ジム・コリンズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
偉大な企業が衰退した要因について前著2作品の結果から調査を行い、5つの段階を経て衰退していくことを書いた一冊。
今作は衰退について書かれており、 前著2作品での適切な人材や第五水準のリーダーシップやBHAGを守れずに衰退していく企業が多いと読んでいて感じました。
奢りや傲慢からくる慢心、根拠のない賭けに出るなど
後継者の選択は外部からの招聘については前著2作品とも共通するところがある。
そして、第4段階までいくとパニックから反射的にとってはいけない行動をするという心理は非常に興味深いものがありました。
ただ第五段階にまで到達していなければ堅実に経営を行うことで逆転することは可能で、IBMやニューコアなどの事例をもとに紹介されていました。
厳格に現実と向き合うというストックデールの逆説にも通じる部分が衰退してきた時にも必要であると感じました。
そして、前著二作品の考えに綻びが出てきた時衰退の歯車が回り出すのではないかとも本書を読んで感じました。 -
Posted by ブクログ
VCの第4作は「不確実かつ不安定な環境下で偉大さを実現した企業の特徴」がテーマ。
シリーズの1と2と立て続けに読んだ時の衝撃があまりに大きかったため、その時ほどのインパクトはありませんでしたが、良書であることに違いはありません。
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偉大な企業(10X企業)のリーダーは、取り立ててリスク志向で大胆、創造的というわけではない。
イノベーションが成功の鍵というわけでもなければ、運に特別恵まれているわけでもない。
10X型リーダーの行動における特徴は、以下の通り。
1.狂信的規律:一貫した価値観・目標・評価基準を持ち、行動がぶれない。
2.実証的想像力:不確実な状況にある時、科学的に実証できる根拠に頼る。観察・実験し、事実と向き合う。
3.建設的パラノイア:常に最悪の状況を想定し、準備・有事対応策を怠らず、安全余裕率を高める。
それに伴い、企業が取る行動パターンは以下のようにまとめられる。
1.「20マイル行進」:状況が悪い時も良い時も着実に同じ距離を前進する
2.「銃撃に続いて大砲」:小さな実験を積み重ねてから大きな勝負に出る
3.「死線を避けるリーダーシップ」:常時「もしこうなったら?」と(ズームアウト、ズームインしながら)自問する
4.「SMaCレシピ」:具体的であり、整然、そして一貫した姿勢をとり続ける
これらの行動パターンの実行する上で不可欠となるのが「レベルファイブ野心」である。
人を魅きつける野心を持ち、世界を変革しようとする大きな目標を持っているリーダーであることが、混沌とした現代社会の中で秀でた企業になるための条件となる。
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成功の秘訣は環境でも、運でもなく、結局は「人」ということでしょう。
企業経営、起業だけではなく、VCシリーズは個人の生き方にも大きな示唆を与えてくれます。
4冊を一通りを読んでみて、各巻を評価するなら(好きな順番を付けるとするなら)「2>1>>>4>3」という感じでしょうか。1&2があまりにも良すぎました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ企業価値を業界平均の10倍に成長させた勝ち組リーダーを
10EX-er(テンエクサー)と呼ぶ。
その3要素
1.狂信的規律 :行動の一貫性を保つ。
長期にわたって自分の打ち出す行動により、
「一貫性」を保って自社の「独自仕様」に基づく「工程表」に準拠し、
厳しい状況下でも「達成」させる。
良い状況下では「自制」する。
2.実証的創造力 :実証できる根拠を築き創造する。
飛躍的イノベーションや天才的予測ではなく、
「低コスト」「低リスク」「低拡散」の三条件を満たす実証的テストで大量に確認し
失敗に学んでから、経営資源を集中させる。
3.建設的パラノイア :死線を避けるためい、最悪の状況を想定し準備を怠らない。
確実に未来を予測するのは、不可能と認識し、
「バッファー」を用意する。
「リスク」を抑える。時間軸で管理する。
「ズームアウト・ズームイン」で常用を察知する。
運で成功するのではなく、レシピに従って、自分の意思で行動する人が運をつかむ。 -
