カリン・スローターのレビュー一覧

  • プリティ・ガールズ 下

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    テンポ良い語り口で、一気に下巻まで読みました。丸善日本橋店で、著者の本が平積みで数作品が置かれていたので、手にしました。この作品を選んだのは、投資番号が1番だったから。他の作品も読んでみたい。

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    2020年12月15日
  • プリティ・ガールズ 上

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    目の前で殺された夫のパソコンから猟奇ポルノの動画ファイルが見つかる。不条理に直面した女性の物語。ディーン・クーンツさんの作品を思い浮かべるような展開。

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    2020年12月15日
  • グッド・ドーター 下

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    ラスティ・クィンは売人や性的暴行犯、誘拐犯を弁護して大いに恨みをかっていた。家は放火され、別の家では覆面をかぶった男たちが妻を射殺し、娘たちサマンサとシャーロットをレイプしようとした・・・28年後、シャーロットは弁護士になっていた。夫とうまくいかず一夜を伴にした相手とスマホを間違えてしまったため、相手の勤める学校を訪れると、発砲事件が。若い女性ケリーが教師や生徒を撃っている。そして彼女の弁護に関わり・・・

    カリン・スローターは大好きなのだが、その中ではやや冗長。実はシンプルなもので、それをぐるぐるとラッピングした感じ。

    それでも、最初のスピード感、ラスティの人物造形、シャーロットのトラウマ、姉サマンサはどうなったのか、そして発砲事件の真実と読ませどころは多い。

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    2020年11月30日
  • ブラック&ホワイト

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    ウィル・トレントシリーズ。
    読みはじめたとたんに、ええっ、これはどういう状況?!ってところから、だんだんさまざまな人のつながりが見えてきて全体像がわかってくるストーリーが今回秀逸だったような。ウィルが潜入捜査しているんだけど。そういう、捜査の状況が毎回違うっていうのもマンネリ化しないでおもしろい。

    あと、サラと、サラの夫が殉死する原因ともなったレナの対決(会話で、だけど)がすさまじくて、どきどきしながら読んだ。現実で、こんなに傷つけあうようなことを人と言い合うことってないと思うし、あったら立ち直れないだろうけど、フィクションで読めるのが刺激的というか、おもしろいと思ってしまう。

    それからやっぱりウィルが好きだなとしみじみ思った。彼がつくり話をして子どもの心をひらかせるところとかなんだか涙が出そうだった。

    このシリーズは、ウィルとサラの恋愛モノとしても読めるけれど、いろんなところの感想を読んでると、恋愛モノ部分がおもしろいっていう人と、恋愛モノ部分はいらない!って言ってる人がいる…。わたしは絶対的に前者だけども。
    おもしろいんだけど、今回、サラのことをいわゆる「めんどくさい女」なのかも、と思ってしまった。ウィルのことを嘘をついたって責めるけれど、それはしかたないじゃん!と。嘘をついたからって信頼していないわけではないのでは…。なんでも話してほしい、っていうのはわかるけれど、それがうまくできないウィルなんだよ…、と。それでもウィルも前に比べたらずいぶん感情をあらわせるようになったと思う。よかった。

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    2020年11月26日
  • 贖いのリミット

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    先に読んじゃった、シリーズの中で最新となる「破滅のループ」の前作ですね。元妻といってるけど、まだ離婚成立してないんじゃん。複雑な関係ですよ。著者の取材力には舌を巻きますね。NBAスター選手をこのように登場させることに驚かされます。全く○○野郎です。彼らを取り巻くビジネスや人間たちがリアルで唸らされます。そして、読むたびに思うのが、登場する女性たちの凄さですよ。悪い女はとことん悪くてむしろ清々しいくらい。男たちが右往左往させられて、ざまあみろと言いたくなってしまいます。構成もひねりがあって、アンジーを見る目も後半で変わりました。作者の手腕としか言いようがありません。あんなラストみせてくれたんじゃあ、これからも目が離せないじゃないですか!

