曽野綾子のレビュー一覧

  • 人間の基本(新潮新書)

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    人間性を考え直す本。世の中に平等なんてないし、表裏のない人間もいない。だから決めつけない。ありのままで、自分を認めて、そこからどうするかを考える。人間の基本について考えさせられるいい本でした。

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    2012年09月01日
  • 人間の基本(新潮新書)

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    曽野綾子氏の文章は初めて読んだが、その印象は、しっかりとした芯のあるおばあ様といった感じで、明瞭な言葉の数々には押し付けがましさはなく、むしろ「洗練」という言葉が適切に思う。

    『日本の自殺』(文春新書)で指摘されている、文明の内部崩壊のプロセスと共通する内容もあり興味深く思ったが、簡単に言えばその基本にあるのは「これからの日本人に対する憂い」である。

    混沌のない世の中など蒸留水みたいで魚も飼えない、という曽野氏の言葉はまさにその通りで、混沌は恐れるものではなく、人生を豊かにする楽しみだ。
    混沌を楽しめるか否か。憂いに対する答えの一つはそこにある。

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    2013年08月04日
  • 老いの才覚

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    若者が読んでも、読み応えのある内容です。年長者こその振る舞いのあり方を説いていますが、若者にも通じる内容でためになりました。また、高齢者に対する心構えも考えさせられます。

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    2012年08月24日
  • 人間の基本(新潮新書)

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    人が生きていく上で大切なものは何かと言う事を書いた本。
    なるほど、便利な社会になればなるほど人は生存本能を退化させることになる。確かに、インターネットの検索ボタン一つで得られた情報でそれが分かった気になる。それも怖い。
    以前、食品の賞味期限が話題になった事がありますが、情報に踊らされるのではなく、自分の舌で感じる事も必要かなと。それもまた、人の生存本能を奪ってい気がする。先進国よりも発展途上国の方が幸福度が高いと言うのも分かる気がします。

    関係ないかもしれないけど日本人が温泉が好きな理由って、一番自然な姿で自然に帰る事が出来るからじゃないかなと思ったりして。本能にもリラックスは必要。

    幸福

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    2014年01月18日
  • アラブの格言(新潮新書)

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    ネタバレ

    ちょっと古い本(2003年発行)ですが、当時のホットな話題であったサダム・フセインとアメリカとの戦争にも絡めて、アラブ世界の様々な格言を紹介しています。

    「アラブ」というざっくりした切り口なので、当然ながらそれぞれの格言が生まれた背景や使われている国はバラバラ。それでも、似通ったものを大きなテーマごとにまとめ、分かりやすく紹介しているところは、さすが曽野さんといったところ。
    アラブの常識や文化というものを理解するための一つの手段として、名言・格言という切り口から入っていくのも、なかなか面白いと思います。

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    2012年05月16日
  • 老いの才覚

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    きちんとした大人が育っていないんだなぁ~と思いました。
    自分も含めて!!
    耳の痛い事がたくさん書かれていました。
    手元に置いて時々読み返さなければ。

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    2012年04月30日
  • 老いの才覚

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    32歳の今、読んでおいて良かったと思う。
    書かれていることの全部が全部正しいとは思えないけど、「老いることとは」ということを教えてもらった。

    いつか「年寄りの馬鹿が、一番馬鹿」という言葉を見たか聞いたかしたときにものすごく納得した覚えがあるが、この本を読んでその言葉をまた思い出した。

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    2012年04月03日
  • 夫婦口論 二人で「老い」を生きる知恵

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    ネタバレ

    ■学校へのお礼の気持ちが学費納入

    書籍「夫婦口論」(二人で「老い」を生きる知恵)
    三浦朱門&曽野綾子著・扶桑社新書(育鵬社刊・229頁)から。
    最近、静岡県がクローズアップされている、教員の不祥事。
    もう策がない、と悩むのもわからなくないが、
    それって個人の病気だから・・で片付けるのも、あまり進歩がない。
    解決になるかわからないが、本著のメモにヒントを見つけた。
    正式には、もう少し長い。「学校に教育してもらうことに対する、
    ささやかなお礼の気持ちが、学費納入」とある。
    先生と生徒、さらに保護者との理想的な関係を、表現していると思う。
    大切な自分たちの子どもを、一人前の人間として教育し

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    2012年01月29日
  • 老いの才覚

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    2011年11月8日
    いろいろ鼻につくところもあるけれど、老人になる前に読まないより読んでおいた方が良かったと思える本。
    くれない指数が、老いの指数というのは確かに…。
    最後の詩はぐっと来たなぁ。

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    2012年03月27日
  • 復興の精神

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    各界著名人が復興についての考え方を述べた共著。
    この本の存在は知ってたけど、もっと早くに、もっと震災についていろいろ考えた時期に、読んだらよかったかも。
    日本に好きになる一冊。

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    2011年11月04日
  • 復興の精神

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    3.11以降の心象風景は変わりました。正に本編の直哉先生の言葉の通りなのですが、彼らと私を分けたのは何だったのでしょうか?私はどうしようもない断絶と無常を感じ言葉がありません、自分は何をすれば良いのか、これからどうすれば良いのかという問いは、全て人の問いでもあると思います。この本に寄稿した方たちの思索が我々の足元を照らす一助になることを期待します。

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    2011年06月21日
  • 復興の精神

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    「これから」をどう考えるか。3・11以降を生きる杖。
    と、帯にあった通り、東日本大震災を経、これからをどう生きるかを9人が語っている。

