冲方丁のレビュー一覧

  • 偶然を生きる

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    ネタバレ

    この本は危険だ。
    多くの日本人の人生を、容赦なくえぐる。

    第二の経験といつの間にか同化してしまい、原因のよくわからない息苦しさを覚える。
    そうして、周りの制止を聞かずに、第一第二の経験をひたすらに追い求めて行動する。
    今まさに自分がこの途上にある。

    リスクなしに幸福感は得られない。

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    2016年03月14日
  • もらい泣き

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    一青窈を思い出しますね。

    •金庫と花丸
    厳しい母の本当の気持ちに涙

    •心霊写真
    亡くなった奥さんの手に、ありがとう

    •ぬいぐるみ
    この子は光を奪われたんじゃない、この子の中に光があるんだ

    •運転免許とTシャツ
    異国の地にいる息子を車に乗せたい

    •心臓の音
    これはあなたの心臓の音ですよ

    などなど。

    どれもこれも涙が止まりません。
    ぜひ読んで欲しい、推薦の一冊ですね。

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    2016年03月13日
  • 天地明察(9)

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    遂に完結!
    原作が大好きだったので、コミック化でどうなるかと心配していましたが、ここまで完成度が高いとは・・・
    原作を知らない方は、まずコミックから。気に入ったら是非、原作を読んで頂きたいです。

    0
    2016年01月26日
  • 天地明察(9)

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    忠実な上に情熱が乗り、最後まで途切れることのない緊張感と完成度。漫画化・映像化はこれが決定版で、もう実写版は不要と断言できる。素晴らしい作品に感謝。

    0
    2016年01月14日
  • 天地明察(9)

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    まずは、槇先生、完結おめでとうございます。
    囲碁、天文、算術と江戸と、難解な要素を詰め込んだ原作を読み解き、分かりやすくし、
    かっこよく、愛らしく、胸に迫る漫画版、
    天地明察を最終巻まで届けていただけたことが嬉しいです。

    暦や日本の文化を強く意識する年末だからこそ、ぜひ読んでほしい作品です。
    完結したし、連休中の一気読みをオススメします!
    私も1巻から読み直します。

    最近は電子書籍で読むことが多いけど、
    和紙のざらりとした手触りが楽しめる表紙と、紙の匂いがたまりません!

    0
    2015年12月29日
  • 天地明察(9)

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    ネタバレ

    「幸せ者め…」

    本当に幸せな人の物語でした。
    裕福であるとか、栄光を掴んだとかそういうことではなく。
    自らの道をひたすら邁進出来たという事。それを誰かが見ていてくれたという事。…ただそれだけでこんなにも人生は美しく見える。

    物語としてもそうなのですが、絵の空気が実にすばらしいなぁと。
    闇斎先生を見送る時、天地明察の瞬間。静かに流れる涙が読んでるこちらの胸にも染みてくるようで。

    もちろん、春海が勝利を掴んだからこそのハッピーエンドではあるのですが。それを差し引いても彼の生き様は本当に羨ましいと思わんばかり。
    才能や人脈の有無、運不運といった事は人それぞれで、誰もが春海と同じようには生きられ

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    2015年12月27日
  • 天地明察(1)

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    原作は上下巻、漫画は全9巻。完結済み。江戸時代の、日本初の独自の暦を作成した中心人物が主人公。
    根っからの文系で数学は非常に苦手ですが、のめり込む勢いで読めました。
    作画はとても世界観に合っている。
    登場人物の総じて魅力的。
    主人公に多大な影響を与えることとなるおじいちゃんズ。
    狂言回しさながらに、そこに居らずして主人公を突き動かす人物の使い方もお見事。
    暦がどうなるのか、主人公は願いを果たせるのか。
    そんなものはこの現代、概要だけでいいならネットで調べればすぐに判る。
    だが、その経緯を如何にして読者の心を掴むように見せるか、読ませるか。その難しいミッションを過不足なくこなした本であると思う。

    0
    2016年02月01日
  • 地球生まれのあなたへ

    購入済み

    毎年3.11がくるたび読み返す

    3月11日の悲劇を悲劇だけじゃなくて、残された人の後悔を逝ってしまった人からの贈物が救ってくれる。優しい気持ちになれる作品。

    同情するのが嫌いな方の私だが、感情移入して泣いてしまった。

    震災に遭ってない私に、事実あった3月11日のことを忘れないように考えさせてくれた。きっと毎年この日は読み返すと思う。

    1
    2015年11月24日
  • もらい泣き

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    泣くかどうかというとあまり泣けませんが、いい話だなぁと思う話が多かったです。1話が4~5ページでよみやすいです。

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    2015年09月15日
  • 天地明察(1)

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    全巻
    碁、星、暦、算術、かたくて面白みの無さそうなものを、うまくからめている。もとが小説なので、出来がよく、面白い。

    0
    2016年01月17日
  • テスタメントシュピーゲル2 下

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    ネタバレ

    待たせすぎで確かにボリュームがすごいが、また3巻も待たされるのだろうと考えると、最後に一気に読み返した方がよさそう。とりあえずは1巻を読み返し、また2巻を読んで復習した方がよさそう。内容としては流石にクライマックスに突き進んでいる感があり、本巻の最後に物語の大きな謎の一つが明かされる。また、今までの物語が全て伏線となって収れんしていくであろうことを予感させる物語の構成は秀逸。是非、3巻を早めに発刊していただくことを希望したい。

    0
    2015年08月23日
  • テスタメントシュピーゲル2 上

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    ネタバレ

    待たされ過ぎで、1巻の内容を覚えていないし、二つの話が鏡合わせの同時進行であるため、覚えていない部分を読み解くのは少々つらいが、待たせていただいただけあってボリュームはすごい。

    0
    2015年08月23日
  • サイドストーリーズ

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    読み終えるのが惜しい、
    物語がある。

    もう少し読んでいたい、
    余韻に浸っていたい、
    もしかしたら
    CDの隠しトラックの様に
    どこかに後日談的なものがあるんじゃない?

