ジム・コリンズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わって、最も大事なことがカバーに要約されてあることを改めて実感した。
---以下、引用----
ジム·コリンズとビル·ラジアーの教えの例
偉大な企業という目的地があるわけではない。
ひたすら成長と改善を積み重ねていく、
長く困難で苦しい道のりだ。
高みに上り詰めると、新たな課題、 リスク、
冒険、さらに高い基準を探す。
企業が追跡すべきもっとも重要な指標は、 売上高や
利益、資本収益率やキャッシュフローではない。
バスの重要な座席のうち、そこにふさわしい人材オで
埋まっている割合だ。適切な人材を確保できるかに
すべてがかかっている。
起業家の成功は基本的に
「何をするか」ではなく
「何者であるか」によって決まる。
真のリーダーシップとは、
従わない自由があるにもかかわらず、
人が付いてくることだ。
重要ポストにいる人物を交代させると決めたら、
「厳格であれ、非情になるな」 と
自らに言い聞かせてほしい。
勇気と人情味を併せもつことが必要だ。
失敗についてどう考えるべきか。
成功というコインの裏面は失敗ではなく、
成長だという考えに至った。
p.37-38
「育成」から「交代」に転換するタイミング
1 この人物を重要ポストにとどめているために、他の人材が会社を去りはじめていないか。
2 価値観の問題か、意思の問題か、あるいは能力の問題か。
3 「窓」と「鏡」をどう使うか。
4 仕事を「業務」と見るか「責任」と見るか。
5 ここ1年で、この人物に対するあなたの信頼は高まったか、下がったか。
6 バスの問題なのか、座席の問題なのか。
7 この人物が退社したら、あなたはどう感じるか。
p.37
2. 価値観の問題か、意思の問題か、あるいは能カの問題か。重要ポストにある者が一貫して、あるいは甚だしく企業のコアバリューに反する行動をとる場合、優れたリーダーは交代させる。会社のコアバリューを心から支持し、また何としても自分の職務に必要な能力を身につけようという不屈の意思がある者なら、交代を決断する前に辛抱強く待ってもいい。もっとも判断が難しいのは「意思」の問題だ。対象者にはそのポストのニーズを満たそうと努力する意思が欠如しているのか(あるいは失ったのか)。欠如はしていない場合、意思に火をともすことはできるだろうか偉大なリーダーは人の成長する力を決して過小評価しないが、成長できるか否かは謙虚さと強い向上心の有無にかかっていることを理解している。
p.68
私たちの生きる世界に成功はあふれているが、生きがいは驚くほど不足している。生きがいもなく、やみくもに働き続けるだけの人生は不幸で残酷だ。ふつうの人が日々の生活のなかで、マンチェスターが海軍の仲間に感じたような深い愛を感じることはないだろう。だが人と人が頼り合う文化では、そうした愛に近づくことはできる。このような文化を醸成する過程で、あなたは社員に「やりがいのある仕事」というはかり知れない価値のあるものを与えることができる。それは紛れもなく偉大なことだ。
p.233-234
ビジョンはカリスマ的ビジョナリーだけのものではない
ビジョンを示すにはカリスマ的ビジョナリーという神秘的な、あるいは超人的資質が必要だという誤解を、ここではっきりと不否定しておきたい。それが事実なら、すべての組織にチャーチルとケネディとマーティン・ルーサー・キング牧師を掛け合わせたようなCEOが必要になる。ビジョンと聞くと「自分には無理だ。典型的なビジョナリータイプではないから」と考える経営者は多い。
だがあなたのスタイルや個人的魅力にかかわらず、ビジョンを策定するのはリーダーの仕事だ。ビジョンを設定するうえでのカリスマ性の役割は、あまりに過大評価されている。自分の会社にすばらしいビジョンを浸透させた経営者のなかには、特別なカリスマオーラを持たない人もいる。
カリスマを自称する怪しげな人々の仲間である必要はない。あなたはあなたのままでいい。
あなたが取り組むべき仕事は、ビジョンを持ったカリスマになることではない。ビジョンある組織をつくることだ。個人はいつか死ぬが、偉大な企業は何世紀にもわたって生きつづけることができる。
