池央耿のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
多分ホーガン氏は、最良の書き手ではない。
ような気がする。
ファンタジー系の描写、これは、日本語訳者が悪いのか。
全く興醒め。
社会科学的なところとかも、もう仕掛けがわかった後ではどうってこともなく。
うーん。
要はバーチャル社会からの人の意識を通じた「侵略」で、面白いんだがなんか、いまいち乗らない感じが否めない。もうちょっと突っ込んだ設定が出来たのではないかな。
そも、基本の設定のところの説明が数式のないブルーバックスみたいで、二、三度読んだがよく分からん。
ゾラックは相変わらず可愛いが、ハントとダンチェッカーの掛け合いはほとんどないし、そう、全体に消化しきれない不満が残った。
ス -
Posted by ブクログ
SF小説の最高峰の一角と信じてやまない、星を継ぐ者のシリーズ4作目。
3作目までで感動的なほどに完結してるのになんやねんと言うのはドラクエとおんなじ。
相当昔に一度読んだんだが、なんだかなあ、と思ってそれから一度も再読していない。
今回久々に手に取ったのは、ミネルヴァ計画という、これが本当の完結編というのが出版されて、ならばと全く記憶のないこの一編が必要になったから。
3作目も実はそうだったんだが、スペオペ的なところはあんまり期待してないというか、その部分は特段秀とするところもない気がするのだが、本編はさらに、プチファンタジー要素を入れ込んであって、そこが、なんともうざいのだ。
大幹に -
Posted by ブクログ
ネタバレ日々の何気ないエピソードから大切な気付きをもらえるエッセイ集だった。
以下は印象的だった考え方。
・雑草かどうかは見る人しだい。タンポポは雑草じゃなくて立派な花。
・人はみな、どこかで誰かの役に立っている。ー自分で思っている以上になくてはならない存在なのだ。
・人魚なんてどこにもいないというのは間違いである。
・クリスマスに本当は何が、ほしいかーわたしは子供に戻りたい。
この本を読みたいと思ったきっかけをすっかり忘れてしまい、本当は読みたいと思った時に読むのが読書のベストだったなと思いかけたが、今は今なりに感じられるものがあった。 -
Posted by ブクログ
文庫本自体が薄いので侮っていたが、読み終わるまで想像の数倍の時間がかかった。
生物学に始まり天文学、宇宙工学、地質学、言語学など様々な知識が動員された一冊で、現代の、ストーリーに重きを置いたいわゆる“エンタメSF”とは似て非なる“サイエンス”フィクションであった。
月面で発見された5万年前の死体がどこから来たのか?という謎がジャンピングボードになって物語が進んでいくのかと思いきや、始終、その謎を解明する一点のみが描かれることで、しかしそれでいて読者の想像を宇宙規模へスケールさせてくれる。
読み終えてみて、星を継ぐもの(原題:Inherit the Stars)とは好く言ったものだなぁと思う。