清水真砂子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「私たちは揺るがない確かなもの、遠い昔からある真実、変わることのない単純さを、ファンタジーの領域に求める。ー
するとそこに多額の金が注ぎ込まれる。模倣と矮小化された“商品化されたファンタジー”は、かわいく安全なものとなり、ステレオタイプ化されてガッポガッポと金を儲けていく。ー
私たちは長い間、現実と空想の両方の世界で暮らしてきた。しかし、その暮らし方は、どちらの場合も、私たちの両親やもっと前の先祖たちのそれとはちがう。
人が楽しめるものは年齢とともに、かつまた時代とともに変化していくものなのだ。-
物事は変化する。
作家や魔法使いは必ずしも信用できる人たちではない。
竜がなにものであるかなど、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終えて、テナーとゲドがこれから歩いていく森のことを思った。テハヌー、レバンネン、セセラク、アイリアン、ハンノキ、皆のことを思い、ほっと溜め息と涙がこぼれた。『ゲド戦記』この物語には、この世で最悪の悪(レイプなど)との闘い、この世でこの自分で成せる最善を成そうとする人々、強く"fierce" に生きる人々、その交流が描かれる。この6巻の物語に人生で出会えて良かった。生に限りはあれど、物語は逃げていかない。ゆっくり読みたい物語だ。巻末、訳者清水真砂子さんとアーシュラ・ル・グヴィンの交流も、この物語の一部だった。作者と訳者に感謝。
-
-
-
-
Posted by ブクログ
1は自分の内なる影との戦いだったけど、2は影や死の世界と繋がる真っ暗な地下の迷宮で、他者を闇から救う物語。今回の舞台である、名を持たぬ者(?)の墓がとにかく暗い!描写で暗闇がありありと表現されている!恐ろしい姿のモンスターは全く現れないのだけれど、こわい。
人間の慣れとは恐ろしいもので、ひどい環境や扱いを受けていたとしても、それが当たり前になってしまうことがある。気付かなくなってしまうのだ。違和感って実はすごく大事なのかもしれない。主人公の彼女も自分の小さな違和感を見逃さなかった。それが彼女の運命を大きく変えていく。テナー、よかったね。自由は辛く厳しいこともあるけれど、自分で選択する、という -
-
-
Posted by ブクログ
第二部 アチュアンの墓所(日本タイトル: こわれた腕輪)での主人公はテナー(アルハ)という少女。
8歳で、アチュアンの墓所に連れてこられてここのの大巫女として、生涯名も無き者の生贄のようにここを守るものになっていた。15歳になるまでの辛く孤独な生活がかさ語られていく。
罪人が送られてくると、残忍な処刑をも行った。話も中盤、アチュアンの墓所に忍び込んだアルハより10歳ほど年上の盗賊が捕らえられた。
迷宮に隠されてあるエクス・アクベの腕輪の欠片を探しに来たのだった。処刑をしなければならない。だが、アルハには、ゲドが気になってしまった。長い日々、二人は忍び逢っていろんな話をし、若い男が魔法使いだと知 -
Posted by ブクログ
不評価だったジブリアニメと全く違い、面白かった。母親を知らず我儘に育ったダニーだが、女呪い師に教えられた魔法の呪文で、魔力を操れるアビリティを強く持った稀に見る少年だった。
ある日、侵略者ガルガドの兵士を魔法で追い返し、廃人のようになるが、オンギンに助けられて、真の名〈ゲド〉を授けられる。普段はハイホーク(ハイタカ)と名乗る。ある傲慢さから悪霊を呼び出し、その影から逃げる旅を続け、その途中でエクス・アクべの腕輪のかけらを託される。親友・エスカリオルの助けで、影と対決することになる。
寒さと暗い情景、孤独との戦い。
虜になってしまいました。 -
Posted by ブクログ
いやぁ
いい本だった...
学ぶことが多すぎて、とてもまとめられませんが
誤魔化さなくていい
褒められようとしなくていい
分かったふりをしなくていい
馴れ合わなくていい
自分自身に正直に生きることの大切さを伝えようとする著者の態度はとても誠実で
数少ない〝本当のこと〟を言ってくれる大人だと思います。
大人の自分にもグサッと来る言葉が非常に多く
自分も「かわいい」という言葉で子どもを無意識に閉じ込めていたのかと反省しました。
大人が子どもにしてあげられることは
本当はそんなに多くないんでしょうね。
表題は、現代の大人達への問いかけのようにも感じました。
「大人になるっておもしろ -
-
-
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレことばは沈黙に
光は闇に
生は死の中にこそあるものなれ
飛翔するタカの
虚空にこそ輝ける如くに
『エアの創造』
この言葉の意味を、最初はオジオンから、そして学院での長たち、自己顕示欲とそれに伴う失敗からゲドと共に少しずつ感じ取っていった。そしてラストシーン。それを本当に自分のものにできたような気がして、これがあれば彼のように自分の生を生きていけるような気がして、涙がでた。
一読だけでは、あまりにもゲドの心の成長が早すぎて私の心の成長はまだ完全についていけてはいないのだと思う。しかしだからこそこの物語は私にとっての希望の光、さらには人生の師として心の中にあり続けるだろう。
オジオンが、ゲドが