清水真砂子のレビュー一覧

  • 帰還 ゲド戦記4

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    私には普通に面白かった。
    当時ゲドのことで評価が別れたようだが。
    やはり三巻で力を使い果たしたよね、ゲド。

    テヌーはこわれた腕輪の時も感じたが、感情が乱高下するのは今回も一緒。

    ジブリのゲドででてくるテルーが出てきたけど、ジブリとルグウィンの作品は全くの別物と思った方が楽しめると思う。

    テルーが最後どうなるのかが気になる。




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    2025年06月08日
  • 影との戦い ゲド戦記1

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    ジブリ映画の内容をいい感じにほぼ忘れたところで、読み始めた。が、十分すぎる大人の自分が読んでしみじみわかるなぁと思う内容で、視点が大人だし、自分が子供のときに読んだらこんなにいいとは思わなかっただろうなと思った。世界観もいいし、影の描き方など、とにかくこれぞ正統派ファンタジー。面白い。シリーズ次作も気になる。

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    2025年04月05日
  • さいはての島へ ゲド戦記3

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    いやはやこれは凄い。

    これが児童文学ってジャンルなのは本当か。本当なのか。私には禅問答だったり哲学だったりのルグウィンさんの思う世界の有り様のようなお話と思う。これ全世界の子供が理解できるのか。

    今回はアレンという若き王子の物語。テナーの巻もそうだった。若き者の驕り~己の事を知り成長する過程が、心情が詳細に綴られるので見えてくる。そんでそれをゲドが付かず離れずで見守る。

    ドラゴンとか出てくるのでファンタジーなんだけど、人間であるということはどういうことか、を突き付けられてる感じ。でてくる「敵」は一体何なのか(ネタバレなので書かないケド)。

    読後は、いやぁこれは凄い本よ。

    ゲド戦記はこ

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    2025年03月30日
  • 影との戦い ゲド戦記1

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    ずっとずっと、いつかは読むべき本だと、ファンタジーに刮目してから思っていた本にとうとう着手してしまった。

    テレビでジブリ作品として見たときは、アニメキャラが他の作品とかぶる(ナウシカのクロトア、千と千尋のカオナシ)とか、ファンタジーのモチーフとしてデジャブ感が、、そしてこの本を読んでもやっぱり既視感が。もしや過去に読んだことあるのか?と思うほど。これって他のファンタジー作家さんが滅茶苦茶本作に影響を受けてるのかしら!?

    50年以上前に書かれたもはや古典といってもいいのかと思うけど、世界観が素晴らしい。本の見開きにアースシーの世界というマップがついてるけど、小さい群島まで名前がついてて圧巻で

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    2025年03月18日
  • 影との戦い ゲド戦記1

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    名作はできたときから名作だそうです。まだ一巻しか読んでませんが。魔法の解釈が素晴らしい。影の正体も。それ以上に自然の描写や港の人々の何気ない会話にもちゃんと血肉が通っていて、ファンタジーはスパイス程度にうまく混ぜ込まれていて、隠された真実を語っているようでした。子どもの時に読みたかったかも。

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    2024年11月28日
  • ドラゴンフライ ゲド戦記5 アースシーの五つの物語

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    スピンオフ作品って感じの。ゲドさんは今、くらいに、ああそういう人もいたわね、って感じに前に出てきた人も出てくるけど、ぶっちゃけあんまり覚えてないよ。名前がね、覚えにくいというか、真の名前がとか言っちゃうからもうね、しょうがない。
    でね、もうゲドさんのことは忘れて読むにね、いや悪くないかも。じんわりくる恋愛モノとか、償いの旅に出る年寄りみたいな話とか。最後の話も唐突ではあるけど、それもまたファンタジーやねぇ、ってなって、不思議な読後感。
    これが本場のファンタジーってことか。

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    2024年08月28日
  • さいはての島へ ゲド戦記3

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    相変わらず渋い展開というか、何をしたいんだか分からないままに旅を続ける、自分探しをするヒッピーみたいな生き様が良くも悪くも全く盛り上がらん。わけで。
    とはいえ片やもう死んでる爺さんと、イメージ的には50歳を過ぎたくらいのオッサンという誰向けやねんという年齢設定の中にお姉様も満足的な美少年を付け加えてなんとか彩りを添えてて。だって美少女とかいなくてあるいみ泥臭くて実に昭和な展開なんだもの。女性作者というわけで、そうきたか、と。
    そんなこんなで面白いってわけでもないんだけど、爺さんになってもはや金も要らんとなれば名誉にしがみつくのも分かるわけで、いややっぱり誰向けやねんという年齢設定なお話。

