畑野智美のレビュー一覧

  • 世界のすべて

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    凪の海のような、音もなく降る霧雨のような、静かでただじっと見ていたくなる風景みたいな物語だった。現実はこんなに優しくはないし、もっと痛いこと苦しいことを味わう人が多いと思う。日が暮れて夜になっていく空の色、と主人公が言ったソーダを飲んでみたい。

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    2025年07月18日
  • 世界のすべて

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    ネタバレ

    主人公の性質に共感する部分があったので、帯に惹かれて購入

    もしかしてマイノリティ?って思った時の不安と、特徴で分類されて名前がついてることの安心感、ずっと拭えない「いつかは、」の期待
    全てに身に覚えがありすぎたなぁと

    主人公もそうなんだけど、ある程度したらだいたいの人は向き合えてくると思う。
    ただ、子供が好き・欲しいと思ってる人にとっては、多くのセクシャルマイノリティって受け入れるだけじゃ解決にはならなくて
    向き合って割り切って生きてくしかないんだよねーと改めて思った。

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    2025年07月03日
  • 世界のすべて

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    喫茶店を舞台にしたセクシュアリティの多様性がテーマの繊細なお話だった。
    他の人と違う自分に悩んでる人に読んでほしい、ほっとするような温かさがあった。ラストもとても良かった。装丁の紫が綺麗。

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    2025年07月03日
  • 海の見える街

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    私はバッドエンドが苦手なので、いつもご法度であるけれど、最後を確認してから本を読み始める。
    今回もそうしたのだが、すると誰と誰がくっつくのかがわかってしまった!
    恋愛小説なんて、カップルがわかってしまえばあとは読まなくてもいいかな、とも思ってしまっていたけど、読んでみたら良い小説だった。
    何が良いのか、というと、じんわりとした人としての温かさを感じる小説だったところ。
    恋愛の行方だけじゃなく、文として良かったと思う。
    たまにくすりと笑える表現もあって、今回初めて畑野智美さんを読んだのだが、また読んでみたいと思った。

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    2025年06月22日
  • 若葉荘の暮らし

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    ネタバレ

    お互いに配慮しつつも共同生活で交流がある。今の私にはいいなと感じた。もちろん一人暮らしには一人暮らしの良さがあるけど、ふっと寂しさを感じる時もある。だから、家族ではないけど家族のように少しお互いを気にかけつつ個を大切に一緒に暮らせたら、日常の癒しになる時もあるんじゃないかと。まぁ、現実世界においては多々トラブルもあると思うけど。こんな所があれば、一度住んでみたいと思った。

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    2025年06月21日
  • 世界のすべて

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    水色でもピンクでもない、薄紫ベースのグラデーション表紙で色がまず綺麗だなと、惹かれて手に取りました。話の中で紫色について書かれているところがあったので、今作で大事なカラーなんだと思う。
    多様性について・ジェンダーについて、上澄みだけ掬ったに過ぎないが、改めて知る機会がなかったので読んで良かった。読めてなかったら、「そういう性格の人」で片付けて、嫌な固定概念を押しつけてしまったかもしれない( ;∀;)。気をつけよう。

    『とにかく僕は「普通の子」に見られたいのだ。自分の性や恋愛について、誰にも言わないのは自分自身が偏見の強い人間である証拠だ。そのくせ、誰かに「普通の子」と言われるとは引っかかって

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    2025年06月21日
  • 神さまを待っている

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    ネタバレ

    派遣切りにあった愛がホームレスに至るまで。ひとつひとつが不幸な出来事ではあるが愛の選択の積み重ね、全てそっちじゃない方を選んでいる。今の世の中は確かにこうなってる。でも愛には雨宮がいた。こんなに親身になってくれる人が、そうそういる訳はないのに、助けても言えない。でも貧困って思考もおかしくなってしまうほど、正常ではないんだろうな。通常でも小難しく書かれた役所の書類はわからないのに…
    愛には神様がいたけど、大多数の人には現れない。この本は2019年の本だけど今ならもっと神様はいないかも。手を差し伸べる余裕がなくなってる。厳しい現実。

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    2025年06月18日
  • アサイラム

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    ネタバレ

    2025/05/03予約 24
    アサイラムとは避難所、保護、亡命などの意味。
    心に傷を負った被害者が安心して暮らせる街を
    税金で賄っている。税金の使い道として理解してもらいにくいとは思うが刑務所は莫大な税金で運営されている。そう思えば被害者は自力で立ち直れというのは公平ではない。考え方のひとつとして、なるほどと思った。ただ体の傷を負った人、病を得た人の事も考えたいと思う。働きたいけど働けない、そして福祉からもこぼれ落ちる人は必ずいる。全ての人に同じように、と思うが言うは易しなんだろう。理想郷ではある、そんな国になればいいな。

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    2025年06月15日
  • ヨルノヒカリ

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    こんな感情は私には分からない…
    でも、ぐいぐいと引き込まれて読破。
    自分たちの形を大事にして、生きていってほしいと思いました。

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    2025年06月02日
  • アサイラム

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    いじめや何らかの犯罪被害者が避難して庇護下で生活できるという架空の街。本人だけではなく家族で住むことができる。
    被害者ではなく「加害行為に遭った」という表現に違和感があったが読み進めるとなるほどと思えた。
    加害者は刑務所や更生施設で税金によって暮らしているのに被害者にはそのような制度がないのは確かに矛盾している。
    犯罪被害者でなくても心を壊してしまう人が増えている昨今このようなコミュニティが必要だと感じた。

