沙野風結子のレビュー一覧
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異形モノです。高校生と人外猟獣です。沙野センセなので、〇姦シーンもきちんとあります。そう書くとドンびきする人もいるかと思いますが、食わず嫌いせずにぜひ一読を。下手物ではありません。感動する話です。
一人暮らしを余儀なくされていた高校生の尚季は、「逢いたかった」と見ず知らずの男、飛月に告げられて強引に一緒に暮らすことに。飛月はワイルドでかっこいいのに、純真で子供じみたところもあり、初めは警戒していた尚季も次第に心を開くようになります。
飛月は、大型わんこが手加減もわからずにじゃれついてくる、あの感じ。見てくれはかっこいいのに、そういうのって萌えます。
でも、飛月は獣人。尚季には言えない非情な任務も背負っているから、二人の運命はとても過酷なことになっていきます。
映画でも観ているようなリアルな描写で、状況を鮮明に思い浮かべることができるところはすごい。
そして、飛月や尚季の追い詰められてもなお、貫き通す互いへの愛も痛いほど伝わってきます。
飛月の尚季を想う一途な気持ちに、もう胸が張り裂けそうになりました。また、尚季も愛を受け止めるだけではなく、自ら行動し強くなっていくところもいい。
泣きました。相手が何者であろうと自分がどうなろうと愛し抜く生き方は美しいです。純愛ですね。 -
Posted by ブクログ
私が作家買いをする沙野センセの作品。
この方の話は、どんなシチュエーションでも、非常に淫靡なにおいがします。これは特に濃厚。
幼なじみともいえる隣のお兄ちゃん、莉一のことに強く憧れていた航希。その航希が、成長して弁護士となった今でも、莉一への想いから抜けきっていないんですね。でも、この莉一がね。。。鬼畜です。
殺されかけて、代用品代わりにされて、それでもそんな莉一にloveってのはどうしてよ?と航希に迫りたくなりますが、それが恋愛ってものなのかもね。
莉一は若き天才心臓外科医なのに、相当あぶないヒトです。天才って、こういうヒトもたまにいるんでしょうか?わかりません。
濡れ場ではほんとに言う事やる事すべてでいやらしく航希をいたぶって、なんか真性S。それに感じまくってる航希は真性Mです。割れ鍋にとじ蓋的なCPでもうお似合い、何も言う事ありません。
そして、最初から最後までお互いにものすごく執着愛しまくってます。ひどいことしてる、されてる自覚は充分あるのに、愛し合ってるかんじ。もちろん濡れ場はどのシーンも濃厚。いいです。
ベッド以外の場所、多数です。
だから、後半兄ちゃんから連絡あったときには、なんで邪魔するのよと、こっちまでショックを受けて嫌な汗が。
「これまでそうしてきたみたいに、俺のことなんて置いていけばいい!」と航希が悲痛な叫びを口にするのに、「君の気持ちを踏みにじった。健やかさもプライドも壊してしまった」と莉一が謝罪し懺悔するところは胸を打ちます。このへんの二人の心の動きの描き方が巧み。
書き下ろしの「つつがない食卓」では、めでたく新婚生活?を送る二人のエロなラブっぷりを覗き見できます。
夏目×宮野のスピンオフも近いうちに読めるようなので、期待してます! -
Posted by ブクログ
蒼が零飛の持つ闇に引きずり込まれそうになって、自分でも病んでいると自覚する場面から始まりました。零飛の傍にいるのは、痛みを教えてやれるのは自分であるという自信を持っていたはずなのに、八年経っても一向に変わらない零飛の傍にいてもいいものかと終始悩んでいます。
ちょっとした余興のように亜南刑事が誘拐拉致され、零飛は返して欲しくば別件の誘拐事件をなんとかせよと、亜南の恋人鷹羽に持ちかけますが、そのせいで蒼がえらい目にあいました。同じ組織からも疎まれていた蒼が不憫です。「どうして置いていこうとした(死のうとした)」のか零飛に問い詰められていますが、半分以上は零飛のせい…。
とにかく蒼がどういう形であれ幸せそうなので良かった。 -
Posted by ブクログ
沙野風結子先生が「キャラを立たせた」というように、零飛の丁寧語でのねっとりプレイは、印象に残ります。
蒼は真面目でストイックな生活を余儀なくされていたので、初めて恋した相手が零飛というわかりにくい相手で、かつ自分の立場(妹の復讐)をわきまえてしまうために、かなわない恋だとあきらめてしまってます。
あんまりにも蒼があきらめ加減で、一方的に身を引いてしまうので、ちょっと零飛が気の毒になりました。
すれ違いというか、相手(零飛)が押して来る分、蒼は下がってしまうため、とうとう零飛が「私に告白することがあるのではないですか」と何とか言わせようとしてきます。
巻末の短編では本編よりかなりラブラブ度がアップしています。 -
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ネタバレ遠くない未来にありえなく無いかもとゾクッとする話でした。
犯罪者「カイン」として生きる利絃を助けたのはかつて振られた相手衛也。
人工知能"デウス"を作った母。
父母兄は殺され孤独の中で衛也共に目指す新しい社会を求めるのを邪魔され、その相手が実は死んだはずの兄なのも驚きでしたがその理由が予想を遥かに超えたものだったとか。
お互いに好きと分かり衛也と共に、の矢先兄に衛也の命を握られ苦しむ利絃には胸が締め付けられました。
兄の過去、衛也etcと悩み出した決断。
もうダメかと思われたけれど何とか皆が生きていける道を進める事になれたのは良かったです。
"デウス"の孤独も解消された事も。
ただこれからの兄と利絃の苦しみは続く訳でそれは辛いなと思うけれど2人には信頼出来る相手がいるのが救いかなと。