田丸雅智のレビュー一覧
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先日、ハヤカワ文庫JAで「ショートショートなSF」が出たばかりなのに、連続で今月も早川書房からショートショート関連の本が出た。しかも文庫本ではなく単行本での発行なので、早川書房の気合度が伺える。本書はSFマガジンの連載を纏めたもの。確か、一話2ページの量だったと思う。過去の記憶を呼び起こしながら読み進めたが、ストーリーは殆ど新鮮に感じたので、もしかしたらSFマガジンでは読んでいなかったか?
先週のハヤカワ文庫JA「ショートショートなSF」では数多くの作家の多岐に富んだ文体を楽しむことができた。一方、今回の「未来図」では単一作家によるショートショート27篇を一冊に纏めたもの。安定した語り口でと -
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もう…ひと言で言うと不思議なグルメ小説でしたw
何が不思議って食材が自動車だったりマウスポインターだったり新幹線だったり…目次を見たときは訳が分かりませんでしたw
不思議な食材は調理の為に捌いたり下拵えをして行くと可食部が出てくるんですよね…
この本の世界においてちゃんと普通の食材は有るのですが、シェフと食材ハンターは不思議な食材ばかり使っていきます。そしてそのどれもがとても美味しそうです。
様々な悩みを抱えながらこの店に辿り着いた客が、食事をする事により解決の糸口が暗示されるのはグルメ小説定番な流れです。
ただその暗示も使われる不思議な食材にちなんだ物になるのが流石です。
…いや -
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「ガラスのすぐ向こうにあったのは、もうひとつの別の窓だ。」
この一文は、心を掴まれました。
クスッと笑えて、途中では思わずニヤニヤし、気づけばドキドキしている。そして時々、いや、それはないやろ!とツッコミたくなる。なのに、その全部が不思議なくらい気持ちよい。
読み終えたあとに残るのは、爽快感です。
この本のすごさは、物語の奇抜さだけではなく、次々に飛び出してくる発想が、読んでいるこちらの当たり前を軽々と飛び越えていくところにあります。
普通はこう
現実的にはありえない
そんな展開にはならない
普段、自分がどれだけ常識という見えない枠の中で物事を考えていたのかを、思い知らされました。 -
Posted by ブクログ
面白い。
表題作の「いつ?何時何分何秒?地球が何回まわったとき?」にはじまり、「泥団子づくりに夢中になる」だったり「静かになるまで5分かかりました」のような“小学生あるある”や、「雷が鳴ったらへそを隠せ」や「ため息をつくと幸せが逃げる」や「夜口笛を吹くと蛇が出る」のような昔からの言い伝えなどが、もし実際にあったら?という出発点から膨らませたショートショートの数々。
そんなバカな、と力が抜ける荒唐無稽なストーリーなのに、なんだか本当にあるとしたらこんな感じになりそうと思わせるリアリティがある。それはおそらく現実にあるもののパロディになっているからだ(例えばため息をついた時に逃げる「幸せ」は、G -
Posted by ブクログ
暇な探偵事務所に持ち込まれる奇妙な依頼、「足を踏まれる」「なかなか料理が来ない」「服が他人とかぶる」等々を、嫌々調査する探偵西崎とノリノリで調査する助手の若菜。その裏に隠された秘密を探り当てるうちに、やがて〝憂鬱探偵〟と人々に認知されるようになる。
タイトルに「探偵」と付くものの、ジャンル的にはミステリーというよりはSFに近い。ショートショートなので、一つ一つはとても読みやすく、トンデモ真相なわりに話もすっきり纏っていてよかった。軽く憂鬱な出来事に対して「本当にこうだったらいいのに」と思える、どちらかといえば前向きになれる内容だった。
ちょっと読み慣れないジャンルだったが、最後まで楽しく読め