畑野智美のレビュー一覧

  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    連作短編集ではなく、長編

    寝具店を舞台にした小説。
    寝具の選び方も話に出てくるので面白い。男女格差、女性軽視や雇用問題、パワハラ、セクハラ、モラハラなど様々な問題も含まれている。

    事故死した婚約者のこと、その婚約者の家族とのつながりも読んでいて切なかった。

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    2025年12月21日
  • ヨルノヒカリ

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    恋とか愛とかって何なのか、よくわからない!
    一緒にいることに理由が必要なのかな。
    とは思いつつも、パートの人たちや商店街の人たちの視線もわかる気がする。

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    2025年12月21日
  • 世界のすべて

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    令和版LGBTQの教科書
    面白い・面白くない ではなくて
    今の時代の風潮がよくわかるから
    全世代に“体感”の意味で読んでほしいと思った。

    (以下本のレビューではなく体験談と感想)

    自分のセクシュアルについて考える

    私はもしかしたら、恋愛というものを勘違いしていたかもしれない。

    「あいつ、お前のこと好きらしいよ」と聞くと、
    なんとも言えない気まずさに苛まれ、苦い気持ちになったのを覚えている。
    私のことが好きなのか、そう思った瞬間、接待しなくちゃいけない気持ちになるからだ。


    優しくされたから好きになるという経験がなくて、
    なんなら少し意地悪な男の子の方が好きで、
    恋を錯覚していたように

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    2025年12月13日
  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    婚約中の恋人がバスの事故で亡くなった

    恋人は女性と一緒で仕事で出張中のはずなのに山の中の旅館からの帰りのバス事故で亡くなった

    恋人がなくなり眠れなくなり寝具を買いに入った店で一式買いそこでパートとして働くことにした

    仕事先に彼氏と一緒に亡くなった女性の夫がやってきた

    そして旦那さんと月に一度会い話をするようになった

    寝具は自分の体に合ったものを

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    2025年12月08日
  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    婚約者が事故で亡くなり、そしてまたその婚約者に裏切られてた事を知る。
    そんな悲しみと苦しみで眠れなくなる。
    そんな時寝具を変えてみたらちょっと救われた。
    寝具の果たす役割は大きい。
    恋愛ベースの話ではあるのに、少なくとも枕ぐらい自分に合ったものが欲しいと思わされた一冊 笑

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    2025年11月29日
  • 若葉荘の暮らし

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    小さな洋食屋でアルバイト店員をしていたミチル(40代を迎えたばかり)がコロナ禍で家賃の安い家に移ることを余儀なくされ、40歳以上の独身女性専用のシェアハウス「若葉荘」に住むことになったところから始まるお話。
    コロナ禍の世の中で、そうした年齢のそうした境遇の女性の心理が細やかに描かれているように思えるが、時々晴れ間はさすものの、基本的にはドンヨリとした話が続く。『悩んでいても、悩んでいなくても、語る』ミチルさんの理屈っぽさにもやや閉口で、いい話だと思うのだが今ひとつお話に乗り切れず。
    若葉荘での人間関係にはホッとするところがあるが、ああしたシステムの中で人間関係に軋轢なく暮らしていける展開はいさ

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    2025年11月23日
  • 世界のすべて

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    雨の日に、半分ビニール傘越しに「喫茶ブルー」を見ているとても綺麗な表紙。
    鳴海君の色なんですね。
    自覚している性は〇〇で、恋愛対象はこうで、性的志向は、こうな人は〇〇、というふうにラベリングというか、カテゴライズされるというのは当事者の人は安心するものなのかな。
    身内には「普通」であってほしい、というのも理解できるし、どんな人にも色々な生きづらさがあると思う。
    理解できなくても、知ろうとする、分かろうとする、傷つかない人が増える世の中になっていってほしい。
    ラストがとても良かった。

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    2025年11月19日
  • 消えない月

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    ネタバレ

    ストーカー側の心理を覗き見れる読んだことない感じの本でした。自己肯定感という言葉がありますが、自分に自信を持ちすぎて客観視できなくなるのはまずいと思います。

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    2025年11月17日
  • 世界のすべて

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    小さな喫茶店ブルーを舞台に、そこに集う人々の物語。恋愛感情やジェンダーなど様々なセクシャリティーの多様性をテーマにしている。知らないことは差別を生む。知っていろんな人の気持ちや考えを知ることが、お互いを理解し相手の気持ちを想像できるようになる第一歩だと思った。悩みを抱えているが故にフラットに人と接することができる鳴海優輝は、多くの人にとってオアシスとなっていく。最後がとても良かった。

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    2025年11月12日
  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    寝具について何も考えてなかったけど布団に入ってすぐに寝、夢も見ないのは気絶しているのと同じだと知り布団に入ってすぐに眠れなくなった自分は今までが異常だったのかと安心。そして枕を使っていないので身体に負担がかかっているんだろうなぁと思うが高いんだよなぁ。ラジオやテレビで快眠と言われているマットを購入しようか検討していたけど誰もが合うのではないと知る。
    寝具情報満載の話だった。

