工藤精一郎のレビュー一覧
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2巻は、平和の場面中心です。狩り、舞踏会、雪原をそりで走る場面が印象的で、描写が素晴らしい。翻訳者の方の日本語力に魅了されます。
人物描写もこれまたすごい。読みはじめは人物がたくさんいて大変!と思いましたが、それは早合点。美容室で、“週刊誌を見て芸能人の動向を知る”そんなおもしろさ?!があります。人間模様は、時代、国が違っても興味をそそります。
男女関係はかなり、もつれにもつれて。登場人物一人ひとりの心情がジェットコースターのように変化していきます。後半にいけばいくほど、物語に引き込まれました。2巻だけでもお腹いっぱいの満足感!人間模様が多く語られた2巻だったので、3巻は戦争のことだろうと -
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感受性が強すぎたみたいで第2章まで読んで、心が苦しくて自分を殺してしまいたいと思ってしまい涙が止まらなく、結果、ギブアップです!
でも、素晴らしい文章でした。心が健康な時にまた読み直したいです。罪と罰に生きているうちに出会えて良かったです。周りに自慢できるような良い刺激になりました。
このような人間の心理や哲学の本は大好きです。しかし、求めているよりも、私には描写がひとつひとつ詳し過ぎました。気分が悪くなった!(素晴らしい)
読む前は、夜神月みたいに殺人後も淡々とこなす感じかと思っていました。だが、心配なくらい動揺しすぎており、サイコキャラもここまで取り乱してるのは見た事がない。
文書自体は凄 -
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金貸しの老女を殺害した主人公(ラスコーリニコフ)がどんどん追い詰められていく描き方は、真に迫るものがありました。登場人物の人格が彷彿とするセリフの数々。どきっとさせられるものが多かったです。主人公以外の人物の描き方も抜群でした。
「罪を犯す権利」があると信じ続けるラスコーリニコフ。しかし、自分のことはさておき、他の人を思う気持ちも合わせ持っている。そんな複雑な精神のせめぎ合いから、永久に解放されないのではないか。ラスコーリニコフのことを思いやる周囲の人物の動揺も感じ取れるので、いたたまれない気持ちになりました。第1部から第6部まで、暗いトンネルの中にいるようでした。
第6部までとは真逆な雰 -
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話がどんどん展開していく。
啓示されたピエールが、感激して自己完成の内的作業に没頭するも、行動を貫徹するほどの実行力がなくて中途半端になっている様子、最終的に「考えないやつの方がええやん」ってなる感じとか、めちゃくちゃわかる。後半でピエールの思想がどうなっていくのか楽しみ。
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ある者は虚栄心で、ある者はトランプで、ある者は法律を書くことで、ある者は女で、ある者は愛玩物で、ある者は馬で、ある者は政治で、ある者は狩猟で、ある者は酒で、ある者は国事で、それぞれの人生から目をそらそうとしているのだ。『くだらぬものも、重要なものもない、みな同じことだ。ただおれのできることで、それから救われさえす -
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「戦争と平和」を読み、「戦争」と「平和」と「人間」の関係性について考えずにはいられなかった。
平和の中で育った人間が戦争を生み出すのではない。反対に、戦争を生き抜いた人間が平和を築き上げるのでもない。
「戦争」と「平和」が混在するこの世界においては、いかなる人間も双方に影響を及ぼすことはないのだと思う。
戦争が起こるのには原因があり、平和がもたらされるのにも原因がある。それぞれの原因を、我々は人間に求めるのではなく、「歴史」に求めるべきなのだと感じた。歴史の中において人間という存在は、ナポレオンやアレクサンドル皇帝であっても、ひとつの歯車に過ぎない。
戦時にはより多くの殺戮を行なった者 -
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難しくて全4巻読み切るのに日数はかかったけど、内容の濃い、面白い作品だった。読んで良かった、この時期(混沌としたコロナ禍の時代、かつ個人的にも悩み多い時期)に読めたことにも意味があるかと。
第4巻について言えば、『エピローグ』は良くも悪くも意表を突く展開だったな、と。特に最後の方は難しすぎて読むのがしんどかったけど、著者の主張をできる限り受け止めたつもり。
登場人物が多い(しかも主人公レベルが複数人いる)中で、ある時はナターシャに共感し、ある時はマリアに自分を重ね、でも結局自分に一番近いのはピエールかなぁ…なんて思ったり。アンドレイも通ずるところ大アリだなぁ…。 -
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第1巻よりはだいぶ読みやすいと感じられた。そして、一層面白いと感じた。
登場人物の個性がかなり際立っていると感じられた。
とは言え、同じ人物でも、ある時には人生に絶望していたかと思えば、ある時には人生にまばゆいばかりの光を見出したり。この第2巻では、メインキャストのナターシャもアンドレイもピエールも、その両方を経験している(…と記憶している、ロストフもだったか?)。
それがとても「人間臭さ」を感じさせるし、自分にとって身近に感じてしまう。ずっと昔のロシアと21世紀の自分が、近くに感じられる。
あと、描写も相変わらず素晴らしい。特に、ロストフが狩りに出かけた時の描写がいいと思った。 -
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戦争をバックに恋愛物語と簡単にとらえるにはトルストイの歴史観、哲学観がぎっちりとあってその重圧に圧倒されてしまった。
恋愛の方はナターシャとマリヤがしあわせになってちょっと拍子抜けだけれども、めでたしめでたし。若いころ読んだらきっと感激していい気持ちになったと思う。
その若者達のはつらつした苦しみ、悩み、生命の躍動、高揚を挿しはさんで、地に流れる歴史のとらえかたの叙述に目を見張らされた。
「歴史が動いていくのは一人の英雄傑物の意思ではなく、おおぜいのひとびとの総意である」というような、少々辟易の感もあったが(文章が饒舌で)なるほどと思った。
それにしても権力や地位を得るため -
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「恋の鞍替え、結婚のゆくえ」
『戦争と平和』の伯爵令嬢ナターシャは浮気性なのか?それとも、人間というものはふと魔が差したようになるものだというトルストイのメッセージなのか?
ダンスを踊って夢中になり、あまりにも唐突にアンドレイ公爵と恋に落ち、婚約期間が一年間ということになると、その間に遊び人のアナートリー・クラーギンに鞍替えしてしまい、しかも破綻して恥じて毒を飲むなんて、信じがたい。幸い命はとりとめたけれども、病気になってしまう哀れさ。
でも、登場する男性たちは適当に遊んでいる風だ。女性だって目移りするのは当然だとでもいうのか。
この小説に登場する若い夫婦たちは、結婚してすぐと不 -
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たぶんこの小説の主人公は「戦争」と「平和」なのだろう。しかし長くて登場人物が多いので、読みとったあらすじを書いておいたほうがよく理解できると思うので。(まっさらな気持ちでこの小説を読もうと思う方はこれを読まないほうがいいかも。)
「第一巻 第一部」
アウステリッツの戦いでナポレオンに負ける前のロシア帝国、ペテルブルグやモスクワの貴族社交界は爛熟していた。
貴賓の館で開かれるたびたびの夜会では、ナポレオン戦争の話題と権力出世お金をめぐって権謀術数が繰り広げられていた。
中心人物はワシーリィ公爵。皇帝の顕官でありながら手元不如意。なぜならアナトーリとイッポリットいう二人の不肖の息子