本を読むには絶好の機会なのだ。

 しかし病気で入院してるのに、何故、暗い不健康な本を読まねばならないのだろう。本作は、ある意味、覚悟し、さらに予期していた通り、そんな不健康さでいっぱいの悲劇大作なのだった

 いきなりのテロシーンで物語は始まる。ナイフ片手の無差別殺人鬼にあわや殺されそうになるヒロインを母が救い、さらに返り討ちにするという衝撃の幕開けだ。娘の立場から描かれる現代と、母の思いもよらぬ過去の物語が交互に語られる。

 過去の物語の中心人物たちはまず名前そのものも異なるので、すんなり今と結びつくわけではないのだが、国際テロ集団の離合集散の暗い時代とその緊張感が半端ではなく語られてゆく。

 現在と過去が容易に結びつかない中で最後まで持ってゆかれる物語には相当やきもきさせられるものがあるが、そこの紆余曲折が本書の読みどころであり、現在のヴァイオレンスからの脱出路の出口に繋がってゆくので、戦後国際テロを背景とした母と娘のサバイバルを、いつものようにスローター節で味わいたい。

 血とバイオレンスと男と女。そして壮大な旅として俯瞰される家族の物語は、いつものスローター節なのだが、あまりにも引っ張リ過ぎなラストのキレの悪さが、好印象には繋がらず、残念。

 Netflixでドラマ化されているとのことなので、そちらも要チェックであること間違いなし。

0
2022年05月26日

「小説」ランキング