あらすじ
革命を目指していた武装組織・赤色連盟は警察の捜査に追い込まれ、最後に残った5人は1972年2月19日、あさま山荘に押し入り、管理人を人質にとって立てこもった――。昭和の日本を震撼させ、攻防戦の模様を中継したNHKと民放を合わせた最高視聴率は89.7%を記録したという『あさま山荘事件』。連合赤軍が起こしたこの事件をモチーフに、山本直樹が緻密に描き切ったドキュメント。『レッド』シリーズ完結の一冊!
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Posted by ブクログ
山の中でも身ぎれいにしていて臭いで怪しまれるようなことがなければ、もしかして少しは違う結末があったのではないだろうか、なんて思ってしまいました。
やっぱり入念な取材があってこそ、このリアルな作品が生まれたんですね。とにかく、最後まで描ききってくれた作者には感謝と尊敬しかないです。
同じような取材はできないかもしれませんが、政治的には反対の考え方をしていても理想が狂気に向かうという点では同じなのではないかという例として、三島由紀夫の伝記とかちょっと読んでみたいなあと期待していたりします。
Posted by ブクログ
怒濤のクライマックス。警察の作戦が緻密に描かれているところも激アツでした。機動隊にバリケードを突破されて逮捕されたところですぱっと終わる美しさにふるえた。そして坦々と記述された年表の非常さ。こんなのが本当にあった出来事なんだよなぁ……
Posted by ブクログ
完結。
この作品通して言えることですがこの最終巻では
これまで以上に物語が淡々と進む。
”あさま山荘事件”、事件名としては有名だが
この作品を読むまでの自分などは
所謂”山岳ベース事件”とこの”山荘事件”が一緒くたになっていたほど。
そのレベルの自分にでも読み続けさせられる作品に仕上げた作者に感謝。
Posted by ブクログ
「レッド 1969~1972」「レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ」に続く最終章。あさま山荘事件の顛末を描く。
前作までは永田洋子と植垣康博が物語の中心だったのだが、この二人はあさま山荘事件の直前に退場しているので、なんとなく主人公不在な感じ。坂口弘がかろうじて主人公的なポジションだが、キャラクターのせいもあって少々弱い。
ただ、シリーズ全体を通して見ると、この中途半端さが正しいように思う。たしかにビジュアル的には連合赤軍の一連の事件のクライマックスでもっとも派手ではある。でも内側からみれば、連合赤軍は壊滅寸前でピークはとっくに過ぎている。一連の出来事の中での最後のあがきに過ぎない。
そうした尻すぼみ感は、シリーズの締めくくりとしては悪くないように思う。
仕方無いか
漫画で表現するには限界があるし、また時系列的にも若干の矛盾もある。
当時、未成年の学生だった当事者の取材を基にしているので、連合赤軍側視点での観点としては興味深いが、細かい描写が出来ていないのが残念。
連合赤軍側·警察側双方の視点からと
報道側とを組み合わせて読むと違和感を覚えざるを得ない。