曽野綾子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ私の後始末
著:曽野 綾子
ポプラ新書 164
いい人にならず、本音で老いを愉しむ269の極意とあり
世間体を気にして、生きるのではなく、自分に正直に生きる
「今日一日をせいいっぱい生きる」というのがいい
信じる宗教は違えど、兼好法師や親鸞らと同様、彼女も日本の伝統的精神の時の流れの中にいると感じました
また、「いい加減でもいい」、というのもいい
手抜き歓迎、生きぬくためであれば、悪もまたしかり、言葉だけの正義ではなく、人として生きる
気になったのは以下です
■本音こそ人生の歓び
・あとは野となれ、山となれ
・日本人の多くは、性善説である。そのほうがうるわしいことは分かり切 -
Posted by ブクログ
1188
曽野綾子さんの本読むたびにほんと大好きでファンになる。ほんと会いたいからファンイベやらないかな。書籍サイン会とか。
曽野綾子
東京生れ。1954(昭和29)年聖心女子大学英文科卒業。同年発表の「遠来の客たち」が芥川賞候補となる。『木枯しの庭』『天上の青』『哀歌』『アバノの再会』『二月三十日』などの小説の他、確固たる人間観察に基づく、シリーズ「夜明けの新聞の匂い」などのエッセイも定評を得ている。他に新書『アラブの格言』などがある。1979年ローマ法王よりヴァチカン有功十字勲章を受ける。1993(平成5)年日本藝術院賞・恩賜賞受賞。1995年12月から2005年6月まで日本財団会長。 -
Posted by ブクログ
570
色んな国に旅したいと思ったきっかけが高校生の時に曽野綾子さんが新疆ウイグル自治区とか中国大陸を20日間旅したり、アラブ世界をたくさん旅したりしてるのを読んだことがきっかけだったの思い出した。曽野綾子さんのサイン会とか行きたい。
曽野綾子
東京生れ。1954(昭和29)年聖心女子大学英文科卒業。同年発表の「遠来の客たち」が芥川賞候補となる。『木枯しの庭』『天上の青』『哀歌』『アバノの再会』『二月三十日』などの小説の他、確固たる人間観察に基づく、シリーズ「夜明けの新聞の匂い」などのエッセイも定評を得ている。他に新書『アラブの格言』などがある。1979年ローマ法王よりヴァチカン有功十字勲 -
Posted by ブクログ
本書は、著者のいろいろな本からさわりの部分だけを集めてきたものであると語っている。
忙しい人が、限りある時間で読書するということは大変なことだとしみじみと思うようになった。
気になった言葉は次の通りです。
・生命を賭けさせられることと、生命を自発的に賭けることとは、全く別ものである。
・人間は常に自分が手にしていない運命の方を明るく考える
・しかし、私は、心のどこかで、「この悲しみの世」ではなく、「生きるに値しない世」であるという実感は抜き難かった。
・この世は楽しいものだというのは、観念論者が植え付けた根拠のない幻である。
・人間の死は、決して一度にやってくるものではない。人間は -
Posted by ブクログ
B29の空襲から、コロナの恐怖まで 「死」に直面した時、人は何かを学ぶ とある。
地に足をつけた、著者のひとこと、ひとことは、理屈ではなく、感情であり、考え、経験し、行動をともなった氏の事実なのである。
気になったことは、次です。
・子供の時から、私の中では「世間は予想された筋書き通りにはならない」という思いが人一倍強いように思える。
・つまり世の中が、論理ではなく、予想しがたい現実によって或る決着を見ると、私の本性の一部はいきいきと反応した。
・穏やかな日常より、如何ともしがたい運命の荒波の中に置かれた人間の方が、より明晰な人間らしさを見せるのだ。
・教育というものは、すべて長い -
Posted by ブクログ
本書は、人間関係についての書である。
帯:今すぐ「いい人」をやめなさい。人間関係の煩わしさほど、人生を豊かにするものはない
気になった言葉は次の通りです。
・昔から、私には、奇妙な確信がある。それは、私がこうだと思い込んだことは、実にまちがっていることが多い、ということである。
・「人々の中の私」という位置づけは、他人によって私が生かされており、さぞかし私の存在が他人に迷惑を与えただろうという二つの視点によって支えらえている。
・人間関係のむずかしさは、どのような知恵も、どのような教育でも、解決できるものではない。これだけははっきりしている。
