曽野綾子のレビュー一覧

  • 人間の基本(新潮新書)

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    女性の人生訓的な本は、歯切れが良くて
    とても良いのだけど。
    なんだか、育ちの良さが出ているバックグラウンドが
    感じられてしまってね。

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    2012年11月07日
  • 人間の基本(新潮新書)

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    著者の人間味のある語り口がまさしく「人間の基本」なのかと感じた。
    最後の
    「常時ばかりではなく、非常時にも対応できる人間であるために、その基本となるのは一人ひとりの人生体験しかありません。強烈で濃厚で濃密な体験、それを支える道徳という名の人間性の基本、やはりそれらがその人間を作り上げるのです。」
    は最後まで読むと言わんとしていることが良く伝わってくる。

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    2012年11月02日
  • 人間の基本(新潮新書)

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    面と向かって言われたらグサグサと突き刺さりそうな言葉が多いけれど、それだけ説得力のある書き方だから読んでいて気持ちがいい。「宇宙の法則が...」とか言われる自己啓発書よりかはよっぽど好きだ。

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    2012年10月21日
  • 人間の基本(新潮新書)

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    人間の基本とは、どのような状況でも自ら考え、想像し、工夫していきることであるという主張に賛同を覚えた。自分の同じことを考えていると思いつつ、本を読み進めたが、筆者は更に上位レベルで物事を考えていることに気が付かされた。

    特に身にしみたのは、人間という本質を的確に捉えていることである。
    人は親切に、優しく、礼儀正しく生きてくべきという教育や躾を通して大人になる。しかし、あるとき、自分の裏の面に気が付き嫌悪感を覚え、自分はまだまだな人間だという劣等感に苛まされることがある。
    だが、筆者は人間は表もあれば裏もある、それを含めてすべて人間であると主張している点に、安心感を覚える。
    様々なボランティア活動を実践して実績を出している筆者だけに、妙に説得力がある。

    自分の置かれた状況を今の自分の目だけで見るのではなく、遠目で、日本という枠を外して、時代を戻して見た時に、本当はどのような状況にあるのか?日本の中で生活していることはどういうことなのか?をもう一度考えてみたくなる。その中で、何が真実なのかをもう一度考えさせる本だと思う。

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    2012年10月02日
  • 人間の基本(新潮新書)

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    たまに大量に購入して街頭で配りたくなるほど読んで欲しくなるような本と出逢うことがある。本書はそういう本。
    養老孟司ふうに言うとすれば、つべこべ言わずに読んでみろ、と。

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    2012年09月24日
  • 人間の基本(新潮新書)

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    人間性を考え直す本。世の中に平等なんてないし、表裏のない人間もいない。だから決めつけない。ありのままで、自分を認めて、そこからどうするかを考える。人間の基本について考えさせられるいい本でした。

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    2012年09月01日
  • 人間の基本(新潮新書)

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    曽野綾子氏の文章は初めて読んだが、その印象は、しっかりとした芯のあるおばあ様といった感じで、明瞭な言葉の数々には押し付けがましさはなく、むしろ「洗練」という言葉が適切に思う。

    『日本の自殺』(文春新書)で指摘されている、文明の内部崩壊のプロセスと共通する内容もあり興味深く思ったが、簡単に言えばその基本にあるのは「これからの日本人に対する憂い」である。

    混沌のない世の中など蒸留水みたいで魚も飼えない、という曽野氏の言葉はまさにその通りで、混沌は恐れるものではなく、人生を豊かにする楽しみだ。
    混沌を楽しめるか否か。憂いに対する答えの一つはそこにある。

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    2013年08月04日
  • 老いの才覚

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    若者が読んでも、読み応えのある内容です。年長者こその振る舞いのあり方を説いていますが、若者にも通じる内容でためになりました。また、高齢者に対する心構えも考えさせられます。

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    2012年08月24日
  • 人間の基本(新潮新書)

