冲方丁のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
オイレンシュピーゲル4巻を再読。涼月が機械化された体や自らの境遇に対して持つコンプレックスに、潰されそうになりながらも立ち向かう姿が印象的。テスタメントで、受験によって自らの道を「選択する」ことが涼月にとっていかに重要だったか、4巻を再読してより理解できた。
涼月と共に行動することになるパトリックは、普段身近にいない「大人」として涼月に影響を与える。パトリックが自らを米国民であることを意識したアーカンソーでの出来事と、アメリカの善が試行錯誤中の「最前線の善」であるとの考えは、涼月とは立場が違うけれども、示唆に富んだ言葉だった。
涼月の言う「あたしの都市」という言葉が、テロリストの言う「我が -
Posted by ブクログ
バロットのシェルとの物語の完結編。
カジノでの大勝負から、ボイルドとの決着へ。
カジノやギャンブルに詳しくないけれど、アシュレイのようなカードを操れる(?)ディーラーって存在するのだろうか?
ボイルドとはまた違う意味での、敵としての圧倒的な存在感!!
この3部作すべてで言えることだか、キャラクターがそれぞれしっかりと描かれていて、単なる咬ませ犬ではなく倒すべき存在になっているからこそ、バロットの死から生への帰還、生きていていいんだ、ウフコックと共に生きていたいという物語になっているのだろう。
この後のバロットとウフコックが幸せであることを願うとともに、イースター博士を含めた3人の続きが気にな -
Posted by ブクログ
映画版を観て、大変面白かったので原作を読みたくなったのだけど、映画はこの原作をとても丁寧に映像化していたんだなと。
原作と映画の幸せな融合ではないかな、と。
バロットが生き残る選択をしたことにより手に入れた能力。
その描写も丁寧で、当然ながら映画よりもわかりやすい。
ラストの戦闘シーンにおいても、敵対者をしっかり描いてることで、単なる適役ではなくなっている。
そこがバロットがウフコックという「力」を手にしてしまったことで、不本意(?)ながらも変わってしまい、さながらバロットの方が虐殺者になってしまってるという描写も怖い。
やはり原作小説の方が素晴らしい。 -
購入済み
こんな黄門様見たことない!
ストーリーも面白いが、なんといっても登場人物それぞれのキャラクターが活き活きしていて最高!おまけに電子版特典のイラストもスゴい!こんな黄門様見たことない。個人的には左近に萌えた....