佐々大河のレビュー一覧
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無料版購入済み
階級社会だった江戸時代の日本を外国人女性が旅する紀行録です。人や物資が集まる都会とは雲泥の差がある谷間の地方へも恐れずに飛び込んでいった勇気に感嘆します。 障子から覗く目や寝床のノミとの戦いがなかなかの恐怖でした。時代劇では出ないこういった暗部も映像化されたら面白そうです
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ネタバレ 購入済み
やっぱり面白い
いつも首を長くして新刊を待ってます。昔の日本について教科書以外の知識がありませんでしたが、この本を読むたびに昔の人の生活を知ることが出来て楽しいです。今回は牛肉は臭くて食べていなかったということ、ビックリです!今の日本では考えられない笑
本当に大好きな作品!
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Posted by ブクログ
明治初期の日本の主に東北から北海道を巡って「日本奥地紀行」を書いたイギリスの探検家イザベラ・バードと通訳兼案内人の伊藤の旅を描いた漫画。
第三巻は、会津道を通って、川を下り新潟への旅。
会津地方は、明治維新の際逆賊となったことから、極貧の地域となってしまった、と描かれている。人々は勤勉で優しいのに、貧しさを苦に身投げや自殺する者が絶えないと…イザベラは語っている。
今回も当時の風俗が事細かに描写されている。作者は本当によく調べているのだと思う。自分が知っている江戸や明治は、都市のものであり、地方の史実は何も知らなかった事がよく分かる。2020.3.12
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Posted by ブクログ
ネタバレ秋田を目指す新章・東北異聞編スタートとなる6巻である。
浴衣姿のバードさんが麗しい表紙の今巻であるが、シリーズでも随一といっていい濃い内容で描かれた一冊である。
この巻はとにかく濃い。
イトとの別離の可能性を秘めながらの物語のはずが、明治日本に残った江戸の残照を描く内容が実に充実しているのだ。
脚気の治療を研究する西洋医のカヨバシさんとの邂逅から始まり、火事場における人々の振る舞いを見て、その後川に流れている大福帳に関心を持って紙漉きを学びにも行っている。
何より圧巻なのは、後半「六郷①」「六郷②」で描かれたこの頃の葬式の模様だろう。
描写の一つ一つにまでこだわった跡が見える儀 -
Posted by ブクログ
第2巻、予約してすぐに借りられた。
明治初期の日本。当時の日本人さえ使わない会津道という日光から新潟に通じる道を旅するイザベラ・バード。
あまりにも貧しい村々を通り、バードどころか通訳の伊藤も驚きを隠せない。
江戸時代、日本人と江戸の町の清潔さに外国人も驚いた、という話を聞いたことがあるが、それはあくまで江戸の中心でのこと。重税に苦しむ貧しい田舎の農民は、女も上半身裸は当たり前、子どもは裸、衛星環境は最悪だったことがよく分かる。そういった記録をつぶさにとっていたのが日本人ではなく、イギリス人女性(マンガでは若く描かれているが、実際は今の私と変わらないアラフィフ)だから驚きはいや増す。
当時の -
Posted by ブクログ
さすが、ビームコミックス。画力が抜群の作家さんがそろっていますね。
まずは1巻読破。
佐々大河さんは、初めて読む作家さんですが、
なかなか描きこみがすごいです。
実在する女性冒険家イザベラ・バードが見たであろう、江戸~明治へと変遷する日本の姿が描かれています。
100年くらいしか経っていないはずなのに、現代の日本とはずいぶん様子が違う、黎明期の日本の姿。
バード女史の目を通した日本とそれが彼女にもたらす驚きは、そのままわたしたちにも当てはまる気がします。
歴史の教科書では味わえない発見。
なかなか興味深い作品です。これから追いかけようと思います。