畑野智美のレビュー一覧

  • 感情8号線

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    環状8号線沿線に住む女性たちの六つの連作短編。連作短編は「へーそういう繋がりがあったのね〜」と1度で2度美味しい的な楽しみがあるので好き。

    どの話もハッピーエンドではなく、モヤモヤ感が残ります。

    麻夕ちゃんみたいな子は、お嬢様育ちのせいか、自分のまわりの人の事などお構いなく、さっさと一人で幸せをつかむタイプのような気がする。苦手なタイプだな。


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    2018年05月03日
  • 夏のバスプール

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    等身大の高校一年生が、みごとに描かれていて、想像以上に面白かった。
    人を見下したり、いじめに加担してたり意識化に無いところで心無い行動をしてることは確かにあり、この主人公は誰にでもどこかあてはまるんじゃないかな。
    でも、最後は心を偽らない行動を涼太と久野ちゃんがとってくれたので嬉しかった。

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    2018年01月20日
  • タイムマシンでは、行けない明日

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    初読みの作家さん。私が最も手を出さないジャンル、SF。SFというより恋愛?恋愛というより・・・?と、なんともジャンルの区別が難しい本でした。

    物語は、理系男子高校生が、初めての恋をして、その子に想いを伝える前に、その子は待ち合わせの場所で車に轢かれて亡くなってしまう。
    大学生になった理系男子が、タイムマシンで過去に行き、過去を変えようと思うのだが・・・。

    結構ツッコミどころも、理解できないことも多かった作品だが、なんともいい感じの物語。正直、読み終わった今もラストがイマイチ混乱していますf^_^;
    ですが、全体的にもどかしくなったり、考えさせられたり、繋がりに嬉しく

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    2017年11月26日
  • 国道沿いのファミレス

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    チェーン店のファミリーレストランに勤めてる主人公、佐藤善幸は、いわれのない社内クレームから故郷の支店に左遷されてしまうところから始まる話。

    幼馴染のシンゴは父親がいなく、主人公本人も特殊な家族模様で生きてきた。

    狭い田舎世界での話で、話自体は面白く進むけど、主人公の父親が馬鹿すぎてその分減点です。

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    2017年09月09日
  • タイムマシンでは、行けない明日

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    タイトル通りにタイムマシンもの。
    面白く切ない。宇宙ロケット開発を夢見た少年はロケット打上げに初恋の女の子を誘う。ところが彼女は待ち合わせ場所で事故死してしまう。少年は彼女に会うためにタイムマシンを開発するため大学の研究室にいた。
    もっとタイムトラベルを繰り返すのかと思ったらメインはそこではなかった。教授や秘書の夜久くんとの会話が軽快で非常に面白いし、自分のいた世界とのギャップに苦しんだりと精神面でのSFだった。
    オチにも驚いた。何故教授たちが自分の事を世話してくれたのかの理由や自分の運命の人との出逢いがあった。
    良い本だった。

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    2017年08月20日
  • 南部芸能事務所 season3 春の嵐

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    「南部芸能事務所」シリーズの3作目。
    前作でようやくコンビ名が決まった“溝口新城”だけど、だからと言って彼らが芸人として認められるわけでもなくTVに出られるようになるわけでもない。
    お笑いブームが去った後の厳しい世界でやっていけるかどうか、相変わらずの境遇の中で自分の将来だけでなく、自分の周りの人の将来も含めて、決して楽天的になれない思索がグルグルと回る。
    このシリーズ、世代も境遇も私が生きる世界とは全く違う世界の話なのだけど、何となく身につまされることが多いなぁ。
    一緒に暮らす男女間の感情の機微、家族が子供に寄せる思い、姉が弟を見守る気持ち、夫婦になろうと思う時の決意、これまで生き抜いてきた

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    2017年06月06日
  • 南部芸能事務所

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    弱小芸能事務所を舞台に、所属する芸人たちの葛藤する想いを綴る連作短編集。
    明日はどうなるのか分からない芸能人。そのなかでも『笑い』を提供する芸人は、自分の実力プラス時代の需要が人気を左右する。駆け出しの若手、行き先を迷う中堅、終点地を考える大御所。それぞれの希望や苦悩が、絶妙な表現で読み手に伝わってくる。シリーズ作品ということで、今後が楽しみな群像劇である。

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    2017年03月26日
  • 感情8号線

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    2017.2.17〜2017.3.7

    軽い気持ちで本を読みたいと手に取った作品。
    本自体は薄かったが、ただの恋愛小説ではなくとてもメッセージ性がある本であった。

    感情8号線。環状8号線。

    荻窪、八幡山、千歳船橋、二子玉川、上野毛、田園調布

    距離は近いのに、遠い。
    東京ってそういうところ。近くにあるのに手に入らなくて、幸せとは遠い街。
    すぐそこにある幸せを掴めず、遠回りしながら恋をしたり仕事をしたりして生きている。

    そんな女性にとても共感した話でした。
    性格も容姿も全て合わないけど、それでも
    共感したのは、幸せになるための選択を私たちはしているからだと思う。

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    2017年03月08日
  • 感情8号線

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    誰も真っ向から好きになれなくて、でもこれが女だよなって思えて面白かった。月並みだけど、隣の芝生は青く見えたって、実際どうかなんて本人しかわからない。

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    2017年02月21日
  • 国道沿いのファミレス

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    最初は主人公の善幸を好きになれなかったけど、読み進めていくと女性にはだらしないけど悪人ではないし、仕事も濡れ衣で飛ばされても腐らずちゃんとやり、ストーカーに怯える同僚の危機を聞けば走って駆け付けて退治する一面も持つ。幼馴染のシンゴとの友情は羨ましくなるくらい。お互いに相手を一番に思いあって恋人が嫉妬するのがわかる。粧子さんに子供ができてプロポーズ、これからの二人を応援したい。最後は家族全員ファミリーレストランに勢ぞろい、よかったね。