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    2020年11月22日
  • 血のペナルティ

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    面白い。<ウィル・トレント>シリーズと言いながら、今回も女性キャラクター達の熱く濃厚な物語。フェイス、イヴリン、アマンダ、アンジーそしてサラ。

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    2020年11月11日
  • ハンティング 下

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    ネタバレ

    主要キャラクターの背景が濃すぎる。それぞれがしっかり描写されているのにストーリーが散漫にならないのは進行する犯罪行為が凄惨を極めているため。
    息子を愛するあまり娘の言葉を信じないなんて、母親と娘は難しいというけれど、これまでとは。最終章はなかなか衝撃的でした。

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    2020年11月01日
  • 罪人のカルマ

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    ネタバレ

    <ウィル・トレント>シリーズ第6作。主人公はジョージア州捜査局特別捜査官のウィル・トレント。しかし、内容は彼の上司アマンダや同僚フェイスの母親でこちらも元刑事だったイブリン・ミッチェル、そして検視官のサラ・リントンといった女性登場人物たちの物語。ラストのアンジー(ウィルの妻)のエピソードは衝撃です。まさに女性である作者にしか描けないストーリーだと思います。それにしても、僕らの憧れだった1970年代のアメリカが、これほどまでに保守的で男性優位、黒人差別、女性蔑視の国だったとは。小説とは言え衝撃です。

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    2020年10月20日
  • グッド・ドーター 上

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     弁護士のラスティは誰も依頼を受けたがらないような凶悪犯の弁護人ばかりしている。被害者からは恨まれ、依頼人から弁護費用を踏み倒されたうえ、うまく弁護してくれなかったと恨まれる。小さな地方都市でそんなことをするものだから、顔見知りばかりの住民からも非難される。なぜそんなことをと妻も二人の娘も思っているが、信念だからと言うしかない。
     尊い仕事なのかもしれない。しかし、皮肉にもそれが原因で、妻は殺され、長女は瀕死の状態に。次女も心に深い傷を負う。

     悪しき人間に襲撃されたことによって崩れた家族の幸せと姉妹の絆、再び取り戻すことはできるのだろうか・・・


     以下感想。

     ミステリー小説としての楽しみ方もあれば、家族の絆を取り戻していくというヒューマンドラマの要素もある。分量からすると後者のほうが多いので、家族再生の物語を作者は書きたかったんじゃないだろうか。
     大人になってから疎遠になり、会えばケンカばかりしている姉妹だが、心の中では互いを思い合っているのをひしひしと感じる。
     家族のことを思ってついた嘘が、家族の傷を深めたり、真実がわかって、何も知らなかった自分を責めたり、いろいろだ。

     ミステリーのほうはなんとなくそうかなぁ、という方向に進んで行くので、ちょっと物足りないかも。意外性はあまりない。

     この作家の作品を読むのは初めてなので、最初は慣れなかったが、シリーズものが人気らしい。この作品は単発みたいだが、この姉妹が冒頭から協力して難事件を解決するみたいな小説が出るなら、読んでみたい。

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    2020年10月01日
  • 血のペナルティ

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    捜査官ウィル・トレントシリーズ5作目

    ウィルの相棒フェイス
    その母親イヴリンは、ウィルによって汚職事件を暴かれた麻薬捜査チームのリーダーだった。汚職に関わったかどうかの真相はわからぬまま退職

    その件もあり、3作目でウィルとコンビを組んだときはギクシャクしていたフェイスだが、ウィルの人柄を知り憎むのをやめて姉と弟のような関係性てバディとして仕上がってきている。

    今回、イヴリンの家が襲撃を受ける
    フェイスは現場にいた犯人を射殺するもイヴリンは誘拐されてしまう。

    ウィルと上司でありイヴリンの「戦友」であるアマンダが捜査に乗り出す。フェイスは命令を無視してしまったこともあり自宅待機で身動きが取れずいつもよりイライラが五割増

    事件を捜査する「警察モノ」は、奇抜なトリックが無い限りは、まぁパターンがあって、言ってしまうと別の作家の作品を読んでいるとかぶることも多い。
    登場人物達の苦労や悲しみを感じてもそういうことがたまにある。

