カリン・スローターのレビュー一覧

  • ざわめく傷痕

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    読みやすい文章だが、内容が猟奇的で「そこはさらっと」でなくかさぶたを剥くようにねちねちと陰湿に表現してきて、物語の内容というよりも、そのやり口が精神的に疲れた作品だった。
    十代の体の成長が著しいアングロサクソン系の人種は、心の成長が伴わないうちに体つきが大人になってしまい、その時期(幼くかわいらしい)が短い分、神聖化されていて、アジア人なんかよりは闇が泥濘化しているように思う。

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    2024年02月26日
  • 暗闇のサラ

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    カリン・スローター『暗闇のサラ』ハーパーBOOKS。

    ウィル・トレント・シリーズの第11作。

    ウィル・トレント・シリーズと言いながらも、今回の主人公はウィルの恋人のサラ・リントンであり、ウィルは脇役といった感じだ。

    ストーリーの割にはやや冗長で、描かれる時間軸には疑問を感じた。

    カリン・スローターの作品は当たり外れが激しく、新刊を読むのにはなかなか勇気が必要だ。それでも当たりを信じて読まずにはいられない魅力があるのは事実だ。今回は外れの部類かな。


    19歳の医学生ダニ・クーパーが交通事故で瀕死の状態でERに搬送される。当直医のサラ・リントンはダニの体に生々しい暴行の跡があり、ダニのあ

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    2024年01月10日
  • 暗闇のサラ

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    シリーズ通じて書きたいことも分かる、ただ書きたいことか先走りしてるような気がするのは自分が男なかもしれん。しんどかった。

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    2023年12月20日
  • ざわめく傷痕

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    前作の記憶がなくて、トラウマが判らないのは、我ながら困ったもの。人物に寄り添えないのだが、読ませるのは確か。

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    2023年08月06日
  • サイレント 下

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    下巻では事件の真相が徐々に明らかとなっていくが、伏線と言える伏線が無さ過ぎて、製薬問題を無理に取ってつけた感じばかりが強く残る。サラが過去に一区切りを付けたという点でシリーズの転換期となる作品なのかもしれないが、昼メロばりの人間関係や終盤のベタな展開は些か興覚めする。前作でも感じたが、思いの外引き出しが少ない作家という印象が否めなくなってきた。今後、ウィルとサラのつかず離れずな関係を楽しめる自信少なし。今作以降、上下巻での刊行は取り止めになったようだが、確かにこの頁数で上下巻に分けられるとモヤモヤする。

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    2023年07月28日
  • サイレント 上

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    <ウィル・トレント>シリーズ第四作目。サラの故郷、グラント群が舞台であり、彼女の過去にまつわる描写も多いが、それに当たる物語は未邦訳らしい。サラの敵役・レナのキャラクターも今ひとつ精彩を欠き、これといった山場のないまま物語が進む。今作の事件は前作に比べ、一見すると非常に地味だが、ここからどう展開していくのだろうか。ウィルとフェイスのバディ感が好きなのに、今作は彼女の出番少なめ。サラの登場後、著者がフェイスの扱いを持て余している印象もあり、個人的にこのクロスオーバーの行く末が吉と出るか凶と出るか分からない。

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    2023年07月28日
  • グッド・ドーター 下

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    ネタバレ

    犯罪者の弁護士を父に持ち、理不尽な理由で母を殺され、自身も被害を受けた姉妹の人生と家族再生の物語。犯罪被害者の思いが加害者に味方する者への怒りに変わることの怖さと世間の見方の影響について考えさせられるとともに、心身とも傷つけられた姉妹が人生を取り戻す道の遠さに悲しさを覚える。推理小説の体裁ではあるが骨太な家族小説である。

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    2023年04月03日
  • 忘れられた少女 下

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    長かったー
    彼女のかけらの続編とは気付かなかった
    ナードとかチーズとか、名前と愛称が混乱して覚えにくかった
    過去と現在との行ったり来たりも混乱気味
    最後には落ちるとこに落ちたけど、この長さは過程を楽しむ人にはいいのかな
    テンポが乗り切れなかった

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    2023年02月02日
  • ハンティング 上