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    人が生きていく上で大切なものは何かと言う事を書いた本。
    なるほど、便利な社会になればなるほど人は生存本能を退化させることになる。確かに、インターネットの検索ボタン一つで得られた情報でそれが分かった気になる。それも怖い。
    以前、食品の賞味期限が話題になった事がありますが、情報に踊らされるのではなく、自分の舌で感じる事も必要かなと。それもまた、人の生存本能を奪ってい気がする。先進国よりも発展途上国の方が幸福度が高いと言うのも分かる気がします。

    関係ないかもしれないけど日本人が温泉が好きな理由って、一番自然な姿で自然に帰る事が出来るからじゃないかなと思ったりして。本能にもリラックスは必要。

    幸福の絶頂でも、絶望のどん底でも運はゼロではないと言う考え方。素敵です。ちょっと極端な考え方もあるけど、気づきの多い本でした。

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    2014年01月18日
  • アラブの格言(新潮新書)

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    ちょっと古い本(2003年発行)ですが、当時のホットな話題であったサダム・フセインとアメリカとの戦争にも絡めて、アラブ世界の様々な格言を紹介しています。

    「アラブ」というざっくりした切り口なので、当然ながらそれぞれの格言が生まれた背景や使われている国はバラバラ。それでも、似通ったものを大きなテーマごとにまとめ、分かりやすく紹介しているところは、さすが曽野さんといったところ。
    アラブの常識や文化というものを理解するための一つの手段として、名言・格言という切り口から入っていくのも、なかなか面白いと思います。

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    2012年05月16日
  • 老いの才覚

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    きちんとした大人が育っていないんだなぁ~と思いました。
    自分も含めて!!
    耳の痛い事がたくさん書かれていました。
    手元に置いて時々読み返さなければ。

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    2012年04月30日
  • 老いの才覚

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    32歳の今、読んでおいて良かったと思う。
    書かれていることの全部が全部正しいとは思えないけど、「老いることとは」ということを教えてもらった。

    いつか「年寄りの馬鹿が、一番馬鹿」という言葉を見たか聞いたかしたときにものすごく納得した覚えがあるが、この本を読んでその言葉をまた思い出した。

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    2012年04月03日
  • 夫婦口論 二人で「老い」を生きる知恵

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    ■学校へのお礼の気持ちが学費納入

    書籍「夫婦口論」(二人で「老い」を生きる知恵)
    三浦朱門&曽野綾子著・扶桑社新書(育鵬社刊・229頁)から。
    最近、静岡県がクローズアップされている、教員の不祥事。
    もう策がない、と悩むのもわからなくないが、
    それって個人の病気だから・・で片付けるのも、あまり進歩がない。
    解決になるかわからないが、本著のメモにヒントを見つけた。
    正式には、もう少し長い。「学校に教育してもらうことに対する、
    ささやかなお礼の気持ちが、学費納入」とある。
    先生と生徒、さらに保護者との理想的な関係を、表現していると思う。
    大切な自分たちの子どもを、一人前の人間として教育してもらうから、
    学校に、いや先生方に、ささやかなお礼として、学費納入をする。
    これが、本来の「学校」と「家庭」の姿なのかな、と思う。
    お礼に価する「教育」は、簡単には出来ないけれど、
    先生方の一所懸命な姿がなければ、
    セクハラ等の不祥事を起こさないがやる気の見えない教師に、
    お礼の気持ちは湧いてこない。
    それは、公務員の私たちでも同じことが言える。
    「まちづくりへのお礼の気持ちが税金」なのだから、
    お礼がいただけるように、頑張らなくちゃな。

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    2012年01月29日
  • 老いの才覚

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    2011年11月8日
    いろいろ鼻につくところもあるけれど、老人になる前に読まないより読んでおいた方が良かったと思える本。
    くれない指数が、老いの指数というのは確かに…。
    最後の詩はぐっと来たなぁ。

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    2012年03月27日
  • 復興の精神

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    各界著名人が復興についての考え方を述べた共著。
    この本の存在は知ってたけど、もっと早くに、もっと震災についていろいろ考えた時期に、読んだらよかったかも。
    日本に好きになる一冊。

