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Posted by ブクログ
2021/01/31
高校生の青春話というと簡単すぎるかもしれないけど、だいたいそんな感じ。読んでいて気分が丸くなるようなそんな感じ。
中高一貫で内部進学により高校に進学した涼ちゃんと、クラブの野球チームで小さい時から何かと因縁のある西沢、いきなりトマトを投げつけてきた久野さんとか、幼なじみの望月、普段からつるむ仲間の青野…。それぞれの出会い方はなんじゃこりゃ…って感じだけど、それぞれがそれぞれのペースで親密になっていく様子が読んでてとっても面白かったです。
シリアスな場面でもすごいシリアスにしないかのように終わりの場面でひとボケ入れてくるあたりが話にオチがあるって感覚で楽しく読めました。
Posted by ブクログ
ずっと気になっていた作家、畑野智美さん。
夏に文庫化されて買ったものの積読。
夏が終わる前には……と思いつつ、もう秋になってしまった。
第一文の赤い色が印象的。
赤と言えば、「久野ちゃんの赤い傘が見つけられない。」も好きだ。
見つけられなのだから視界に赤はないはずだが、赤い傘がどこかにある映像を想像してしまう。
読みやすく、イメージの湧きやすい文章だ。
とはいえ、裏表紙の内容紹介からわかる通り、人間関係はとても複雑な話だ。
現実でここまでごちゃごちゃすることはそうないと思うが、その複雑さの中で主人公・涼太の姿はどこかリアルに映る。
どんな人間にだって仲のいい人・悪い人、好きな人・嫌いな人はいる。
そして、他人から信頼してもらえるような人でも、知らぬ間に誰かを傷つけてしまうこともある。
さらには、傷つけたことに気づいてもどうしようもないことだってある。
ましてや涼太は高校生なのだから、大人のようにうまく立ち回ることは難しい。
青臭く、ぶれることもあるけれど、それでも好きな子のためには一生懸命になってしまう涼太が微笑ましい。
屋上から動き出すラストシーンは爽やかさ抜群。
少し頼りない涼太ではあるが、この夏がきっかけで覚悟を決めて、大人になっていくのではないかと思う。
一週間に満たない話だというのには驚きだが、高校生の頃の一日は濃密だったなぁと思い返した。
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