名越康文のレビュー一覧
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題名に対する明確な答えは書かれていませんが、読者個人でそれを見つけるためには、少なくとも心が穏やかでなければならない。
その手段として「行」がある、ということだと思いました。
答えをすぐに期待してしまうあたり、僕は浅はかだなぁとも思います。
朝に明るい気持ちに高めていくと、その後1日が穏やかに進むというのは、よく理解できます。
逆に朝から暗いままで、1日を棒に振ることもしばしば…。
掃除などの「行」で気持ちを整えられればと思う、雑然とした我が部屋なのでした。
仕事でも空き時間ができたら、少し掃除してみようかなとも思いました。
少なくとも取り組んでいる間は、様々な懸案や心配事から解放されそうです。
すでに取り組んでいる方も、もしかしたらそう思っていたりして?
先日仕事で、「ゆっくり話すと気持ちが落ち着くのです」という教えを受けました。
直後が僕の発表で、「いま、ゆっくり話すと…といわれたので、僕もゆっくり話して緊張を和らげます」などと前置きを入れてみたのですが、確かにいつもよりは落ち着いた気がしました。
本書の中にも、丁寧に行動するということが書かれていて、ああいうことなのかもとも思いました。
まずはゆっくり動くことからですかね。 -
Posted by ブクログ
「どうせ死ぬのになぜ生きるのか」まさしく自分が考えていた問いで(中二病のようだが笑)、その答えが得られるとは思わないまでもそのヒントは得られるんじゃないか…とは思って読み始めたのが本書。結論としてはその答えは得られない。ヒントらしきものも(少なくとも自分には)見つからなかった。けれどもだからと言ってこの本は読む価値がないかと言われるとそんなことはない。先の問いに関して言えば、そもそもその答えは「言葉」として表現できるものではない。だから言葉を超えたところでそれを体得していこうとするものが本書の基本姿勢だと言えるだろう。
本書のタイトルにもなっている問い自体は摑みどころのないものだが、紹介されている様々な実践方法は具体的だ。姿勢を良くする、怒りを見つめる、瞑想する。こういった行動は心がけ一つですぐにでも実践できることだし、それで心と体が一致してくればきっと何か救われた気分になれるに違いない。 -
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ネタバレ人間が生きる上で不安はつきもの。
お金、人間関係、社会的な地位等、気にかけだすと人間の営み全てが不安や苦しみを生む元凶になってしまう。
これらの苦しみや悩みの根源には、自らがいつか必ず死んでしまうという事実があると著者は述べる。この事実を突き詰める中で、「どうせ死ぬのになぜ生きるのか」という問いが生まれてくるが、この問いにはどのような哲学や人間の理性をもってしても明確な答えを出すことが出来ない。
そのため、どうせ死ぬのに・・・という疑問に答えを出すには、日常において理論ではなく実践的に行動していかなければならない。その方法として、本著では仏教の教えに基づきながら、「行」、「瞑想」、「方便」という三つの方法論を用いて究極的な問いに答えようと試みている。
しかし、どれだけ仏教の教えに基づいて、明るく前向きな心の平穏を得ようとも、死ぬ直前には死にたくないと嘆くだろうし、死への恐怖は根源的な不安として依然残り続けると感じた。 -
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もうすぐ子供も14歳になるので読んでみました。内田先生の話は深いので、じっくり読まないと味わえません。その分、自分の中に時折イノベーションが起きたりします。
義務教育は13歳までが良い。
中2の夏休みが節目。
「やればできる」は死語。
記憶は絶えず作り変えられる。
均質性の高い集団は怖い。
父子家庭では父親が母親化する。
叱るのは親の敗北。
等々...
自分の少年時代を思い出してみると、私は教育制度に合わないタイプだったためか、頷く事ばかりです。親として怖いのは、知っていれば何て事ないのに、知らないが故に、何を知らないかにも気づかず、悩み苦しむ事ですね。そんな意味でも、一般的な教育論に加えて、内田先生のような特異な見解を得ることは、とても意味がある事だと思います。 -
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タイトルだけ見ると、哲学的な思索を綴ったものかと思うが、そうではなく、非常に実践的な「仏教生活入門書」。釈徹宗先生の本に「いきなりはじめる仏教生活」というのがあるが、さらに平易にまず「いきなり」日々の「行」から始めようという提案がされている。仏教的知見を体感から取り入れようということで、わかりやすく面白い。
名越先生が言うように、わたしたちは、何か始めようかという時にどうしても、これにはどんな意味があるかとか、これをするとどんないいことがあるかとか考えてしまう。そうではなく、あれこれ考えず、まずちょっとした「行」をしようというところから始まる。本当にちょっとしたことでいい、ただし、緊張感をもって真剣に。これはリラックスするためのものではなく、自分の心を整えて「晴れやかに落ち着いて生きる」ことを目指したものです、と。
ここでまず、ぐっと惹きつけられる。そうなんだよねえ。テンション高くパワーあふれる暮らしをしたいとは思わない。隠遁者みたいにしんねりと斜に構えたくもない。「晴れやか」で「落ち着いた」心でいられたらなあ。前々から、それには仏教の知恵が有効なのではないかと思いつつ、じゃあ具体的にどうすればいいのかよくわからないなあと思ってきたのだ。ここでは非常に具体的に、とっかかりが示されている。ズボラなわたしは「やってみようかな?ま、明日から」とか言って、結局やらなかったりしそうだけど。