    と、いつまでも
    本を閉じたり開いていたりして。(^^;

    この本の中では
    >まほろ駅前シリーズと
    >天地明察が
    私の読み終えるのが惜しいリストの中の作品。

    サイドストーリーとして
    <一服広場>をテーマに再び彼らに会えたのは嬉しかった。
    他の作品も面白かったなぁ~
    機会があったら、本編のほうも読んでみたい。

    0
    2015年08月10日
  • マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust─排気 〔完全版〕

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     シェルの犯罪の証拠を懸けてのブラックジャック対決、そしてボイルドとの最終対決が描かれる完結編。

    ブラックジャックシーンは専門用語が飛び交い、ブラックジャックに詳しくない自分にとって読むのはちょっときついかな、と始は思っていたのですが、読んでいくうちにあっという間に惹きこまれました。

     なんでルールも分からないのに惹きこまれるのだろう、と思ったのですがあとがきを読んで納得。
    というのも、冲方さんはこのシーンを書くため五日間ホテルでカンヅメをされたらしいのですがその際、
    作中の勝負にのめりこむあまり胃をやられ、中のものをベッドや床にぶちまけ、それを見て笑い声を上げたそうです。

     ……ものす

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    2015年06月10日
  • マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion─燃焼 〔完全版〕

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     ボイルドの襲撃で負った傷をいやすため、バロットたちは楽園と呼ばれる化学技術施設へ逃げ込む。そこでシェルの犯罪の証拠の在り処をつかんだバロットたち、は証拠のあるカジノへ乗り込むことを決意する。

     楽園での場面で印象的なのはボイルドと楽園の責任者であるフェイスマンとの会話。価値とは何か、技術の功罪は、といった哲学的な対話が非常に面白く読めました。

     そしてシェルの犯罪の記憶が入ったメモリーを手に入れるためバロットたちはカジノでのギャンブルに挑みます。ルーレットのスピナー、ベル・ウイングとの対決も読み応え十分!

     カジノの運営側と客側という金を奪い合う、という対決の図式を越えての「この人を越

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    2015年06月05日
  • 天地明察(8)

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    ネタバレ

    本当に春海は幸せ者だ…。

    原作小説、これまでの漫画の巻。いずれを読んだ時も思った事ですが、渋川 春海は幸せな男です。

    それは碁や数学、天文への才能に恵まれているという事ではなく。国家の大事業に抜擢されたからでもなく。
    ただ彼の事を認めてくれる人、支えてくれる人、背中を押してくれる人に満ちているから。

    国家の期待を一心に背負った改暦の儀「三暦勝負」に敗れた。
    何という挫折。何という絶望。
    とにかくこの漫画・作品の優れた所は、春海の内心描写と表現が上手いと言う点にあります。先の挫折と絶望が丁寧かつ陰鬱に描かれており、立ち上がる事すらできない「無念さ」を際立たせています。

    誰しもが挫折を味わ

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    2015年05月30日
  • 微睡みのセフィロト

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    冲方丁の著作を初めて読んだ.もっと早くに読めばよかったと思えるほど,面白かった.
    頭のなかで情景を映像化しなから読んでいたけど,どうもパッドはバトーの声で再生される.ラファエルは分からない.

    最後の方の,思考ロックを解除されたパッドがラファエルを連れ出すシーンはカッコ良かった.
    最終局面の時間操作について,跳躍は「1秒を長くする」という奇妙な表現で理解出来るんだけど,沈むというのは「1秒を短くする」というのでいいのかな?
    1秒が一瞬で終わってしまうから,自分の身に何が起こったかが全くわからない,みたいな.
    そもそもこの解釈もあってるのだろうか.

    中編小説だけあって,とんとんと物語は進む.

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    2014年12月30日
  • 天地明察(7)

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    コミック版の「天地明察」7巻です。
    この巻は、軽く内容書いてもバレるので書きませんね。
    三暦勝負、いよいよ来ましたね。

    何巻目で完結するのか?
    もう一度、原作が読みたくなりました。

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    2014年10月28日
  • オイレンシュピーゲル肆 Wag The Dog

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    ネタバレ

    こちらも初読の際にレビューしなかったので再読でレビュー。二つの物語が相互に連携しながら同時進行するストーリーで、電話という手段で言い合う主人公たちの語りが相互の謎に大きく関与し、二つで一つの事件という構図となっているが、これが発展的に次作のテスタメントですべての物語が一つの話という途方もない挑戦に繋がったのがよくわかる。ライトノベルの様な体裁でありながら途方のない話であり、是非、早めの次作の刊行をお願いしたい。

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    2014年09月27日
  • スプライトシュピーゲルIV テンペスト

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    ネタバレ

    初読の時にレビューはしなかったので、再読でレビュー。久しぶりに新作が出るということで、テスタメントを読み返したら、前を覚えていなかったので、こちらも再読。同時進行する物語も一気に読んでしまったので、両作の関係が非常のよくわかった。

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    2014年09月27日