畑野智美のレビュー一覧

  • タイムマシンでは、行けない明日

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    最後に題名とカバー絵が沁みる! 宇宙工学を目指す高校生の光二は、好きな女子に告白できないまま目の前で彼女を失う。そして、同じ物理の分野でもタイムトラベルを研究する大学へ進学し、そこで本物のタイムマシンに出会うのだが……失った彼女を想い続け、過去を変えることを厭わない彼は、周りの人間の想いには気付けず、時空の歪みを引き起こして別の人生を歩まざるを得なくなった。恋愛を含めた人間関係に執着しない彼の軽妙な会話も、この物語を楽しむポイントだ。科学技術の進歩が人類を不幸にするかもしれないという寓意も込められている。

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    2023年10月22日
  • 神さまを待っている

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    2年ぶりの再読。テーマは貧困。
    すごく引き込まれる内容だった。面白かった。
    主人公である水越愛の苦しい状況を応援したいという猛烈な想いと、テーマが決して他人事ではないという緊張感があったことが没頭できた理由だと思う。

    登場人物に、2児のシングルマザーであるミサという人物が出てくる。
    彼女は、出会い喫茶で、「茶飯」ではなく「ワリキリ」をして生計を立てている。そこまでしないと家族を養っていけないのが、読んでいてとても苦しかった。生活保護を申請しようにも、学歴のないミサに対し、市役所の人が怒ったような、責める態度になるという。おまけに彼女には発達障害があって、制度のことなんてなおさら理解できない。

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    2023年09月12日
  • タイムマシンでは、行けない明日

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    ネタバレ

    高校生の丹羽君は自分の気持ちを伝えようとしていた相手である長谷川さんを交通事故で亡くしてしまう。大学生になり研究室にあるタイムマシンで過去に戻るがそこで目にしたものは…。

    元の時代に戻れてもそれは全く同じ世界でないというのがこの物語の主軸となっている。いるはずの人がいなくなってる世界。

    魚住さんは丹羽君をどんな気持ちで送り出したんだろう…。丹羽君も長谷川さんも魚住さんも好きという気持ちを言えずに会えなくなる切なさ。

    平沼先生に会う時お弁当箱に入った奥様手作りの草餅をお土産に持参した丹羽君のお父さんには涙でした。

    最後に出てきた村上さんが誰なのかピンと来なくて考察を読んでそうなんだ…と。

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    2023年08月23日
  • 神さまを待っている

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    しんどかったー…。何度も何度も、途中で本を閉じて深呼吸が必要だった。

    私もブラック企業で働いたり、つまずいたりしたせいで、精神・物質両面で貧困を味わった時期が長かった。20代の頃って、楽しいし体力もあるけど、何だか貧しかった記憶がつきまとう。
    その頃を思い出すには、十分すぎる心理描写だった。ほんとにリアル…。

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    2023年08月16日
  • 水槽の中

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    高校2年生の帰宅部の女子遥とマーリン、そしてクラスメイトで考古学部の男子アルトとバンちゃんの仲良し4人組の青春物語。

    読み始めは少し退屈なお話だな…なんて思ってしまったけど、花火大会でアルトが遥にいきなりキスした場面からこの2人の恋の行方に目が離せなくなりました。花火大会、文化祭、修学旅行、球技大会。高校生活にはどれも欠かせないイベント。気になる人がいたら気合いも入りますね。読んでいたらいつの間にか自分も高校生に戻ってました(笑)

    卒業後はみんなバラバラになるかもしれないけど、この4人の関係は何だかいいな~。

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    2023年08月10日
  • タイムマシンでは、行けない明日

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    ネタバレ

    ポプラ並木さん、bmakiさんのおススメ
    SFは私の老化した脳が付いていけないのだけれど
    これは登場人物の内面も深く描かれていて
    時空を飛んでもなんとか(笑)
    設定も面白く夢中になって読んだ

