工藤精一郎のレビュー一覧
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一生のうちに読むべき本とよく聞くので約一年かけ、少しずつ読み進めた。少しずつでもストーリー展開を追うことができ、想像したよりも重苦しくなかった。何が難しかったかというと、名前。名前の呼び方がいろいろある文化とは知らずに読んだので、登場人物の関係がしっかりわかるようになったのは下巻に入ってからだった。
ラスコーリニコフの心の動きは読み進めていくうちに、「平凡」そのものだと思うようになった。自分の罪に向き合ったり、逃げたり、考えがコロコロ変わる。ドストエフスキーが何をラスコーリニコフに託したのかはよく分からなかったが、社会的に厳しい時代にあったロシアの生活と、今でも変わらない普遍的な人間の模様が読 -
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ネタバレ青空文庫で読んだので下のみ登録。
元々海外文学はカタカナの名前が覚えられず苦手だったんだけど、ロシア文学は輪をかけて覚えられない!あだ名もあるので呼称がコロコロ変わるし。長いけど、結構駆け足で読んでしまったので何度か読み直すべきだなあと思った。話の流れをさらったから次はもう少しかみ砕いて読めそう。まあ長いからなかなか手が出しづらいけど……。以下、感想。
・皆貧しく悲惨な暮らしだけど、みんな発狂していくので、貧しさに伴う不安っていうのは人間を狂わせるものなのかなと思った。自分に置き換えて考えても、お金がない時の焦燥感といったら尋常じゃない。官吏の奥さんとか気の毒過ぎた。
・罪を犯した後のラスコー -
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恐怖で終えた上巻に続き、一体どんな不幸がやってくるのだと恐れていたが、ラズミーヒンの人柄とレベジャートニコフに救われた。レベジャートニコフって誰だっけ、、、?だったけども。
マルメラードフみたいな人はよくいるものなんだろうか?「カラマーゾフ」のドミートリィとか、「白痴」にもこんな自己破壊的人物がいた気がするのだが。なんでやねん、と言いたくなる。程度ってものがあるでしょう!と。
ドストエフスキーは、イワンやラスコールニコフのような思想を支持していたのだろうか。考えてはいたと思うけども(でなきゃ書けない)、それを是非どちらに捉えていたのだろう。
読み終えた後にWikiで時代背景やら名前のロシア -
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最終巻である
後半から最後にかけてトルストイの独白の分量がさらに増え、
ああ、トルストイはこれほどの思いを伝えるために血肉を削いでこの小説を描いたのだ!
受け止めきれないほどの重厚な内容を紐解くのだが…
注)ネタバレあります
■ヘズーホフ家
大資産家メガネ太っちょのピエールの家
フランス兵の捕虜となったピエール
目の前でロシア人捕虜がフランス兵に処刑されるのを目の当たりにし、常に死の恐怖と向かい合わせの状況を経験
しかし究極の貴い精神と素朴な心を持つ大した地位のない元百姓カラターエフと出会い、心が洗われる
ピエールはこの劣悪な状況下とカラターエフとの出会いにより「苦悩の限界と自