【感想・ネタバレ】さいはての島へ ゲド戦記3のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年08月28日

夏読57冊目。
#ゲド戦記 シリーズ3作目。
この本が、映画の大筋となっている。
アレンは相変わらず不安げだけど、成長が楽しみ

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Posted by ブクログ 2023年06月01日

読み終えて、涙が溢れて来ました。
こんな気持ちにさせてくれる本に出会えて感謝です。
これから帰還を読みます。

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Posted by ブクログ 2020年01月11日

どうして、ゲド戦記を読むとこんなにも心が揺さぶられるのか。生と死を真っ正面から見つめることの恐ろしさを感じて、しかし登場人物と共に、それと向き合い、「生きる」ことを選び取っていく勇気をもらえるからなのだと思う。
生きていくことはこんなにも難しく、また恐ろしく、そして勇気のいることなのだろうと。自分た...続きを読むちの生きるこの世界の大きさを目の当たりにしたようでとても恐ろしいのだ。そしてそれを選び取る自由は私自身の中にあるということ。自由って恐ろしい。その上で、強く自分を生きることを選び続けること。ゲドへの敬愛と共に私もこの生を生きるのだ。

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Posted by ブクログ 2014年11月12日

一貫してこの作者は自主性を貫いて
けして脅しや不安恐怖による命令で
人の心を奪って自分の思惑で物事を動かし
無理強いした解決を良しとしない

浅知恵であろうと怯えからであろうと
本人のその時その場の意思と選択を尊重し
むしろこの物語の主人公の成長を可能にするために
自分の肉体を提供しようとすらしてみ...続きを読むせる

この自主性の村長こそが全体観につながる
調和を目指すことで
どの部分にとっても最善の喜びへ向かう旅になることを
意味しているのだと伝えたいようだ

何かを決断するときには
「ある」と「する」のどちらかを選ばなければならない
そこに「ある」人生に添うことと
何かを選んで「する」人生に踏み出すことの
どちらかを常にイヤでも選んで行かなければならない
つまりどちらにしても選ぶことから始まっていく
そして何かをすることから何かをすることへと
大きな変化を迎えるときの踊り場では
ソコに「ある」人生に身を任せながら
咀嚼する時間を必要とする(63ページ)

歪むことで流れを生み出し学ぶことを
可能にしているこの世だけれども
歪み過ぎた時に自己修復する治癒力によって異変が起こる
又コレとは別の利己的で邪悪な欲望によって
自然に見せかけた密かな思惑による異変もある

この飴と鞭で心をくすぐる異変を利己心を離れた心で
全体を加味する冷静さで見つめることは難しい
本文より(65)
「まちがいではないさ。しかしただ行きたいと思うだけではなく、例えば限りない富とか・絶対の安全とか・絶対の命とかを求めるようになったら、その時人間の願望は変わるのだ。そして知識がその欲望と手を結んだら、よこしまなるものが立ちあがる。そうなるとこの世の均衡はゆらぎ、破滅えと傾いていく」

これは学問とか宗教とか魔法とも同じことで
性善説をとるか性悪説を取るかが問題になる

「恥を知るものにこそ栄光がある」(66〜67)

「ソプリは死を求めていたのでない。死にも生にも背を向けて安心を求め死の不安に終止符を打ちたかったのだ」
「でも、死を超えて生に通じる道があるはずでしょう。私達はそれを求めているしあなたはそれを知っているでしょう」
「ワシは知らん。勿論彼らが探していると思っているものが何かということは知っている。だがそれが嘘だということも知っておる。いいかソナタはいつか死ぬ。永久に生き続けることなどない。俺等は幸いな事にいつか必ず死ぬことを知っている。これは人間が天から授かった贈り物だ。そなたは一つの波を救うために、自分を救うために海を鎮め潮の流れを止めようと思うかい?永久の身の安全を得るためになら、持っている技を放棄し喜怒哀楽の情を放棄し太陽の輝きを見られなくなってもいいとおもうかい?」「生を拒否することによって死を拒否し、永遠に生き続けるという!だがな、ワシは絶望から発した勧めなど受け付けない。」「そなたの生身の人間としての恐怖がそなたを引っ張っていく所に行き着かなければならない」(201〜)
「わしらの心の中には裏切り者がひそんでいる。そいつの囁きがわかるのはほんの少しの人間だけだ。魔法使いとまじない師に吟唱詩人と職人たちと英雄がいる。自分自身であろうと務めている人だ。自分であることは偉大なことだ。だが永久に自分自身であることはどうなんだろう?」
「不死を願い気持ちが強いほどその魂が健康だとも言える。」
「よこしまな王が支配し人の術は忘れられ詩人が言葉をなくし皆盲になる。今がこの状態だ。この世では二つのもの、相対立するものが一つのモノを作り上げている。万物の影。光と闇。天の両極。そして生は死から死は生から生まれている。対立しながら求め互いに生を与え合い、永遠に蘇りを続けていく。だとすると変わること無く永遠に続く生とは?死を他にして何がある?」
「誰が許す?誰が禁止する?(誰が善悪を決める?)」(224〜)
(自分以外に決定をくだし責任をとれる者などいないだろう)