    二人の若い想い
    切ないね

    私は年齢的に丹羽光二の両親の想いが刺さってしまった

    あちらとこちらの世界
    それぞれに懸命に生きている

    ラストにやわらかな光がさしこんだ

    ≪ 初恋が 胸あふれだす 命かけ ≫

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    2023年08月09日
  • タイムマシンでは、行けない明日

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    ポプラ並木さんのベスト11の中に入っていて、私が未読だった一冊。

    SF。私はそれほどSFが得意分野ではないのだが、パラレルワールドの物語はその中でも割と好きな分野(*^▽^*)

    プロローグから本編に入っていくあたりが、どうにも読み辛くなかなか頭に情景が入ってこない(-。-;
    会話文の連続が、誰が喋っているのか全然ついていけず(^◇^;)


    48歳の私。
    どうも最近、老眼が進んできたようで、少し字が小さいと、うまく読めないのだ(^◇^;)
    私はど近眼で、眼鏡をかけると文字がかなり小さくなってしまう。。。

    100均で老眼鏡を買ってきた(笑)
    こりゃ読みやすい(笑)

    そこからはスピードアッ

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    2023年07月17日
  • 夏のバスプール

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    ネタバレ

    最近何故か青春ものが続く。主人公・涼、夏休み直前の登校中、同じ高校の女子・久野ちゃんにトマトを投げつけられる。久野は野球好きの弟が中学でいじめられたことで仙台から転校してきた。久野が野球部の西澤と付き合っているという噂。涼の元カノの微妙な距離感、親友カップルの関係もおかしい。涼は自分では気づかないうちに西澤や身近な同級生に心に傷を与えていたことを知る。青春時代の繊細な心情、微妙な距離感、疑心暗鬼、このすべて青春なんだ!ラストの涼と久野が対峙する場面はドキドキした。畑野作品の短文だけど鋭い描写を堪能した。④

    仙台の強豪野球部というと2校。仙台育〇と東〇。悪いイメージされちゃうのは困ってしまう。

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    2023年07月01日
  • 夏のバスプール

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    夏になると読みたくなって今年もまた読み始めました。
    学生のときの夏休み直前〜夏休みの期間って本当に魔法のような特別な時間で、大人になればなるほど恋しくて。あの時の感情にまた出逢いたくなります。

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    2023年06月25日
  • タイムマシンでは、行けない明日

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    普通に面白いエンタメなのですが、ロボットだとかバーチャルだとかそういう近未来要素は特に本筋とも何の関係もないので、別にいらなかったのでは?と思ってしまいました。そういう要素が作品を陳腐にしてしまっている感じです。
    でも、基本的には面白くサクサク読めてよかったです。

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    2023年06月05日
  • 国道沿いのファミレス

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    ネタバレ

    以前、歌手の方が「地方の人間にとって国道は大切」と仰っていた。生活の要なのだろう。その国道にあるファミレス。近くに大きなショッピングモールが出来て、今後の見通しは不明。主人公の境遇と良く似ている。2つの景色が合わさる中、主人公は「ちゃんとした社会人になる」事を目標に淡々と生きる。

    仕事して、彼女もいて、ある意味幸せそうな彼が1番好きになった女の子の1番好きになった男が自分の父親で、家族に暴力を振るわなくなった代わりに愛人に暴力をふるっていたという状況はかなり衝撃的だと思うが、それすらすんなり受け入れる主人公の度量の大きさにびっくり(笑)その後の彼女の言動にもびっくり。

    シンゴとみちるの結婚

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    2023年05月06日
  • ふたつの星とタイムマシン

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     「タイムマシンでは、行けない明日」と登場人物がリンクした短篇集。ただし、こちらの方が先に出版されている。自分は「タイムマシンでは…」の方を先に読んだので、本書はサイドストーリー的に読むことができた。どちらを先に読むべきということはないので、好きなほうから読んでいいと思う。ただ、両方を読むことで、登場人物と時間が絡み合い違った世界が見えてくる。ぜひ2冊とも読むことをおすすめする。

