あらすじ
消えゆく文明を記し続けた旅人、イザベラ・バード。
山形から秋田へ向かう道のりの過酷さから、
脊椎の古傷が悪化し、激しい痛みが襲いはじめる。
旅の中断を申し出るガイド・伊藤に、バードは自身の過去を語り始める――。
彼女は何故、命の危険を冒してまで、旅を続け、市井の人々の暮らしに寄り添い続けたのか?
大人気、日本発見紀行。金髪の冒険家の生き様に迫る、第5巻。
イギリス女性探検家イザベラの大紀行! ~明治日本見聞録~
「明治に」「イギリス人女性が」「蝦夷を目指す」……創作かと思ったらなんと実話を元にした作品!旅は発見や出会いが醍醐味とは言え100年以上前の日本を外国人女性が探検となればカルチャーショックも山盛りです。
様々な作品で舞台になることの多い明治時代ですが、本作の面白いのは都会から離れた奥地の日本が描かれている所。今の日本人でも初めて知る当時の社会風俗が描かれていて、読みながらその時代に思いを馳せてしまいます。
単に「感動した」「綺麗」と賛辞を並べるだけでなく、当時の不衛生な所や文化の違いなども変に美化せず描写されているのが良いですね。旅路は好奇心旺盛な女性探検家イザベラと不愛想な通訳の伊藤が歩みますが、衝突したり分かり合ったり支え合ったりで実に良いコンビです(イザベラの反応もいちいち面白い)
イザベラ著の原作「日本紀行」も是非オススメ、本作と読み比べると楽しさが更に倍増です!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
旅は雨のために停滞。
コレまでの無理や虫刺され、あれこれで、バードさんの体は悲鳴を上げ始めている。
けれど、気持ちは引かない。
そんなバードさんの事を心配すると共に、自分の身の振り方を考えなければならなくなった、イト。
そんな中で、バードさんが何故そこまで旅、冒険にこだわるのかが語られていきます。
バードさんは、日々繰り返す日常とか、いつまでたっても変わらない生活といったものには飽きたりない。
ことに、体が弱いことを理由に押しつけられた自由のない生活には。
危険があっても、変化を求め、ワクワクやドキドキしたい。
この気持ちは、わかりますね。
平時が好ましく、毎日同じように過ぎていくことが平和であり、幸せだという人もいます。
もちろんそうなのですが、私も、変わっていくことがあるのが、より好ましく思えます。
知らない場所へ行ったり、珍しいものを見たり。
引っ越ししたり、新しいことを始めたり。
とくに若いころには、そうしたかった。
バードさんのような、対応力はないのですけどね。
イトも、いよいよ追い詰められて、さあ、コレからどうする、、、?
Posted by ブクログ
明治初期に日本を旅した女性冒険家イザベラ・バードの手記(?)をコミカライズした「ふしぎの国のバード」の1〜5巻を一気読みしました。
開国、文明開花、そして西洋文化の流入。西洋に追いつかなければ、と日本人が思っていた時代。
今、調査しなければ、古来からの日本の文化が失われてしまう、というモチベーションで、横浜から蝦夷地へ、通訳を1人連れただけの身軽だけど危険な旅をした女性冒険家がいたなんて知りませんでした。
いや、聞いたことはあったのかもしれないけれど、ふーん、と右から左に抜けちゃっていた情報だったのかもしれません。
戦後日本の高度成長期の後の世界を生きている私たちは、なんだか昔から日本は文化的にも成熟していた、と思いがち、いや、思いたい、となっていたのかもしれませんね。
ま、そんな高尚な意図を持って読み始めたわけではないのですが、非常に、非常に、非常に驚かされました。たかだか150年前の日本の文化に、こんなふうに触れることができるのはありがたいなーと。
現在、10巻まで出ているようなので、続きも読もうと思ってます。
なんなら、イザベラ・バードさんの著書も読んでみたいと思っています。
5巻で一旦止まったのは、古本屋さんに5巻までしかなかったから(笑)。
6巻以降は電子書籍でポチッとする予定。
Posted by ブクログ
「むしろ危険な旅だからこそ冒険家をする」というバードの過去が知れました。
今の冒険家にも通じるものというか同じ印象を受けるものがあるなー、と思いました。
確かにこういうのはわかる人にはわかるしわからない人にはわからないかも(笑)
Posted by ブクログ
やっぱり面白い、明治初期の日本
●山形の山中を進むバードたち
●村に着きスズメバチに刺されたバード
●害虫を送り出す文化を目にする
●昔のことを思い出すバード
●療養のために旅に出ることになったバード
●ハワイの火山を命がけで見に行き旅のスゴさを知る
●金山で偉い医者に診て貰ったバード
