佐々大河のレビュー一覧
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購入済み
アイヌへの尊敬
テュルク語族、アルタイ民族、アイヌ民族、北米の先住民族…とても似通ってて、自然と共存してきた伝統に対して尊敬の念がわく。
開拓使は、アイヌから敬虔に学んでいたら食べ物に困らなかったのでは?森から得るのに、その森を伐採し、動物を追払い、農業を始め、苦しんだ。
結果としてひとつの今があるのだから、もし、を考えたところで仕方ないけど、アイヌ人達の豊かな食生活は学ぶべきだったろうと思われる。
そして今、外国人に段々と侵略されつつあり、日本の良さと安全が脅かされている。これも歴史のひとつなのだと妙に納得してしまった。
ピピチャリのような新しい文明に感動する心を持ちつつ、現存の暮らしや文化を大切 -
無料版購入済み
ふしぎの国の
無料版から。明治時代に様々な場所を訪れていた英国淑女がいるとは聞いた事があるが、まさか漫画みたいな事があるとはね……開国したばかりの日本の原風景に対して、「良い」「悪い」をきちんと描いてるのもいい
それと好奇心旺盛な女性探検家イザベラと不愛想な通訳の伊藤のコンビの珍道中としても面白いし、興味深い
もし可能なら日本だけでなく、イザベラの故郷であるイギリスでも翻訳して感想を是非とも伺ってみたいところではある -
Posted by ブクログ
秋田へ向かう、バードさんの旅。
この巻では、バードさんは、より深く日本を知ることができたようです。
珍しい物や事、風習といった目に見える事がらだけでなく、日本人の精神性に触れる出来事があったのです。
火事で焼け出されたのに、何故泣くわけでもなく平然としていられるのか?
自分の夫の葬式なのに、何故笑っているのか?
また、今回とくに、女性の生き方のようなものにも、目が向けられます。
手に職を持って、歳をとっても働き、自分の仕事に誇りをもつ女性。
親にきめられたのではない相手と結婚し、家や親族の中で肩身の狭い思いをしながらも一生懸命な女性。
バードさんは、イトの通訳をすべては介さずに、それ -
Posted by ブクログ
旅は雨のために停滞。
コレまでの無理や虫刺され、あれこれで、バードさんの体は悲鳴を上げ始めている。
けれど、気持ちは引かない。
そんなバードさんの事を心配すると共に、自分の身の振り方を考えなければならなくなった、イト。
そんな中で、バードさんが何故そこまで旅、冒険にこだわるのかが語られていきます。
バードさんは、日々繰り返す日常とか、いつまでたっても変わらない生活といったものには飽きたりない。
ことに、体が弱いことを理由に押しつけられた自由のない生活には。
危険があっても、変化を求め、ワクワクやドキドキしたい。
この気持ちは、わかりますね。
平時が好ましく、毎日同じように過ぎていくこ -
Posted by ブクログ
通訳のイトこと伊藤が、クールなようでありながら、通訳としての自信を少々なくすのが、この巻。
バードさんは、郷に入ったらば郷に従えという気持ちが強く、ちょっとの事では動じない。
驚いたり感動する気持ちは強いものの、日本を嫌ったり、避けようとしたりせず、真正面から受け止めて、ありのままとして認めたいと思っているようです。
イトは、日本人でありながら、古い風習やあまりにも貧しい地方の様子を、恥じたり、惨めだと感じてしまう。
日本人だからこそなのかもしれないですね。
大きな街道筋からいっぽ離れた東北は、とても貧しかった。
不潔で、衣服も満足に着ておらず、皮膚病やあらゆる病気に罹っている者が多く。