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    2017年02月14日
  • 国道沿いのファミレス

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    主人公の佐藤義幸は大学卒業後、東京に本社がある外食チェーンの会社に就職し、都内のファミリーレストランで働いていた。あと半年も経てば本社勤務になるはずだったが、ネットに書き込まれたデマが原因となり、転勤の辞令が下る。左遷先は、六年半一度も帰らなかった故郷にある店舗だった。
    淡々と過ごそうとする義幸、物語も当然淡々としているが、職場、家族、恋人、親友、色々あってハッピーエンド。
    25歳男の人が主人公の小説って初めて読んだかも。

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    2016年08月01日
  • 南部芸能事務所

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    芸人を目指す一組の若手の話かと思っていたけど、南部芸能事務所に所属する人たちやファンの連作短編で、とても良かった。
    もちろんその一組の若手が物語の軸なんだけど、それを中心としつつも、皆が個性があり読みやすかった。なにより社長が良い味を出していてキャラがいい。
    次巻ももうすぐ文庫化されるので楽しみ。

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    2016年04月08日
  • 国道沿いのファミレス

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    1602 初著者作品。読みやすく、登場人物も味わい深い人が多かったです。狭い世界でくっつき過ぎな感じもあるけど、大団円なのが良かった!読後感すっきり!
    第23回小説すばる新人賞受賞作。

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    2016年02月21日
  • 国道沿いのファミレス

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    どんだけ狭い街なんだと頭の中で突っ込み苦笑い。でもそれは些細なこと。内容は若者らしさ全開でとても面白かった。性描写に少し違和感を覚えたけど、なるほど女性作家さんということで納得。男性が女性に対して誤った固定概念があるように、逆も然りなのかもしれない。
    あらすじ(背表紙より)
    佐藤善幸、外食チェーンの正社員。身に覚えのない女性問題が原因で左遷された先は、6年半一度も帰っていなかった故郷の町にある店舗だった。淡々と過ごそうとする善幸だが、癖のある同僚たち、女にだらしない父親、恋人の過去、親友の結婚問題など、面倒な人間関係とトラブルが次々に降りかかり…。ちょっとひねくれた25歳男子の日常と人生を書い

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    2016年01月05日
  • 国道沿いのファミレス

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    ちょいと駄目な感じだけれども一応社会に順応している雰囲気イケメンが、いわれの無い女性問題の中傷書き込みで本社を追われ、生まれ故郷のファミレスに配属になるところから始まります。
    都落ちの上に生まれ故郷に配属という事で、少々腐り気味となりますが、6年ぶりに会う親友や、父親以外の家族との触れ合いで次第に心がほどけて行きます。
    この父親以外という所が味噌で 、女好きで家に寄りつかないくせに息子の事が大好きで、そんな父親の女癖の悪さが自分に遺伝しているんではないかと嫌悪感がありまして、しかもそんな父親の女性問題が善幸に直接の大問題を起こす事となるのであります。

    この善幸くん基本的に年上好きで、今まで付

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    2015年09月21日
  • 夏のバスプール

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    「夏休みまで、あと5日。
     トマトを投げて来たあの子は誰だ!?」

    じりじりと暑くなる予感を秘めた夏の朝、
    僕の右肩にトマトが飛んできた。

    夏。空。プール。制服。白。トマト。赤。目の前の女の子。

    何かが始まる予感と
    何かが壊れる予感。

    泳げない僕と
    泳げるあの子。

    あの子もその子もみんな一直線。一方通行。
    それぞれの道が交差して。
    どう頑張ってもぶつかってしまうなら
    駆け抜けて可能性を捉まえたい。

    感想が抽象的になってしまうけど、
    細かく伏線とかその後とか言わずに
    登場人物の不器用さに触れてほしい一冊です。

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    2015年07月05日
  • 夏のバスプール

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    突き抜けた爽やか青春小説かと思ったら、全然そんなことなかった。ちょっと思っていたのとは違ったけど、普段読んでるのには近い感じかな。文庫の方の装丁の方がしっくりくる。

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    2015年07月02日
  • 国道沿いのファミレス

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    お仕事の話かと思って読み始めたけど、恋愛の要素が強かった。でも、恋愛小説という感じではないなぁ。。。
    言っても言わなくても後悔するなら言わない方が良い。っていう言葉が印象的だった〜

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    2015年02月18日
  • 国道沿いのファミレス

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    微妙に違うけど他人事とは言えないシチュエーションですいすい読み進めてしまった。あんまり大団円みたいなの好きじゃないんだけど、この話はなんか好き。

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    2014年11月28日
  • 国道沿いのファミレス

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    私が父のことをあまり良く思わないのは、きっと自分と似てるからなんだろうな、特に自分の嫌なところが。
    歳を取って、鏡に映る顔の形やちょっとした仕草や口調が似てくるのを自覚すると、益々そう思うようようになった。
    だけども、ほんとは自分の嫌なところは、多少の遺伝はあったとしても、自分の人生の、自分の責任なんだよね。
    息子を持って、二人とも独立した今となって、もっとこう接してあげていたら良かったとか、こう育てていれば良かったとか思うけど、彼らの人生には、私はまた間接的にしか関与できなくて、彼らの人生は自分で作り上げるものなんだよ。今度の次男の就活でつくづく思った。
    ずっと長い、父と私、私と息子たちとの

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    2015年10月03日