畑野智美のレビュー一覧
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初読みの作家さん。私が最も手を出さないジャンル、SF。SFというより恋愛?恋愛というより・・・?と、なんともジャンルの区別が難しい本でした。
物語は、理系男子高校生が、初めての恋をして、その子に想いを伝える前に、その子は待ち合わせの場所で車に轢かれて亡くなってしまう。
大学生になった理系男子が、タイムマシンで過去に行き、過去を変えようと思うのだが・・・。
結構ツッコミどころも、理解できないことも多かった作品だが、なんともいい感じの物語。正直、読み終わった今もラストがイマイチ混乱していますf^_^;
ですが、全体的にもどかしくなったり、考えさせられたり、繋がりに嬉しく -
Posted by ブクログ
「南部芸能事務所」シリーズの3作目。
前作でようやくコンビ名が決まった“溝口新城”だけど、だからと言って彼らが芸人として認められるわけでもなくTVに出られるようになるわけでもない。
お笑いブームが去った後の厳しい世界でやっていけるかどうか、相変わらずの境遇の中で自分の将来だけでなく、自分の周りの人の将来も含めて、決して楽天的になれない思索がグルグルと回る。
このシリーズ、世代も境遇も私が生きる世界とは全く違う世界の話なのだけど、何となく身につまされることが多いなぁ。
一緒に暮らす男女間の感情の機微、家族が子供に寄せる思い、姉が弟を見守る気持ち、夫婦になろうと思う時の決意、これまで生き抜いてきた -
Posted by ブクログ
2017.2.17〜2017.3.7
軽い気持ちで本を読みたいと手に取った作品。
本自体は薄かったが、ただの恋愛小説ではなくとてもメッセージ性がある本であった。
感情8号線。環状8号線。
荻窪、八幡山、千歳船橋、二子玉川、上野毛、田園調布
距離は近いのに、遠い。
東京ってそういうところ。近くにあるのに手に入らなくて、幸せとは遠い街。
すぐそこにある幸せを掴めず、遠回りしながら恋をしたり仕事をしたりして生きている。
そんな女性にとても共感した話でした。
性格も容姿も全て合わないけど、それでも
共感したのは、幸せになるための選択を私たちはしているからだと思う。 -
Posted by ブクログ
どんだけ狭い街なんだと頭の中で突っ込み苦笑い。でもそれは些細なこと。内容は若者らしさ全開でとても面白かった。性描写に少し違和感を覚えたけど、なるほど女性作家さんということで納得。男性が女性に対して誤った固定概念があるように、逆も然りなのかもしれない。
あらすじ(背表紙より)
佐藤善幸、外食チェーンの正社員。身に覚えのない女性問題が原因で左遷された先は、6年半一度も帰っていなかった故郷の町にある店舗だった。淡々と過ごそうとする善幸だが、癖のある同僚たち、女にだらしない父親、恋人の過去、親友の結婚問題など、面倒な人間関係とトラブルが次々に降りかかり…。ちょっとひねくれた25歳男子の日常と人生を書い -
Posted by ブクログ
ちょいと駄目な感じだけれども一応社会に順応している雰囲気イケメンが、いわれの無い女性問題の中傷書き込みで本社を追われ、生まれ故郷のファミレスに配属になるところから始まります。
都落ちの上に生まれ故郷に配属という事で、少々腐り気味となりますが、6年ぶりに会う親友や、父親以外の家族との触れ合いで次第に心がほどけて行きます。
この父親以外という所が味噌で 、女好きで家に寄りつかないくせに息子の事が大好きで、そんな父親の女癖の悪さが自分に遺伝しているんではないかと嫌悪感がありまして、しかもそんな父親の女性問題が善幸に直接の大問題を起こす事となるのであります。
この善幸くん基本的に年上好きで、今まで付 -
Posted by ブクログ
私が父のことをあまり良く思わないのは、きっと自分と似てるからなんだろうな、特に自分の嫌なところが。
歳を取って、鏡に映る顔の形やちょっとした仕草や口調が似てくるのを自覚すると、益々そう思うようようになった。
だけども、ほんとは自分の嫌なところは、多少の遺伝はあったとしても、自分の人生の、自分の責任なんだよね。
息子を持って、二人とも独立した今となって、もっとこう接してあげていたら良かったとか、こう育てていれば良かったとか思うけど、彼らの人生には、私はまた間接的にしか関与できなくて、彼らの人生は自分で作り上げるものなんだよ。今度の次男の就活でつくづく思った。
ずっと長い、父と私、私と息子たちとの