工藤精一郎のレビュー一覧

  • 罪と罰(下)

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    ネタバレ


    読書を初めてからというもの、脳内で目覚ましのスヌーズの様に「ドストエフスキーは読まないの?」と聞こえる度に先延ばしにしてきたが、この度遂に本作に手を出した。堅苦しくて読みにくそうだなぁと勝手に想像していたのだが、展開が気になって夢中になって読み終えた。上巻の最後の頁、急に訪れたスヴィドリガイロフの自己紹介で終わっているのがドラマや漫画でいう来週までの「引き」で、何だか1人で面白くなっていた。
    ラスコーリニコフが自首しないことについて、作中では良心の呵責という解釈にもなっているが、これは本当にそうなのか?と思いながら読んだ。遠藤周作の「海と毒薬」のテーマの一つの様に「人は罪が絶対に暴露され(裁

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    2026年05月13日
  • 戦争と平和(一)

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    トルストイの超大作。対ナポレオンのアウステルリッツの戦いを控えたロシアとその戦闘を描いた第一巻。人間の心理と風景を書かせたら、やっぱりトルストイが一番。アンドレイ公爵が戦場でたどり着いた境地が美しい。19世紀始めのロシア上流社会の雰囲気を味わうことができる古典。

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    2026年04月28日
  • 戦争と平和(一)

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    全巻約2,500ページ前後

    765P

    歴史小説の最高峰

    ナポレオンがロシアを侵攻した時の話

    サマセット・モームが10冊の中で一番偉大な作品と言っている。

    戦争と平和って戦争シーンほぼ全く出てこないんだな

    ナポレオン戦争

    戦争だけでなく、平和にも葛藤や矛盾がある。

    トルストイの戦争と平和、エピローグが論文みたいになるの知らなかった。

    「アンドレイ公爵は、見たところ、そういう抽象的な話には興味がなさそうだった。「君、場所柄もわきまえずに、心にあることをなんでも口にするってことはよくないよ。え、どうなんだい、いよいよなにかやる決心でもついたのかね?  近衛騎兵にでもなるのかい、そ

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    2026年04月27日
  • 戦争と平和(二)

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    745P

    「この頃の娘は自由に恵まれすぎているために、人にちやほやされる喜びに自分のほんとうの感情がかき消されてしまうことが多いんですのよ。」

    —『戦争と平和(2)』トルストイ著

    「彼は手あたり次第なんでも読み、家へ帰って、下男にまだ服をぬがせてもらっているうちから、もう本を取って読み――読書から睡眠に移り、睡眠からサロンやクラブでのおしゃべりに、おしゃべりから酒と女に、酒からまたおしゃべりや読書や酒へと移るというふうだった。彼にとって酒を飲むことはますますもって肉体的、と同時に精神的な欲求になってきていた。医者たちに、あなたのような肥満体には酒は危険だと言われていたにもかかわらず、彼は

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    2026年04月27日
  • 罪と罰(下)

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    『下』でこんなに物語に引き込まれるとは思っていなかった。
    長ゼリフとロシア人名を脳が受け入れ出したのか、不思議とすんなり頭に入ってくるようになった。
    どんどん面白くなってきて、Audibleのペースではもどかしくなり、途中からは本だけで一気に読み進めた。
    やっぱり文字で見た方が断然わかりやすい。
    そして3段組はページをめくる回数が減るので意外と楽、という発見もあった。

    濃密な苦悩を描く心理描写に夢中になった。
    ​何の悩みもなかった若い頃に読んでも、きっと当時の私にはこの苦悩は全く理解できなかったと思う。
    年を取って自分も色々な経験をしてきた今だったからこそ、登場人物たちの苦悩にそれぞれ共感

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    2026年04月09日
  • 罪と罰(上)

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    子供の頃、父の本棚で異彩を放っていた分厚い一冊。大人になったら絶対に読むと決めていた『罪と罰』をようやく読めた。

