ジム・コリンズのレビュー一覧
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Built to lastという原題で、日本語版は1995年に出版された。偉大で永続する企業の特長に触れながら、基本理念の維持と進歩を促す仕組みの陰陽道的な共存が重要と説く。基本理念の欠落あるいは軽視が経営の迷走に繋がる、という主張は直観的に理解できる。
また、基本理念が会社の事業内容や人事・報酬といった実務体系と乖離する場合、基本理念はただの綺麗事に堕していまい、社員の間に冷ややかな雰囲気が蔓延する、という洞察も頷ける。言葉だけでなく、仕組みそのものが理念を語らなければならない。
一方で、本書で先見性があるとされたヒューレット・パッカードの分裂や、ボーイングやソニーの苦境は永続の難しさを語る。しかし、これらは本書の法則を否定するものではないように思う。救世主への待望・短期的な利益偏重・企業理念の形骸化といった、法則の軽視が上記企業の転落の原因であると考える。
企業全体をすぐに変えるのは難しい。ただ、自分自身そしてチーム、部門へとその精神を少しずつ拡げることは不可能ではない。まずは自分の仕事の基本理念を言語化するところから始め、盤石な理念を基礎にして、進歩を促す仕組みづくりに取り掛かりたい。 -
Posted by ブクログ
グッドな会社とグレートな会社を比較分析し、その違いを述べた本。25年前に出されて本であり、研究の対象となっている企業や情報は古いのだが、出された数々の結論は、今でも適用できると思われる。「弾み車」の考え方が肝といえる。参考になった。
「「人材こそがもっとも重要な資産だ」という格言は間違っていた。人材が最重要の資産なのではない。適切な人材こそがもっとも重要な資産なのだ」p19
「中核事業で世界一になれないのであれば、中核事業が飛躍の基礎になることは絶対にありえない」p19
「革命や、劇的な改革や、痛みを伴う大リストラに取り組む指導者は、ほぼ例外なく偉大な企業への飛躍を達成できない。偉大な企業への飛躍は、結果を見ればどれほど劇的なものであっても、一挙に達成されることはない。たったひとつの決定的な行動もなければ、壮大な計画もなければ、起死回生の技術革新もなければ、一回限りの幸運もなければ、奇跡の瞬間もない。逆に、巨大で重い弾み車をひとつの方向に回し続けるのに似ている。ひたすら回し続けていると、少しずつ勢いがついていき、やがて考えられないほど回転が速くなる」p20
「最高の学生は教師から学んだことを鵜呑みをしない学生だ」p24
「まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうべきかを決めている。要するに、こう言ったのである。「このバスでどこに行くべきかはわからない。しかし、わかっていることもある。適切な人がバスに乗り、適切な人がそれぞれふさわしい席につき、不適切な人がバスから降りれば、素晴らしい場所に行く方法を決められるはずだ」」p66
「どういう人が「適切な人材」なのかを判断するにあたって、飛躍を遂げた企業は学歴や技能、専門知識、経験などより、性格を重視している。具体的な知識や技能は教育できるが、性格や労働観、基礎的な知能、目標達成の熱意、価値観はもっと根深いものだとみているのである」p81
「飛躍を達成した企業11社のうち6社は、転換点の10年前から1998年までの間に、一度もレイオフを行っていない。残りのうち4社も1回か2回しか実施していない」p86
「どの要因よりも重要な点は、適切な人びとを採用し、維持する能力である」p87
「飛躍を導いた指導者は、経営にあたって「たくさんの人を試して、うまくいった人を残す」安易な方法はとっていない。「時間を十分にかけて、はじめからAクラス上位の人を厳格に選ぼう。人選が正しければ、その人物が長くつとめてくれるように、できるかぎりのことをしよう」p91
「(人を入れ換えなければならない見極め)その人をもう一度雇うだろうか。と、その人が会社を辞めると話したら、深く失望するか」p92
「意思決定の全過程にわたって厳しい現実を直視する姿勢を貫く」p110
「飛躍を遂げた企業は、無難な仕事を続けていても無難になれるだけであることを知っている。どこにも負けない事業になりうる部分だけに注力することが、偉大な企業への唯一の道である」p160
「技術面で遅れていては、偉大な企業にはなれない。しかし、技術そのものが偉大な企業への飛躍や偉大な企業の没落の主因になることはない」p253
「(弾み車)巨大で重い弾み車を回転させるのに似て、当初わずかに前進するだけでも並大抵ではない努力が必要だが、長期にわたって、一貫性を持たせてひとつの方向に押し続けていれば、弾み車に勢いがつき、やがて突破段階に入る」p295
「(医薬品は患者のためにあることを忘れない)医薬品は利益のためにあるのではない。利益は後からついてくるものであり、われわれがこの点を忘れなければ、利益は必ずついてくる」p308
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Posted by ブクログ
ネタバレ古典的名著とされており、本書に似たようなことを述べているビジネス書は沢山ある。しかし、ここまでデータを調べて綿密に評価されているものは他にない。
ビジョナリーカンパニーとは、持続的に成果を上げられる組織のことであるが、そのためには明確なビジョンと浸透させるための仕組みが肝要だということだ。
とりわけ、自社に置き換えてみると短期的効率OR長期的成長…と、どうしても考えがちだったのだが、それはビジョナリーではないと論破された。AND思考で両立させる方法を考えていかねばならない。
自職場に対してビジョンを明確にすることはまず第一歩ではあるが、外部環境が変わったときにも本当に必要なものは?という視点での絞り込みはまだこれから。浸透させていく仕組みはこれから検討していかなければならないので、集中してやっていこう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ0. この本を読む目的は何か
過去の成功企業からの学びから、私が組織を率いたり、チームを率いる上で大切にしたい価値観をアップデートする。
私が特に大事だと思うことを抽象化し、実務に活かせるように引き寄せを行う。
1. この本は要するに何について伝えようとした本だと理解しましたか。また、現在の自分にとって、どのような意味があるかを考えてください。
偉大な企業というのは、特別なことをやっているわけではない。そして、ブレークスルーをもたらしたような革新的な発展があったわけではない。
むしろ、すべきことを理解しており、それに必要なことはとことん突き詰め、そうでないことは捨てるということを徹底した結果が、結果的に偉大な企業になったという
事実である。
目先の情報や周りの状況に反応するのではなく、本質的に何をしたいのか何をすべきなのかを見極めることに意識を向けることが大事。そして、それを地道に継続していくことが大切である。
2.本の中で印象に残っていることは何か?
第五水準のリーダー:謙虚だが意志が強く、控えめだが大胆
最初に誰を選ぶかを決めて、その後に何をすべきかを決める
答えではなく質問によって指導する。対話と論争を行い、強制はしない。
最先端技術の活用そのものが、偉大な企業になる条件ではない。技術の進歩に踊らされず、自社の針鼠の概念にもっとも効果がある技術を冷静に見極め、活用していくことが重要
針鼠の概念
情熱があることか、世界一になれるか、経済的原動力は何か
弾み車
3. 今後、何を意識し、どのような具体行動を励行していきたいですか
自分の意思は強く持つが、謙虚さは決して忘れない。人の話に耳を傾ける。
どんな時も、冷静に本質は何かを考える。その上で、進む上で本当に必要なことを見極め、それに集中する。必要でないことは、思い切ってやめる。やめることは、やることを増やす以上に、重要。
弾み車のイメージを持ち続け、焦らない。