工藤精一郎のレビュー一覧
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『下』でこんなに物語に引き込まれるとは思っていなかった。
長ゼリフとロシア人名を脳が受け入れ出したのか、不思議とすんなり頭に入ってくるようになった。
どんどん面白くなってきて、Audibleのペースではもどかしくなり、途中からは本だけで一気に読み進めた。
やっぱり文字で見た方が断然わかりやすい。
そして3段組はページをめくる回数が減るので意外と楽、という発見もあった。
濃密な苦悩を描く心理描写に夢中になった。
何の悩みもなかった若い頃に読んでも、きっと当時の私にはこの苦悩は全く理解できなかったと思う。
年を取って自分も色々な経験をしてきた今だったからこそ、登場人物たちの苦悩にそれぞれ共感 -
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子供の頃、父の本棚で異彩を放っていた分厚い一冊。大人になったら絶対に読むと決めていた『罪と罰』をようやく読めた。
長い年月、本棚の片隅で眠っていた父の本は、昭和33年刊行で当時450円!
子供の頃に分厚いと思っていた本は、今見ると意外に普通だったけど、開いてみたらまさかの3段組みで驚いた。
Audible(米川正夫訳)で聴きながら、父の本(小沼文彦訳)を時々開くスタイル。
米川訳の方が古く、小沼訳の方が少しだけ言葉がわかりやすい。
Audibleだけでは集中が続かず、ぼーっとしてしまったところを本で読み返した。
冒頭から「これはもしや、私の大好きな倒叙ミステリーでは!」と興奮したのもの -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった。カラ兄のときもそうだったけど、なんか意味わからない小難しいことや概念とか言ってたり、字詰め詰めではぇ〜って感じのページがほとんどなのに、さらにすっげぇ疲れてる行き帰りに読んでるのに、狂ったように次のページを求めてしまう中毒性がある。これなんなの!?やっぱスゴイネ!!
あと引き続き名前にもすごく中毒性があって、ラスコーリニコフ、ロジオン・ロマーヌイチ、スヴィドリガイロフ、ポルフィーリイ、カテリーナイワーノヴナ…とかずっと名前が頭の中でぐるぐる回ってタノシイ。
でもカラ兄より割と難しいパートは少なくて、普通にサスペンスというかミステリー(ではないか?)としても楽しめた。特 -
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ラスコーリニコフ、何なんだお前は、という気持ちを抱えたまま読み進める。
まさかの凶行。
かと思えば、あらゆる登場人物との絡みで意識があっちへこっちへと揺さぶられる。
「いつバレるのか、いやバラすのか」という緊張感が常に付きまとう。
後半になって体調が落ち着いてきたところでは、まるで私自身が風邪から直ったかのような爽やかさを感じつつも、しかし罪が消えるわけでも、逃げ切れるわけでもない。
巻末付近で語られた、ラスコーリニコフの論文の話が非常に重要だ。
私は、彼が持論を信じているというよりかは、それを信じたいが故に実践するか、自分自身が非凡人であるかどうかを試したいという若さゆえの過ちが彼を凶行に -
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2巻は、平和の場面中心です。狩り、舞踏会、雪原をそりで走る場面が印象的で、描写が素晴らしい。翻訳者の方の日本語力に魅了されます。
人物描写もこれまたすごい。読みはじめは人物がたくさんいて大変!と思いましたが、それは早合点。美容室で、“週刊誌を見て芸能人の動向を知る”そんなおもしろさ?!があります。人間模様は、時代、国が違っても興味をそそります。
男女関係はかなり、もつれにもつれて。登場人物一人ひとりの心情がジェットコースターのように変化していきます。後半にいけばいくほど、物語に引き込まれました。2巻だけでもお腹いっぱいの満足感!人間模様が多く語られた2巻だったので、3巻は戦争のことだろうと