    長い年月、本棚の片隅で眠っていた父の本は、昭和33年刊行で当時450円!
    子供の頃に分厚いと思っていた本は、今見ると意外に普通だったけど、開いてみたらまさかの3段組みで驚いた。

    Audible(米川正夫訳)で聴きながら、父の本(小沼文彦訳)を時々開くスタイル。
    米川訳の方が古く、小沼訳の方が少しだけ言葉がわかりやすい。
    Audibleだけでは集中が続かず、ぼーっとしてしまったところを本で読み返した。

    ​冒頭から「これはもしや、私の大好きな倒叙ミステリーでは!」と興奮したのもの

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    2026年04月07日
  • 罪と罰(下)

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    ネタバレ

    上巻を読んで私には合わないなあと思っていたけど下巻を読んだら面白いこと面白いこと。

    ラスコーリニコフの考え方や行動が分からなくて意味が分からなかったけどなんとなくこういう事かってのは分かった。
    殺したことに反省とか後悔をしてるのではなく、自尊心を傷つけられたことをずっと気にしてたのがリアルだなって思った。

    一番面白かったのはカテリーナとアメリアの喧嘩

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    2026年03月29日
  • 罪と罰(下)

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    ふぅ…
    この作家マジで化け物すぎ
    1200頁の長編なのに、序盤で犯行と動機がさらっと明白にされる構成からして秀逸
    10代で読まなかった後悔は少しあるけど、10代の私ではスヴィドリガイロフの言動や人生の論理的帰結に今ほど感情は揺さぶられなかっただろうなとも思った

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    2026年03月07日
  • 罪と罰(上)

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    カタカナ苦手なので海外文学はもともと避けがちだったけど、以前頑張ってカラマーゾフ読んだら良かったので今度は罪と罰。名前がこんがらがったり、誰の台詞かわからなくなったり。登場人物メモをしながら読んだ。ここまで深く罪悪感(と思われる)に苛まれる描写を見たことがないのでドキドキした。行為自体は正当化してる様子なのに、押し寄せる罪悪感の止めどなさが妙で…
    上巻はとある人の登場でおわり。といった気になる終わり方なのも良い。
    結構難しいんだけど、このなんとも重苦しい読後感が癖になってる気がする。

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    2026年03月05日
  • 罪と罰(上)

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    ネタバレ

    「本当のところおれについておまえは何を考えたのだ?おれはおまえの犠牲なんかいらないよ、」

    ドストの最高傑作はカラ兄だと認識していたんだけど、これ、面白すぎて頁を繰る手が止まらない
    自意識の描写が精緻で、人間の自己正当化の解剖書みたいだなと思った

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    2026年03月03日
  • 罪と罰(下)

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    ソーニャの愛としてのシンボル、スヴィドリガイロフのニヒリズムとしてのシンボル、ドゥーニャの家族としてのシンボル、それぞれが抱く「思想の良さと危険性」

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    2026年02月15日
  • 罪と罰(上)

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    ソーニャの愛としてのシンボル、スヴィドリガイロフのニヒリズムとしてのシンボル、ドゥーニャの家族としてのシンボル、それぞれが抱く「思想の良さと危険性」

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    2026年02月15日
  • 罪と罰(下)

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    概念が人格化した様な登場人物たち。荒ぶる言葉に立ち上がる手触りのある世界観。ラスコーリニコフの気持ち、完全に自分と違っていた。そして救済はかのように、唐突に、そして静かに、心の中に訪れるのだと思う。

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    2026年01月04日
  • 罪と罰(上)

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    めちゃくちゃ面白かった。カラ兄のときもそうだったけど、なんか意味わからない小難しいことや概念とか言ってたり、字詰め詰めではぇ〜って感じのページがほとんどなのに、さらにすっげぇ疲れてる行き帰りに読んでるのに、狂ったように次のページを求めてしまう中毒性がある。これなんなの!?やっぱスゴイネ!!
    あと引き続き名前にもすごく中毒性があって、ラスコーリニコフ、ロジオン・ロマーヌイチ、スヴィドリガイロフ、ポルフィーリイ、カテリーナイワーノヴナ…とかずっと名前が頭の中でぐるぐる回ってタノシイ。