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    2024年08月13日
  • 影との戦い ゲド戦記1

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    1970年のファンタジーだけあって、というか偏見ではあるけども、しかし暗い。子ども向けかと思いきや文字数も多くて心理描写も多くて悶々としていたり、こういうのが好きって人はそりゃ暗いわっていうかオタクっていうか実際にオタクって動物出てたけども。
    とまぁゴムゴムの~、みたいな勢いはないけど、いちいちウンチクというかためになるコメントが出てきたりしてそういうのが読書家にはそれなりに響くわけでそんなに悪くはなくてね。6巻までか、しばらく付き合ってみたいと思うわけですよ。

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    2024年07月22日
  • こわれた腕環 ゲド戦記2

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    ネタバレ

    自分の可能性に目を閉じ、ひたすら与えられた役割を全うすることを求められた少女の生きる道。息が詰まりそうな慣習とそれに付随する彼女に課せられた大巫女としての責務。それが当たり前だと生きてきた少女が目の当たりにしたのは、先人たちが作り上げた信仰という名の悪意と、自分の中に潜む己とは何者なのかに対する純粋な探究心と好奇心。その二つが垣間見えた時、少女は大海を知る魔法使いハイタカに出会う。戸惑いつつも、ハイタカとの信頼を築き己たちを解き放った彼女の目の前に広がったのは、自由というなの新しい世界。1人の少女が成長し、自分の生きる道を切り拓いていく姿を神秘性を帯びさせながら描き切った物語。

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    2024年07月08日
  • さいはての島へ ゲド戦記3

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    とても難しい。難しいからこそ、ゲドの元へ来た王子アレンを通して、読者は問答をしながら答えを探しているような気がする。
    物語全体としては、1巻と同じく目に見えない漠然とした恐怖、いつ魔法がなくなるかわからない不安というものがあって、本当に少しずつ糸口は見えてくるのだけれど、掴めるようで掴めない闇だからこそ、もがいてもがいて、どうなってしまうのかとハラハラしどうしてある。なぜ魔法がなくなろうとしているのか?魔法が使えないということ、そしてドラゴンまでもが言葉を失うという恐ろしい事態が起こっている、しかしその原因はどうにも雲をつかむよう…けれど足の進む先、船の向かう先にあると信じて進む旅は、はやく終

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    2024年06月03日
  • こわれた腕環 ゲド戦記2

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    1巻の影との戦いから数年。舞台はアチュラン、アルハ(テナー)が登場。
    『自由とは何か』を問われたような作品だった。

    5歳から大巫女として働き続け、外界とは遮断された村。付き合う人は巫女か付き人ぐらい。彼女の仕事も暗闇の冒険。
    そこにケドが侵入者として現れる。
    アルハはゲドを殺さず話をする。そして出るか残るかの選択を迫られる。
    出たときはテナーとして、不安と挑戦を。
    残るときはアルハとして、安定と苦悩を。

    選択できることが自由だと思うが、ゲドが現れなかったとしてもその村の中ではアルハも自由ではあった。(大巫女という立場も利用できた)
    しかし、それ以上の惹かれる世界を知ったのならば、飛び出さず

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    2024年05月22日
  • 影との戦い ゲド戦記1

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    ついに超大作ファンタジー小説を読み始めた。
    2023年の自分の誕生日にセット買いし、今年こそはと2024年から読み始める。
    ジブリ映画のゲド戦記は何度か見たが、やはり原作を読みたい気持ちになり手に取った。

    訳本だが、すごい。ファンタジーで想像し辛いかと思いきや、ゲドの心象からカラスノエンドウとの友情、影との戦いをしっかりと表している。
    魔法使いは均衡を保つために生き、目的を果たす。
    ゲドは影を放出することで挫折するも、才能を活かし成長し、影を対処する。
    一緒に冒険をした気分だ。

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    2024年04月30日
  • 帰還 ゲド戦記4

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    ネタバレ

    ル・グウィンが16年もたっているのに続編を出す決心をした理由を、映画ゲド戦記の宣伝用冊子「ゲドを読む」の中で文化人類学者の中沢新一さんは、こんなふうに語っています。
    『当時のフェミニズムは、男性が持っている力の領域に女性が参与して、その力を自分たちに取り入れていくという考えが広がっていました。そこで大学教授になろう、経営者になろう、アーティストとして自活しようという女性たちが出てきました。家庭でも男性に従属しない人間になって、しかも母親としても伝統的なあり方を否定していこうという風潮も強かった。そういうフェミニズム思想がアメリカで盛り上がってきたときに、ル・グウィンは、それに対して違和感を持っ