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    2011年11月04日
  • 復興の精神

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    3.11以降の心象風景は変わりました。正に本編の直哉先生の言葉の通りなのですが、彼らと私を分けたのは何だったのでしょうか?私はどうしようもない断絶と無常を感じ言葉がありません、自分は何をすれば良いのか、これからどうすれば良いのかという問いは、全て人の問いでもあると思います。この本に寄稿した方たちの思索が我々の足元を照らす一助になることを期待します。

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    2011年06月21日
  • 復興の精神

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    「これから」をどう考えるか。3・11以降を生きる杖。
    と、帯にあった通り、東日本大震災を経、これからをどう生きるかを9人が語っている。

    養老孟:精神の復興需要が起きる

    これを読みたくて買った一冊。いつもと違う養老センセ。スラスラとその思いのままに語り、面倒だから説明はヤメ、と突き放されるようないつもの文章よりも、ずっとずっと、静かでゆっくりとした口調で語られている。
    「周りがうるさくなってくると静かにする。ブレーキをかける。そういう習性が身に付いているのです。」(本文より抜粋)という姿勢からきているのかもしれないが、意外なほどに、淡々と「これから」を語っていた。

    「生きていれば、さまざまな悪いことが起こります。しかし、何かあったときには最終的にプラスになるように考えるしかないのです。」(本文より抜粋)
    「自分の人生がよりいい作品になる。そう思えばいいのです。」
    (本文より抜粋)

    茂木健一郎:変化への希望

    山内昌之:公欲のために私欲を捨てよう-「災後」の歴史認識

    こういう事を声を大にして叫ぶのはキライなんだよな、と偏見に満ちたままに読んでみたが、至極真っ当な事を言っているだけで、不快感はなかった。なるほど、自分で主張するだけなら不快感はないわけで、私は全部に共感はしないものの、こう考える人がいること事態は喜ばしい事態なんじゃないかと思う。いろんな事を言う人がいていいわけだ。

    南直哉(みなみじきさい):無力者の視線

    自分の中にあるあれこれを言葉にしてくれたような文章で、普段私が考えていることを整理整頓した上に補強まで(笑)してくれたような、とても共感しやすい話だった。

    大井玄:プロメテウスのように

    橋本治:無用な不安はお捨てなさい

    体力がないと余計な不安さえも持ち続けられない。と著者は言うが、ここのところ体調を崩していた私には至極その通り、と何度も首肯したくなった。
    「私が神経を尖らせるのは、「全然大丈夫で安心できる状態ではないけれども、まだパニックを起こすような段階ではない」のまま推移しているものが、「やばい」の方向に振れるかどうかだけだ。」(本文より抜粋)
    そういう事だと、再び首肯。
    平易な、かつ、状況を突き放したような語り口ではあるけれど、示唆に富む内容だと思う。

    ただ、私は何故かこれは寂聴さんの文章だと思いこんでいたので、「へえ、こんな事を言う人だったんだ。勘違いしていたなぁ」なんてカンチガイをしながら読んでいた(笑)。こんど、橋本治さんの著作も読んでみよう。

    瀬戸内寂聴:無常-どん底は続かない

    曽野綾子:「いきてるといいね」

    つくづく作家なんだなぁと思った。この人の作品を読んだことはないのだけれど。
    「ままへ。いきているといいね お元気ですか。」(本文より抜粋)
    は思わず、だらだらと泣いてしまいました。

    阿川弘之:「大丈夫、必ず復興しますよ」

    阿川佐和子さんのお父さんね、という認識しかない物知らずな私。年輩の方の言葉というのは、無駄が少なくて直裁に届くようです。

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    2011年06月16日
  • 老いの才覚

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    ◆結論 ~ 星の数 ~
    ★★★:暇な時間で読めば良い、読書の「費用と時間」と「内容」のバランスが釣り合っている