p.320-321
どのくらいの速度で成長すべきか
HPのビル・ヒューレットとデイブパッカードはあるインタピューで、ペチャー企業の経営者にひとつアドバイスをするとしたら何か、と聞かれた。ヒューレットはこう答えた。
速く成長しすぎてはいけない。社内のマネジメント能力が育つのに歩調を合わせて成長する必要がある。ベンチャーキャピタルはベンチャー企業に成長を急がせることが多いが、無理に成長しようとすると企業の価値観が損なわれる。
戦略的判断のなかでも、もっとも意見が分かれ、またもっとも理解されていない要素のひとつが成長だ。ここで「判断」という言葉を使ったことに注目してほしい。とれだけ早く成長したいかはあなたが戦略的判断として明確に示すべきだ。
成長は良いものだ(あるいは悪いものだ)と決まっているわけではない。急成長を短絡的に望ましい目標と考えるべきではない。優れた経営者は最大限成長を追求すべきだと考える人には、異端と思えるかもしれない。しかし急成長するという判断は既定のものととらえるべきではない。急成長しないと決断すべき正当な理由もときにはあるだろう。
主要な意思決定がすべてそうであるように、成長に関する判断も会社のピジョンと結びつく。あなたはそもそも大企業になりたいのか。急成長がもたらす負の部分も引き受けるつもりなのか。
成長に負の部分などあるのかと思うかもしれないが、確かにある。たとえば急成長がキャッシュフローの危機を引き起こすこともある。よくあるパターンが、急激な売上拡大を見込んで原材科を大量に仕入れたり、人材を大量に雇ったりするケースだ。それを使って製品をつくり営業をかけるのだが、売り上げが入ってくるのは仕入れから数カ月後だ。売り上げ予測に達しなければ、在庫は現金にならない。現金は血液あるいは酸素のようなもので、なければ会社は死んでしまう。しかも成長は大量の現金を食い潰す。倒産のほぼ半分は、記録的売り上げのあがった翌年に起こるのはこのためだ。
p.414-417
クリエイティビティを刺激するためのマネジメントルール8カ条
1 励ます。あら探しをしない。
2 決めつけない。
3 内気なタイプを後押しする。
4 好奇心を刺激する。
5 必要性を生み出す。
p.415
ここでもキーワードは「リスペクト(敬意)」だ。社員の気持ちをリスペクトしよう。自分をバカだ、価値のない人間だなどと感じさせてはならない。誰かがうっかりミスを犯したら個人を責めずに状況に対応しよう(第3章の対人スキルの項を参照)。
あなたがミスや失敗にどう対応するかが、社員のクリエイティビティに大きな影響を与える。常にこう自問しよう。「この失敗をしたのが自分なら、どう扱われたいか。どのように扱ってもらえれば、失敗から学び、また挑戦したいと思えるだろうか」 -
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・いつでも安全な道に戻れる選択肢を残しておこうとすると、一生選択しないままで終わる
・あなたが誰かを信頼した場合、相手は信頼されることによって認められたと感じ、モチベーションを抱く。信頼しなかった場合に、裏切られた際の痛みと失望は抑えられるだろう。ただし、相手をはなから信頼できないと思えば、優秀な人材ほど意欲を失い去っていく。ビルが「信頼する方に賭ける」のはこのためだ
・素晴らしい人間関係は「この関係でどちらの方が得をしているのか」と聞いて、両方が「自分」と答えるかどうかだ
・仕事を「業務」と見るか「責任」と見るか。重要ポストに就くものは例外なく、業務リストではなく広範な責任を負う。そこにふさわしい人材は広範な責任を全うできなかったときに、「業務はすませた」という言い訳はしない(業務に意味を持たせる)
・「まず目的を選ぶ」から「まず人を選ぶ」への発想の転換。何かをなし遂げること自体にそれほど意味はなく、満足感は長続きしない。だが正しい仲間と協力しながら何かを成し遂げようと努力する過程には、途方もない満足感がある。
・まず最高の人材を集める。それから何か大きな仕事を与える、大きな仕事を選ぶほど、さらに最高の人材が必要にある。するとさらに大きな仕事が必要になり、さらに多くの最高の人材を獲得する。今度はそれ以上無理というくらい大きな仕事が必要になる。それを何度も繰り返す。成長力の魔法が解けないように、決して止まらず、決してスピードを緩めない。この状態で次の大きな夢を追わなければ、一番優秀なものからよそへ行ってしまうだろう