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    <ウィル・トレント>シリーズ第三作目。比較的暴力描写を抑えた前作と打って変わり、序盤から犯人の残虐性が肉体的痛みを伴ってありありと描写されている。更に、今作から<グラント群>シリーズの主人公であるサラ・リントンが物語に参入。そちらのシリーズはノータッチなのだが、冒頭から相当重要なネタバレがあり、少々手が出し難い。凸凹バディであるウィルとフェイスの捜査は遅々として進まないが、各々が抱える人間ドラマは着々と進行する。ロマンス要素が然程気にならないのはひとえにウィルの魅力的な人物造詣のおかげだろう。いざ下巻へ。

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    2023年01月31日
  • ハンティング 下

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    下巻に入って捜査はようやく進展を見せるが、終盤で犯人へと繋がるきっかけが些か安易過ぎて、ラストは著しく失速する。それに加え、犯人の人物造詣やその置かれた環境もステレオタイプなので、上巻で積み上げたディテールや緊迫感を活かせているとは言い難い。社会派ミステリーとしても中途半端な印象は否めず、実は物語の筋立てに関して引き出しの少ない作家ではないかとつい邪推したくなる。キャラクター小説として読む分にはすこぶる面白いのだけれど、本筋においてこのパターンが(とりわけ上下巻で)続くようだと、結構辛いかもしれないぞ…。

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    2023年01月31日
  • 忘れられた少女 下

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    カリン・スローター『忘れられた少女 下』ハーパーBOOKS。

    『彼女のかけら』の続編。

    意外な真相。意外な犯人。しかし、全てが明かされる過程が今一つ面白くない。大風呂敷を広げるだけ広げて、そういう回収の仕方かとモヤモヤ感だけが残る。そして、誰もが不幸のままの小説ほどつまらないものはない。

    そもそも新人保安官補がいきなり38年前の殺人事件の真相を突き止めるなど有り得ないことなのだ。それでも小説にするなら、それなりの仕掛けを用意すべきである。

    判事脅迫事件を捜査するアンドレアはレナード・バイブルと共に自殺が相次ぐ不審な農場に目を付ける。そんな時、農場で新たな女性の自殺死体が見付かり、農場に

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    2023年01月24日
  • 彼女のかけら 下

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    ネタバレ

    相変わらず女性の痛み、強さについての物語。

    アンディにはイライラするし現実離れしすぎた話(母親が慣れた手つきで銃云々)読むのをやめようかと思ったけどちゃんとリアリティをもった地点に着地したのは素晴らしかった。

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    2023年01月06日
  • グッド・ドーター 上

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    父親が日本でいう公選弁護士をやっていて、「極悪犯罪人の味方」「あいつが弁護したせいで、犯人は出所してきた」など、いわれのない恨みを買い、家族に危険を与えて来た。普通はさ、弁護士自体をやめるか、扱っている客層を変えるかするべ。このおっさん何かあやしい。母親は事件で殺され、娘二人も弁護士。おかしい。何がトラウマが癒えない。。。アホかこいつら。多分上巻だから伏線を撒き散らすのが目的だと思うが、こういう歪んだ人たち、実は嫌いじゃない。下巻どうする?読むか読まないか。

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    2022年08月22日
  • 彼女のかけら 上

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    ネタバレ

    現在と過去を行き来する娘と母の物語。

    感想は下巻にまとめようかな。

    説明
    内容紹介
    銃乱射事件の犯人を
    躊躇なく殺したのは、
    ごく平凡なわたしの母親だった。
    MWA賞受賞作家の最新作!

    スローター史上最高傑作。サイコ・スリラーの新たな基準を築いた。
    ――ジェフリー・ディーヴァー
    人物造形の巧みさは天からの賜り物。彼女を傑出した作家たらしめている。
    ――『ワシントンポスト』紙
    スローターの世界にひとたび足を踏み入れると、もう後戻りできない。
    ――リサ・ガードナー

    ショッピングモールで少年による銃乱射事件が発生。
    偶然居合わせた警察署通信係のアンディは、警官だと勘違いされ、銃口を突きつけ

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    2022年08月07日
  • ハンティング 下

