【感想・ネタバレ】この悲しみの世にのレビュー

あらすじ

異父姉弟とも知らず不倫の愛におちた人妻。聖地への旅に始まる至高の愛を描く問題作。極限の愛と悲しみを描く恋愛大作! ――私たちが「この悲しみの世に」あると思うこと以外の認識は、すべて幻想です……。不倫の愛におちた人妻・節子と年下の青年・善彦は、ある日、自分たちがこれまで別れ別れに生きてきた異父姉弟であると気づく。断ちきれぬ愛の流れのままに、節子は男子を出産した。聖地への旅に始まる、至高の愛を描く、長編小説。

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Posted by ブクログ

20年位前に初めて読んでから、ずっと同じ熱をもって
心の中にあった作品。
事あるごとに、色々な方にこの本を薦めてきたように思う。

しかし今回読み直してみて、20年前のような衝撃はなかった。
自分の中に蓄積されてきた経験と、小説の中の経験がある
程度イーブンになってしまった故だろうと思う。
だからこそ、主人公の女性に対して今となってはとても苛立つ。
分かるからこそ。

「恋愛」という不可思議でクレイジーで不条理な罪と喜びの
極みにあって問う、「愛」の真理という深遠なテーマには、
改めて深く引き込まれ、心に大きな手ごたえを受けた。

「この悲しみの世」
という言葉が、当時の私には重く切なく響いた。
今の私には逆に慰めと響く。

人間の哀しさ、愚かさに正面から切り込んでいる深い一作。

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2009年10月04日

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