・直感を信じる
初めから問題あるいは判断の核心を見る。様々なデータ、分析、意見、確立に圧倒され、優柔不断に陥ってはならない
枝葉末節を整理する。メリットとデメリットの長々としたリストは捨て、中核的問いに集中する。問題の余計な部分はそぎ落とし、本質的要素をあぶりだす
意思決定を核心まで絞り込み、「直感はイエスと言っているのか、ノーと言っているのか」という問いと向かい合う
・反対意見が出なければ決断しない=判断の本質をより深く理解するため
・問題ない、は問題(=Detailへのこだわりがない)
・一人一台のコンピュータが使えるという状況は、10人1台とは根本的に違う。それがアップルの基本的思想だ。10人1台は列車に設備投資をするようなものだ。同じコストでフォルクスワーゲンが1000台買える。もちろん列車ほど乗り心地はよくないし、スピードも出ないが、1000人がいきたいときに行きたいところへ行ける。僕らの目指しているのは、そういうことだ
・文字にこだわるのはやめよう。絵にしよう。物語を語ろう
・一貫性のあるビジョン:コアバリューと理念>パーパス(存在意義)>ミッション
パーパスはあなたを導く星であり、ミッションはあなたがその時々に上っている山
・ミッションは数字目標ではなく、社員の意欲を掻き立てるような目標を作ること
・フォードは「自動車を庶民のものにする」というミッションを伝えるために、以下のような伝え方をした
私は庶民のために自動車を作る、価格はまともな給料を稼いでいる人ならだれでも買えるくらい安い。それに家族を乗せて、神の創りたもうた広大な大地を何時間も走る喜びを満喫できる。ハイウエイから馬の姿は消える。自動車が当たり前の存在になる
・成功というコインの裏面は失敗ではなく、成長だ。多くの人を見ていて思うのは、成功することに集中するあまり、失敗というプロセスを通じて成長できそうな状況を避けているということだ
・第一級の知性は、2つの対立する概念を同時に内包しつつ、それでもうまくやっていける能力によって測ることができる
・規律のない思考をする人は議論をするとき「ORの抑圧」に流され、白黒はっきりさせようとする、それに対して規律ある思考をする人は、「ANDの才能」を生かして会話を発展させ、新たな解決策を見出そうとする
・①情熱を持って取り組めるもの、②自社が世界一になれる分野、③経済的競争力を強化するものという3つの円が重なる部分をしっかりと理解する
・戦略とは会社の現在のミッションを達成するための基本的方法論。個人の主体性、機会、状況変化、創意工夫、イノベーションが入る余地を残すほうがいい
・私たちが誰よりも得意なことは何か、競争優位の源泉となる唯一無二の能力は何か。基本戦略は強みを生かすものでなければならない。得意なことをしよう
・戦略がイノベーションを後押しするのと同じように、イノベーションが戦略に影響を与えることを許容すべきだ
・多くな勝利をつかむのは、はずみ車を10回回したらすぐに新しいはずみ車に乗り換え、10回回したらまた乗り換えるといった会社ではない。10回回したら、さらに10億回回し続ける会社だ。はずみ車を回すというのは、これまでしてきたことを漫然と続けるという意味ではない。可能性を追求し、拡大し、拡張することだ
・基本戦略 1)製品、2)顧客(市場セグメント)、3)キャッシュフロー、4)人材と組織、5)インフラ
・ビジョン、内部評価(強みと弱み、リソース、イノベーションとアイディア)、外部評価(顧客や市場トレンド、外部トレンド、競合など)
・速く成長しすぎてはいけない。社内のマネジメント能力が育つのに歩調を合わせて成長する必要がある。無理に成長しようとすると企業の価値観が損なわれる
・私たちのビジョンの最も合致する成長率はどのようなものか
・価格をコントロールできないなら、コストをコントロールしなければならない
・画期的な製品の多くは企業が市場プル型のイノベーションだけに集中していたら存在しなかったはずだ。スリーエムのポストイットは、初めに接着剤という解決策があり、それにふさわしい問題を探したのだ
