山本直樹のレビュー一覧

  • フラグメンツ 3

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    第1章「この町にはあまり行くところが無い」、第2章「小指の思い出」、第3章「ASPHYXIA」。後半の別章「みはり塔」「奥さん、いいじゃないですか」「ぽつん」の6つの短編を収録。
    なんといっても「みはり塔」が良い。これだよ、この読後感を待ってたんだよ。”夢だね。今よりもっとマシな人生があるかもしれないっていう悪夢。”

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    2009年10月04日
  • お家につくまでが遠足です

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    『マンガエロティクスF』を中心としたさまざまな本に掲載した、10ページ前後の短編を集めた単行本(2002年発行)。これといったストーリーを持たない前衛的な「ボイド」「現像室」、シニカルな「ひどいやつらは皆殺し2001」「不行的人」、とにかくヤルだけの「ソ市滞在」「アイスクリーム」、悪夢のような「呼ぶ声」、そしてなんといっても台詞の切れが鋭い傑作「お家につくまでが遠足です」。

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    2009年10月04日
  • 堀田(1)

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    『マンガエロティクスF』に掲載された連作をまとめた、2003年の単行本。幻想と現実のハザマを自在に行き来して読者を煙に巻きつつ、その「ハザマ」に濃厚に満たされたエロスがさらにストーリの虚実をあいまいにする。山本直樹が切り開く地平はいったいどこまでたどり着くのか、と、薄恐ろしい思いすらする。

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    2009年10月04日
  • 夢で逢いましょう

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    以前出ていた単行本「夢で逢いましょう」と「君といつまでも」の2冊の単行本を合本したもの。タイトルに昔の歌謡ヒット曲の題をつけるのはこの時期(90年代前半)の山本直樹には良くあること。
    この収録作品から2作品が映画化されたほどの完成度の高い内容だが、内田百?の小節をアレンジした「眠り姫」が秀逸。百?の小節はいわゆる幻想的なストーリーテリングが魅力だが、当然、それは山本直樹の資質と上手くマッチして、単なる原作以上の効果をもたらしている。

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    2009年10月04日
  • 守ってあげたい

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    シュベール出版から出ていた短編集『フレイクス』に、単行本未収録だった「家庭教師'94」を加えて再発したもの。『フレイクス』では二色刷りだったところがモノクロになっているのが残念。
    叔父(高校教頭)と姪(その高校の教師)の”関係”を描いた表題作は、ラストで急速に破滅に向かう様が圧巻だが、個人的には、意外な爽やかさを持った短編「アダルトビデオの作り方」が良い。

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    2009年10月04日
  • フラグメンツ 2

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    前半は「雪子さん」シリーズの外伝になるのだろうか。第1章:町長がとある温泉町の宿で同宿した奇妙な三人組「アナログ温泉」、第2章:町長の一人息子の小学生と担任の女性教師の倒錯した性関係を描いた、おそらくこの巻の白眉「肉彦くんとせんせい」、第3章:過激派のアジトに拉致された雪子「隣町から来たスパイ」。
    後半は、夢と現実の境界が失われた、現在の山本直樹の作風の最初の完成形である「世界最後の日々(5編)」

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    2009年10月04日
  • フラグメンツ 1

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    前半は、親の借金のカタに町長のメカケとして売られた少女を主人公にした「雪子さん」シリーズ。第1章「雪子さん」、第2章「夕ごはんから朝ごはんまで」、第3章「料理屋の息子(前編・後編)」。
    後半は驚愕のハードSMモノ「夕方のおともだち」。本物の女王様と本物以上のドレイの純愛、なのだろうか。「生き延びて、このくだらない町に永遠に放置されるがいいさ」

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    2009年10月04日
  • 夏の思い出

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    連続婦女暴行殺人犯と、取り調べを担当する中年刑事を描いた表題作「夏の思い出」が秀逸。刑事が次第に犯人の狂気に飲み込まれていく様子が鬼気迫る。

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    2009年10月04日
  • フラグメンツ 3

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    読み終わった後に作品の世界に浸れないのがこの人の作品。だからこそ読んでしまう。
    女子高生を描くなら、『センチメントの○○』より断然こっちだと思う。

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    2009年10月04日
  • レッド 1969~1972(1)

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    この赤軍運動の界隈、興味はあっても、具体的に知る機会をなかなか持てていなかったから、漫画はうってつけの媒体。かつかなり興味深く描かれているから、なおさら。

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    2024年08月19日
  • 【合本版】ビリーバーズ

