畑野智美のレビュー一覧

  • 国道沿いのファミレス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    以前、歌手の方が「地方の人間にとって国道は大切」と仰っていた。生活の要なのだろう。その国道にあるファミレス。近くに大きなショッピングモールが出来て、今後の見通しは不明。主人公の境遇と良く似ている。2つの景色が合わさる中、主人公は「ちゃんとした社会人になる」事を目標に淡々と生きる。

    仕事して、彼女もいて、ある意味幸せそうな彼が1番好きになった女の子の1番好きになった男が自分の父親で、家族に暴力を振るわなくなった代わりに愛人に暴力をふるっていたという状況はかなり衝撃的だと思うが、それすらすんなり受け入れる主人公の度量の大きさにびっくり(笑)その後の彼女の言動にもびっくり。

    シンゴとみちるの結婚

    0
    2023年05月06日
  • ふたつの星とタイムマシン

    Posted by ブクログ

     「タイムマシンでは、行けない明日」と登場人物がリンクした短篇集。ただし、こちらの方が先に出版されている。自分は「タイムマシンでは…」の方を先に読んだので、本書はサイドストーリー的に読むことができた。どちらを先に読むべきということはないので、好きなほうから読んでいいと思う。ただ、両方を読むことで、登場人物と時間が絡み合い違った世界が見えてくる。ぜひ2冊とも読むことをおすすめする。

    0
    2023年04月22日
  • ふたつの星とタイムマシン

    Posted by ブクログ

    7話からなる短編集。
    こんなのあったらいいな~なんて想像されがちな、今現在では非科学的な物を実際使ってみたけど、結局は自分で決断して行動しないとね・・・そんなお話。

    各お話の登場人物は少しずつ関わっていたりいなかったりの距離感で登場します。

    全体的にほんわか幸せなお話。
    いじわるや血みどろな部分はゼロなので、なんだかリラックスできる本が読みたいかも・・・という人におすすめな一冊。

    0
    2023年04月20日
  • ふたつの星とタイムマシン

    Posted by ブクログ

    タイムラインや超能力、瞬間移動など科学や物理で解明できない能力やものたち、科学で解明できる人間ロボットなどが登場する短編集。
    繋がりがある物語も。

    少し生活が豊かになったり、逆に親友との関係がぎくしゃくしてしまったり…一見便利にも思えるこれらの力だけど、力を使えばその分、その人に何らかの影響を及ぼしてしまう。
    面白かった。

    単行本で読んで文庫で再読。

    0
    2023年04月20日
  • タイムマシンでは、行けない明日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイムトラベル作品のなかでは珍しい展開。
    大体こういうのは、何度もタイムトラベルを繰り返して長谷川さんを救ってハッピーエンドか、タイムトラベルをしたあとに魚住さんへの気持ちに気づいて戻ろうとするかの2択だと思ってたけど、一度だけタイムトラベルしてそのまま10年以上その時代で生き続けるのは驚いた。
    タイムトラベルものだと、過去の自分が死ぬと未来の自分もいなくなるのがセオリーだが、この本の仕組みはパラレルワールドだから他の世界線の自分が死んでも生き続けるという設定も珍しく面白かった。
    設定が思ったよりしっかりしてて私は好きだったー

    0
    2023年03月26日
  • 罪のあとさき

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    卯月くん家の訳アリ品の蟹を家族で食べるところが妙に心に残りました。
    卯月くんの優しいけれどどこか幼い危うさもあるところが、中学と大人時代を織り交ぜられて表現されていき、どんどん読み進めていってしまいました。
    受け入れられる渡辺さんは凄いと思いますが、彼女もしたたかな強情さがありますね…
    とても面白い作品でした!

    0
    2023年01月07日
  • 神さまを待っている

    Posted by ブクログ

    派遣切りをきっかけに、住む家を失い、出会い喫茶で男性を待つようになった26才の愛。ワリキリ=売春には抵抗がある。なぜなら、PCが使えて事務仕事ができる自分は、そっちにいかなくてもやっていけるから──
    私の家族は仲良しではないにしても、これまでの人生を支え、認めてくれる、ありがたい存在です。親無しに生まれてくる子などいないのに、すべての子どもが親に護られるわけではないという、普段は意識しないことを改めて思い知りました。政治や行政は護られていない子どもや、かつて護られていない子どもだった人を護るために、知恵を絞り、お金を使って欲しいです。
    愛やナギのその後の物語を心に思い描いていますが、想像力が足

    0
    2022年10月31日
  • 罪のあとさき

    Posted by ブクログ

    最後で締めくくる言葉が素敵で狡いと思った
    僕にも大切にしたいと思える命ができたり存在に気付いたりできるのだろうか

    0
    2022年08月06日
  • 水槽の中

    Posted by ブクログ

    スクールカーストではなくて、将来に不安を感じながらも、友達や恋愛などキラキラとしたものが流れていく、限られた時間を感じた。
    高校2年の一年間を切り取った作品。
    季節の移ろいや海が象徴的。

    0
    2022年07月19日
  • シネマコンプレックス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    たまにしか行かない映画館だが、シネコンってこんな感じで仕事が回ってるのね。
    島田貴美さんと岡本君、ラスト1ページがハッピーエンドでよかった。
    長年フリーターであるこの二人の他、学生バイトの加藤君や木村君、新人バイト片山さん、小学生の母である宮口さん、オフィスの千秋さん、それぞれの立場で書かれたそれぞれのポジションでの仕事内容、そして各々の感じ方の違い、みんなから嫌われている「トーキョウ」とあだ名される副支配人の思いなど、角度さまざまで興味深かった。
    ますます機械化が進む映画界、次に見に行くときは、これまでと違う視点でスタッフを見てしまいそう。

