田丸雅智のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ジャックはまちなかである男から声をかけられ、夢を聞かれた。「母のために新しい家を買いたい」と語ると、男は豆を一粒。それを植えた翌朝、巨大な豆の木が現れ、そこには入口がついて…。
イソップやグリム、アンデルセンなどの童話を下敷きに、基本的には日本のどこかで事件がおこる、ちょっと不思議で、ちょっとブラックな短編集。
カンパニーと銘打っているが、会社が舞台になっているのは数作で、学校だったり、店などいろいろな話だ。
ショートショート作家と紹介されているが、ショートショート的に最後でカタルシスのあるものは2~3作で、基本的には短編。それもブラックユーモアみたいなものが多い。筒井康隆や小松左京、阿 -
Posted by ブクログ
憂鬱なことは世の中にはたくさんある。
小さいものから大きなものまで(ヤンマーのCMみたいだ)。
本作は九つのちょっと憂鬱なものについて、謎解きをする。
のだが。
果たしてこれはミステリーと言っていいものかどうか。
もしかしたらそういうこともあるかもしれないが、スッキリお悩み解決、ではない。
かえって謎が深まってしまった。
勤め人の私にとっては、「保存しないままファイルを閉じる」の回は面白かった。
思い出したのは産休に入るわずか10日ばかり前。
パソコンがピーとかプーとか鳴って、ブルースクリーンになり、全く起動しなくなったこと。
システム担当部署に確認したら、「あー……」「寿命です」「クラウド