・私たちは対州に何を望むか尋ねるのではなく、新たな製品で大衆をリードしている、膨大な市場調査をする代わりに、製品を磨き上げ、大衆を教育することを通じて市場を生み出している(ソニー・盛田昭夫)
・毎年売上高の25%は過去5年に発売された製品が占めるようにする(マニフェストの一例)
・無理は知識に勝る。「何を見るべきか」という予断を持たなかったからこそ、多くを見ることができた
・長い目で見れば、ベスト(最高)はファースト(一番乗り)に勝る
・うまくいったこと(いかなかったこと)からどのような再現性のある新たな学びを得たか
・仕事の満足度を高める要因第1位は、個人的な達成感である。目標を設定し達成したいと思っている
・あなたはテクノロジーを最大限活用しているだろうか
・集めた情報は「使える」ものだろうか
・相手に愛情と敬意を持つことで、信頼と誠実な対応が生まれる -
Posted by ブクログ
運も含めて考察している部分が出色。3まで読んでいたので、ほぼ義務的に読んだが、引き続き面白かった。
いかにも学者本然としていなく、コンサルタントのエッセイ本っぽいが、よく指摘される通り巻末で示されるデータを見せられると、やはり立派な論文と思えてしまう。
10x型リーダーや二十マイル行進のようなフレーズも健在。造語・キャッチフレーズ化によって自分のペースで論旨を繰り広げるところは、もはや芸人の域だが、それらは的を得ていてイメージしやすいため、確実に本書の理解の助けになっている。ただし読んでいない人にこれらフレーズを説明しにくいのは難点か。 -
Posted by ブクログ
ネタバレビジョナリー・カンパニー1と2で取り上げられたエクセレントカンパニーのうち、
衰退した企業を取り上げて法則を導きだした本。
偉大な企業には法則があり、衰退する企業にも法則がある、というお話。
昔よんだ時はつまらなかったけど、今は面白く読めるという不思議。
◯衰退の5段階_人材採用と教育
企業や事業成長とともに育った人は、「意図的な人材育成」の必要性が理解できない。
結果的に、人が足りないというよりも、変革してくれる人材がいないという問題にぶちあたる。
これが組織衰退のメカニズムである。
売上はすべてを癒す。それは間違っていない。しかし売上を上げたり、事業を急拡大させているなかで変革してくれる人材の採用・教育を忘れてはいけない。
○衰退の五段階とは
第一段階:成功から生まれる傲慢
第二段階:規律なき拡大路線
第三段階:リスクと問題の否認
第四段階:一発逆転策の追求
第五段階:屈服と凡庸な企業への転落か消滅
○第一段階:成功から生まれる傲慢
・主要な弾み車の無視
・本業への熱意と回転が不足すると危険
┗ 指導者が外部にある脅威や冒険、機会に関心を奪われ、主要な弾み車を無視するようになる
・指導者の学習意欲の低下
○第二段階:規律なき拡大路線
・組織の利害より個人の利害を優先
・主要なポストのうち、適切な人材が配置されているものの比率の低下
○第三段階:リスクと問題の否認
・指導者は悪いデータを小さくみせ、良いデータを強調し、曖昧なデーター都合よく解釈する
・組織再編への固執は意味がない。問題解決のための組織再編は解決にならない。
┗ 組織再編やリストラを行うと、生産的なことをしていると思うがそれは大いなる錯覚。悪い兆候に対して組織再編を戦略や戦術に使っているようでは、否認の段階にはいってる可能性が高い。組織再編の戦略は、幹部が外的な条件ではなく、社内政治に注意を払うようになる
○第四段階:リスクと問題の否認
・「ゲームを変える」買収、新戦略への一貫性のない飛躍、興奮を呼ぶ技術革新など、劇的で大きな動きによって素早く突破口を開こうとする傾向
・救世主のような指導者への期待
・新しい計画、新しい文化、新しい戦略という新しい体制を象徴する言葉として、「革命」や「抜本的」変化といった言葉が使われはじめたら危険
・業績より売り込みの優先をするようになったら終わり。業績はすべてに優先され、売り込みは二の次で良いはず
○金言
・偉大な企業は壊滅的な破局にぶつかったときですら、回復して以前より強くなる能力をもっている