    0
    2022年06月20日
  • 南部芸能事務所

    Posted by ブクログ

    『平和で安心して暮らせるならば、芸人はいなくて良くなる。生活で心が満たされればそれに越したことはない。それができないから芸人がいるんだ。辛い思いをしている人がいる時こそ、芸人は必要になる』。

    人は大人になって何かしらの職業に就きます。それは、もちろん生活のためということはあると思います。もしかすると、強く意識することなく周りの友達の就職活動に合わせてなんとなく今の職業に就いたという方もいらっしゃるかもしれません。一方で、幼い頃から”将来の夢”として描いた職業に就くことができた、という方もいらっしゃるかもしれません。憲法第22条に規定された職業選択の自由の中で私たちはそんな職業を自由に選ぶこと

    0
    2022年06月01日
  • 感情8号線

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    環状8号線沿いに暮らしている6人の女性たち。
    人生や恋愛に迷う彼女たちのリアルで切ない物語。

    登場人物に自己投影していた。
    読みやすく面白かった。

    0
    2022年05月22日
  • 水槽の中

    Posted by ブクログ

    友達でいたい。好きかもしれない。つきあいたい。でも気まずくなるのが怖い。高校生活はあっという間に終わるけど、人生のなかでいちばん凝縮した日々がつまってる。もうあの頃には戻れないけれど、あの頃の色んな気持ちを懐かしく、ほろ苦く思いだした。

    0
    2022年04月26日
  • 感情8号線

    Posted by ブクログ

    6編収録
    登場人物たちのつながりや時系列から
    連作といっていいでしょう
    環状8号線沿いの街を舞台に女性の恋愛事情なお話でした
    いろんなパターンのお話でどれも楽しめました
    それぞれのその後の話もあるといいかなと思いました

    0
    2022年03月22日
  • 南部芸能事務所 season5 コンビ

    Posted by ブクログ

    感想書き忘れてたけど
    1から5までさくっと読めた。

    コンビってすばらしい。
    もちろんピンもトリオもすばらしいけど。
    よかった。

    0
    2022年01月10日
  • 罪のあとさき

    Posted by ブクログ

    再読。
    今回もかなり複雑な気持ちで読みました。
    卯月の犯罪は、理由が何であれ正当化されてはいけないと思います。
    殺していい命なんて絶対にないんです。
    更生した元犯罪者に対して、楓のような心境になれる自信はないです。
    裕子さんや芽衣子の気持ちは良く分かりますが、ホントはそれではいけないのかもしれないですね。

    0
    2021年12月21日
  • 南部芸能事務所 season5 コンビ

    Posted by ブクログ

    大好きなシリーズなのに、この本が出たのを全く知らなくて、今年に入って気がついた。なかなか中古本屋にも出て来ず、ようやく入手。

    前作の、長い長いエピローグみたいなお話が7つ。
    オーディションに敗れて閉じこもったままの新城。
    売れっ子になっても寄る辺のない葵。
    レギュラー番組を持って舞い上がる中野と野島。
    榎戸に対する自分の気持ちを持て余す鹿島。
    引っ込んだ山梨の実家で立ち上がる途上の長沼。
    綿々と亡き溝口の父に対する思いを吐露する南部社長。
    自分でも言い様のない心のモヤモヤを抱えた溝口。

    なんとなくしょっぱい話が続き、これまでのテイストとちょっと違うなぁと読んでいくが、各話の終わりには薄明か

    0
    2021年11月20日
  • 国道沿いのファミレス

    Posted by ブクログ

    小気味よいテンポ。
    ハードボイルドやミステリーを読む元気はないけどなんか読みたいって時にちょうどいい。

    0
    2021年09月07日
  • タイムマシンでは、行けない明日

    Posted by ブクログ

    高校時代に事故で亡くなってしまった想い人を救うために、タイムマシンに乗って過去へ。
    ロマンチックSF好きにはたまらない設定だが、過去を変えたら当然起きるよねパラドックス。
    過去を変えようとしたせいで未来が変わってしまいどうしようもなくなってしまった男のお話。

    舞台は好みだし、登場人物が個性的で魅力にあふれていておもしろかったのだが、主人公の物語としてはラストのラストで最重要人物が出てきたのが少し物足りなさを感じた。
    彼らがどう関係を紡いでいくのかを見たかった。
    もしくは、主人公が運命や過去に縛られずに自ら分かれ道を選択するところを見たかった。

    0
    2021年07月30日
  • シネマコンプレックス

    Posted by ブクログ

    学生の頃は1年に100本くらいの映画を見ていたが、その頃はシネコンは無く、大きなビルにいくつも映画館が入っているところはあったけれど、チケット売場はひとつでも、地階が「東宝シネマ」、2階が「宝塚劇場」、5階が「スカラ座」、7階が「東宝名画座」てな感じで、モギリや売店もそれぞれの階にあるという作りだった。
    あれから何十年、仕事が忙しくて映画どころじゃなくなってしまい、子どもが大きくなればドラえもんやコナンにも行かなくなったので、シネコンに足を運ぶこともなくなってしまったなぁ。

    それにしても映画館には色んな役割があるものだ。ボックス(チケット売り場)、フロア(もぎり・清掃)、コンセッション(飲食

    0
    2021年06月12日