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    2025年06月01日
  • 消えない月

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    ネタバレ

    闇、病み‥
    最後の結末をどのように受け止めれば良いのか。
    松原氏は更生できるんだろうか‥と思う。
    生涯罪と向き合うことで、彼は変われるのだろうか‥。彼は加害者でもあるけど、家庭環境や学生時代を考えるとある意味被害者的な側面もあったんだろうなと思った。

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    2025年05月28日
  • 若葉荘の暮らし

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    全体として穏やかな作品でありながら、女性の貧困、感染症による飲食店の困窮など、私たちが抱えてきた問題が赤裸々に描かれている一冊だ。主人公のミチルさんは40代・アルバイト・独身・子なしと人によっては哀れむような境遇かもしれないが、けっして人生に対して真摯じゃなかったわけじゃない。むしろ荒れ狂う世の中を頑張って生き延びてきた人物だ。そんな彼女が若葉荘と出会って、より積極的に人生を変えていこうと踏み出すその変化がステキだなと思う。私も人生を諦めたくない、そう思わせてくれる一冊だった。

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    2025年05月22日
  • アサイラム

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    ちょっとSFっていうか不思議な話だった。
    なんか心がゾワゾワする。ずっと闇って感じだった。
    留美ちゃんみたいな結末の子がこの作者さんの本にでてくることに驚いた

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    2025年05月15日
  • 感情8号線

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    予想以上に面白かった!
    環状8号線沿いの駅に住む女の人たちの恋愛やら悩みやらをクローズアップするオムニバス。
    馴染みのある駅もあり楽しかった。
    女の人たちの恋愛のドロドロさや、自分にも当てはまるような性格の黒さがものすごくリアルに描かれている。
    最後のページあたりで都度落とされる感じもなんとも…。
    出てくる男でまともなのは結城くんと貫ちゃんくらいかな。里奈のその後がとても気になる。

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    2025年05月10日
  • ヨルノヒカリ

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    恋愛という型にはまらないとしても、2人の関係はとても素敵で羨ましくさえ思った。
    恋人という関係だったにしても、この2人のような関係はなかなか築けるものではないから。

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    2025年05月08日
  • 消えない月

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    こんな急展開ってなに
    1番びっくりの結末を
    こんなサラッと書いて終わる作風が逆によかった

    ストーカーのやることはいかんよと思いながらも
    彼についてはちょっと同情もあったな…

    被害者視点とストーカー視点が
    交互にあるので同じシーンを往復するものの
    わかりやすく面白かったです

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    2025年05月06日
  • アサイラム

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    加害に遭った人たちの街が本当にあるのかと思って思わずネット検索してしまった。実在はしないよう。世の中にこういうコミュニティがあってもいいと思う反面、コミュニティ内で全てが完結してしまうのもこわい。

    当事者にならないと本当の辛さはわからないけれど、自分がニ次加害を無意識に加えないように、自分の物差しを常に疑うようにしたい。
    自分が我慢すればいいみたいな風潮はやっぱり無くなってほしいし、自分自身もやらないようにしていこうと思う。

    読みながらあっちこっち思考が飛んで、色んなことを考えさせてくれる本。というより、考えざるを得ない状態になってしまう。

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    2025年05月06日
  • 大人になったら、

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    葛城メイ、35歳独身。
    メイは命と書く。
    父親は「僕の命」と言って育ててくれたが、ある日家を出ていった。
    母親も病を得て逝ってしまった。
    学生のころから付き合っていた恋人がいたが、別れることになってしまった。
    いま、頼れるのは友人のみっちゃんと、大ちゃんだ。

    メイはカフェの副店長として働いている。
    お店の仲間やお客さんとの交流は、時々イラッとするがそれなりに充実している。
    そんなメイに訪れた久しぶりの恋の予感。

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    2025年05月04日
  • アサイラム

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    他の方の感想で「この作者は登場人物たちを甘やかさない」とあったが、読んでいて確かにその通りだなと感じた。

    何らかの加害にあった被害者たちが前と全く同じように生きていくことは難しく、人生の再構築を行わなければならい辛さがある。

    皆幸せになってほしいけど…実際には遠くで、あるいは近くで見守り/見守られながら祈ることしかできないのがもどかしい。

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    2025年04月29日
  • 大人になったら、

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    35歳独身の都内カフェ店員(副店長)、彼氏無しのメイが主人公。社員として飲食チェーン店に勤めているが、将来の展望があるような、ないような宙ぶらりんの状況。若い人に『目標は何ですか?』と詰められるが、答えるほどの何かの目標を持っているわけでもない。何となくわかるなあ。

    僕も流通業の会社には入ったが、『店長になりたいか?』『将来は何になりたいの?』と聞かれても明確な答えは自分に無かった。『僕は○○屋です(でした)』と明確に答えられる人をある意味では羨ましく思った。

    メイは同級生、元カレ、同じ店の同僚、常連さん…いろんな人に囲まれながら毎日を過ごし、店長試験をいろんな人の協力で4度目でやっと受か

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    2025年04月29日