あらすじ
▼第1章/雪子さん▼第2章夕ごはんから朝ごはんまで▼第3章1節/料理屋の息子 前編▼第3章2節/料理屋の息子 後編▼別章1節/夕方のおともだち 前編▼別章2節/夕方のおともだち 中編▼別章3節/夕方のおともだち完結編●主な登場人物/浦山雪子(親の借金のカタに町長の妾になる。町長の家で暮らしながら、高校に通う)、海場太郎(海場町の町長。妻は元同級生)、鳴子(町長の正妻。毒薬マニア。元は妾だったが、元々の正妻を毒殺し、現在は正妻の座におさまっているという噂を持つ)、肉彦(町長の息子、のはずだが、母親が誰なのか、父親も町長ではないかもしれない、という不思議な存在の子)、佐場(画家。海場と鳴子とは同級生。以前、鳴子と駈け落ちしようとした過去がある)●あらすじ/ユキ子は借金のカタとして親に売られてしまい、海場町・町長の妾として彼の家で暮らすことになった。そこには、鳴子と肉彦という、ひと癖もふた癖もある人物たちがいた(第1章)。▼町長が画家・佐場を連れて帰ってきた。誘われるまま佐場に付き合うユキ子。そこで佐場はユキ子に「こんなところにいてはダメになるから、一緒に駈け落ちしよう」といいだすのだった(第2章)。●本巻の特徴/自分が初めてM体験をしたときの女王様ユキ子を求めて、プレイを繰り返すヨシダの渇望を描いた『夕方からのおともだち』同時収録。
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山本直樹さんの作品には始終、文学の気配が漂っていて、読み終えると黄昏時に知らない世界に足を踏み入れたような、気怠くて心地よい余韻が感じられて、たまらなく好きです。素晴らしいマンガです。
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大胆な表現とで引き込みながら、ふと気がつくと虚無的な感覚を豪速球で投げつけてくる。
この本をエッチな本と読むか狂気の本と読むかは、あなた次第。
Posted by ブクログ
天才、山本直樹先生の傑作集です。
私はこのシリーズの頃の作品が一番好きですね。
現実と虚構の混ざり具合が最高です!
あと、いい感じの狂気も入ってますね。
抜群に楽しめます。
カバーも素敵です。
短編集なのでキャラはパスで。
Posted by ブクログ
近年の山本直樹氏作品では、傑作の短編集。
名言。
「マゾにとって『お仕置き』が快楽であるならば、『お仕置きされない』ということが最大の『お仕置き』である。
と、いうことはマゾにとっては、『お仕置きされない』ということは最大の快楽、ということになる。
すげぇ。
かなり感銘を受けたお言葉。
ユキコさんの体つきがすんごいキレイ。
Posted by ブクログ
1〜4まで全巻購入済み。リスペクトNo.1の山本直樹作品集。彼の素晴らしさが余すことなく伝わってきます。中でも二巻に収録された『世界最後の日々』がわたしの中の山本直樹で最高峰に位置しています。これほど読後感の悪さといやな恐怖に襲われる作品はない。一巻のマゾ男の話も気持ち悪くて恐ろしい。
そして本筋であるお妾となった中学生、ユキちゃんのお話も見ごたえアリ。最初から読んでいくと、最後のお話が微笑ましいものだけに、なんだか切なくなってしまいます。
Posted by ブクログ
前半は、親の借金のカタに町長のメカケとして売られた少女を主人公にした「雪子さん」シリーズ。第1章「雪子さん」、第2章「夕ごはんから朝ごはんまで」、第3章「料理屋の息子(前編・後編)」。
後半は驚愕のハードSMモノ「夕方のおともだち」。本物の女王様と本物以上のドレイの純愛、なのだろうか。「生き延びて、このくだらない町に永遠に放置されるがいいさ」
独創的な物語
大人の漫画とでもいうのが正しいのか?
兎に角、物語も作画も独創的で官能小説を読んでいる感覚。
エロい表現が淡々と続くようで、強烈なインパクトがある。
不思議な作品。
Posted by ブクログ
短篇集。ということで、以前に読んだものに既に入っていて、あれ、これ、読んだよ、てものもちょいちょいあったけれど。一つ目の作品の良さったら、ない。すっごい、いい。山本直樹って言ったら、肉彦っていうか、そういうところ、ある気がする。山本直樹の代表的作品ていうだけ、ある。
Posted by ブクログ
これは面白い。
妾のゆきこさんの話が好きです。最後の「消えたね」とかアッサリしていて。
夕方のおともだちはアイタタタタ!と言いながら読みました。
Posted by ブクログ
何で女は理由があると(寧ろ理由をつけて)股を開くのか、理解したくないけど覗いてみたい。
そして、その世界に溺れてしまいたい、鈍い感覚。
それは男共が邪な考えを滾らせているからに過ぎぬ。
これ以上のエロ本はなく、できれば紹介したくもない。
Posted by ブクログ
映画的なマンガ、90年代的なマンガ、浅野いにおとの対比、デティールからの物語構築が00年代的だとしたら、このマンガには関係性はあっても物語はない