    事件が起きて、それを解決する。は同じであれど作家によってそこから特色が出てくる。職種や操作方法、主人公の抱える過去の傷や事件(または両方)
    や人間ドラマの濃さで差が出てくる。
    カリン・スローターさんはどうかというと…

    ウィル・トレントシリーズは、3作目でグラント郡シリーズで夫を失ったサラと合流する。
    作者がどのような理由でウィルのシリーズを始めたのかがわからないのでなんとも言えないが、3作目からやや「人間ドラマ」の重点が置かれてきている。
    そして、ラブロマンスの面も強い。
    ウィル×アンジー×サラ…いよいよ別の闘いが始まってしまった。

    このタイトルで、ロマンスがあるとは誰も思わないと思う…ロマンス好きは別の作品に行くだろうし、捜査ミステリーモノ好きにはロマンス要素が邪魔になるかも…という妙なバランス

    だが、凶悪犯とそれをさらに凌ぐ強い女性達を楽しみたい人にはオススメです。
    本筋のミステリー、サスペンス要素も前作よりは濃くなり、楽しめました。
    今回も上司アマンダとウィルの情報交換は、組み手でもしているかのようなやり合いでした。(味方同士なのに)

    前作はサラの過去の事件に一旦ケリがついて、今回はフェイス、そして次回は主人公ウィルの過去についてらしい。
    次作にも期待

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    2020年09月28日
  • 開かれた瞳孔

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    ネタバレ

    18年間も私が知らなかった米国ミステリー界の新女王、カリン・スローターの「グラント郡」シリーズ第1作。登場する女性キャラクターが全員すごい。主人公のサラ・リントンはもとより、妹テッサ、母親キャシー、被害者の双子の姉の刑事レナ。それぞれが複雑な過去を持っており、そして強いのだ。彼女たちの前ではサラの前夫でグラント郡警察署長のジェフリーや残忍な犯人さえかすんでしまう。ちりばめられた伏線はきちんと回収され、息をのむようなクライマックス、犯人との死闘へ。6作あるグラント郡シリーズが本作しか翻訳されていないのが残念です。

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    2020年09月21日
  • 破滅のループ

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    勢いのあるストーリーにまたまた2日で読んでしまうことに。700ページもあるのに、止められませんでした。全く、すごいお話。とんでもない企みだけど、ありそうな気もするくらい、今のアメリカが抱える闇を見せてくれたようです。医学の専門知識が怒涛のように押し寄せ快感でした。

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    2020年09月07日
  • 破滅のループ

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     カリン・スローターの作品はぐつぐつと煮詰めたシチューのようだ。濃縮された様々な食材が、混在し、溶けて、一体となった混合物。作品中でいう食材は、主に人間である。様々な毛色の人間たちが、煮え滾るスープの中で、煮詰まって、ぶつかり合う鍋の底のような世界だ。

     ウィル・トレント・シリーズ。そのコアなヒーロー&ヒロイン=ウィルとサラとが主役を務める、実に王道の作品。本シリーズの未だ初心者のぼくにとって、ウィル・シリーズなのに、毎度、他のキャラクターが主役を務める感の強いのがこの作家の特徴。つまり、キャラの立った人物像が、予め考え抜かれ、設計された凝ったシリーズなのだと言える。

     本書はシリーズ中、最もシンプルな作品と言っていい。通常の殺人事件に始まるミステリーとは言えない。最初にとある人物の誘拐シーンで幕を開ける。そのほぼ一か月後、いきなり病院で爆弾テロ勃発。逃走現場での撃ち合いの中にウィルとサラの姿、そして誘拐された女性の姿。そんな、ど派手な幕開けである。