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    ネタバレ

    初のカリン•スローター、読み終えてから検視官サラ•リントンと特別捜査官ウィル•トレントがそれぞれ主人公となる作品があり、本書でその2人の主人公達がクロスオーバーする作品だったことを知りました。

    その辺りをきちんと理解したうえで時系列に読み進めていればもっと違った読後感と評価になったのかも知れません。

    積読まみれの読書生活ですが、機会を作りデビュー作である「開かれた瞳孔」から手にとってみたいと思いました。



    説明
    内容(「BOOK」データベースより)
    捜査が難航するなか、新たな女性が行方不明になった。これまでの被害者と同じく、裕福で社会的地位が高く、やせ形の美人で嫌われ者―。だが被害者を

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    2022年07月17日
  • 凍てついた痣

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    日本で翻訳されていなかったサラシリーズの2作目。読み進めていくうちに「そっか、ウィルは出てこないんだ…」と寂しい気持ちに。
    ジェフリーがひどく嫌なやつでサラも微妙。
    2人のやりとり見ててつらい。
    レナしんでほしい。
    みんな嫌なやつ。
    前作みたいな残酷な描写はなく、話は読みやすくてなかなか面白かったけど、う〜ん風呂敷の畳み方はかなり雑かな…
    なんで翻訳されてなかったのかちょっと納得

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    2022年06月20日
  • プリティ・ガールズ 下

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    下巻は冒頭からまさかの展開。この小説は結局サスペンス。ミステリー要素は、ほぼなかった気がします。拷問のシーンは本当に嫌になります。また、決して爽快感は得られません。最後も解決してから、無駄に長かったですし。そういう意味では、正直物足りない話だったと思います。上巻から下巻の頭まで良かっただけに残念。

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    2022年05月27日
  • 彼女のかけら 下

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     シリーズ作品だけでもチェイスが大変なのに、独立作品をいつ読むのか? 今でしょ! 入院は積ん読本を読むには絶好の機会なのだ。

     しかし病気で入院してるのに、何故、暗い不健康な本を読まねばならないのだろう。本作は、ある意味、覚悟し、さらに予期していた通り、そんな不健康さでいっぱいの悲劇大作なのだった。

     いきなりのテロシーンで物語は始まる。ナイフ片手の無差別殺人鬼にあわや殺されそうになるヒロインを母が救い、さらに返り討ちにするという衝撃の幕開けだ。娘の立場から描かれる現代と、母の思いもよらぬ過去の物語が交互に語られる。

     過去の物語の中心人物たちはまず名前そのものも異なるので、すんなり今と

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    2022年05月26日
  • 彼女のかけら 上

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     シリーズ作品だけでもチェイスが大変なのに、独立作品をいつ読むのか? 今でしょ! 入院は積ん読本を読むには絶好の機会なのだ。

     しかし病気で入院してるのに、何故、暗い不健康な本を読まねばならないのだろう。本作は、ある意味、覚悟し、さらに予期していた通り、そんな不健康さでいっぱいの悲劇大作なのだった。

     いきなりのテロシーンで物語は始まる。ナイフ片手の無差別殺人鬼にあわや殺されそうになるヒロインを母が救い、さらに返り討ちにするという衝撃の幕開けだ。娘の立場から描かれる現代と、母の思いもよらぬ過去の物語が交互に語られる。

     過去の物語の中心人物たちはまず名前そのものも異なるので、すんなり今と

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    2022年05月26日
  • 贖いのリミット

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    アンジー回
    アンジーが苦手なのでところどころ読むのが退屈だった。それでもしつこくしつこくアンジーの内面の描写を見ているとだんだん同情してきてしまう。
    カリンスローターの著書をいくつも読んでいるけれど好きな女性の登場人物が1人もいない。みんな性格がひねくれていて、かといって個性的でもない。基本的な女性の弱さと強さをもっているだけ。好きになれるひとがいない。男性は興味深いひとが多いのになー。
    今作は文字を突然太くしている部分がある。引用やなんらかの記述の描写ではなくて、ほんと突然。なんの意図かわからないけど、子供向けのホラー本っぽくなって冷めるからやめてほしい。
    とりあえず読み終えられてよかった。

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    2022年04月02日