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Posted by ブクログ 2023年02月06日

若かったころは教わる側だったゲドが、大賢人となり、次の若者に教えなどを説いてることで、ゲドの成長と偉大さが感じられた。
これまでとは少し違った生と死というテーマに、考えさせられる内容もあり、これまでよりより一層深いテーマだった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年09月14日

「影との闘い」の次に好きな作品。

生への欲望に飲み込まれた人間・魔法使いが力を失い、世界の均衡を失っていく。死を否定することは生をも否定すること。過去を否定することは未来をも否定すること…。当たり前のことだけど、納得。

ゲドが強くてかっこいい。ゲドへの信頼と猜疑心に揺れながら成長していくアレンも...続きを読む素晴らしい。ゲドが力を失って、カレシンに連れられて故郷に向かうラストは悲しいなあ。

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Posted by ブクログ 2023年10月01日

68歳の老人が読んだ所感
冒険活劇としてはおもしろかったが、「生と死」の問題としての深読みはできなかった。
「日本人が、結局死んでも生きても同じこと、いつ死んでもかまわないとか、金をもうけようが勉強しようが何しようが意味がないから死にたいというような、本当に無におそわれて死にたいと言っているような人...続きを読む間の話は、なかなか西洋人には分かりにくい」と河合隼雄さんが言っていた。
つまり、死の概念が、キリスト教圏と仏教圏とは違うという話で、わらわれは欧米人より死というものを身近に感じているような気がする。深さが違うのかもしれない。われわれはファンタジーを元来もっている国に生まれたともいえないだろうか。

アメリカでは、ファンタジー本は現実逃避の手段で堕落していると映ると、そこが問題なんだとル・グインは他の著作で言っている。しかし、ル・グインにはファンタジー作家というバイアスがかかっているとおもう。
世の中はファンタジーを楽しむ「心に余裕のある層」と「心に余裕の無い層」とが同時にパラレルに同居している思う。それは時間的なズレと空間的ズレで平衡を保たれているのだ。
なんか私の言い回しが「ゲド戦記」になってきた!

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Posted by ブクログ 2023年06月03日

スタジオジブリによって映画化された作品。
とても面白い。 個人的にはゲドが少し老いていて残念だったが、読みやすかった。
ラストシーンは時間が経つのも忘れて没頭してしまった。
映画の内容とは異なるシーンも多々あるため既に映画を見たという人も楽しめる。

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Posted by ブクログ 2022年11月09日

これまでの冒険活劇とはまた打って変わって、2人の途方もない旅のように見せかけて生と死・それに立ち向かう人の内面的なお話。
一巻では傲慢でどこか勢いのあったゲドが、大賢人となり若い頃自分が疑問に思っていた筈のことを説く立場になっていたのは、歳を取り様々なことを知ることは臆病になる訳ではないんだなと言う...続きを読む説得力が凄くあった。

アレンの自己との闘い、自分自身の影の部分とのせめぎ合いの描写が本当に良い……。
この作者は本当に人間の内面を描くのがものすごく丁寧で登場人物の心情が手に取るようにわかる。

映画は3・4巻を基にしたとどこかで聞いたけど(鑑賞したのがかなり前で記憶が朧げとは言え)なぜこの原作であの映画になったんだ…?本質的な部分が真逆じゃないか…?
散々映画の批評で言われてたことに納得してしまった。