     700ページ弱の長大なページをほぼ全編緊張の状況が埋める。凶器のテロ集団。感染症に苦しむ子供たちでいっぱいのキャンプ。渦中のサラ。ウィルの潜入。ジョージア州警察のバックアップ。男性作家にさえ書けないほどの度はずれた暴力描写や、緊張感の緩まない心理描写。ウィル、サラ、ウィルの相棒である女性刑事フェイスの三つのシーンで構成される複数多面描写による、時空間的厚みと、それを支えるストーリーテリング。

     この物語の題材は、差別とヘイトが人種間に産みつける憎悪、その発火点、そして際限のないほどのテロリストたちの冷血性と、悪魔性である。この種の徹底した悪と闘うのが我らがヒーロー&ヒロインたちなのだが、彼らの世界のディテールが読者の枯渇しようとするヒューマニズムを救いあげる。

     その断面は、男女の恋愛、家族の愛情などをもって細密画のように丁寧に描かれる。悪に対する善なるものとして。今回、テロ組織が用意する悪魔の兵器とその準備段階でかなり疲弊してしまう神経を、善なる側の愛情や友情が救ってくれる。無論救われない魂の数と平衡を取っているとは言えないまでも。全体が残虐さに満ちたという意味ではシリーズ屈指の一作であるにしても。

     個人的には、面白さはあってもどうも好きになり切れない作家である。パトリシア・コーンウェルを継ぐ、時代の売れっ子女流作家であるが、同じ感じで面白さだけが読む原動力であるけれど、内容の残酷さ、容赦なさは二人とも同じような側面を感じる。でも、コーンウェルを結局は全作読んでしまっているように、このままキャラクターたちに引きずられてしまいそうな自分を、ぼくは自分でよく知っている。不思議なことに。

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    2020年08月06日
  • 破滅のループ

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    疾病予防管理センター(CDC)の疫学者が誘拐され1ヶ月が経過。爆発事件があり、犯人グループにウィルの恋人、検死官のサラが拉致された。大規模なテロを計画している、極端な白人至上主義者たちのグループの仕業だった。テロを止められるのか、サラの行方は、どんなテロなのか・・・

    途中、長いなーと思いながら、スローター作品だから我慢してれば報われると思っていたら、やはり報われた。

    ラストに近づいて、テロの詳細が分かる辺りから急速に加速していった。

    リーダーのダッシュが言う。

    「わたしのレディたち、よく聞きなさい。いまからいちばん大事なことを教えるぞ。人種はピラミッドのように積み上がっている。いちばん上にいるのはいつだって白人男性だ。その次は白人女性で、彼女たちはひとりの主人に仕えるだけでいい。その下はほかのさまざまな人種だ。地球上に住む人々がみんな平等なわけはない」

    こんな風に考える人間が一定数いるというのが、人間というプログラムのバグだと考えればよいのだろうか。

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    2020年07月27日
  • ハンティング 下

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    捜査官ウィル・トレントシリーズ3作目

    前回から、捜査官フェイスが加わり相棒と捜査を進めるバディモノになっている。

    背が高く、三揃えのスーツを着る(葬儀屋みたいな服装とのこと)、難読症を抱えるウィルと
    気が強く、常にイライラしてる(ように感じる)シングルマザーであり、子供に対する優しさも見えるフェイス(今回、新たに二人目を妊娠…体調悪い&めちゃくちゃイライラ)

    その二人が震え上がる。他の機関に
    笑顔で喧嘩を売る鬼上司アマンダ
    (銃の名手)

    そしてウィルの妻アンジー
    (別居?家出?なかなか現れない存在)
    ウィルの幼馴染であり、傷や、全て知り尽くしている女
    一作目から比べると、自由過ぎて
    魔女化してる。呪いのようにウィルを愛している(違いがあるのか?)
    だけど怖い。