    でもカラ兄より割と難しいパートは少なくて、普通にサスペンスというかミステリー(ではないか?)としても楽しめた。特

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    2026年01月06日
  • 戦争と平和(四)

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    圧巻だった。
    最後のトルストイの歴史観は精緻な言語化と崇高な思考力にあっぱれを送りたい。

    今まで読んだ本のなかで暫定一位になったかも。にしても登場人物559人はうける
    そのどれもが生き生きとしてて自然な思考で、凄いなーほんとに

    過去にこれを書いた人がいるという事実と、この本に出会えたことに感謝!

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    2025年12月14日
  • 戦争と平和(三)

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    描写が美しいから、戦時中の辛い様子を描くところでも、気持ち的に休み休みしながら読める

    にしても登場人物の人間感情がリアルすぎ
    こんなに「人間」について克明に描いた作家いるのかな?ってくらい、ほんとそこに感動する…

    そして結局諸行無常なんだけど、たまに現実世界でも起こりそうなくらいに幸福な瞬間や愛もあって、だからまた救われるというか

    そしてたまにでる作者の鋭い観察眼による金言が舌を巻く。3巻にしてできた推しはアンドレイ公爵

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    2025年12月12日
  • 罪と罰(上)

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    自分の愛読、あるいは尊敬している文学者も、教養人も、なにかとドストエフスキーという作家を通ってきている人ばかりなような気がしていたので、自分も大学を出る前に読んでみようと思った。

    簡単に概要から。
    主人公ラスコーリニコフは経済的に苦しく大学を去った元学生で、彼は「一つの犯罪、過ちを犯したとしても、それ以上の善行を積めば許される」(これは上巻では、酒場の大学生の会話や新潮文庫のあらすじにしか出てこないので、ラスコーリニコフ自身がそう考えているかはわからない)とか、「人間は凡人とは凡人に二分され、歴史に名を残した偉大な偉人たちも犯罪者であるように、犯罪を犯しても正当化される人間が存在する、そして

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    2025年12月05日
  • 戦争と平和(一)

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    ナポレオンのロシア侵攻を取り上げたトルストイの小説第1巻。全部で4巻。自分をだまして結婚する生活の虚しさや、戦争の愚かさが感じ取れる。戦闘の場面と、日常の場面の切り替えがあるため状況をつかみづらいと感じたところもあるが、時系列で進んでいると思って読んだので問題はなかった模様。

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    2025年11月18日
  • 罪と罰(上)

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    ラスコーリニコフ、何なんだお前は、という気持ちを抱えたまま読み進める。
    まさかの凶行。
    かと思えば、あらゆる登場人物との絡みで意識があっちへこっちへと揺さぶられる。
    「いつバレるのか、いやバラすのか」という緊張感が常に付きまとう。
    後半になって体調が落ち着いてきたところでは、まるで私自身が風邪から直ったかのような爽やかさを感じつつも、しかし罪が消えるわけでも、逃げ切れるわけでもない。

    巻末付近で語られた、ラスコーリニコフの論文の話が非常に重要だ。
    私は、彼が持論を信じているというよりかは、それを信じたいが故に実践するか、自分自身が非凡人であるかどうかを試したいという若さゆえの過ちが彼を凶行に

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    2025年11月12日
  • 罪と罰(上)

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    英雄的な人間は罪の一線を越えても良いという
    いわゆるナポレオン思想を持った青年が金貸しの老婆を殺す
    しかし罪の意識に苛まれ自分は英雄的人間ではないことを知る
    その他妹の結婚問題や純粋な心を持ったソーニャと出会う中で段々と性格が変わっていく

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    2025年10月12日