ゲド達と自分も共に冒険するような勢いで読めなくなってきた。が、それがいいですね。

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Posted by ブクログ 2022年02月04日

少年時代から始まったゲドの一生はこの巻でおしまいかな。ようやくアレンが登場して、なるほどアニメ映画の原作だなと思えた。こちらは父殺しの大罪など犯さず立派な王子様だった。途中ゲドに疑念を持つあたりはリアルな少年らしさがある。クモは魔女じゃなかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年06月05日

新キャラ登場です。今回はゲドとアレンの物語。2巻からかなり時が経っていて、3巻ではゲドは大賢人になっている!びっくり。世界から魔法や言葉や光が失われていって、ゲドとアレンがそれを取り戻す話。取り戻すというか、開いた闇へのドアを閉じたという感じです。アレンが旅の始まりの初々しい若者から中盤の反抗期、後...続きを読む半の逞しさの移り変わりが見てとれて面白い。昔のゲド程ではないけど、やはり若者ならではの傲慢さというか、そういった要素をアレンから感じた。最後には、アレンはアースシー全てを束ねる王になることが分かる。ゲドは力を使い果たしてしまったようだが、この後ゲド戦記はどう話が進んでいくんだろう?1〜3巻までは、ゲドの生い立ち、功績、そして「闇との闘い」が描かれていたが果たして。心の闇はどんな崇高で立派な人間でも、一度は持ったことがあるが、それといかに打ち勝っていくかというのは、人類全てのテーマだと思うし、だから何年経ってもゲド戦記は古い物語にならない。と思った。

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Posted by ブクログ 2020年12月16日

3作目にして、ここでこんなに盛り上がるかああ!という気分。
後半すごかった。
あんなに嫌な奴だったゲド、めちゃくちゃかっこよくなってます。

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Posted by ブクログ 2020年04月15日

再読だが以前読んだ記憶がほとんどない。物語中盤まで変化がないので不安になるが、竜が出てきてからはどんなに騒音の中でものめりこめるぐらいの面白さ。4巻が出るまで長らく全3巻と見なされていたのも納得できる。

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Posted by ブクログ 2019年05月21日

2019/05/21
死を拒絶することは生を拒絶することでもあるんだよ。

生きている者が死にたくないと思うのは当然かもしれないが、そのことと永遠の命を求めることは全く別のこと。その永遠の命を求めた者の愚かしさと、それを手にした者の寂しい末路が描かれていた。と同時に、道に迷う者の足元をそっと照らす灯...続きを読む火のようなゲドの言葉が、なんだか身にしみた。力を持ったとするならば、それは世界の調和や均衡を守るために使われるべきなんだろう。そして正しい判断のもと、正しい行動をとるには世界のことをもっと知らなくては。何を正しいとするかは、人によって異なるということを根底に。

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Posted by ブクログ 2012年11月09日

ゲド戦記三作目。
大賢人となったゲドと若き王子レバンネンが、
世界の均衡を保つために旅に出る。

ゲドから言わせると、レバンネンとゲドの旅。
大賢人としてのゲドもしっかり活躍してくれる
ので読む側としても嬉しい限り。

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Posted by ブクログ 2011年07月21日

人の心の弱さ、人と人の関係ができるまでの危うさ、これとは対照的に「揺るがないもの」の予感・・・読むことで時間を旅させてくれる巻。

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Posted by ブクログ 2023年10月25日

歳をとり、描写をおりありと思い描くことがかつてのようにできなくなった、面倒がるようになったことを感じる。それでもなお、ぼんやりとしたイメージで捉えつつも、最後まで読まずにいられないアレンとゲドの冒険と戦いの記録。
古びることのない警句に問いただされる気分に幾度もなった。
次巻も楽しみ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年03月07日

ここまでで1番難解
よくこれを下敷きに映画を作ったなと感心してしまう

大賢人になっているゲドと若きアレンの掛け合いは禅問答のようになることもしばしば
ゲドの人となりが前2巻で分かっているから、ゲドの振舞いに理解が及ぶけど、その前提がなければアレン共々不安の坩堝

