畑野智美のレビュー一覧
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自分がかつてOLだったとき、友人の結婚式に出席した時、時を遡って、自分が主人公の愛になったみたいにどんどん物語に引き込まれていって、あっという間に読んでしまった。
途中で、お金があるうちにアルバイトするとか、もっと方法があっただろうにと思わなくはなかった。
愛が友人に相談して惨めになりたくないとか、そんな気持ちが邪魔して、気がついたらホームレスになっていた、ということなのだろう。
たくさん無くしたことはあったけど、雨宮に見つけてもらえて良かった
雨宮、時には暑すぎるけど、人生の中で1人はそんな子に出会えたら、心強いよねと思った。
結局、愛を救ってくれた神様は、雨宮であり、千鶴であり、上谷であり -
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26歳の女性が派遣の満期で職を失い、失業手当の受給期間を過ぎても仕事は決まらず、お金がなくなり家賃が払えなくなって漫画喫茶に寝泊まりするようになる。
怠けていたわけでも、贅沢や浪費をしていたわけでもなく、真面目に働いて慎ましく暮らしていただけなのに。でも、これが現実。
主人公は四年制大学を卒業している。派遣や日雇いでの事務仕事だって人並み程度の能力があることは描写されている。
日本は、普通の人が普通に働いて普通に生活することができない国になってしまったんだな。
頼れる実家があるかないか、それが全ての運命の分かれ道になっている。
実家、就職、人脈ガチャ…全てが運ゲー。
終盤に出てきたCEOが -
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桜並木の坂道を上がると正門が見える。
海辺の町の、海の見える高校で、同じクラスの遥とマーリン、バンちゃんとアルトの4人の一年間を綴った物語。
バンちゃんとアルトは、考古学部員の男子。
派手な子や目立つ子もいるけれど、いじめのない良いクラスメートたちに囲まれて、何か特別なことがあるわけでもないけれど、読んでいて何故かわくわくしてくる。
これが青春ていうやつかなぁ。
高ニのあの頃の初々しい思い出の数々。
大人の恋愛の一歩手前のような、切なくて胸がキュンとなった恋も、かけがえのない友情も、何もかもがぎゅっと詰め込まれていて、記憶の断片として、いつまでもいつまでも大事にしておきたい。
ひかりに反射し -
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2年ぶりの再読。テーマは貧困。
すごく引き込まれる内容だった。面白かった。
主人公である水越愛の苦しい状況を応援したいという猛烈な想いと、テーマが決して他人事ではないという緊張感があったことが没頭できた理由だと思う。
登場人物に、2児のシングルマザーであるミサという人物が出てくる。
彼女は、出会い喫茶で、「茶飯」ではなく「ワリキリ」をして生計を立てている。そこまでしないと家族を養っていけないのが、読んでいてとても苦しかった。生活保護を申請しようにも、学歴のないミサに対し、市役所の人が怒ったような、責める態度になるという。おまけに彼女には発達障害があって、制度のことなんてなおさら理解できない。 -
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ネタバレ高校生の丹羽君は自分の気持ちを伝えようとしていた相手である長谷川さんを交通事故で亡くしてしまう。大学生になり研究室にあるタイムマシンで過去に戻るがそこで目にしたものは…。
元の時代に戻れてもそれは全く同じ世界でないというのがこの物語の主軸となっている。いるはずの人がいなくなってる世界。
魚住さんは丹羽君をどんな気持ちで送り出したんだろう…。丹羽君も長谷川さんも魚住さんも好きという気持ちを言えずに会えなくなる切なさ。
平沼先生に会う時お弁当箱に入った奥様手作りの草餅をお土産に持参した丹羽君のお父さんには涙でした。
最後に出てきた村上さんが誰なのかピンと来なくて考察を読んでそうなんだ…と。 -
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ポプラ並木さんのベスト11の中に入っていて、私が未読だった一冊。
SF。私はそれほどSFが得意分野ではないのだが、パラレルワールドの物語はその中でも割と好きな分野(*^▽^*)
プロローグから本編に入っていくあたりが、どうにも読み辛くなかなか頭に情景が入ってこない(-。-;
会話文の連続が、誰が喋っているのか全然ついていけず(^◇^;)
48歳の私。
どうも最近、老眼が進んできたようで、少し字が小さいと、うまく読めないのだ(^◇^;)
私はど近眼で、眼鏡をかけると文字がかなり小さくなってしまう。。。
100均で老眼鏡を買ってきた(笑)
こりゃ読みやすい(笑)
そこからはスピードアッ -
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ネタバレ最近何故か青春ものが続く。主人公・涼、夏休み直前の登校中、同じ高校の女子・久野ちゃんにトマトを投げつけられる。久野は野球好きの弟が中学でいじめられたことで仙台から転校してきた。久野が野球部の西澤と付き合っているという噂。涼の元カノの微妙な距離感、親友カップルの関係もおかしい。涼は自分では気づかないうちに西澤や身近な同級生に心に傷を与えていたことを知る。青春時代の繊細な心情、微妙な距離感、疑心暗鬼、このすべて青春なんだ!ラストの涼と久野が対峙する場面はドキドキした。畑野作品の短文だけど鋭い描写を堪能した。④
仙台の強豪野球部というと2校。仙台育〇と東〇。悪いイメージされちゃうのは困ってしまう。