Posted by ブクログ
会社づくりは、結局「人」から始まるのだと思う。
最高のビジョンがあっても、最高の人材がいなければ意味がない。逆に、正しい人が集まっていれば、最初のアイデアや戦略が間違っていても修正できる。ピクサーの事例などを読んでいると腹落ちする。
特に面白かったのが、
・「何をするか」より「誰とやるか」
・「人をどう動かすか」より「どういう人を集めるか」
・「戦略をどう作るか」より「変化しても戦える人材と文化をどう作るか」
という順序感。
戦略、人材、組織文化を別々のテーマとして考えがちだが、本書ではかなりつながっている。正しい人を集め、その人たちが頼り合える文化を作り、共通のビジョンを持ち、そこから戦略と実行につなげていく。強い会社とは、個別の施策が優れているというより、この一連の構造が噛み合っている会社なのだろう。
「重要ポストの90%を正しい人材で埋める」という考え方もかなり刺さった。席を埋めることと、正しい人が座っていることは全く違う。
個人的には、AIによって事業や仕事の前提がどんどん変わる今だからこそ、「正しい戦略を当てる」こと以上に、「何が起きても考え直せる人と組織を作る」という本書のメッセージは、以前の時代よりも重くなっているように感じた。
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▼個人的に印象深かった問い
・重要なポストに、本当に正しい人が座っているか
・戦略が変わっても、一緒に戦いたいと思える人を採用しているか
・会社の価値観は、言葉ではなく日々の意思決定に表れているか
・自分自身は、組織の成長に合わせてアップデートできているか -
Posted by ブクログ
読書感想文:ビジョナリー・カンパニーZERO から得た、共同体と成果のつながり
本書『ビジョナリー・カンパニーZERO』をひととおり読んだ後、私は一つの大きな気づきを得た。それは、共同体感覚を持つ私たちが会社やその内部組織で仕事をするとき、時には侃々諤々、喧々囂々となりながらも、大きな成果を出すことができるという、 nouvellesな組織の姿である。そして、そのために内発的な動機付けとして、ミッション、ビジョン、バリュー、パーパスで整えることが必要だと感じた。
組織は戦略以前に設計で決まる
これまで私は、組織の成功は戦略や成果の積み重ねだと考えることが多かった。しかし本書は、偉大で永続的な企業になるためには、まず内発的動機を育む土台をビジョンと価値観で整える必要があると教えてくれた。それまで私にとって戦略が先か成果が先かの議論だったものは、本書によって、そもそも何のために存在し、どう振る舞うかを先に決めることが、結果として大きな成果につながるとわかるようになった。
対立も健全な協働になる
本書を読み進める中で、私は仕事の中で侃々諤々、喧々囂々になっても、共同体感覚と共有されたビジョンがあれば、組織は壊れないだけでなく、大きな成果を生みうるという気づきを得た。それまで対立や感情的な摩擦は避けるべき悪だと考えていたが、本書は同じ目的を共有しているからこそ高溫でぶつかりあえる、健全な協働の現れであると教えてくれた。共同体感覚は、単に仲良くするのではなく、共通の土台があれば対立さえも組織を強くする力になる。
MISSION, VISION, VALUE, PURPOSE は内発的動機づけの仕組み
本書で最も心に響いたのは、ミッション、ビジョン、バリュー、パーパスを単なる理念スローガンではなく、組織の成員が自発的に動きたくなるための内発的動機づけの仕組みとして捉え直した点である。それまで私は、理念は掲げればよいもの、という軽い考えを持っていた。しかし本書は、どう設計すれば、人々が自発的に動きたくなるかという設計原理として提示してくれた。これにより、私は組織のメンバーがなぜ動くのか、なぜついてくるのかの答えを、理念の設計に紐付けることができた。
共同体感覚は経営の原理原則とセットで機能する
本書を読みながら、私は共同体感覚はただ仲良くするものではなく、ミッション、ビジョン、バリュー、パーパスという原理原則とセットになったとき、組織の土台として機能すると気づいた。これは、アドラー的な共同体感覚を、経営の文脈で実用的に解釈した点で、非常に主体的な気づきとなった。共同体感覚は、経営の原理原則と結びついてこそ、組織の意思決定と協働を支える力になる。
本書は私の在り方にも問いを投げかけている