・偉大な企業は決して屈服しない、戦術を変え続ける
・偉大な企業を築くというアイディアを決して放棄しないことこそ、偉大な企業を築く
・自分の企業文化を特徴づける原則を大切にする
・損失を受け入れ、痛みに耐え、一時的に自由を失う意思をもたなければならない。だが、いずれかならず勝利するとの確信は決して放棄してはならない
・リーダー1人が会社を成長させたり立ち直らせる事はできる訳ではないが、リーダー1人によって会社を潰す事が出来る
・真に偉大な人物は好奇心と学習意欲を特徴としている
・最優先事項はビジョンではなく、もっと基本的な活動
┗ 主要ポストに適切な人材を配置、収益性の回復、顧客本位など
・企業はイノベーション不足より、リスクを取りすぎて転落するほうが圧倒的に多い
・本業への熱意と回転が不足すると危険
○まとめ
・はずみ車を無視するな
→「どの回転もそれまでの努力によるものであり、努力の積み重ねによって加速度的に回転が速まって行く。1000回転、10000回転、100000回転になり、重量のある弾み車が飛ぶように回って止めようがないほどの勢いになる。」勢いに乗ったら、勢いを保ち続けろ。回転が早くなったらチャンス。捨てるな。100000回転までいける事業は超少ない
・平時からやるべきことをやり、危機においてもブレるな
・リスクは少なくできるのであれば少なくしろ。ハイリスクをとればハイリターンがあるなんて言葉を浅はかに理解するな。潰れるぞ
偉大な企業は確かに大きな賭けを行う。しかし、喫水線以下に大穴を開けかねない賭けは避けている。
データが曖昧、矛盾している状態でハイリスクの賭けの決定を行う場合は3つの問をたてろ。
1.良い結果になったときに何が得られるのか
2.極めて悪い結果になったときにどのような打撃をうけるのか
3.その打撃に耐えられるのか、本当に耐えられるのか -
Posted by ブクログ
こちらはたった100ページにも満たない本ではあるが、僕はこの書籍は買わざるを得なかった。 というのも、僕のビジネス人生20年程度、ビジョナリーカンパニーシリーズにはとても強い影響を受けてきたからだ。
帯に『「ビジョナリーカンパニー」の最重要ロジックが1時間でわかる!』と記載されているけど、確かに1時間で読み切れてしまうボリュームだけど、最重要ロジックが1時間でわかるかどうかは、うーーん、1~4まで熟読してきた人、という限定かも。
というのも、僕にとってはこの80ページほどの内容が、これまで読み重ねてきた(?)ビジョナリーカンパニーシリーズを思い返させてくれて、あぁ確かにこんな記述もあったっけ、そうだよなそうだったよなと思いださせてくれる感じで、なんだか昔の同窓会のような本だった。
僕にとってはビジョナリーカンパニーの圧倒的な調査ボリュームとそこでのファクトから導かれるメッセージはとても力強いものであったし、それと並行して2020年における「世界標準の経営理論」と照らし合わせると、ビジョナリーカンパニーで論じられている点の大きなポイントとしてワイクらが提唱する『センスメイキング理論』はあるんだろうな、と、自分でいったん解釈しておく。
しかしながら、この書籍での「弾み車の法則」は、とてもわかりやすくて、応用例があり、伝わりやすい。 ミックスすると、弾み車の法則を用いながら両利きの経営(知の探索と知の深化)を目指す、というところなんだな、と。
今回も2点抜粋しておきたい。
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P68 (でありながら実は本文の最後のページ)
大きな成功を収めるのは、弾み車を10回まわしたら、さらに10億回まわし続ける会社だ。10回まわしたら新しい弾み車で一からやり直し、それが10回転したらまた別の何かへとエネルギーを浪費する会社ではない。100回転させたら次は1000回転、さらに一万回転、100万回転、1000万回転と、弾み車を捨てると意識的に決断するまで(あるいは決断しないかぎり)まわし続けよう。
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P72 すべての研究成果に共通するテーマは、偉大な会社と凡庸な会社を分けるうえでの規律の役割である。真の規律には、あるべき価値観やパフォーマンス基準、長期目標と矛盾するような同調圧力をなねのける精神的な独立性が必要だ。本物の規律と呼べるのは自己規律だけだ。