    ◆感想文 ~ 読む前、読んだ後 ~

    ◇読む前の感想
     NHKの朝のニュースで取り上げられているのを見て、興味が湧いたので買いました。
     「目上を敬う」というのは当然のことと納得していますが、私自身、経験として「この老人、甘え過ぎとちゃう?」とか、「なんかカッコ悪いで」とか思うことがありましたので、どうすればカッコイイ老人になれるか、と思い買いました。

    ◇読んだ後の感想
     著者は経験も経歴も人生観も凄い方です。そのため、老人に対して「こうするべき!」という内容が、キツイですね。
     しかし、この根拠は納得できるものばかりですし、オブラートをくるんだ様な曖昧な言い方ではありませんでしたので、竹を割ったような爽快な本です。

     私が、自分の行動で今すぐ見直したいと思った内容がありました。
     それは「受けられるサービスを受けないと、損をしたと考えていないか」ということです。
     本の中では病院の「洗髪」を紹介していました。
     (以下、私なりの要約です。)

     何かを受ける権利があるとする。
     その権利を受けることが当然で、受けなかったら「損をした」と考えている人が余りに多い。
     昔の人は「自分はそんなに困っていません、私はその権利を使いませんから、もっと必要としている人に回してあげてください」という考えがあった。
     その心を失った老人が、今、多過ぎる。

     ・・・すみません、私もそうです。
     素敵な老人になるため、今後も精進します。

    (参考:評価基準)
    ★★★★★:自分の知り合い、友人、家族全員が読んで欲しい(5%)
    ★★★★:「費用と時間」をかけても読んで欲しい、「内容」が非常に良い(30%)
    ★★★:暇な時間で読めば良い、読書の「費用と時間」と「内容」のバランスが釣り合っている(35%)
    ★★:読んでも良いが強く薦めない、他にもっと良い本がある(20%)
    ★:「費用と時間」の無駄、全く読む必要無し(10%)

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    2012年04月24日
  • アラブの格言(新潮新書)

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    ネタバレ

     アラブの価値観に触れることが出来ます。それは、日本的なものでも欧米的なものでもありません。砂漠の民が何を祈り、どんな気持ちで戦っているのか、短い格言を通して手軽に知ることが出来ます。


    =====【以下、引用】=====


    ■p23
    *もしも神が許さなかったら天国は空っぽになる(アラブ)

    ■p27
    *断食して祈れ。そうすればきっとよくないことが起こる(レバノン)

     誤訳でも誤植でもない。信仰などで事はよくならない、という皮肉な現実認識である。

    ■p33~p34
     現代においてもなぜこの部族対立が続くかというと、これも私の実感にすぎないのだが、こうした心理の育つ土地には、今でも電気がないのである。(略)民主主義を育てたのは電力である。それならば、電力の恩恵を受けない土地では、どのような支配体制が行われているかというと、族長支配なのである。
     (略)民主的な選挙をしようにも、電気もなく、通信手段もなく、テレビもなく、交通手段も原始的なままとすれば、形ばかりは民主的投票システムを採用したとしても、充分にそして安全に機能しないから、現実の政治は、依然として封建的族長政治の形態をとり続けるより仕方がないのである。そのことを我々は理解しなければならないし、非難してはならないと思う。

    ■p35~p36
    *一夜の無政府主義より数百年にわたる圧政の方がましだ。(アラブ)

    *天使に支配されるよりは、悪魔を支配する方がいい。(マルタ)

     アメリカは「解放」を最上の美徳の一つとするが、彼らはそのようなものに何の魅力も感じていない。部族の支配とはむしろ解放の不安から守ってくれるものなのである。支配者がいないということは、真空と同じ恐ろしい空間になる。

    *鼠の正義よりも猫の暴政の方がましだ。(レバノン)

    ■p37
    *首長が死ぬと、同盟関係も死ぬ。(アラブ)

    ■p39
    *金持ちが蛇を食べると、人々は「なんて賢い」と言う。貧乏人が蛇を食べると「馬鹿な奴だ」と言う。(アラブ)