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    2023年04月22日
  • ふたつの星とタイムマシン

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    7話からなる短編集。
    こんなのあったらいいな~なんて想像されがちな、今現在では非科学的な物を実際使ってみたけど、結局は自分で決断して行動しないとね・・・そんなお話。

    各お話の登場人物は少しずつ関わっていたりいなかったりの距離感で登場します。

    全体的にほんわか幸せなお話。
    いじわるや血みどろな部分はゼロなので、なんだかリラックスできる本が読みたいかも・・・という人におすすめな一冊。

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    2023年04月20日
  • ふたつの星とタイムマシン

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    タイムラインや超能力、瞬間移動など科学や物理で解明できない能力やものたち、科学で解明できる人間ロボットなどが登場する短編集。
    繋がりがある物語も。

    少し生活が豊かになったり、逆に親友との関係がぎくしゃくしてしまったり…一見便利にも思えるこれらの力だけど、力を使えばその分、その人に何らかの影響を及ぼしてしまう。
    面白かった。

    単行本で読んで文庫で再読。

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    2023年04月20日
  • タイムマシンでは、行けない明日

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    ネタバレ

    タイムトラベル作品のなかでは珍しい展開。
    大体こういうのは、何度もタイムトラベルを繰り返して長谷川さんを救ってハッピーエンドか、タイムトラベルをしたあとに魚住さんへの気持ちに気づいて戻ろうとするかの2択だと思ってたけど、一度だけタイムトラベルしてそのまま10年以上その時代で生き続けるのは驚いた。
    タイムトラベルものだと、過去の自分が死ぬと未来の自分もいなくなるのがセオリーだが、この本の仕組みはパラレルワールドだから他の世界線の自分が死んでも生き続けるという設定も珍しく面白かった。
    設定が思ったよりしっかりしてて私は好きだったー

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    2023年03月26日
  • 罪のあとさき

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    ネタバレ

    卯月くん家の訳アリ品の蟹を家族で食べるところが妙に心に残りました。
    卯月くんの優しいけれどどこか幼い危うさもあるところが、中学と大人時代を織り交ぜられて表現されていき、どんどん読み進めていってしまいました。
    受け入れられる渡辺さんは凄いと思いますが、彼女もしたたかな強情さがありますね…
    とても面白い作品でした!

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    2023年01月07日
  • 罪のあとさき

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    最後で締めくくる言葉が素敵で狡いと思った
    僕にも大切にしたいと思える命ができたり存在に気付いたりできるのだろうか

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    2022年08月06日
  • 水槽の中

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    スクールカーストではなくて、将来に不安を感じながらも、友達や恋愛などキラキラとしたものが流れていく、限られた時間を感じた。
    高校2年の一年間を切り取った作品。
    季節の移ろいや海が象徴的。

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    2022年07月19日
  • シネマコンプレックス

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    ネタバレ

    たまにしか行かない映画館だが、シネコンってこんな感じで仕事が回ってるのね。
    島田貴美さんと岡本君、ラスト1ページがハッピーエンドでよかった。
    長年フリーターであるこの二人の他、学生バイトの加藤君や木村君、新人バイト片山さん、小学生の母である宮口さん、オフィスの千秋さん、それぞれの立場で書かれたそれぞれのポジションでの仕事内容、そして各々の感じ方の違い、みんなから嫌われている「トーキョウ」とあだ名される副支配人の思いなど、角度さまざまで興味深かった。
    ますます機械化が進む映画界、次に見に行くときは、これまでと違う視点でスタッフを見てしまいそう。

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    2022年06月20日
  • 感情8号線

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    ネタバレ

    環状8号線沿いに暮らしている6人の女性たち。
    人生や恋愛に迷う彼女たちのリアルで切ない物語。

    登場人物に自己投影していた。
    読みやすく面白かった。

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    2022年05月22日