    養老孟:精神の復興需要が起きる

    これを読みたくて買った一冊。いつもと違う養老センセ。スラスラとその思いのままに語り、面倒だから説明はヤメ、と突き放されるようないつもの文章よりも、ずっとずっと、静かでゆっくりとした口調で語られている。
    「周りがうるさくなってくると静かにする。ブレーキをかける。そういう習性が身に付いているのです。」(本文より抜粋)という姿勢からきているのかもしれないが、意外なほどに、淡々と「これから」を語っていた。

    「生きていれば、さまざま

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    2011年06月16日
  • 老いの才覚

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    ネタバレ

    ◆結論 ~ 星の数 ~
    ★★★:暇な時間で読めば良い、読書の「費用と時間」と「内容」のバランスが釣り合っている

    ◆感想文 ~ 読む前、読んだ後 ~

    ◇読む前の感想
     NHKの朝のニュースで取り上げられているのを見て、興味が湧いたので買いました。
     「目上を敬う」というのは当然のことと納得していますが、私自身、経験として「この老人、甘え過ぎとちゃう?」とか、「なんかカッコ悪いで」とか思うことがありましたので、どうすればカッコイイ老人になれるか、と思い買いました。

    ◇読んだ後の感想
     著者は経験も経歴も人生観も凄い方です。そのため、老人に対して「こうするべき!」という内容が、キツイですね。

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    2012年04月24日
  • アラブの格言(新潮新書)

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     アラブの価値観に触れることが出来ます。それは、日本的なものでも欧米的なものでもありません。砂漠の民が何を祈り、どんな気持ちで戦っているのか、短い格言を通して手軽に知ることが出来ます。


    =====【以下、引用】=====


    ■p23
    *もしも神が許さなかったら天国は空っぽになる(アラブ)

    ■p27
    *断食して祈れ。そうすればきっとよくないことが起こる(レバノン)

     誤訳でも誤植でもない。信仰などで事はよくならない、という皮肉な現実認識である。

    ■p33~p34
     現代においてもなぜこの部族対立が続くかというと、これも私の実感にすぎないのだが、こうした心理の育つ土地には、今でも電気が

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    2011年05月28日
  • アラブの格言(新潮新書)

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    [ 内容 ]
    神、戦争、運命、友情、家族、貧富、そしてサダム・フセインまで―。
    素早く、簡潔に、かつ深くアラブ世界を理解するには、彼らの世界の格言を知るに限る。
    「追う者と追われる者は、共に神の名を口にする」「一夜の無政府主義より数百年にわたる圧政の方がましだ」など、古来より伝承され数多ある中から530を厳選。
    そこに加えられた著者独自の視点、解説によって、鮮明に浮かび上がる「アラブの智恵」とは。

    [ 目次 ]
    第1章 神―「追う者と追われる者は、共に神の名を口にする」
    第2章 戦争―「一夜の無政府主義より数百年にわたる圧政の方がましだ」
    第3章 運命―「世界は二人の人間に属した。殺された男

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    2011年05月23日
  • 老いの才覚

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    老人は年齢ではなく、「くれない指数」によるという曽野さんの考えに軽い衝撃。
    年が若くても「~してくれない」ばかり言っている人は老人ですよ。ということ。
    確かに、頷ける。

    全体的に厳しい内容に感じますが、こうして手厳しいことを毅然と言ってくれる人がいるということはとても貴重なことだと思います。

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    2013年07月21日
  • アラブの格言(新潮新書)

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    日本人とは全く違う大陸的な考え方に触れて、新鮮な気分になりました。
    個人的には「同じ店から買うな。同じ道を歩くな。」 という格言が印象に残っています。

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    2010年09月02日
  • ギリシアの神々

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    愛の物語・ギリシア神話を生き生きとやさしく書下ろす。絵画・彫刻・オペラなどの西洋芸術に接したり、外国人と会話を交わしたりする時に必要とされる“常識としてのギリシア神話”。若い世代のために、さまざまな愛の物語の宝庫としてその面白さをストレートに伝え、美しい挿し絵をちりばめた必携の一冊。

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    2010年07月15日
  • 自分の顔、相手の顔 自分流を貫く生き方のすすめ

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    新聞のコラムなので、ひとつひとつが2〜3ページで終わる。とっても読みやすい。この頃は一議員の鳩山由紀夫氏のことが結構載っていて(ソノさんの評価はもちろん....^^;)面白いなぁ。あと、トンちゃん(覚えてますか?びっくりの連立政権)&社会党のことも辛辣に。今更ではありますが、面白いなぁと思いながら読みました。

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    2010年02月16日
  • この悲しみの世に

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    20年位前に初めて読んでから、ずっと同じ熱をもって
    心の中にあった作品。
    事あるごとに、色々な方にこの本を薦めてきたように思う。

    しかし今回読み直してみて、20年前のような衝撃はなかった。
    自分の中に蓄積されてきた経験と、小説の中の経験がある
    程度イーブンになってしまった故だろうと思う。
    だからこそ、主人公の女性に対して今となってはとても苛立つ。
    分かるからこそ。

    「恋愛」という不可思議でクレイジーで不条理な罪と喜びの
    極みにあって問う、「愛」の真理という深遠なテーマには、
    改めて深く引き込まれ、心に大きな手ごたえを受けた。

    「この悲しみの世」
    という言葉が、当時の私には重く切なく響いた

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    2009年10月04日