順を追って丁寧に、あまり難しい話に深入りせず、生きていく上での心構えまでが語られている。なんとなく知っていたり、感じていたことがわかりやすく整理されていて、腑に落ちるくだりがあちこちにあった。
・わたしたちは「自分の心」と「自分自身」を同一視している。そこから不安や苦しみが生まれる。お釈迦様は〈「あなたの心」は「あなた」ではないよ〉ということを説いたのです。
・現象学は「人間は生の現実には絶対に触れることができない」という洞察に基づいている。仏教というのは「現象学的な物の見方」を自分の手に受け止め、それを実践していくための方法論という捉え方ができる。
・「般若心経」は書かれた内容としても深い洞察に満ちています。しかしそれだけでなく、何度も読経することによって深い瞑想に入るための「実践書」として、古来より使われてきたものではないかと僕は捉えています。
・「欲から自由になる」ということは「欲を持たない」ということではない。
・人間が抱える悩みや苦しみを払うための方法として行や瞑想を行うのは、初期仏教も大乗仏教も変わりません。しかしその課程で自分たちの仲間を救い、世界をよりよいものにしていくことが悟りの王道であるということを、大乗仏教ははっきりと示しているのです。 -
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人に見られたら心配されそうなタイトルですが、暗い話ではありません。
仏教を哲学ととらえるとすれば、普通の思想・哲学と違うのは、実践を伴うところ。本で読めるのは「思想」ばかりになりがちな中、「実践」に重きを置いている面白い本でした。精神科医の視点から、専門用語を多用せずさっぱり説明されていて新鮮です。仏教学の先生が「(語弊がありそうだけれど、という前置きして)心をマイナスから0にしてくれるのが心理学、さらにプラスまでもっていけるのが仏教」と自信を持っておっしゃっていた。まだまだ勉強不足ではありますが、人間は本来善なるものだという認識で、すごく根明なのがどうやら仏教みたいです。信じられたらそれはもう、心強いはず。
瞑想は興味があるけれどなかなか難しい。坐禅は眠っちゃいそうだなぁと思っていたら、「何にも考えない」だけが瞑想じゃないんですね。こちらで取り上げられているのは真言宗がメイン。日本にはいろいろな宗派があるので、誰でもどれか合う方法があるんだろうなぁと思います。 -
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瞬間瞬間を大切にすることで、心がふっと軽くなる方法をアドバイスする精神科医の先生による一冊。今の時代を生き抜くのに必要な考え方や捉え方が学べるのではないかと読んでみた。本書全体を通して、とにかく「いま、この瞬間」を大切に生きることが大切なのだということ。遠い未来や遥か過去にとらわれすぎてはいけないこと。目の前のことに集中すること。そして、すべては心の中で起こっているということ。それらの大切さを改めて感じることができた。何かとメンタルヘルスが叫ばれる今の時代・社会にあって、目には見えない心のあり方について対話形式で語っていただき、生きるヒントをもらえた気がする。
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ネタバレチェック項目6箇所。サービスを標準化したほうがいいと思っている経営者が多いし、客も判で押したようなサービスを求めるでしょ、でもさ、何だかよくわかんない状況になった時に「どうしましょう?」て訊いた時に、「わかりました、私が何とかします」って即答できるのが、本当のホスピタリティじゃないかな。彼らはミニマムを訊いてくるわけですよ、一番少ない学習努力で単位や卒業証書を手に入れた学生が一番スマートな学生だと思われている。集団をバインドするのは弱者なんだよ、なのに、うっかりさんとか、ドジであるとか、仕事の能率が悪いとか、不器用であるとか、なんだか抜けているとか、そういう人を切り捨てて、効率良くいこうって考えの人も今は多くいますよね、そうなってくると、仕事に対して丁寧すぎる人も能率が悪いとみなされて、切られることがある、悪いことじゃないのに。天職とか適職のことを英語で「コーリング」って言うんだけどもさ、コーリングって、「呼ばれること」なんだよ、「こっちに来てくださーい」って、向こうが呼んでる、才能って、その呼び声が小さな声であってもちゃんと聞き取れる能力のことじゃないかな。「即戦力」という考えを企業が持つのは危険なんです、だって即戦力が欲しいというのは「育成するコストを負担したくないから、もう完成した既製品持ってこい」ってことなんだから、自分のところでは人を育てる気がないし、自分のところでは人が育たないということがわかっているから「即戦力を求めて」いるんだよ、人間を消耗品だと思っている、なるべくスペックの高い資材を安い値段で買いたいと言っているだけ。働くことは国民の権利であり、義務であるというのは言葉を換えてみると、まともな大人になることは国民の権利であり義務であるということです、僕たちには「まともな大人」になる権利がある、「まともな大人」であるという社会的認知を受けていることは、あきらかに権利だからです。
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今のじぶんに必要な本だった。
全体的にすごく感覚的な話で、そこがいい。読みながら腑に落ちたり、ときどき人生観というほど大袈裟なものではないにせよ、考え方を180度変えてしまう出合いがあるけれど、これもそのひとつだった。たまに360度変えるものもあるけれど。
なるほどかわいげ。言葉になる前のものをセンサーとして感じ取れることも、その場その場で選びとる(センス?穂村弘言う所の)も、心身の健康と、パフォーマンスをいちばんいい状態に維持するには、じぶんが機嫌良くいられる環境に身を置くことが何よりも大事だと痛感。逆にそれさえあれば、あとはどうとでもなる場合が多。これはもう、感覚としてわかっている。