●突然かつての雇い主マリーズ氏の元へ戻ると言い出す伊藤
Posted by ブクログ
相変わらず「厳しい自然」の描写が凄い。豪雨に火山にスズメバチの大群…
伊藤くんとバードさんの今後が気になる所で次巻へ。楽しみすぎる。
Posted by ブクログ
バード女史の過去が描かれた5巻である。
心因性の背中の痛みを抱えたバード女史が旅を志すきっかけとなった、ハワイでの一幕がこの巻の中心だろう。
死の迫る間際に生を感得できる彼女の異常性についての告白と、それに対して「命より大切な物などない」と説くイト。
ついにイトはマリーズ氏の一件を告げて、別れを断行することを述べる展開で物語は閉じられている。次巻が待たれる結末だろう。
ハワイで生を得たバード女史の凄まじい体験が活写されたこの巻もまた魅力的であった。星五つで評価したい。
Posted by ブクログ
秋田に向かう前、旅は過酷さを増す。
そんな中、バードさんが背中に持病を抱えつつも、何故このような過酷な旅を選ぶようになったのか、その元となる過去の出来事が語られる。
しかし、あの時代にバードさんより更に前に女性冒険家がいたとは…。
ハワイのキラウエア火山、沈没寸前の嵐の船旅…数々の危険な旅路に圧倒される。
2021.1.7
Posted by ブクログ
イザベラ・バード(後にビショップへ改姓)の時代からかなり前に、解剖学すらあった筈の英国でも、治療用のコルセットや妖しい薬品など、如何はしい医療器具が満載なのであった。
サンドウィッチ諸島へ行く女性探検家の人と、イザベラ・バードさんは、地図が読めるのであった。
バードさんは何とか言ひながら、ちゃんとしたウエメセでインディジニアスパーソンのカルチャー(ハワイに馬が昔からゐたか問題は無視するとして)をガン見しつつ、「蛮習」を蔑視しもする。
いろいろあったので、伊藤さんは何とか思ひとどまらせるやうに働くが。かう言ふので伊藤鶴吉さんが
「秋津島で異人のおばさんを死なすわけにはいかんのです」
へ、I・バードさんは西原理恵子先生張りに
「おばちゃん馬鹿だから聞く耳持たないの」
をやる。ただ、I・バードさんは土佐で鍛へられた丈夫な女性ではなく、神経症を病み、背骨の病気を患ひ、経験則で医療のなんかができる程度の虚弱体質も持つといふアレな方である。困ったものである。
Posted by ブクログ
なぜ、バードさんが背中の痛みに耐えながら危険な旅をするのか、過去編があります。
イトは、彼女を止めるために巻末とある提案します。
2人の旅はとーなるんだ?! っていいとこで終わってるんですよね。
でも、観光ではない「旅」に出たくなる話ですね。
自分のために、バードさんは旅をしているのです。
Posted by ブクログ
持病の悪化にも関わらず、旅を続けるバード。
今回は、彼女の過去について大部分を割いている。
面白いんだが、肝心な旅についてちっとも進まないのは、ちょっとイラッ。
一巻に一人子供が出てくるのもお約束。
Posted by ブクログ
峠から見た気色、美しさがよく伝わる。
信頼できる医者との出会いは、残念ながら運であり
その点バード女史はここに来てやっと良い出会いがあったのだな。
運命はいつも自分自身の意志中にあるという言葉も
この時出会ったのか。
郷に入っては郷に従えなのに、現地の人を見て
はしたないという感性がはしたないと思う。
横座りは機能面でも安全面でも馬には跨った方が良かろうに。
人の顔に飯を吹きかけるのははしたなくないのだろうか。
なんのために旅をするのか
分からない人に説明しても理解されないし
わかる人には言葉なんて必要ない
というのはわかる。
身近な物も薬に使うのではなく
使うものだから身近に植えているのいうのが
なるほどなと思った。
本来なら飼っていれば卵を産んでくれる鳥を
買って潰すからには、余す所なく使って
料理にしてくれるところが良かった。
Posted by ブクログ
東京府麹町英国大使館 本来の能力を発揮したいのに_我慢を強いられ_それにより神経が衰弱し_背中の痛みが増長されている 大丈夫!運命はいつも_自分自身の意志の中にあるものですから そういうことはね_わからない人には説明しても理解されないし_わかる人には言葉なんて必要ないものなのよ 女神ペレ_誰より美しい_誰より恐い_女神ペレよく怒る_マグマ村襲う_みんな死ぬ_良い人も_悪い人も_私達_死_直ぐ側にある_だから楽しく生きる_いじけてる暇ないヨ 養生_健康を保つということです 滋養強壮には肉が一番です 死が側にあってはじめて_生きる意味を感じられるの 私にとっては_旅こそ命そのものなの_全てを捧げるものがある_それは何より幸せなことなのよ