「どれほど困難でも、最高の結果を生み出すのに必要なことは全部やる」という内なる意思である。規律ある人材がいれば、ヒエラルキーは不要になる。規律ある思考ができれば、官僚組織は要らない。規律ある行動ができれば、過剰な管理は不要だ。規律の文化を起業家精神と組み合わせれば、すばらしい成果につながる。
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♯ラグビー憲章の大事な5つの価値の中にも「規律」は含まれている! -
Posted by ブクログ
私の教科書の1つである『ビジョナリーカンパニー② 偉大な企業になる』の進化版が本書。
レベルファイブリーダーをさらに超えた永続的な成長をもたらすリーダーを”10X型リーダー”と定義し、その主要な行動パターンを洗い出していく。
10X型リーダーが見せる主要行動パターンは、
1. 「狂信的規律」
2. 「実証的創造力」
3. 「建設的パラノイア」
この3点セットに命を吹き込むやる気の原動力が「レベルファイブ(第5水準)野心」
と定義づける。
本稿の中で参考になった新たな概念が、”SMaC”という概念。
それは、具体的で整然とした一貫レシピのこと。
SMaCとは、"「具体的である (Specific)」「整然としている (Methodical)」「そして (and)」「一貫している (Consistent)」の頭文字を使った造語。不安定で刻々と変わり、情け容赦ない環境であればあるほどSMaCである必要がある" と、企業が拠るべき具体的な指標で、しつこく追跡されるべき目標数値なのである。
ただこれではまだやや抽象的。そこで役に立ったのが、サウスウェストのSMaCである。
(例)サウスウェストのSMaC *本稿より抜粋
1. 2時間以内の近距離路線に徹する。
2. 10~12年にわたって主力機として中型機ボーイング737を使い続ける。
3. 航空機稼働率を高く維持する。ゲートターンは迅速に、できれば10分以内にする。
4. 乗客は我々にとってナンバーワンの商品。航空貨物や郵便物は運ばない。利益率が高く取り扱いコストが低い小包は例外。
5. 引き続き航空運賃を低くし、できるだけ多くの運航便を維持する。
6. 機内食サービスは手掛けない。
7. 他社との乗り継ぎなし、発券・空港税・コンピューター関連コスト。我々の空港は独特であり、他社との乗り継ぎには適さない。
8. テキサスがナンバーワン市場。需要が大きい近距離路線市場がある場合に限って州外にも就航する。
9. 家族と人間を感じさせるサービスと共に、楽しさを感じさせる雰囲気を維持する。
10. できるだけシンプルで行く。航空券の代わりに売上伝票兼領収書を使う。搭乗口で出発10分前にキャンセル待ちの客を搭乗させる。単純なコンピューターシステムを使う。「エグゼクティブサービス」でソフトドリンクは無料提供、搭乗口でコーヒーとドーナッツは無料提供する。全席自由席にする。乗客名簿はテープ録音する。航空機と乗務員を毎晩ダラスに戻す。本拠地と整備工場施設は1つだけにする。
このSMaCに自らがたどり着くことが重要であり、さらに重要なのはそれをしつこく追い続けること。結果に残るかどうかは、行動し、それをしつこくフォローし続けること以外に、結局ないのかな、というのが学びである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレP.96 なぜ一定のペースで成長しなければならないのか
これは一貫性の問題なのか。不確実な状況下であるから一定の規律を維持することが、成功の確率を高めるということか。P.102の記述をみるとそうらしい。一定の定量的な目標は文化や規律を維持せしめる。つまり、狂信的規律を具体化したものが二十マイル更新である
若干ドルコスト平均法的な雰囲気がある
・そのうち内容をクイズレットに入れようと思う。
読んでいると、
失敗した企業も10exer 的な行動を避けるという意味で共通性が見出せる。