映画は前提無しのテルーありのオリジ...続きを読むナル要素ありありで、あれは難しいわ

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Posted by ブクログ 2020年08月19日

世界の均衡は狂い、ゲドとアレンが事件の解決に活躍する。
魔法の世界の神であるゲドと、現実の世界の王子であるアレン。この対比はよく考えるべきだろう。常に、世界の均衡について語り続けてきたこのシリーズ。恐れられていたことがいよいよ現実になったと言うことだ。
人は、いかに生きるべきか。現代社会の文明に依存...続きを読むする姿に警鐘鳴らすかのような、自然との共存を訴えるような部分もある。

一番重要だと思われるのは、本作は、人生は、闇を超えることで豊かになると言うことだろう。反脆弱性ともいえる人生観はリアルで、自分の生き方を見直す気になる。

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Posted by ブクログ 2016年09月18日

ゲドがアレンと出会い、船旅で教える1つ1つが本当に深い。
何をするにしても全体の均衡に関わってくる。その均衡を保つにはどうしたらいいのか、私たちは学ばなければならない、、、。
なんて、本当に児童文学なの?(笑)
アレンとともにゲドからたくさんのことを学ばせてもらいました。

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Posted by ブクログ 2015年01月27日

ゲド戦記3巻。

今作はエンラッドの王子アレンが登場。
エンラッドでの異変...魔法の力が衰え、人が無気力になる...。
アレンが大賢人となったゲドの元に訪ねることで物語がはじまり、二人で原因を追及する旅に出ます。

いままで同様読んでいる間はずっと雲をつかむような感覚でしたが、竜が出てきたあたりか...続きを読むらぐぐんと面白くなりました。

どうやら私はそういうわかりやすい展開がぼんぼこ起こるようなお話じゃないとだめみたい。
でも、それでも、時間をかけても読む価値がある気がする。不思議な力を持った小説。
次はどんな物語だろうなあ。楽しみ。

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Posted by ブクログ 2013年07月07日

ゲド戦記 第3弾。エンラッドの王子アレンと、魔法の力を衰えさせ、人々を無気力にさせている敵を求めて、旅をする物語。

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Posted by ブクログ 2017年08月15日

 ゲドは世界から言葉を奪い、混沌へと人びとを陥れている邪悪な存在に気づき、その正体を突きとめるために長い航海へと旅立つ… ゲドはその正体に心当たりがあった。かつて「クモ」と呼ばれた魔法使いだった。

 だんだん世界観にも慣れてきて、面白くなってきました。
 
 ジブリ映画は主にこの航海と戦いから...続きを読む題材をとっているようです。映画では竜の扱いが中途半端(というかさっぱりわかりない)でしたが、この巻を読むと竜が物語のなかで、どのような役割を果たしているのかわかります。

 あの映画はやっぱり原作を読まないとわからないです。酷評が多い意味がわかりました。

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Posted by ブクログ 2011年08月03日

某映画をテレビでみて原作を読んだ。なぜこれがああなった!としか言いようがない…。1~3巻までの間で、3が一番面白かった。

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Posted by ブクログ 2011年07月21日

 1・2巻に比べて、随分と読みやすかった。
 時代の変化と共に、流行の構成が変わったのか、作者の文章力が上がったのか、誌面の都合かはわからないが、導入部分が短く、早い段階から本題が明確になる。(ゲドとアレンにとっては最後に至ってやっと明確になったようだが)

 ゲド戦記は現代のハリー・ポッターシリー...続きを読むズに相応する物語だと思う。
しかし、ゲド戦記のほうがより神話的で、抽象的な要素が多い。読み終えると、一見命題に対する答えが書かれているように思えるが、答え自体が抽象的で、自分の中で反芻し、答えを導きなおさなければならない。それに対して、ハリー・ポッターシリーズは、一見抽象的に描かれているが、一つ一つの問題に丁寧に答えが用意されている。

 対象年齢の違いだろうか。
いずれにしても、残り3巻を読むのが楽しみである。

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Posted by ブクログ 2010年04月18日

師弟がテーマで、レバンネンがいかに成長するかが見物、だったんだがあまりグッと来なかった。
それでもレバンネンの迷いがよく書かれていると思う。
解説もよかった。解説のおかげで、三部作のそれぞれのテーマをよく理解できた。
ただやっぱり、二作目のテナーの葛藤が一番印象に残った。

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