あらすじ
上海マフィアに、唯一の肉親である妹を殺された青年・蒼は復讐を誓うが、返り討ちにされてしまう。負傷した蒼が逃げ込んだ車の中にいたのは、仇と敵対するマフィアの幹部・零飛だった。有能で表社会ではビジネスエリートとして有名な零飛は、身体を差し出せば、妹の仇を討たせてやると蒼にもちかける。冷酷で美しい零飛から逃れようとしながらも、惹き付けられていく蒼の答えは? ※本文にイラストは含まれていません
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Posted by ブクログ
テンプレではありながらも、上海マフィアの零飛は魅力充分。異国のムードたっぷりで、五感を刺激される描写は読んでいて引き込まれます。
零飛は、上海マフィアとして容赦なく、痛みを感じないという冷酷さも際立っていて生ぬるくないのがいい。かといって、BLでの範疇を超えてまでの893じゃないのも安心感?
受の蒼が、零飛と対等でいようするのが、話し方、行動によく現れていて女々しくないのも好感が持てます。
濡れ場はかなり濃厚。愛があるのかないのか、ギリギリのところの攻防でもあるし、次第に互いが惹かれていくと、やさしさが加わっていくところも絶妙です。30ページ目あたりから始まるお約束もしっかり踏襲。
ストーリーは冒頭からとても印象的で、マフィアものの映画でも観てるような感覚になります。蒼の妹のための復讐の顛末や、零飛の義兄との身内の愛憎などスリルやアクションも盛りだくさんで楽しめます。
書き下ろし「眉間の空」はわかりにくい男、零飛視点で、張とのかかわりと蒼との出会いまでが描かれています。
「かの庭に廻る春」は新婚旅行??蒼にメロメロなのが意外でやっぱりわかりにくい男、零飛視点のストーリー。ものすごく煽られます。
Posted by ブクログ
沙野風結子先生が「キャラを立たせた」というように、零飛の丁寧語でのねっとりプレイは、印象に残ります。
蒼は真面目でストイックな生活を余儀なくされていたので、初めて恋した相手が零飛というわかりにくい相手で、かつ自分の立場(妹の復讐)をわきまえてしまうために、かなわない恋だとあきらめてしまってます。
あんまりにも蒼があきらめ加減で、一方的に身を引いてしまうので、ちょっと零飛が気の毒になりました。
すれ違いというか、相手(零飛)が押して来る分、蒼は下がってしまうため、とうとう零飛が「私に告白することがあるのではないですか」と何とか言わせようとしてきます。
巻末の短編では本編よりかなりラブラブ度がアップしています。
Posted by ブクログ
ゆがんだ零飛とストイックな蒼。とりあえずハッピーエンドで良かった。蒼の乱闘でかっこいい場面をとか、毎朝格闘技の訓練をしてる場面とかを読みたかったな。