    そんな中、別シリーズの主人公サラ
    が加わる。三人に比べたら聖母のよう

    …だけど、心に大きな傷を負った状態
    (サラのシリーズは一作目しか読んでいない)何故傷を負うようなことがあったのかは、前の作品をそのうち読むとして、そこから前向きに歩き出そうとしている。最初の一歩目としての作品になっている。

    事件自体の凶悪さが増していくのは
    どこかで驚きを期待しつつ、読んでいて暗い気持ちにもなる代償、ジレンマ
    なので、人間ドラマを読む方に重点をおく

    ウィルの次作、評判が良くないので
    渋っているのだがサラの2作目復刊までに読んでおこうか…

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    2020年07月16日
  • ハンティング 上

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    主な感想は下巻で
    ウィル・トレントシリーズ3作目
    別シリーズのサラが合流(時系列はグラント郡シリーズの後)
    サラの生活が一変している…
    (1作目が復刊、続編も発売予定)
    のがめちゃくちゃ気になるが、
    幼馴染の妻、同僚、高圧的な(テイザー銃でウィルを撃ったことのある)上司と
    強い女性陣に囲まれたウィル

    サラが加わってどうなるかと思いきや…
    混乱もなく、むしろいい感じになってる。

    ガツンと殴られるような残虐な事件なのだけど読んでしまうなぁ…

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    2020年07月14日
  • ハンティング 下

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    カリン・スローターは2001年作家デビュー。
    「ハンティング」は2009年の作品で、2017年に翻訳発行。その後半。

    田舎町の車道にふらりと飛び出した女性は満身創痍。
    その後、行方不明の女性たちが似たタイプであることが判明しました。
    社会的地位が高い女性ばかりなのだが…
    陰惨な事件を必死に追う警官たち。

    捜査官のウィルは長身で金髪、穏やかな人柄。
    じつは読み書きが困難な障碍を抱えています。
    よく試験に通ったものですが~全然読めないわけではなく、推測したり何とかごまかす工夫も重ねているという。

    ウィルにはアンジーという奔放な妻がいますが、同じ施設で育った痛みを知る腐れ縁の仲。アンジーが結婚後まもなく家を出た後も振り回されています。

    ウィル・トレントのシリーズということに敬意を表して、カテゴリはいちおう「ミステリ(ヒーロー)」にしておきます。
    この作品では相棒のフェイスの視点が主で、他もほとんど女性の活躍が描かれているんですけどね。
    サラ以外は強烈な女性ばかり。
    その真っただ中にいるウィルがちょっと気の毒になってきますが~それで鍛えられているんでしょうか(笑)

    スリリングな事件のユニークさと、捜査陣の濃い人間関係が年々どうなっていくのか?が読みどころ。
    暗いだけではなく、唸らされる部分があり、見逃せない作家です☆

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    2020年05月31日
  • ハンティング 上

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    カリン・スローターを数作読みましたが、デビューの「開かれた瞳孔」に次ぐ年代の本なので、続けてアップします。
    (間の作品は読んでいないので抜けてますけど…)

    女医サラ・リントンが主役のグラント郡シリーズがまず発表され、途中から始まったウィル・トレントのシリーズも同じジョージア州の話。
    ウィルはジョージア州捜査局(GBI)特別捜査官。地元警察で間に合わない事件などを担当するようです。
    この作品はシリーズ3作目に当たり、前作からウィルはフェイスと相棒になっているとのこと。

    車道に飛び出してきた女性は異様な有様だった…
    ウィルは森の奥に女性がいた場所を発見する。
    それが、連続殺人事件が現れてくる発端でした。
    スリリングな描写で一気に引き込まれます。
    どこまで怖くなるのか心配しつつも。

    ウィルのパートナーのフェイスは、十代で子を生んだシングルマザーだが、十数年後の今また妊娠中。
    不調を抱えながら、捜査にまい進。
    フェイスの母も元警官で、迫力ある上司アマンダの若い頃からの友人でもあります。
    強い女たちの存在感がすごい。