では、なぜ彼らはそのような意思決定をしたのか。
一定の合理性に基づいて行った判断が破滅へと繋がっている。
両者は自身の合理性に基づいているという意味では同じなのだろうか。
それとも、自身の規律を自身の合理性以外を事由に変えてしまったのだろうか。
なんとなく、モデル企業の経営者は頑固そうだから、後者が理由になりそうだが。
企業ではなく、経営者に焦点を当てた研究があっても面白いかもなぁ。
ただ、内容は文句なく面白い。
事例が多くするする読める。
★マイナス1は、目からウロコ感がなかったから。
結構普通のことをみんなやっている。
それが難しいということなんだろうが。
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ビジョナリーカンパニーの4冊目。3冊目がでたのが2年くらいまえなので、かなり早いスピードだな。3冊目のなかでもこの本の話しがあったので、同時並行でプロジェクトをやっていたんだろう。
それにしても、このシリーズのスゴさは、実証の方法論的なソフィスティケーションと徹底的な調査を踏まえつつ、事前の予想、当たり前の結論とはかなり違う答えを見つけ出す事だ。
これは驚くべき事で、通常、調査を徹底的にやると訳が分からなくなって、調べなくても分かっていることしか言えないことになることが多いからだ。
今回は、先行きが見えないなかで、企業はどうやって成長するか、というのがテーマ。これは今自分が直面している状況にぴったりフィット。とても参考になった。
この本の答えは、外部環境とは関係なく、人間の意志によって、未来は創れるということ。
くどいようだが、こういう結論が、徹底的に実証的な研究からでてくというのは本当にスゴいことだと思う。 -
Posted by ブクログ
ビジョナリーカンパニーの3冊目で、偉大な会社がいかに衰退するか、というフォースの暗黒面を描いたもの。
なんで、やっぱり、前2作にあった元気が出る感は、さすがに少ない。
「そうだよなー」と思う事も多いが、そもそも「偉大な会社」でもないのに、衰退することを考えるのもリアリティは低いな。
というのは、「普通の会社」の衰退パターンと「偉大な会社」の衰退パターンは違うんだと思うんですね。
とまあ、ぶつぶつ文句いっているけど、このシリーズ特有の対照ケースとの比較をうまく使った調査設計やデータ分析など、方法論的な洗練と、それをすごくわかりやすい伝える語り口は健在で、思わず引き込まれてしまう。
ビジョナリーカンパニーの4つめのプロジェクトは現在進行中のようで、そちらは、衰退する話しではなく、「波乱の環境のなかで成功を納めるためには何が必要か」という元気が出る話しみたいなんで、期待したい。 -
Posted by ブクログ
不確実・カオス的な環境下に置かれながら、業界平均と比べ10倍以上の成果を長期に出し続けている企業である10X型企業がどのようにして生まれたのか調査結果を書いた一冊。
どんな状況下でも着実に歩みを進める20マイル行進、確実に精度調整済みの大砲を放てるだけの裏付けをとったり、リスクには直面しているが、それに対応できるだけのバッファーを準備していることやSMaCレシピをつくることなど前3作同様に著者ならではの表現で書かれており、非常に勉強になりました。
また比較対象企業としてアップルが挙げられていますが、スティーブ・ジョブズ以後の戦略についても解説されているところも興味深いものがありました。
本書では南極探検家のアムンゼンとスコットや登山家のデビッド・ブリーシャーズの話から各企業の話に展開しておりその点も理解が深まる一助となりました。
あと、巻末の訳者の著者とドラッガーとの比較も非常に興味深いものでした。
本書では前3作で紹介された概念との比較に関しては本書ではあまり出てこないのですが、SMaCレシピを守り抜くところや運に対する考え方は前3作に繋がるものがあるとも感じました。
本書の調査対象期間以後にも9.11テロやリーマンショックなど未曾有の出来事が起き、平穏な時代が永続することがない世の中で、本書を含む全4作の概念を守っていき、失敗してもそこから教訓を得て、そして自分の意志で偉大なる道を選ぶことが生きていくうえで重要であると感じました。