池央耿のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1942年に書かれたイギリスの冒険小説。
あらすじとしては、第二次世界大戦初期にドイツ軍がヨーロッパ各地に電撃的に展開した1940年の夏のフランスが舞台。
戦況がこれほど悪化するとは思わず、フランスの田舎で静養していたイギリス人元弁護士の老人が祖国イギリスへ帰るまでの苦難の道のりのお話。
最初に国連職員の二人の幼子を託され、その後もドイツ軍の侵攻の中の混乱した状況でイギリスを目指して進む間にどんどん預かる子供が増えてくる。
この老人は寛容な心と忍耐力でその子供を受け入れ道中の困難度はますます上がる。
さて、老人と子供達は無事イギリスへ渡れるのでしょうか?? と言うお話。
"パイド・パイパー"とはドイツ民話の「ハメルンの笛吹き」の意。
旅をしていく中で子供達が集まってくる様を表したと思われます。
特に派手なドンパチがある訳でも、脱出の奇策がある訳でも無いが、この老人の実直さと老人、女性、子供の無力さ、純粋さを描きながら戦争の悲惨さが淡々と描かれている。
悲惨な状況を描きながらもイギリス独特のユーモアも忘れない感じの良い文章。
イギリスに渡る直前の難関の解決仕方が少々不自然であり少し残念。
全体としては、なかなか面白い小説でした。