    サラ・リントンは、夫を殉職で亡くしていて、アトランタに引っ越しています。捜査でウィルと関わることに。
    ウィルとは、ほのかな好意を抱きあっていますが。
    他の強烈な女性たちと比べ、一服の清涼剤のよう(笑)

    つらい過去と障碍を背負っているウィルは優しくて有能!
    ある意味、理想の男性として描かれていますね☆

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    2020年06月01日
  • 開かれた瞳孔

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     凄い書き手であるなとは思いつつ、順不同でここ一年で三冊を読み終えたばかりの、まだまだスローター・ワールド初心者で、正直言えば、怖々読んでいる感覚が否めない。

     カリン・スローターのブームを日本で作っているのは、ハーパー・コリンズ・ジャパンという現在翻訳ミステリの救世主的存在の出版社である。今世紀になってからの新顔でありながら、今やMWA賞受賞のベストセラー作家として、邦訳新作が年間2~3作ペースで書店に並ぶというビッグネームとなっているのは注目に値する。

     『検屍官』シリーズでミステリ門外にまで新たな読者層を産み出したパトリシア・コーンウェル以来の女流ベストセラー作家であろうか。帯に作者のカラー写真が入っている辺りまでP・コーンウェルを連想させてしまう。

     二人の新旧売れっ子女流作家に共通するのは、男性作家顔負けの残酷な犯罪とスケール。捜査陣側の人間関係そのものが生み出す情念のドラマではないだろうか? ともにシリーズ作家ゆえに単作では描き切れないほどのキャラクター間の駆け引きに、サブストーリーとしてのページを割いている辺り、男性作家にはない女流作家的な<言い分>のようなものを多く感じ取ることができそうだ。

     本書は、現在<ウィル・トレント・シリーズ>に合流しているスケールアップしているサラ・リントンを軸とした一部の主要人物たちにとっての前身作品群となる<グラント郡シリーズ>をスタートさせる重要な作品なのである。早川書房より2002年出版された作品がハーパーBOOKSで蘇ったものだという。

     近作では『ブラック&ホワイト』で印象的な女性警察官を演じたレナ・アダムスが、その印象そのままに男顔負けの独立心の強いキャラクターを見せつける。そしてウィル・シリーズのヒロインともいえるサラ・リントンは<グラント群シリーズ>の正規ヒロインであるらしいから、今のところ不遇をかこっている続編たちもリバイバルの機会を得そうな気配濃厚である。

     本書はサラとレナ、サラの当時の元夫である警察署長ジェフリー・トリヴァーの三人の主人公によるトライアングル・バイオレンス・ミステリーである。バイオレンスなのはこの作家のもはや持ち味と言っていい。食事時にはこの本を遠ざけておいたほうが良いほど、少々過激な犯罪現場は。犯罪者の側の心の病巣の深度、空虚な精神性にずる賢さを装備した辺り、寒々とした心象風景も怖ろしい。身も心もなぜか痛い小説なのである。

     人間関係のもつれは第一作から既に始まっている。アメリカンな女性たちの激しい性格と、許容力のなさと独立精神は、男性が読むには少し恐ろし過ぎるかもしれない。それはパトリシア・コーンウェルの時代よりもさらに研ぎ澄まされているかに見える。

     怖々と呼んでいる感覚が否めない。最初にそう書いた理由がいくらかおわかり頂けたであろうか? それでも怖いもの見たさで次の作品も手に取ってしまうであろう自分が見える。

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    2020年03月31日
  • ブラック&ホワイト

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    この作者の作品は二作目。前に読んだ「彼女のかけら」はちょっとピンとこなかったけれど、これは面白かったです。シリーズものの新作のようですが、これを単体で読みました。それでもとても楽しく読めました。かなり強い女性たちの中で男性が踊らされているようなのも快感です。全くひどい事件で、悪魔のような人たちがたっぷり出てきます。グロいシーンもたくさん登場しますが、かなり刺激的で私好みです。

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    2019年07月30日