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    人を支えるのは

    とある宗教の島での修行生活。男女3人の共同生活に何も起こらないはずがなく…!?
    結局のところ、神への信仰も本能には抗えないのでしょうね…(現実世界でも宗教家の性的搾取なんて山ほどあるし)。
    そしてまた、最期の日に人を支えるのも、神でなく人への想いなんだろうなあと思いました。

    #深い

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    2023年12月30日
  • フラグメンツ 1

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    ((φ(-ω-)

    夕方のおともだち。
    小説でない中の文学作。
    あさってDANCEも懐かしい。
    ( ˘ω˘ ).。o○

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    2023年06月27日
  • BLUE

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    ネタバレ

    行きつけのバーのママから「えー、山本直樹を読んだことないの?死ぬ前に1回は読んだ方がいい」と言われたから、買いました。同世代の彼女がそう言うならと

    私は普段男の子漫画は読まないから、すんなりは読み込めなかったけど、退廃的なところも岡崎京子の男の子版って感じ?

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    2023年03月04日
  • フラグメンツ 1

    無料版購入済み

    独創的な物語

    大人の漫画とでもいうのが正しいのか?
    兎に角、物語も作画も独創的で官能小説を読んでいる感覚。
    エロい表現が淡々と続くようで、強烈なインパクトがある。
    不思議な作品。

    #ドロドロ #シュール

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    2022年07月10日
  • ケースで学ぶイノベーション経営

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    なんとなく各ケースでの考察が甘いような気がした。ただフレームワークの実践例、適用の仕方はわかりやすく参考にはなるので、仕事の上での各種分析の時、型のリファレンスとして活用できそう。

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    2020年08月31日
  • テレビばかり見てると馬鹿になる

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    短編集。

    「便利なドライブ」妄想オチ?便利な妄想が見れるドライブということ?
    「テレビばかり見てると〜」いい人でよかった。

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    2019年03月17日
  • レッド 最終章 あさま山荘の10日間

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    完結。
    この作品通して言えることですがこの最終巻では
    これまで以上に物語が淡々と進む。
    ”あさま山荘事件”、事件名としては有名だが
    この作品を読むまでの自分などは
    所謂”山岳ベース事件”とこの”山荘事件”が一緒くたになっていたほど。
    そのレベルの自分にでも読み続けさせられる作品に仕上げた作者に感謝。

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    2018年09月15日
  • 恋とセックスで幸せになる秘密

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    R25の書評を見て心惹かれて買った本。
    タイトルが「おっと」という感じだけど、内容は至ってまじめな「どうやったら自分を、他人を愛せるのか?」というものです。

    ちょっとつきあいの長い人は「私ってナルシストだからぁ〜」という言葉を私から聞いたことが1度はあるかと思いますが(うざくてすいません)、まさにこの本が取り上げているのも「自己肯定」と「ナルシシズム」の違い。

    自分のことは可愛いけれど、自分を愛せているわけではない。
    自分を愛してあげなさいと言うことは簡単だけど、難しい。

    私が人生でずーーーっと思っていること、だから生きにくいんだよなぁと思っていたことをそのまま、私が思っているよりもずっ

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    2017年05月11日
  • レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ(2)

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    1971年、日本で革命を目指す赤色軍と革命者連盟は統合し赤色連盟を結成する。
    赤色連盟は榛名山へ合同軍事訓練のため集結するが、
    そこで行われたのは「総括」という自己批判、相互批判の応酬であった。
    「総括」はエスカレートし遂には死者をだす。
    そして1972年・・・。

    連合赤軍、あさま山荘事件を扱った『レッド』の新章。
    連合赤軍、オウム真理教、似たような事例は繰り返される。
    こういった事件が起きると私たちから遠く離れた世界の話のように思いたがってしまうが、繰り返される所をみると そうではないのだろう。
    自分たちに内在している事象が顕著になってしまっただけなんだろうなぁ。

    自分と同じ意見の まと

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    2016年12月10日
  • レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ(1)

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    1971年、日本で革命を目指す赤色軍と革命者連盟は統合し赤色連盟を結成する。
    赤色連盟は榛名山へ合同軍事訓練のため集結するが、
    そこで行われたのは「総括」という自己批判、相互批判の応酬であった。
    「総括」はエスカレートし遂には死者をだす。
    そして1972年・・・。

    連合赤軍、あさま山荘事件を扱った『レッド』の新章。
    連合赤軍とか三島由紀夫とか、歴史の授業では扱わない現代の話は映画や漫画で知ると時代がわかってとても面白い。
    この漫画では死亡する順番に登場人物に番号が付けられているのだが、予想通り新章では人が死ぬ死ぬ・・・。
    「自分の顔を殴れ!」

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    2016年12月09日