最後に、「共同体感覚を持つ私たちが」と私が複数形で語った点から、本書は組織論であると同時に、自分自身もその共同体の一員としてどう振る舞うかという問いかけとして読まれたと感じた。本書は組織をどう設計するかだけでなく、自分自身が共同体の一員として、どう対話し、どう貢献するかを同時に問うていると気づいた。これは、本書が意図している原理と設計を、自分の経験と価値観と結びつけて再構成した、主体的な気づきである。
まとめ
本書から得た最大の気づきは、共同体感覚を持ち、ミッション、ビジョン、バリュー、パーパスで内発的動機づけを設計した組織は、喧々囂々になっても大きな成果を出せるという、経営と人間味の両面を統合した視点である。この視点は、本書が提示する原理と設計を、私の経験と価値観と結びつけて再構成した、主体的な気づきである。 -
Posted by ブクログ
副業でも何時からでも、何かを「成し遂げたい」「事業として成功させる」等、規模問わず、一貫してその「やりたいこと」に全力集中出来るかを問い、思索させ、会社組織という生き物を扱う人へ向けた理念の書である。
さて、起業することは世間が考えている程、リスクが高いものではない。その日、その瞬間に成りたい、実現したい、成し遂げたい等の意識が芽生えた瞬間に人は起業出来る。無論、個人事業か法人等で手続きはあるがそれも意外にハードルは低い。本著ではビジョンを一貫して持ち、その事業に集中することだ。古今東西、起業し立ての時期は極めて多忙になる。ワーク・ライフ・バランスという概念はない。公私共に仕事だ。だが、本人はそれらを「やりたい」という自身の心から湧き出す情熱を原動力が必要だ。ただ、社会の流れは変わる、市場も社内外問わず社会の人の流れも変わる。だから、都度、状況を把握し考えながら意識して戦略を変えてもいい。
世の中には多くのビジネスモデルがある。スキームもある。全てに善し悪しもある。行動していれば、黒よりのグレーなアウトな存在とも出会うだろう。必ず儲かる、楽して起業、楽してEXIT出来る、楽して、、等、様々な誘惑があるだろう。それらはゴミだ。「楽して」という本質は、自身の情熱や動機らを完全に自己否定する存在だ。関わらない、距離を断絶することを薦める。それらはあなたを食い物にする魔物だから。
本著は、経営を大成功させる魔法の本ではない。だが、人間が人間として何かを行動する際の一つの視点としての軸を提案し提供してくれる良書であると言えるだろう。小さく始めれば、それは、あなたが思い描いた未来から現実になる瞬間はそう遠く無く訪れるだろう。 -
Posted by ブクログ
会社という組織は往々にして利益追従傾倒や時代という変革に適応できずに衰退するか、適応した会社は反映するのかを一つの視点と解釈をを実践という形で提供する内容である。
本著は指すカリスマ経営者では時代を超えて活躍出来る企業にはならないと主張する。淘汰という言葉がある。不要なものを排するという意味だ。会社組織も同じで社会から不要になれば淘汰され、吸収または倒産するという形で消えていく。それはスタートアップだろうが、ベンチャーだろうが、中小企業、大企業や世界企業でも同様に言える。今、正に世界の最先端にいるメガカンパニーだろうが、100年持つかは誰にもわからない。もしかしたら、10年後には無いかもしれないからだ。
さて、本著ではその時代毎の流行に惑わされることなく、自社が主張する核心部分を核としながらも、時代という大きな変化に適応し、自社を更新しせよと強く主張する。この言葉はどの業界業種にも言える。別に時代に無理して合わせなくても良い。ただ、何故、それを今やる必要があるのかという問いを磨き続けて行動しながら修正していくことが必須だろう。
単なる利益や株主価値の最大化を目的にせず、時代が変わっても揺るがない「核となる理念」を持ち続け、その理念を軸に経営判断や組織作りが重要である。
本著は企業や組織作りについて様々な視点と思索を提供するものだ。だが、これは家庭内や副業レベルでも応用は充分に利く。巨大企業も家族という単位でも組織作りは重要なことだ。
自社が掲げる、個人が掲げる大きな目標と同時に、提示して社員や社会の心を惹きつけることが革新と成長を生む。そして、普遍的な基本理念を土台に、変化への柔軟性も持ちつつ、組織自体が永続性を獲得できる仕組み作り――これが「ビジョナリー・カンパニー」(時代を超える企業)の条件であり、何十年にもわたる成功の根本理由だろう。
時代を超えて活躍したい人に向けて読み継がれる良書であるといえよう。