・或る人間にとって、容易に解決されない悩みは人 -
Posted by ブクログ
帯に、「貧困、争い、災い、そして喜びと誇りが世界には満ち溢れている」
日本人には知らない「世界の真実」とあります。
Voice に掲載されていたエッセイを集めたものです。
氏の期待しないでありのままの人間を見つめる姿が映しだされます。
気になったことばは次の通りです。
・アフリカでまだ大きな問題になっているのは、一夫多妻主義をどうしたらいいか、という女性の関心であり、乳児死亡率をどうやって引き下げるかという医学の問題なのだ。
・(北インドでの熱波について)アスファルトが融けるほどの厚さで、死者のほとんどは「路上生活者」だったのである。彼らは街路で死んで発見されたか、脱水症状と日射病で意識 -
Posted by ブクログ
物語は夫の死の直後から始まる。夫が残しておいたへそくりを何に使おうかと思案しているときに、彼女の目にとまったものは、子猫であった。
子猫はやがて二匹となり、彼女の心の中で、しだいに、家族になっていくのである。
気になったことばは以下です。
・いつも思うことだが、書くのは作家だが、本を創るのは編集者である。作家は人生を切り取って見せることはできるが、その源泉のエネルギーの無言の存在に気づく側は意外なほど少ないように思う。
・自分が育った家では、父が厳しくて心の休まる日もなかったから、今の私の家は、気楽で、楽しくて、あたたかく、おいしいものがあって、失敗を笑いあっている空間にしておきかった。
-
Posted by ブクログ
夫・三浦朱門と過ごした夫婦の「最後の日々」を描く書です。
気になったことは次です。
・しかし私はその時から、一応覚悟を決めたのである。夫にはできれば死ぬまで自宅で普通の暮らしをしてもらう。そのために私が介護人になる、ということだった。
・高齢の親たちを見るのは私たち夫婦しかない、という事を覚悟していたおかげで、私は高齢者を介護するときに発生するであろう幾つかの困難を予想することができていたのである。
・理想の生活などこの世にあるはずはない、というのが、昔からの私の実感であった。
・「そんなことでは人はしなない、少しぐらい食べなくても死なない。...」運命が私に教えてくれた言葉は数限りない。 -
Posted by ブクログ
人生を無駄にしないために必要な足場。それが人間の基本であると言っています。
本書の最後のことば 「常時ばかりではなく、非常時にも対応できる人間であるために、その基本となるのは一人ひとりの人生体験しかありません。強烈で濃厚で濃密な体験、それを支える道徳という名の人間性の基本、やはりそれらがその人間を作り上げるのです。」が結論かとおもいます。
気になった言葉は次です。
・私はある皮肉な外国人が「人は皆、その年齢ほどに見える」と言った言葉が好きなんです。つまり年を取れば、人は誰も体験がふえ、精神の内容も豊かにある。ということです。
・足場というか、基本というのは、実に大切なものです。それがない -
Posted by ブクログ
女と男に区別はあっても、差別はない。帯には、女も男もなく、人間として「孤高」を愉しむための21話とあります。「身のほど」を知る人こそ厄介な世の中の「骨頂」を味わえるとも。
気になったことばは以下です。
・イジメはなくなることはない、なぜなら、イジメは人間にとって楽しい行為だから。
・でも楽しくてもやってはいけないことが世間にはたくさんある
・男女は対立すべきものではなく、補って存在するものだろう
・この世になくていいものは一つもない。すべて存在するものは良きものである
・或る人間的な魅力(知識、外見、物腰、優しさ、気品)が政治にも外交にも或る力を及ぼすことは大いにあるとおもう。これに加えて -
Posted by ブクログ
大好きな作家、曽野綾子氏が、昨今のコロナ禍でのソーシャル・デスタンスから、距離感を扱ったエッセイです。
さっぱりしていて、感じたことを、感じたままで表現する。そんな小気味よさを持った書でした。
160頁あまりの分量で、読みやすく、分かりやすい。
気になったことは以下です。
・私は、世の中はすべて仮の姿だと信じている。だから、不平等さや区別というものは気にしない。
・何事も「いい加減」でいい。「いい加減」を英語に訳すと、ほどよく適切なという proper と おざなりな という rough といった言葉に分かれる。
・「親のために」と心を込めてはだめ、心をこめずにやるから、長く続くのだ。
・