佐々大河のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
明治初期の日本(主に東日本)を、旅行(厳密には冒険)した女性旅行家の珍道中。
実際のイザベラ(後 ビショップに改名)は、もうちょっとおばさんで、体も弱く、目も悪かったが、本作での彼女は若く、体も丈夫らしい。ただ、蚤は異常にでかく描かれる。
明治初期の英国人は「グローブ・トロッター」として世界をまたにかけて歩き回っていたが、イザベラは、一応日本人などを蔑視する感覚が欠けている。その辺りは描かれる。
通訳(イザベラのこまごまとした身辺の雑事もこなす)の伊藤鶴吉がいかにして有能な通訳となったか、当時として英語を流暢に話せる人はどういう境遇にあったか、が描かれる。