    ■p41
    金の装飾品が、郵便局や銀行の代わりにベドウィン(遊牧民)たちの貯金の方法となっている

    ■p42
    「前の人の方が貧しいように見えましたが、貧しい人にたくさんおやりになるんではないんですか」
     社長は答えた。
    「人間には皆分相応ということがあります。富んだ暮らしをしている者にはたくさん与えねばなりません」
     それがアラブの知恵というもので、貧しい人に恵むと言っても「過度の寛大は愚かさと同じ」ということをこの社長は知っていたのである。

    ■p44~45
    *もしも本当に敵を悩ませたいと思うなら、何も言わずに彼を一人にしておけ。(アラブ)

     戦いをおこす原動力はいくつかあるが、そのもっとも普遍的なものは復讐である。(略)自分の家族、部族、財産、権利、あるいは恥の感覚などに対して加えられた暴力を人は決して忘れることはない。そしてその傷から立ち直る唯一の方法は、復讐を実行することなのである。
     (略)「目には目を、歯には歯を」は、決して復讐を勧めたり、拡大させたりするものではなく、むしろ受けた傷と同じ量だけ厳密に返すようにという「同害復讐法(レックス・タリオニス)」を明記したものであった。つまり、目を一つ潰された男が、怒りにまかせて相手の両目を潰すことがないように、一つの耳を切り落とされた男が、相手の両耳をそがないように規制したのである。

    ■p46
     アラブ人たちは復讐について次のように考えているのである。

    *復讐は恥を消す。(アラブ)

    *復讐をしないやつはロバ(馬鹿なもの)の甥。(スーダン)

    *俺の壷を一個割ったら、百個割返してやる。(アラブ)

    *犬の血の値段は、犬一匹だ。(レバノン)

    *一人のアラブ人の正義より一人のトルコ人の圧政のほうがましだ。(アラブ)

    *復讐をするのは恥ではない。(レバノン)

     ただし彼らはこうも言っている。

    *復讐はありきたり。慈悲は希有なもの。(アラブ)

     しかし復讐は徹底的に完了しなければ意味がない。

    *蛇を殺すときには、頭をこなごなにしたことを確かめろ。(イラク)


    ■p49
    *死ぬ予感は、死そのものより悪い。(アラブ)

    ■p189
    *アラブ(ベドウィン)は帰ってくる。(アラブ)

     ベドウィンたちは一度襲われたら、たとえいったん負けて逃げようともいつか必ず帰ってくるという意味だそうである。
     彼らは、他部族と確執があれば決して忘れない。彼らと戦った人々はそのことを知っているのだろうか。

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    2011年05月28日
  • アラブの格言(新潮新書)

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    [ 内容 ]
    神、戦争、運命、友情、家族、貧富、そしてサダム・フセインまで―。
    素早く、簡潔に、かつ深くアラブ世界を理解するには、彼らの世界の格言を知るに限る。
    「追う者と追われる者は、共に神の名を口にする」「一夜の無政府主義より数百年にわたる圧政の方がましだ」など、古来より伝承され数多ある中から530を厳選。
    そこに加えられた著者独自の視点、解説によって、鮮明に浮かび上がる「アラブの智恵」とは。

    [ 目次 ]
    第1章 神―「追う者と追われる者は、共に神の名を口にする」
    第2章 戦争―「一夜の無政府主義より数百年にわたる圧政の方がましだ」
    第3章 運命―「世界は二人の人間に属した。殺された男と、彼を殺した男と」
    第4章 知恵―「水を節約するようにと言われた途端に、誰もが水を飲み始める」
    第5章 人徳―「あなたには名誉を。私には利益を」
    第6章 友情―「歓迎されない客人は、大英帝国のようにいつまでも居座る」
    第7章 結婚―「私は妻に『おまえなんか離婚だ』と言った。すると彼女は『ベッドへおいで』と命じた」
    第8章 家族―「家に老人がいないなら、一人買ってこい」
    第9章 貧富―「貧乏は叡知」
    第10章 サダム・フセイン―「バスラの反乱以後は廃墟」

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    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2011年05月23日