曽野綾子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ三浦朱門さんが亡くなり、自らを今まで以上に深く見つめる曽野綾子さんです。「私の後始末」、2019.1発行。①一生で楽しかった思い出はささやかなこと ②教養の本質は心の機微を知ること ③猫の生活はすばらしい。猫には善悪の判断だけはない。素直な欲望だけ。それも、欲望は力で戦い取る。これ、悪くないと思うわ。
曽野綾子さん、昭和6年生まれ、時間稼ぎをしながら、後始末がせめて簡単に終わるよう願ってるそうです。「私の後始末」、2019.1発行、再読。①晩年になって、人は青春の意味がわかる ②ほとんどのことは、「たかが」と思う ③食べる物、着る物に事欠かなければ、それだけで幸せ ④常に別れの日を覚悟の上 -
Posted by ブクログ
表紙を見て夫がギョッとしていた。
私もタイトルに惹かれて読んでみたが、中身はギョッとすることなく品がただよっていた。
不勉強ながら曽野さんも朱門さんも存じ上げませんでしたが、2人のユーモア溢れるやりとりに思わずくすっとしてしまいました。
朱門さん、面白い。
老後までまだ時間があり、親の介護もしたことがないのでこの本がもったいなかったかな。
10年、20年後に読んだらまた違うのかもしれない。
胃ろうと気管切開はしない方がよいというのは私も聞いたことがあり、それを夫に伝えておこう。
お墓には入りたくないので、どこかに散骨してほしい。暗くて狭いところじゃなくて明るくて広いところを自由に動きたい -
Posted by ブクログ
どの国にも、格言や諺が存在する。
古いものも新しいものも。
一千年も昔のものでも、異なる国で、内容は似たような真理を含むものも多数存在する。
その地域の人柄を大雑把にでも理解する一助にはなる。
読んでいてなるほどと思いながらも、なぜもこんなにイスラムとキリストの溝が端的に古代人の頃から格言として残されているのに、同じ過ちを繰り返すのか、と疑問に思うが、その点についても遥か昔から宣誓されている。
もっと巧い按配にいかないものかね。
イスラム圏の思想というか、慣習などを知ると戦前の日本に違い感じがする。
親しみやすいというか、今でもとても馴染みやすそうな印象を受ける。
そういえば、一夫多妻 -
Posted by ブクログ
北さんの推薦本。
本作で述べられている事柄は、作者の、圧倒的な人生経験(戦争経験、僻地の貧困体験等)から述べられている。(驚くべき行動力だと思う)
ために、心に響くべきだと思うのだが、案外、反発する所が多くあった自分に驚いた。
つまるところ、「個」の重視と「公」の重視について、色々な観点から述べられているとのだと思うが、作者の言うところの、オールオアナッシングではないということだろうか。
答えを求めて読書してはいけない。自分の頭で考えろ。ということだろうか。
以下、どきっとした文章の引用
作文は、自分が、何をどう感じ取ったかを書く訓練ですから、それに対して他人がどう思うかという葛藤なり、衝 -
Posted by ブクログ
ネタバレ劇薬寄りの本かなと思いました。
知恵は詰まっているけど、鵜呑みにするのは危険。
周りに頼らず自分の足で立て、楽しみを持て、身体が動かなくなるぶん頭を使えって所は割と同意です。自分の美学を持ち実践しながら生きることは素晴らしい。
しかし、なにしろエネルギーに溢れている方なので「それは強者の理論なのでは?」って思ってしまうところもチラホラ。
あと、若いうちに読むのがいいと思います。上記の要素に加え、結構キツめの物言いなので、高齢者の方はカチンと来そう。
70代の父親は「言ってることは尤もだが、上から目線の物言いが腹立つ」とカンカンでした。笑 -
-
Posted by ブクログ
「老いの才覚」は「若さの才覚」の延長線上にある
「老いの才覚」というタイトルだが、書かれてあることは対象年齢不問で、「人はどう生きるのか」という読み方をするなら、どの年代の読者にも「概ね当てはまる」ことのように思う。
「概ね当てはまる」としたのは訳があり、本書で語られる「運命を受け入れる」という点においては、若い読者には当てはまらないことが一つある。それは「運命に立ち向かうことができる」という、いわば「若さの特権」である。
しかし、おそらく本書は、若さの特権を充分に駆使したのちに老齢にかかろうとしている読者を想定して書かれたもののように思える。本書の一節にそれを裏付けるような記述がある。興味 -
Posted by ブクログ
本書はイスラム教圏の国々で作られた格言を集め、その地域の人々の暮らしや文化、考え方を垣間見ようとした本である。
格言を見て思うに、自然環境の厳しい中東で生活している人々は、自然とシビアに物事を考え(神との距離も近すぎず遠すぎずというのは知らなかった)、人間関係についても現実的な対応をするようになるのだろう。
その分自然や人を見る目は養われ、人間関係については本質を突いたものが多くあり、勉強になった。
本書を読んでも知らないことだらけなので、イスラム圏の人々の文化を一層学んでみたくなった。
人生の道しるべたる格言もあるので、是非一読されたい。 -
-