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    2025年11月04日
  • 世界のすべて

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    ネタバレ

    今回も多様性の話。ポリアモリー、見た目の性と心の性が違うこと、恋愛感情を持つということ、遠い存在に持つ感情。誰にでも話せる話じゃないし、全員が理解してくれるわけじゃない。私も私で自分自身を理解していないのかもしれないなぁと思った。

    気になった言葉。
    差別されたくないし、自分も差別しないように心掛けていても、全てを平等に見ることは難しい。

    苦手だからと何かを排除することは、自分が受けてきた差別と同じだとも感じた。

    知識を得て、言葉を知り、客観的に自分を考え、少しでも楽に生きていける道を探している。

    最後の一文が、私が読書をしたい理由なのかもしれないと思った。

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    2025年10月29日
  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    静けさを感じる作品だった。

    主人公は、同棲中の婚約者・直樹をバスの事故で亡くした沢村依里。

    大阪出張に出掛けたはずの直樹が、年上の女性と東北の温泉宿に泊まった帰りに事故にあった事を知りショックを受ける。

    不穏な幕開けだ。

    その後、デパートの寝具売場でパート社員として働き始めた依里だが、直樹と一緒に亡くなった女性の夫・高橋が登場し更に雲行きが怪しくなる。

    ミステリーかと思いきや、途中で寝具の情報がたくさん盛り込まれ、物語は想像していなかった方向へと動き出す。

    喪失を味わった二人が穏やかで深い眠りを得る日が来ますように。

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    2025年10月26日
  • アサイラム

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    登場人物の複雑な心境が細かく描写されていて分かりやすかった。主人公の気持ちとリンクするように、物語が進むにつれて描写が鮮明になっていっていたのが個人的に好きだった。

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    2025年10月21日
  • タイムマシンでは、行けない明日

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    タイムマシンがタイトルに入るのであれば、タイムパラドクスでぐちゃぐちゃになって分かりづらいのではと思ったが、理論的、科学的、論理的な難しいとこをゆるっとしてくれたおかげで、主人公を中心に喪失感やせつなさの心情にフォーカス出来て読みやすかったです。
    あまりネタバレは書きたくないのですが、最後の章を自分なりに考察した時、ポジティブには考えられませんでした。本当はもっと色々書きたいぐらいに楽しめました!

    ただどうしても言いたいのが、タイムマシンのセキュリティやばっ!です。
    危な過ぎます!!

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    2025年10月16日
  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    婚約者・直樹を亡くした依里。直樹は年上女性と
    東北の温泉宿に泊まり、その帰りにバス事故に
    遭ったのだ。依頼眠れなくなった依里は、デパートの
    寝具売り場で働くことに…。

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    2025年11月21日
  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    婚約者で同棲していた彼が他の女性と旅先で事故に遭い突然亡くなったら。当然受け入れられないし、どれだけ心に傷を負うだろう。依里の気持ちを想像するとたまらない。遺された物や思い出に潰されてしまいそう。それでも少しずつ回復する中で寝具店で働きお客様の睡眠のために勤しむ依里は決して弱くはない。女性の夫との関係は2人にとって大事なものだった気もするし絶対ダメとか不謹慎とは思えなかった。人には説明できない気持ちや理解できない関係ってあると思うから。読んでると寝具や睡眠の大切さがわかり勉強になる。淡々としているけど深い。いい寝具のお値段には驚くけど自分に合った物をお薦めしてもらいたいし使ってみたくなった。と

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    2025年10月09日
  • 海の見える街

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    「大人の恋愛小説」と聞いて読んだら
    ちょっとイメージとは違う感じだったかな。
    自分が年齢がだいぶ上だからか、とても若い人の
    普通の恋愛に思えた。
    でも相手がDVだったり、小児性愛者だったりと
    特殊な設定ではあり、なかなか共感は難しいかも。
    松田さんの「その後」が語られていないけど
    そこがとっても気になりました。

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    2025年09月21日
  • 大人になったら、

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    耳をすませばを高校生の時に観て、大人になったら小説家になると決めて小説家になった作者
    私も綺麗な日本語を書く小説家になりたいと思った時期があったことを思い出した

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    2025年09月18日
  • 世界のすべて

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    マイノリティに優しい世界入門編。多様性の時代。いろんなタイプの人がいる。だけど、身内は「普通」であってほしいからこその葛藤。学生時代に学んだことをようやく実感を伴って理解しつつある。

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    2025年09月18日
  • アサイラム

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    アサイラム=避難所という意味らしい。アラブの国のご挨拶かと勘違いしていた。
    街全体が避難所になっているこの場所では、性加害や虐待に遭った人々が暮らす。
    過去に何があったか、お互いに話す必要はない。仕事も体調をみながら自由に休める。金銭的な公的サポートもある。理想的な場所にみえるけど、どこか宗教的な雰囲気もあって…できることならお世話になりたくないなと思った。
    なるほどと思った表現は、性被害≒性加害。
    加害者がいることで被害者が生まれるというのはその通り。だから、「性加害に遭った」という表現なのだと。日本では加害者がばかりが優遇されていると感じてるので、アサイラムほどまでいかないまでも、もう少し

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    2025年08月24日