Posted by ブクログ
2018年10月29日
「レッド 1969~1972」「レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ」に続く最終章。あさま山荘事件の顛末を描く。
前作までは永田洋子と植垣康博が物語の中心だったのだが、この二人はあさま山荘事件の直前に退場しているので、なんとなく主人公不在な感じ。坂口弘がかろうじて主人公的なポジションだが、キャラ...続きを読むクターのせいもあって少々弱い。
ただ、シリーズ全体を通して見ると、この中途半端さが正しいように思う。たしかにビジュアル的には連合赤軍の一連の事件のクライマックスでもっとも派手ではある。でも内側からみれば、連合赤軍は壊滅寸前でピークはとっくに過ぎている。一連の出来事の中での最後のあがきに過ぎない。
そうした尻すぼみ感は、シリーズの締めくくりとしては悪くないように思う。