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    2024年07月07日
  • さいはての島へ ゲド戦記3

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    ネタバレ

    68歳の老人が読んだ所感
    冒険活劇としてはおもしろかったが、「生と死」の問題としての深読みはできなかった。
    「日本人が、結局死んでも生きても同じこと、いつ死んでもかまわないとか、金をもうけようが勉強しようが何しようが意味がないから死にたいというような、本当に無におそわれて死にたいと言っているような人間の話は、なかなか西洋人には分かりにくい」と河合隼雄さんが言っていた。
    つまり、死の概念が、キリスト教圏と仏教圏とは違うという話で、わらわれは欧米人より死というものを身近に感じているような気がする。深さが違うのかもしれない。われわれはファンタジーを元来もっている国に生まれたともいえないだろうか。

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    2024年07月07日
  • こわれた腕環 ゲド戦記2

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    ネタバレ

    68歳の老人が読んだ所感
    昨日の1巻に続けて、この2巻目も1日で読んでしまった!想像して映像化していくのが楽しい。
    地下の迷宮を脱出するシーンはインディージョーンズの最後の聖戦の聖杯のシーン(ペトラ遺跡)がダブってしまったし、エレス・アクべの腕輪の話は天空の城ラピュタのシータのペンダントの話とダブってしまった。テナーがシータに見えてきた。
    ゲドは107ページから登場にびっくり、それもある男とかいってなかなかゲドとはわからない。
    生まれ変わるという表現が数カ所あったが、欧米人は輪廻の思想がなかったはず?再度調査したら、やはり、キリスト教にはないらしいことがわかった。私達は「生まれ変わったらとか」

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    2024年07月07日
  • 影との戦い ゲド戦記1

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    ネタバレ

    68歳の老人が読んだ所感
    現実を忘れて、ファンタンジーの世界に感情移入するのはなかなか大変です。むずかしいのは事前に自分が作者の世界に同調する必要があることです。たとえて言えば、おもしろいであろうと期待して映画館に見に行く感じ、途中で期待外れとわかっても、お金を払ってまで見に来たからには最後まで見る覚悟をもつ、みたいな。
    1.魔法使いは、日本で言えば高僧。偉人のようにあがめられる慣習がある世界。
    2.魔法使いは、魔法の専門学校を卒業して地方に派遣されている。東大寺で修行した僧が国分寺に派遣されるような感じ。魔法の専門学校も東大とか早稲田とか慶応とかみたいに、いろいろ流派があるらしい。
    3.情景

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    2024年07月07日
  • 大人になるっておもしろい?

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    子供向けの本だと思っていたが、子供の可能性を引き出す接し方や考え方が書かれていている。なるほどと言う気づきもあり、オススメの本。

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    2023年09月11日
  • 大人になるっておもしろい?

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    買ったまま、いわゆる積読状態でしたが
    ひょいと 手に取って
    読み進めていくと
    いゃあ 面白いこと 面白いこと
    結局 最後まで
    読まされてしまいました

    随分前に 読んだままになっていた
    清水さんの快著「日常を散策する」Ⅰ~Ⅲ
    を 再読、再再読したくなりました。

    それと 同時に
    ゲド戦記が清水眞砂子さんによって
    訳されていることに
    感謝の念を再び
    思いました。

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    2023年09月06日
  • こわれた腕環 ゲド戦記2

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    再読本。
    若い頃はもっとありありと、映画を観るようにアチュアンの迷宮での出来事をドキドキしながら読んだけれど、年老いて、想像力が衰え、イメージも面倒になってきたのを実感。それでも充分の読み応えと、刺さる言葉の数々。自由は不安と責任を伴う。
    自ら決めること。ゲドの宿命に応じた生き方も、今なら納得。
    この後の巻を読むのも楽しみ。

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    2023年08月31日
  • さいはての島へ ゲド戦記3

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    スタジオジブリによって映画化された作品。
    とても面白い。 個人的にはゲドが少し老いていて残念だったが、読みやすかった。
    ラストシーンは時間が経つのも忘れて没頭してしまった。
    映画の内容とは異なるシーンも多々あるため既に映画を見たという人も楽しめる。

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    2023年06月03日